第 5 章 最適立地単価に基づくゾーン配送単価の総合評価
5.5 考察
5.5.2 最適立地単価の考察
4
方式, 4
型式,
及び5
立地数の合計53
の結果から各方式のベストケース16
ケースを選択 し,
更に,
ベストケースの代表4
ケースを選択し,
要約したのが最適立地最終評価表(
表5.19)
~ベストケースである。ベストケースから更に方式毎のベストを降順ベースで総順位を付け
,
第1
位38Map
直線近似法で配送センターP7, P14, P3
の3
ヶ所,
配送センター金額12,515,717
円,
第2
位2560Map
直線近似方式で配送センター3
ヶ所,
配送センター金額12,788,794
円,
第3
位35
マップ実距離方式で配送センター3
ヶ所, P17, P29, P30
の3
ヶ所,
配送 センター金額13,468,158
円,
第4
位38Map
直線近似法で,
配送センター3
ヶ所P2, P11, P32
で,
配送センター金額14,927,509
円となっている。一方
,
最適立地評価表のワーストケースは,
全てのケースで配送センター立地は1
ヶ所 となっている。最悪のケースは, 35
マップ実距離方式で配送センターP9,
同コスト19,133,937
円,
次いで38Map
直線近似法で配送センターP9,
同コスト19,133,937
円,
5,849,700
円,
第3
位は2560MapMesh
直線近似法で配送センターコスト15,519,760
円,
第4
位 が35
実距離方式で配送センターP10,
同コスト15,339,159
円の順位となっている(
表30)
。し かしながら,
既存配送センターの立地はP9
に在り,
最適立地に隣接するか又は,
ほぼ最適 立地に位置している。従って,
比較してもあまり意味がない。そこで, The Second Lowest
と比較して評価しなければならない(
表31)
。現行配送センター費は
, 21,191,018
円であるが,
これに対してMiniMini(
最小の最小で最 善の最善を示す)
の第1
位38Map
直線近似法で配送センター3
ヶ所,
配送センター金額12,515,717
円と比較すると約59.1
%(▲8,675,301
円)
である事が判る。つまり,
現行配送セン171
ターコストに対して約
40.9
%の削減の余地があるという事である。具体的には,
現行10ℓ
単価260
円が153
円(▲107
円), 20ℓ
単価520
円が約307
円(▲213
円),
及び50ℓ
単価635
円が375
円(▲260
円)
と云う事になる。一方
,
最悪と思われる38Map
直線近似法の配送センターコストを見ると19,133,937
円で ある。これを現行配送センターコスト21,191,018
円と比較すると約90.3
%(▲2,057,081
円)
である事が判る。つまり,
現行配送センターコストに対して約9.7
%の削減の余地があると いう事である。具体的には,
現行10ℓ
単価260
円が235
円(▲25
円), 20ℓ
単価520
円が約470
円(▲50
円),
及び50ℓ
単価635
円が573
円(▲62
円)
と云う事になる。更に
,
本シミュレーションからは勿論の事,
現実的な経営戦略とすると1
ヶ所以外の配 送センターと比較しなければ無意味である。そこで, MaxMax(
最大の最大で最悪の最悪を示す
)
の第1
位2560Map
メッシュ直線近似法で配送センター2
ヶ所,
配送センター金額14,675,445
円を比較すると約69.3
%(▲6,515,573
円)
である事が判る。つまり,
現行配送セン ターコストに対して約30.7
%の削減の余地があるという事である。具体的には,
現行10ℓ
単価260
円が180
円(▲80
円), 20ℓ
単価520
円が約360
円(▲160
円),
及び50ℓ
単価635
円が440
円(▲195
円)
と云う事になる。最悪の最悪のケースに於いても価格設定の競争力或は,
弾力性は十分あるものと推察できる。
結論的には
,
単価見直しを最適立地モデルに依って最適立地を選択し,
実施運営するこ とに依って経営革新の次の手を打つことが可能であり,
加えて価格競争力或は単価是正 能力の余力が十分あることが明らかになった。最適立地単価については最適立地の中におけるベストケース
,
ワースト2
位のケース及 びワーストケースを対象に考察をする。Mini/Max
