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表 10 Summary of PASI response, PGA response and percent of patients with all nails cleared at Weeks 10, 24 and 50. EXPRESS.

DLQI ( p<0.001 )および SF-36 の身体的および精神的コンポーネントスコア(各コンポーネン

トの比較について p<0.001 )に,ベースラインからの有意な改善が認められた.

小児集団

小児クローン病( 6 ~ 17 歳)

REACH 試験において,中等度~重度の活動性クローン病( PCDAI の中央値は 40 )を有し,従

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来の療法の効果が不十分であった 112 例の患者( 6 ~ 17 歳,年齢の中央値は 13.0 歳)は, 0 , 2 および 6 週でインフリキシマブ 5 mg/kg の投与を受けた.すべての患者は,一定用量の 6-MP , AZA または MTX による治療が必要であった( 35% の患者はベースライン時でコルチコステロ イドの投与も受けていた) .治験責任医師により, 10 週で臨床的改善が認められると評価され た患者は,維持療法として 8 週間隔あるいは 12 週間隔の投与でインフリキシマブ 5 mg/kg の投 与を受ける群に無作為に割り付けられた.維持療法期間中に効果が失われた場合には,より高

用量( 10 mg/kg )および(または)より短い投与間隔( 8 週間隔)への変更が認められた.評

価可能な小児患者 32 例が上記の変更を行った( 8 週間隔および 12 週間隔維持療法群の,それ ぞれ 9 例および 23 例).これらの患者のうち 24 例( 75.0% )は,変更後効果が回復した.

10 週で臨床的改善がみられた被験者の割合は 88.4% ( 112 例中 99 例)であった. 10 週で臨床 的寛解を達成した被験者の割合は 58.9% ( 112 例中 66 例)であった.

30 週で,臨床的寛解にある患者の割合は, 12 週間隔維持療法群( 35.3% , 51 例中 18 例)より も 8 週間隔維持療法群( 59.6% , 52 例中 31 例)のほうが高かった( p = 0.013 ) . 54 週では,こ れらの数値は, 8 週間隔および 12 週間隔維持療法群で,それぞれ 55.8% ( 52 例中 29 例)およ び 23.5% ( 51 例中 12 例)であった.

瘻孔に関するデータは PCDAI スコアから導かれた. 8 週間隔と 12 週間隔維持療法群を併せた 群において,ベースラインで瘻孔があった 22 例の被験者のうち, 63.6% ( 22 例中 14 例) , 59.1%

( 22 例中 13 例)および 68.2% ( 22 例中 15 例)は,それぞれ 10 , 30 および 54 週で完全な瘻孔 への効果が認められた.

さらに,ベースライン値と比較して, QOL および身長の統計的および臨床的に有意な改善,な らびにコルチコステロイド使用の有意な減少が観察された.

小児潰瘍性大腸炎( 6 ~ 17 歳)

既存治療で効果不十分な中等度から重度の活動期の潰瘍性大腸炎( Mayo スコアが 6 ~ 12 ;内視 鏡スコア≧ 2 )を有する 6 歳~ 17 歳の 60 名の小児患者(中央値: 14.5 歳)において,多施設,

ランダム化,非盲検,並行群間試験( C0168T72 )にて,インフリキシマブの有効性と安全性を 評価した.ベースライン時,患者の 53 %が免疫調節薬治療( 6-MP , AZA 及び / 又は MTX )の 治療を受け, 62 %がコルチコステロイド治療を受けていた.免疫調節薬の中止及びコルチコス テロイドの減量は 0 週以降許容された

すべての患者は 0 , 2 , 6 週に体重 1 kg 当たり 5 mg の導入レジメンを受けた. 8 週までにイン

フリキシマブに反応を示さなかった患者( 15 例)はその後の薬剤を投与せず,安全性の追跡期

間に移行した. 8 週時 , 45 例の患者は維持期の治療計画として 8 週間隔投与もしくは 12 週間隔

投与にランダム化され, 5 mg/kg のインフリキシマブを投与された.

8 週時に臨床的な反応が認められた患者の割合は 73.3 %( 60 名中 44 名)であった. 8 週時の臨 床的改善は,ベースライン時の免疫調節薬併用の有無によらず,同程度あった. 33.3 %( 51 例 中 17 名)で小児潰瘍性大腸炎活動性指標( PUCAI )スコアによる, 8 週時の臨床的寛解が認め られた.

54 週時, PUCAI スコアによって評価され臨床的寛解を示した患者の割合は,維持期を 8 週間

隔投与としたグループで 38 %( 21 例中 8 例),維持期を 12 週間隔投与としたグループで 18 %

( 22 例中 4 例)であった.ベースライン時にコルチコステロイド治療を受けていた患者におい て, 54 週時にコルチコステロイド治療を受けず,寛解を示した患者の割合は,維持期を 8 週間 隔としたグループで 38.5 %( 13 例中 5 例) ,維持期を 12 週間隔としたグループで 0 %( 13 例中 0 例)であった.

