See 17 for PATIENT COUNSELING INFORMATION and MEDICATION GUIDE
13 非臨床毒性
14.4 小児潰瘍性大腸炎
REMICADE の既存治療に効果不十分な中等度から重度の 6 歳以上の小児潰瘍性大腸炎患者における症状軽減と緩解維持の安全
性と有効性は,成人の適切な対照を置き,よく管理された試験のエビデンスにより支持されている.追加の小児における安全性 と薬物動態のデータは,60例で実施された6-17歳(中央値14.5歳)の中等度から重度(Mayoスコア6-12,内視鏡スコア2以 上)既存治療で効果不十分な小児UC患者によるオープンラベル試験により集積されている,ベースラインにおいて,Mayoスコ アの中央値は8,53%の患者は免疫調節薬(6-MP,AZA,MTX)を使用し,62%の患者ではコルチコステロイド(中央値: プレ ドニン換算で0.5mg/㎏/Day)が使用されていた.0週以降は,副腎皮質ステロイドの中止や減量が可能であった.
すべての患者は,0,2,6週に5mg/㎏の導入投与を行った.8週時に効果が認められなかった患者では,さらなるREMICADの 投与は行わず,安全性の追跡調査のみが行われた.8週時45例の患者が8週間隔46週又は12週間隔42週の投与に無作為化さ れたた.効果が減弱した患者に対しては増量及び/又は投与間隔の短縮が行われた.
8週時の臨床的反応は,Mayoスコアのベースラインからの30%以上の減少かつ3ポイント以上の減少と定義し,1ポイント以上 の直腸出血スコアの減少,あるいは直腸出血サブスコアが0あるいは1点になることも含まれた.
8週時の臨床的緩解は,Mayoスコアが2点以下で個々のサブスコアがすべて1点以下と定義した.さらに,臨床的緩解はPUCAI スコアを用いて評価され,PUCAIスコア 10点未満を臨床的緩解と定義し,8週及び54週時に評価された.
内視鏡は8週時に評価した.Mayo内視鏡サブスコア0を正常あるいは非活動性,1をMild(発赤,血管パターンの低下や脆弱 化)とした.
60例治療患者のうち,44例が8週時に臨床的反応が認められた.そのうちベースラインで免疫調節薬の併用を行っていた32例 中23例が臨床的反応を達成したのに対し,免疫抑制剤非投与では28例中21例が臨床的反応を示した.8週時に60例中24例が Mayoスコア上の緩解を達成し,51例中17例がPUCAIスコアにおける緩解を達成した.
54週時点のPUCAI緩解達成例は,8週間隔投与患者21例中8例,12週間隔投与患者22例中4例であった.
45例の無作為化された患者の23例(9例が8週間隔,14例が12週間隔)が維持治療中において効果減弱による増量及び/又は 投与間隔短縮が必要であった.増量した23例中9例が54週時点で緩解を達成していた.また,そのうち7例が10mg/㎏8週間 隔投与であった.
14.5 関節リウマチ
REMICADEの安全性と有効性は,2件の主要な多施設無作為化二重盲検試験,ATTRACT(RA I)試験およびASPIRE(RA II)試験により評価された.葉酸,経口副腎皮質ホルモン剤(≦10mg/日)および/または非ステロイド性抗炎症薬の一定用 量の併用が許可された.
RA I試験は,メトトレキサート(MTX)治療にもかかわらず活動性を有する関節リウマチ患者428例を対象としたプラ セボ対照試験であった.登録患者の年齢の中央値は54歳,罹病期間の中央値は8.4年,腫脹関節数および疼痛関節数の中 央値は,それぞれ20および31,MTX投与量の中央値は15mg/週であった.患者は,プラセボ+MTX,もしくは4種類の 用量/間隔のREMICADEのうち1種類+MTX:すなわち3mg/kgまたは10mg/kgのいずれかを0,2および6週目に受け,
以後追加で4あるいは8週間毎に静脈内投与された.
