• 検索結果がありません。

主要評価項目は,米国リウマチ学会基準( ATTRACT では ACR20 , ASPIRE では ACR-N )に よって評価された徴候および症状の軽減,構造的関節損傷の阻止ならびに身体機能の改善であ った.徴候および症状の軽減は,圧痛関節数および腫脹関節数双方の 20% 以上の改善,ならび に( 1 )評価者(医師)による総合評価, ( 2 )患者による総合評価,( 3 )機能 / 身体障害尺度,

( 4 )視覚的アナログ疼痛スケールおよび( 5 )赤血球沈降速度または C- 反応性蛋白質の 5 項目 のうちいずれか 3 項目における 20% 以上の改善( ACR20 )と定義された. ACR-N は ACR20 と 同一の基準を用い,腫脹関節数,圧痛関節数の最も低い改善率ならびに ACR 応答の残りの 5 成分の中央値を考慮して算出された.総 van der Heijde-modified Sharp スコア( 0 ~ 440 )のベー スラインからの変化によって,両手および両足の構造的関節損傷(びらんおよび関節腔狭窄)

が測定された.健康度評価アンケート( HAQ :スケール 0 ~ 3 )を用いて,身体機能における 患者のベースラインスコアからの平均変化が測定された.

ATTRACT 試験では,メトトレキセートによる治療にもかかわらず活動性関節リウマチを有す

る 428 例の患者を対象としたプラセボ対照試験において 30 , 54 および 102 週での反応が評価

された.約 50% の患者は機能クラス III であった.患者には, 0 , 2 および 6 週で,その後は 4

27

週間または 8 週間の間隔でプラセボ, 3 mg/kg または 10 mg/kg のインフリキシマブが投与され た.すべての患者は,登録前 6 ヵ月間一定用量(中央値 15 mg/ 週)のメトトレキセート投与を 受けており,試験期間を通して一定用量が維持された.

54 週で得られた結果( ACR20 ,総 van der Heijde-modified Sharp スコアおよび HAQ )を表 3 に 示す. 30 および 54 週で,メトトレキセート単独投与群と比較し,すべてのインフリキシマブ 群でより高度の臨床効果( ACR50 および ACR70 )が観察された.

54 週で,すべてのインフリキシマブ群において構造的関節損傷(びらんおよび関節腔狭窄)の 進行速度の低下が観察された(表 3 ) .

54 週で認められた効果は 102 週まで維持された.多くの治験中止例のため,インフリキシマブ とメトトレキセート単独群との間の効果の差の大きさは明らかにできない.

表 3 Effects on ACR20, Structural Joint Damage and Physical Function at week 54, ATTRACT

ASPIRE 試験では,メトトレキセートによる治療を受けたことがない早期の(罹患期間が 3 年

以下,中央値 0.6 年)活動性関節リウマチ(腫脹関節数および圧痛関節数の中央値が,それぞ れ 19 および 31 )を有する 1004 例において 54 週での反応が評価された.すべての患者はメト トレキセート投与を受け( 8 週までに 20 mg/ 週に最適化された) ,また, 0 , 2 および 6 週で,

その後は 8 週間の間隔でプラセボ, 3 mg/kg または 6 mg/kg のインフリキシマブのいずれかの 投与を受けた. 54 週で得られた結果を表 4 に示す.

54 週の治療後, ACR20 , 50 および 70 の反応を達成している患者の割合で評価すると,両用量

のインフリキシマブ+メトトレキセート投与は,メトトレキセート単独投与と比較し,統計的 に有意に大きい徴候および症状の改善をもたらした.

ASPIRE では, 90% を越える患者で 2 つ以上の評価可能な X 線画像が入手された.メトトレキ

セート単独投与群と比較し,インフリキシマブ+メトトレキセート投与群では 30 および 54 週 で構造的損傷の進行速度の低下が認められた.