この試験では, 6 ~ 11 歳の集団と比較して, 12 歳~ 17 歳の集団の方が多かった( 60 例中 45 例

( 75.0 %) vs. 60 例中 15 例( 25.0 %) ) .それぞれのサブグループでの患者数は世代での有効性 について明確な結論を出すには少なすぎるが,投与量の増量,もしくは,効果不十分のために 治療を中止した患者は年齢が低い集団の方が多かった.

他の小児適応症

欧州医薬品庁は関節リウマチ,若年性突発性関節炎,乾癬性関節炎,強直性脊椎炎,乾癬及び クローン病の小児集団でのレミケードの試験結果を提出させる責任を免除した(小児使用のた めの情報の 4.2 項を参照) .

5.2 薬物動態学的特性

インフリキシマブ 1 , 3 , 5 , 10 または 20 mg/kg の単回静脈内投与後,最高血清中濃度( Cmax ) および血清中濃度 - 時間曲線下面積( AUC )は用量に比例して増加した.定常状態における分 布容積( Vd の中央値は 3.0 ~ 4.1 L )は投与量に依存せず,インフリキシマブは主に血管コンパ ートメント内に分布することを示している.薬物動態の時間依存性は認められなかった.イン フリキシマブの消失経路は明らかにされていない.尿中に未変化インフリキシマブは検出され なかった.関節リウマチ患者において,クリアランスまたは分布容積に年齢または体重に関連 した差は認められなかった.高齢患者におけるインフリキシマブの薬物動態は検討されていな い.肝または腎疾患を有する患者での試験は実施されていない.

3 , 5 または 10 mg/kg 単回投与後の Cmax の中央値は,それぞれ 77 , 118 および 277 µg/mL で

あった.これらの用量での終末相半減期の中央値は 8 ~ 9.5 日であった.ほとんどの患者では,

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クローン病に対する推奨用量である 5 mg/kg の単回投与後,また,関節リウマチに対する 8 週

間ごとの 3 mg/kg という維持用量で,血清中インフリキシマブは 8 週間以上検出できた.

インフリキシマブの反復投与(瘻管が生じているクローン病では 0 , 2 および 6 週で 5 mg/kg , 関節リウマチでは 4 または 8 週間間隔で 3 または 10 mg/kg )により, 2 回目の投与以後,血清 中にインフリキシマブがわずかに蓄積した.臨床的に意味のある蓄積は認められなかった.ほ とんどの瘻管が生じているクローン病患者では,インフリキシマブは,これらの療法実施後 12 週間(範囲 4 ~ 28 週間)血清中に検出された.

小児集団

生後 2 ヶ月~ 17 歳の潰瘍性大腸炎( 60 例),クローン病( 112 例),若年性突発性関節炎( 117 例)及び川崎病( 16 例)の患者から得られたデータを元にした母集団薬物動態解析によってイ ンフリキシマブの曝露は非線形に体重に依存することが示された. 8 週間隔でレミケード 5

mg/kg の投与を続けると, 6 ~ 17 歳の小児患者において予想される定常状態のインフリキシマ

ブの曝露(定常状態下での濃度曲線下面積, AUCss )は,成人よりも約 20 %低かった.根拠と なる患者数に限りはあるが, 2 歳~ 6 歳以下の小児患者の AUCss の中央値は成人よりも約 40 % 低いと予想された.

5.3 前臨床安全性データ

インフリキシマブはヒトおよびチンパンジー以外の動物種の TNF-α とは交差反応しない.その ため,インフリキシマブを用いた従来の前臨床安全性データは限られている.マウス TNF-α の機能活性を選択的に阻害する類似抗体を用いてマウスで実施された発生毒性試験において,

母体毒性,胎児毒性または催奇形性の兆候は認められなかった.受胎能および一般生殖機能試 験では,同一の類似抗体投与後,妊娠マウスの数は減少した.この所見が雄および(または)

雌への作用に起因するのかどうかは不明である.マウス TNF-α に対する同一の類似抗体を用い るマウスでの 6 ヵ月の反復投与試験において,一部の投与雄マウスの水晶体嚢に結晶性の沈着 物が認められた.この所見のヒトへの関連性を検討するため,患者において特異的な眼科検査 は実施されていない.

インフリキシマブの発癌の可能性を評価するための長期試験は実施されていない. TNF-α 欠乏 マウスにおける試験では,既知の発癌イニシエーターおよび(または)発癌プロモーターとと もに投与した際,腫瘍の増加は認められていない.

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