RA II試験は,MTX未投与で罹病期間3年以下の活動性関節リウマチ患者1,004例を対象とした,3群の実薬投与群に関 するプラセボ対照試験であった.登録患者の年齢の中央値は51歳,罹病期間の中央値は0.6年,腫脹関節数および疼痛関 節数の中央値は,それぞれ19および31であり,80%を上回る患者で投与開始前に関節びらんを認めた.患者は,MTX(8 週目までに20mg/週に最適化)とプラセボもしくはREMICADE 3mg/kgまたは6mg/kgのいずれかを0,2および6週目,
以後8週間毎に投与する群に無作為割付けされた.
MTX非併用下におけるREMICADEの使用データは十分検討されていない(有害事象,免疫原性を参照)6,7.
臨床効果
RA I試験では,全ての用量/間隔のREMICADE+MTX投与群で,アメリカリウマチ学会の改善基準(ACR 20%)によ り測定した症状および徴候の改善の結果が得られ,プラセボ+MTX投与群と比べてより高いACR 20,ACR 50,ACR 70 の達成率を示した(表1).この改善は投与2週時より認められ,102週時まで持続した.ACR 20を構成する各項目におい て,全てのREMICADE+MTX投与群でプラセボ+MTX投与群より高い効果が認められた(表8).Major clinical response を達成した患者は,プラセボ投与患者に比べて,REMICADE投与患者の方が多かった(表7).
RA II試験では,54週間投与後時点の,ACR 20,ACR 50,ACR 70改善を達成した患者の割合により測定した症状およ び徴候における効果は,いずれの用量のREMICADE+MTX群とも,MTX単独群に比して,統計的有意に優れていた(表 1).Major clinical responseを達成した患者は,プラセボ投与患者に比べて,REMICADE投与患者の方が多 かっ た( 表7).
表7 ACR改善(達成した患者の割合)
Response
Study RA1 Study RA2
Placebo+
MTX
REMICADE+MTX
Placebo+
MTX
REMICADE+MTX
3mg/kg 10mg/kg 3mg/kg 6mg/kg
q8 wks q4 wks q8 wks q4 wks q8 wks q8 wks (n=88) (n=86) (n=86) (n=87) (n=81) (n=274) (n=351) (n=355) ACR 20
Week 30 20% 50%a 50%a 52%a 58%a N/A N/A N/A Week 54 17% 42%a 48%a 59%a 59%a 54% 62%c 66%a ACR 50
Week 30 5% 27%a 29%a 31%a 26%a N/A N/A N/A Week 54 9% 21%c 34%a 40%a 38%a 32% 46%a 50%a ACR 70
Week 30 0% 8%b 11%b 18%a 11%a N/A N/A N/A Week 54 2% 11%c 18%a 26%a 19%a 21% 33%b 37%a Major
clinical response
#
0% 7%c 8%b 15%a 6%c 8% 12% 17%a
# A major clinical response was defined as a 70% ACR response for 6 consecutive months (consecutive visits spanning at least 26 weeks) through Week 102 for Study RA I and Week 54 for Study RA II.
a P≤0.001
b P<0.01
c P<0.05
表8 投与開始前と54週時のACRを構成する各項目(RA I)
X線による効果
手足の関節破壊はvan der Heijde-modified Sharp(vdH-S)スコア(手/手首と足における関節びらんの数と大きさ,及び 関節腔狭小化の程度を測定した関節破壊の複合スコア)の試験開始前から54週時の変化によりX線を用いて評価された8.
RA I試験では,54週時では約80%,102週時では約70%の患者でX線データが得られた.関節破壊の進展遅延効果は54 週時には認められ(表9),102週時まで持続した.
