130
131
そして、前節に分類したグループ
A~D
別に看取り経験およびケース数についてみてみ ると、グループC
およびグループD
は、事業所もしくは利用者宅での看取り経験のある事 業所であるグループX
の割合が、グループA・B
より高かった(χ
2=16.2, df =6, p<.05)
。 ケース数は、安定期から死亡まで関わったケースのうち事業所で看取りを行ったケースは、グループ
A・B
よりグループD
の方が多く(F (3, 636)=4.2, p<.01)
、利用者宅で看取りを行 ったケースはグループA・B
よりグループC
に多かった(F (3, 636)=4.5, p<.005)
。また、臨死期(死亡
3~7
日前)まで支援していた後に入院となったケースは、グループB
よりグ ループC
が多かった(F (3, 636)=3.7, p<.05)。
[図表3-42] グループ A~D 別の看取り経験および看取りケース数
グループA (n=)
グループB (n=)
グループC (n=)
グループD
(n) p値
看取り経験 グループX グループY グループZ
31(16.2%) 33(17.3%) 127(66.5%)
27(19.7%) 24(17.5%) 86(62.8%)
50(30.1%) 30(18.1%) 86(51.8%)
45(30.8%) 25(17.1%) 76(52.1%)
*
看取りケース数
安定期から死亡まで関わり事業所で看取ったケース 安定期から死亡まで関わり利用者宅で看取ったケース
臨死期に入院したケース
終末期に居宅サービスへ移行したケース 終末期から入院したケース
0.10±0.45 0.13±0.47 0.26±0.83 0.04±0.20 0.35±1.50
0.11±0.52 0.17±0.60 0.19±0.66 0.09±0.57 0.38±1.09
0.16±0.84 0.45±1.34 0.51±1.14 0.06±0.29 0.47±1.39
0.40±1.38 0.30±0.83 0.30±0.84 0.07±0.25 0.42±0.87
**
***
***
*:p<.05, **:p<.01, ***:p<005, ****:p<.001
b)
在宅療養支援診療所との連携在宅療養支援診療所との連携ケース数は、全体で平均
3.9±11.6
ケースであったが、グル ープX~Z
別にみてみると、グループX
が最も連携ケース数が多かった(F (2, 579)=4.9,
p<.01)
。また、本調査では、実際に行われた在宅療養支援診療所との連携内容について、「訪問診療」、「介護方法や注意すべき点についての説明」、「急変時の指示および対応(日中)」、
「急変時の指示および対応(深夜・休日)」、「電話や
FAX
などで、いつでも新たな指示を 得られる」、「事態を予測して事前指示を得られる」、「訪問看護ステーションの紹介」、「家 族への看取りに関する説明」、「死亡診断書の作成」、「その他」の有無を尋ねたところ、こ れらもすべての項目において、グループX、 Y、 Z
の順で多かった(訪問診療χ
2=37.8, df =2, p<.001、介護方法 χ
2=13.4, df =2, p<.005、日中の急変 χ
2=37.3, df =2, p<.001、深夜・休日
の急変χ
2=47.4, df =2, p<.001、電話等での新たな指示 χ
2=13.5, df =2, p<.005、事前指示 χ
2
=15.8, df =2, p<.001、訪問看護の紹介 χ
2=19.3, df =2, p<.001、看取り説明 χ
2=140.9, df =2,
p<.001 死亡診断書作成 χ
2=109.4, df =2, p<.001)
。132
[図表3-43] 看取り経験別の在宅療養支援診療所との連携ケース数と内容
グループX (n=179)
グループY (n=135)
グループX
(n=455) p値 在宅療養支援診療所との連携ケース数 6.1±10.6 4.9±16.3 2.7±9.9 **
在宅療養支援診療所との連携内容(複数回答)
訪問診療
介護方法や注意すべき点についての説明 急変時の指示および対応(日中)
急変時の指示および対応(深夜・休日)
電話・FAXなどでいつでも新たな指示を得られる 事態を予測して事前指示を得られる
訪問看護ステーションの紹介 家族への看取りに関する説明 死亡診断書の作成
92(59.7%) 57(37.0%) 86(55.8%) 76(49.4%) 59(38.3%) 52(33.8%) 37(24.0%) 65(42.2%) 45(29.2%)
52(44.8%) 34(29.3%) 46(39.7%) 37(31.9%) 29(25.0%) 24(20.7%) 19(16.4%) 13(11.2%) 4(3.4%)
109(31.0%) 76(21.6%) 97(27.6%) 68(19.3%) 80(22.7%) 63(17.9%) 33(9.4%)
9(2.6%) 5(1.4%)
****
***
****
****
***
****
****
****
****
*:p<.05, **:p<.01, ***:p<005, ****:p<.001
c)
利用契約終了の理由と医行為2009
年4
月から10
月末までの利用契約終了者数をみてみると、グループX
は他のグル ープよりも利用終了者数が多く(F (2, 756)=5.1, p<.01)
、当然のことながら、終了理由につ いても、グループX
は、他のグループよりも「死亡」による利用終了者が多かった(F (2, 760)=43.8, p<.001)
。また、「入院治療までは要しないが、事業所では医行為に対応できないため、居宅サービ スに戻った」と回答した事業所のうち、具体的な医行為として挙がったものは、「経管栄養
(胃ろう)」「点滴」「インシュリン注射」「痰の吸引」「医療リハビリ」「腰痛、足の痛みの 治療」「ターミナルケア」であった。
[図表3-44] 看取り経験別の在宅療養支援診療所との連携ケース数と内容
グループX (n=179)
グループY (n=135)
グループX (n=455) p値 利用契約終了者数(人) 5.4±5.5 4.3±2.7 4.2±4.2 **
理由別利用契約終了者数 入院治療を要するため
特養入所・認知症グループホーム入居のため 事業所では医行為に対応できず居宅サービスに移行 死亡
1.7±1.8 1.3±1.3 0.8±0.3 1.6±1.7
1.7±1.7 1.4±1.4 0.4±0.2 0.8±1.3
1.6±1.9 1.2±1.6 0.4±0.2
0.6±1.1 ****
*:p<.05, **:p<.01, ***:p<005, ****:p<.001