比較で十分とする考えもあるが,
本研 究の対象としている現行配送センターはP9
に位置し,
最適立地ないしは最適立地の隣接 に在りワーストケースと10
%未満の差異しかないという特殊事情から, The Second Lowest
との比較を試みたものである。① 最適単価ベストケース
最適単価のベストケースは
,
理想型3
ヶ所の計4
ケースが対象となり,
その中でThe Best
of The Best Model
は全体でコストミニマムの立地である38Map
直線近似方式理想型モデルである。従って
,
本項では38
マップ直線近似方式理想型モデルを代表として検討する。現行
ℓk@
基準単価を基準として,
三ケースと比較分析結果を示したのが表5.18,
表5.19,
及び表5.20
であ。配送センターに依って重心距離が異なる為, ℓ
別推定単価は異なるがこれ を要約すると下記の通りである。尚,
ここで競争力或は弾力性とは現行単価水準に対して±
0の状態にまで単価引き下げを維持できる能力或は幅である。・配送センター
P2, P11,
及びP32
の容器別単価が一定でないのは,
配送センター別,
容器別 に重心距離を推定し,
これに基づいて単価推定をしたからである。従って,
配送センタ172
ー
P2
では10ℓ, 20ℓ, 50ℓ
のそれぞれの単価は13
円, 35
円, 113
円であるがこれは容器毎に重 心距離を推定した結果から生じたものである。・
10ℓ
の換算単価は, 13
円, 22
円, 155
円で現行の一律単価260
円と比較すると大きな差がある。距離 基準単価制に移行した場合には,
最小106
円から最大155
円の価格競争力が期待できる。・
20ℓ
も同様で,
単価差からすると, P2
で485
円, P11
で470
円,
及びP32
で383
円の価格競争力 が期待できる。・
50ℓ
の場合は,
単価差はP2
で522
円, P11
で516
円,
及びP32
で457
円であり,
別の見方をする と現行単価との差はそれぞれ103
円, 109
円, 168
円となり,
分岐点単価を意味する事にな る。・全体で見ると
,
単価差は160
円, 461
円, 508
円り,
非効率順位は10ℓ, 50ℓ, 20ℓ
である事が明 らかである。表
5.19
最適単価ベストケース数値結果表出典:陳玉燕
,
佐藤哲也,
唐澤豊,
豊谷純,
若林敬造,
最適立地モデル支援型配送単価設定 に関する基本的研究,
日本ロジスティクスシステム学会誌, Vol.15, No.1, p. 74, 2016
年3
月② 最適単価ワーストセカンドケース
本項では
,
ワーストケースはマクロ的には90.3%(16,091,641
円÷19,133,097
円:直接配送 原価÷
最適立地費用)
である為言及はしないで, 38Map
実距離方式のワーストセカンドケー スのみに就いて寸考する(
表5.20)
。ワーストケースに就いては表5.21
を参照されたい。173
・
10ℓ
の換算単価は, 15
円, 13
円,
該当なし, 24
円,
及び155
円で現行の一律単価260
円と比較 すると大きな差がある。単価の分散が大きい原因は,
配送センターと顧客の距離バラン スから生じている。基準単価制に移行した場合には,
最小105
円から最大245
円の価格競 争力が期待できる。・
20ℓ
も同様で,
単価差からすると, P9
で492
円, P2
で486
円, P19
で487
円, P26
で485
円及びP32
で375
円の価格競争力が期待できる。・
50ℓ
の場合は,
単価差はP9
で565
円, P2
で523
円, P19
で553
円, P26
で550
円及びP32
で465
円の 価格競争力が期待できる。つまり,
当該数値はとりもなおさず競争力分岐点を意味して いる。・全体で見ると
,
単価差は161
円, 473
円, 539
円となり,
非効率順位は10ℓ, 50ℓ, 20ℓ
である事 はベストケースと同様である。表
5.20
最適単価The Worst Second
数値結果表出典:陳玉燕
,
佐藤哲也,
唐澤豊,
豊谷純,
若林敬造,
最適立地モデル支援型配送単価設定 に関する基本的研究,
日本ロジスティクスシステム学会誌, Vol.15, No.1, p. 74, 2016
年3
月
ドキュメント内
並びにゾーン配送単価の評価に関する研究
(ページ 177-180)