表 4 Effects on ACRn, Structural Joint Damage and Physical Function at week 54, ASPIRE

ATTRACT , ASPIRE および START 試験から,関節リウマチにおける用量漸増を裏付けるデー

タが得られている. START は,無作為化,多施設共同,二重盲検, 3 治療群,並行群間比較安 全性試験であった.試験群の 1 つ( 2 群, n = 329 )では,効果が不十分であった患者は, 3 mg/kg から最大 9 mg/kg まで 1.5 mg/kg ずつ漸増することが認められた.これらの患者の大多数( 67% ) は用量漸増を必要としなかった.用量漸増を必要とした患者のうち, 80% は臨床効果を達成し,

大多数( 64% )は 1.5 mg/kg の 1 回のみの増量が必要であった.

成人クローン病

重度の活動性クローン病における導入療法

活動性クローン病[クローン病活動性指数( CDAI )が 220 以上 400 以下]を有する 108 例の

患者を対象とした,無作為化,二重盲検,プラセボ対照,用量反応試験において,インフリキ

シマブを用いた単回投与による治療の有効性が評価された.これら 108 例の患者のうち, 27

例はインフリキシマブの推奨用量( 5 mg/kg )で治療された.すべての患者は以前の通常の療法

による効果が不十分であった.一定用量での従来の療法の併用は認められ, 92% の患者はこれ

らの療法を継続した.

29

主要評価項目は, 4 週の評価時点で CDAI がベースラインから 70 ポイント以上低下し,クロー ン病治療のための医薬品や手術利用の増加がないことと定義される,臨床効果がみられた患者 の割合であった. 4 週で効果がみられた患者は 12 週まで追跡された.副次評価項目は, 4 週で 臨床的寛解にある患者の割合( CDAI が 150 未満)および経時的臨床効果であった.

単回投与後 4 週で臨床効果がみられた患者は,プラセボ治療群の 25 例中 4 例( 16% )に対し,

インフリキシマブ 5 mg/kg 治療群では 27 例中 22 例( 81% )であった.また, 4 週で臨床的寛 解( CDAI が 150 未満)を達成した患者は,プラセボ治療群の 25 例中 1 例( 4% )に対し,イ ンフリキシマブ 5 mg/kg 治療群では 27 例中 13 例( 48% )であった.効果は 2 週間以内に認め られ,最大効果は 4 週で認められた. 12 週の最終評価時点で,インフリキシマブ治療群の患者 の 27 例中 13 例( 48% )では依然として効果が認められた.

重症の活動性クローン病における維持療法

1 年の臨床試験( ACCENT I )において,インフリキシマブ反復投与の有効性が検討された.

中等度~重度に活動性のクローン病( CDAI が 220 以上 400 以下)を有する合計で 573 例の患 者が, 0 週で 5 mg/kg の単回投与を受けた.登録された 580 例の患者のうち 178 例( 30.7% )は,

適応症で定義された集団に相当する重度のクローン病( CDAI スコアが 300 を超え,コルチコ ステロイドおよび(または)免疫抑制剤を併用)を有していた( 4.1 項参照). 2 週で,すべて の患者は臨床効果を評価され, 3 つの治療群,すなわちプラセボ維持群, 5 mg/kg 維持群および

10 mg/kg 維持群のうちの 1 群に無作為割り付けされた.これら 3 群には, 2 および 6 週で,そ

の後は 8 週間の間隔で反復投与された.

無作為割り付けされた 573 例の患者のうち, 335 例( 58% )では 2 週までに臨床効果が認めら れた.これらの患者は第 2 週レスポンダーと分類され,主要解析に組入れられた(表 5 参照) . 2 週でノンレスポンダーと分類された患者の中で,プラセボ維持群の 32% ( 81 例中 26 例)お よびインフリキシマブ群の 42% ( 163 例中 68 例)では 6 週までに臨床効果が認められた.その 後の後期レスポンダー数には群間で差は認められなかった.

共通する主要評価項目は, 30 週で臨床的寛解( CDAI が 150 未満)にある患者の割合ならびに

54 週を通じて効果消失までの時間であった. 6 週以後のコルチコステロイドの漸減は認められ

た.