RA II試験では,90%を超える患者で少なくとも2時点の評価可能なX線データが得られた.MTX単独群に比してREMICADE
+MTX群では,30週時および54週時(表9)に関節破壊の進展遅延効果が認められた投与開始前の急性期反応物質(ESR
およびCRP)が正常であるか高値であるかにかかわらず,REMICADE+MTX投与群は MTX単独群に比して,関節破壊の
進展が遅いことが示された.投与開始前の急性期反応物質が高値であった患者の vdH-S スコアにおける平均変化(関節破 壊の進展度)はMTX単独群が4.2ポイントであったのに対し,REMICADE+MTX群は0.5ポイントであった.一方,投与 開始前の急性期反応物質が正常値であった患者では,vdH-Sスコアにおける平均変化はMTX単独群が1.8ポイントであっ たのに対し,REMICADE+MTX群は0.2ポイントであった.関節破壊の進展が認められなかった患者(vdH-Sスコア≦0ポ イント)の割合は,REMICADE+MTX群では 59%であったのに対し,MTX単独群では 45%であった.試験開始時にびら んが認められなか った患者の 集団において,1 年時点でび らんのない状態が 維持されて いた患者の割合は ,REMICADE+
MTX群が79%(77/98),MTX単独群が58%(23/40)と,REMICADE+MTX群の方がMTX単独群よりも多かった(p<0.01).
病変のなかった関節にびらんが生じた患者は,REMICADE+MTX群(47%)の方がMTX単独群(59%)よりも少なかった.
表9 投与開始前から54週時のX線による van der Heijde-modified Sharpスコア変化
身体機能改善
身体機能および機能障害は,HAQ-DI(Disability Index of Health Assessment Questionnaire) とSF-36(包括的な健康関連 QOL評価指標)を用いて評価された.
RA I試験では,投与開始前から54週時までのHAQ-DIとSF-36身体的健康のトータルスコアの加重平均変化において,
全ての用量/間隔の REMICADE+MTX投与群でプラセボ+MTX投与群と比べて有意に効果がみられた.全ての用量/間 隔のREMICADE+MTX投与群でSF-36精神的健康のトータルスコアの悪化がみられなかった.投与開始前から54週時ま でのHAQ-DIにおける改善の中央値(IQ範囲)はプラセボ+MTX投与群の0.1(-0.1,0.5)に比べてREMICADE+MTX 投与群では0.4(0.1,0.9)であった(p<0.001).HAQ-DIとSF-36の効果は102週まで持続した.102週まで試験に参加 した患者の割合はREMICADE+MTX投与群では約80%であった.
RA II試験では,いずれの用量のREMICADE+MTX投与群とも,MTX単独投与群と比べて,投与開始前から54週時ま でのHAQ-DIの加重平均変化に優れた改善がみられた(REMICADE+MTX投与群0.7,MTX単独投与群0.6)(p≦0.001).
SF-36精神的健康のトータルスコアの悪化はみられなかった.
14.6 強直性脊椎炎
活動性強直性脊椎炎患者279例を対象とした無作為化多施設二重盲検プラセボ対照試験で,REMICADEの安全性と有効 性を評価した.患者は年齢18歳~74歳で,modified New York criteria for Ankylosing Spondylitis(強直性脊椎炎の修正版ニ ューヨーク基準)の定義による強直性脊椎炎を有していた12.患者は,BASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity
Index:強直性脊椎炎疾患活動性指標)スコアが>4(スコアの範囲:0~10)および脊椎痛>4(0~10の視覚的アナログ尺
度[Visual Analog Scale, VAS])の両方で証明される活動性疾患を有していなければならなかった.脊椎の完全な強直が見ら れる患者は試験の参加から除外し,疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)および副腎皮質ホルモン剤の全身投与は禁止した.
REMICADE 5mg/kgまたはプラセボを,0,2,6,12および18週目に静脈内投与した.
24週目時点で,ASAS改善基準における20%の改善(ASAS 20)を達成した患者の割合により測定した,強直性脊椎炎の 徴候及び症状における改善が認められた患者は,REMICADE投与群では60%であったが,プラセボ群では18%であった(p
<0.001).改善は2週目に認められ,24週目まで持続した(図3および表10).