第 3 章 距離基準単価に基づくゾーン配送単価の評価
3.2 研究のプロセスと諸条件
3.2.2. 研究の前提条件
53
54
図
3.7 ℓ
@分析の基本出典:陳玉燕
,
佐藤哲也,
唐澤豊,
若林敬造,
豊谷純,
配送単価に関する基本研究,
日本ロ ジスティクスシステム学会 第19
回全国大会予稿集, p.138, 2016
年6
月個々の対象条件については
,
該当項目に譲る事とし,
本項では,
全体にかかわる事項に ついて3
種類に要約したものである。まず,
基本マスターデータは与件として提示された 基本数値を要約したものである。マスターデータをベースにゾーンマスターを作成し分析 に着手した。マスターデータの顧客数は13,012
軒,
配送件数1
は9,040
件で該当地域に散在 している(
図3.8
及び図3.9)
。マスターデータの総配送原価とは配送費と保管費の和であり,
配送センター費を意味する。配送原価とは配送間接費と直接配送費の和から成る費用であ り,
直接原価とは,
配送に直接係わる費用をいう。本研究ではゾーン単価については直接 原価に基づくが,
最適立地は配送センター費と直接かかわっている為,
配送センター費を 軸に配送単価を論じる。当然の事ながら,
両者共通の数値比較については第5
章にて最終 的な検討が行われる。基本データのうち距離マスターは
,
容器別一律配送単価に対して距離単価制を導入す る為に作成したデータであり,
現行配送単価の評価要素となるデータである。表
3.1
基本データ出典:陳玉燕
,
佐藤哲也,
唐澤豊,
豊谷純,
若林敬造,
最適立地モデル支援型配送単価設定 に関する基本的研究,
日本ロジスティクスシステム学会誌, Vol.15, No.1, p.45, 2016
年3
月55
図
3.8
実距離方式ゾーン別顧客分布図図
3.9
直線近似方式ゾーン別顧客出典:陳玉燕
,
佐藤哲也,
唐澤豊,
豊谷純,
若林敬造,
最適立地モデル支援型配送単価設定 に関する基本的研究,
日本ロジスティクスシステム学会誌, Vol.15, No.1, p.54, 2016
年3
月原価・単価の算出内容については1から
10
まで整理し,
これを表3.2
に示した。具体的に は,
ゾーンの特徴と単価について示されたもので,
ゾーン別ℓ
別配分方法, ℓk
単価直接原価 基準単価等と共に距離基準単価についても明らかにしている。更に,
最適立地算出後の単 価計算に使用するℓk@(ℓ
基準単価)
についても明らかにしている。これ等の数値は提供デー タに準拠して作成したものであり,
提供データを下記に掲げる(
表3.3)
。提供データの内容 から,
これをベースに分析を行った。直接原価の勘定科目については,
今回の分析には直 接関係はなく,
参考程度にとどめた。加えて,
留意事項に指摘されている様に,
今回提供 されたデータはわずか1
か月間のトランズアクションであり,
週間波動や月間波動はもと より,
季節指数や循環変動等時系列データ固有の事由に対する対処は一切していない点 に留意されたい。配送原価についても
,
直接配送に係わる直接原価同様に単価設定との関係が希薄であ る爲,
細部に亘る単価分析は行わない事とした。換言すれば, 50ℓ
のkg
当り単価が12.7
円で, 20ℓ
及び10ℓ
のkg
当り単価が26
円に設定した理由が明らかになってはいないからである。提 供データは,
ゾーン区分,
損益計算書(
表3.4),
原価計算書或は留意事項等から成っている。尚
,
顧客マスターデータは膨大な為,
本項では割愛し,
マスターデータより作成したゾー ンマスターデータを示す事とした。尚
,
損益計算書損益分岐点図表(
図3.6)
を作成したが,
損益分岐点は13,492,600
円である 事が判った。損益分岐点が高いのは,
原価ベースで計算している為,
固定費の比率が高い 事に起因している。約368
万円の利益を計上している事が明らかになった。上記条件を前 提にしてゾーン単価の検証に進む。56
表
3.2
原価・単価の算出内容57
表
3.3
提供データ58
表
3.4
損益計算書関係図
3.6
損益分岐点
ドキュメント内
並びにゾーン配送単価の評価に関する研究
(ページ 60-65)