表 5 Effects on response and remission rate, data from ACCENT I (Week-2 responders)

治療効果が認められていたが, 14 週以後臨床的有益性を失った患者は,最初に無作為割り付け された用量よりも 5 mg/kg 高いインフリキシマブ用量に変更することが認められた. 14 週後に,

インフリキシマブ 5 mg/kg の維持療法で臨床効果がなくなった患者の 89% ( 56 例中 50 例)は,

インフリキシマブ 10 mg/kg による治療で効果が認められた.

インフリキシマブ維持群では,プラセボ維持群と比較し, 30 および 54 週で QOL の改善,疾患 関連の入院およびコルチコステロイド使用の減少が認められた.

生物学的製剤及び免疫抑制剤を使用したことがなく,罹病期間の中央値は 2.3 年の,中等度か ら重度( CDAI ≧ 220 ≦ 450 )の症状を有する 508 名の成人クローン病患者のランダム化,二重 盲検,実薬対象試験( SONIC )でアザチオプリン併用もしくは非併用下でのインフリキシマブ について評価した.ベースライン時,患者の 27.4 %は全身性コルチコステロイドによる治療を,

14.2 %はブデソニドによる治療を, 54.3 %は 5-ASA 製剤による治療を受けていた.患者はアザ

チオプリン単独治療,インフリキシマブ単独治療もしくはインフリキシマブとアザチオプリン

の併用療法にランダム化された.インフリキシマブは体重 1 kg 当たり 5 mg の投与量を 0 , 2 ,

31

6 週,その後 8 週間隔で投与された.アザチオプリンは毎日体重 1 kg 当たり 2.5 mg の投与され た.

この試験の主要評価項目は 26 週時のコルチコステロイドフリーの臨床的寛解とし、臨床的寛 解( CDAI < 150 )を,少なくとも 3 週間経口の全身性コルチコステロイド(プレドニゾンもし くは同等のもの)もしくは 1 日当たり 6 mg を超える投与量のブデゾニドを摂取していない患 者とした.結果を表 6 に示す. 26 週時に粘膜治癒となった患者の割合は,アザチオプリン単独 治療( 16.5 %)と比較して,インフリキシマブとアザチオプリンの併用療法( 43.9 %, p < 0.001 ) 及びインフリキシマブ単独治療( 30.1 %, p=0.023 )において有意に高かった.

表 6

50 週時にはコルチコステロイドフリーの臨床的寛解の達成において同様の傾向が認められた.

さらに, IBDQ で評価した QOL の改善がインフリキシマブで認められた.

瘻管が生じている活動性クローン病における導入療法

少なくとも 3 ヵ月の期間の瘻孔を伴う瘻管が生じているクローン病を有する患者を対象とした 無作為化,二重盲検,プラセボ対照試験において有効性が評価された.これらの患者のうち 31 例がインフリキシマブ 5 mg/kg による治療を受けた.約 93% の患者は,以前に抗生物質または 免疫抑制療法を受けていた.

一定用量の従来の治療は認められ, 83% の患者はこれらの療法のうち少なくとも 1 つの療法を 継続した.患者は, 0 , 2 および 6 週にプラセボまたはインフリキシマブいずれかの投与を 3 回受けた.患者は 26 週間まで追跡調査された.主要評価項目は,クローン病の治療のための 医薬品の使用または手術を増加することなく,少なくとも連続する 2 回の来院日( 4 週間の間 隔をあけて)に,穏やかな圧迫で排液している瘻孔数のベースラインからの 50% 以上の減少と 定義される,臨床効果がみられた患者の割合であった.

臨床効果がみられた患者の割合は,プラセボ治療群の 26% ( 31 例中 8 例)に対し,インフリキ

シマブ 5 mg/kg 治療群では 68% ( 31 例中 21 例)であった( p = 0.002 ) .インフリキシマブ治療

群における効果発現までの時間の中央値は 2 週間であり,効果持続時間の中央値は 12 週間で

関連したドキュメント