復 旧 対 策
5 生活関連物資等の確保
また、長引く避難生活や都市機能の復旧に伴い、日増しに需要の高まる生活用水等の供給体制 を確立するとともに、供給体制を補完する方策として、流通備蓄等からの調達を図る。
1 飲料水及び生活用水の確保 (1) 計画の目的
震災後、市民の生命を預かる水の安定確保が重要であり、被災当初の飲料水、日増しに 必要となる生活用水など、震災後、その時々に必要な量の水を近接する防災拠点に確実に 確保する。
(2) 計画の内容
震災後の飲料水及び生活用水の確保は次の考え方に基づき実施する。
1)震災直後 備蓄により飲料水を確保
2)震災後3日間 生命維持のための必要最低限の水を確保 3)震災後4日目以降 生活用水、都市活動用水を順次確保 4)震災後1ヶ月を目途 通常量の確保
具体的には以下の施策を実施する。
ア 震災直後に備えた施策
震災時の断水に備え、生命維持に最低限必要な飲料水の量を1人1日3リットルとし、
102万リットルの水缶または水ボトルの備蓄を行う。
イ 震災後3日間に備えた施策
震災後3日間、1人1日最低3リットルの水を確保するために、以下の施策による施 設・資器材の整備を行う。
(ア) 広域避難場所における飲料用耐震性貯水槽の設置等
広域避難場所における飲料用耐震性貯水槽の設置は、この地点の避難者に対する水 の運搬が不要になるだけでなく、避難所等への応急給水の水源になる等の利点がある。
本市では、阪神・淡路大震災を契機として、城北公園を始め9公園に飲料用耐震性 貯水槽を設置しており、今後も同様の飲料用耐震性貯水槽の継続的な設置を図ってい く。
また、各区に1基設置した飲料水兼用耐震性貯水槽についても、適正な維持管理に 努めていく。
(イ) 拠点応急給水用資器材の整備
震災に伴う断水区域への円滑な応急給水を確保するため、広域避難場所、小・中・
高校等の収容避難所、近隣の都市公園において、仮設水槽の設置による拠点応急給水 を行うものとし、この拠点応急給水に必要な以下の資器材を、各小学校区あたり1セ ットを最低限の目安として整備する。
・仮設水槽(4m3)
・布製給水タンク(2m3)
・ポリ容器(10リットル入りハンディタイプ)
・ポリ袋(3リットル入りハンディタイプ)
(ウ) 運搬応急給水用資器材の整備
人工透析を行う病院等、連続的な水の供給が不可欠な重要施設に対しては、必要量 の水を緊急輸送する運搬応急給水で対応するものとし、これに必要な以下の資器材を 整備する。
・加圧ポンプ付給水車
・加圧給水設備一式
[給水タンク、エンジンポンプ、運搬用車両(運送会社等から調達)]
ウ 震災後4日目以降のための施策
生活用水等の需要の高まる4日目以降は、広域避難場所への給水ルートを優先的に復 旧した後、当該地点周辺の消火栓を水源とし、仮設給水栓(可搬式応急給水設備)を設 置して対応する。以後、同様に収容避難所、近隣の都市公園、重要施設への給水ルート を復旧し、仮設給水栓を順次設置する。このため、こうした拠点応急給水の拡充に必要 な仮設給水栓を、各小学校区に1基を最低限の目安として整備する。
2 生活雑用水の確保 (1) 計画の目的
震災後一定の期間を経過すると、水洗トイレ等の生活雑用水の急激な需要増が想定され る。このため、水道による生活用水の供給体制を補完する観点から、生活雑用水を確保す ることは有効であり、施設・資器材の整備が必要となる。
(2) 計画の内容
下水処理場、農業用井戸及び学校のプールの水を近隣の地域に利用可能にするための施 設・資器材の整備等を図っていく。
ア 下水処理水の利用
市内12箇所の下水処理場に処理水再利用施設を設置し、震災時においては、下水処理 場の近隣地域に生活雑用水としても提供できるように努める。
イ 農業用井戸の利用
市内に503箇所ある農業用井戸について、生活雑用水としての利用可能性を検討してい く。
ウ プールの水の利用
市内の学校のプールの水について、生活雑用水等への利用可能性を検討していく。
エ 防災活動上重要な施設における地下貯水槽の設置
防災活動上重要な施設における生活雑用水等の確保のため、当該施設の新設あるいは 改築時に地下貯水槽を設置することを検討していく。
5−2 食糧の確保
震災直後は食品流通機構が麻痺することも想定されるので、被災者に対して食糧の配給が可 能なように、平時から備蓄による食糧の確保を推進する。その後は府からの供給や流通備蓄か らの調達及び他都市からの援助物資等で賄う計画である。
(1) 計画の目的
震災の発生によって、食品流通機構は一時的に支障をきたすことが予想される。そこで、
被災者に対し速やかに食糧を配付できるよう備蓄による食糧の確保に努める必要がある。
(2) 計画の内容
震災時の被災者に対する食糧は、震災直後については煮炊き不要な食品による供給とす る。この方針に従い、現状の食糧備蓄の主品目であるアルファ化米に加え、乾パン、クラ ッカー等を組み合わせ、34万人分の備蓄を行っていく。
5−3 生活必需品の確保
生活必需品については、震災直後すぐに必要な品目と、その後の避難生活の維持に必 要な品目とに区分する。前者については、最低限必要な量の備蓄とし、後者については 流通備蓄の効果的な運用を図っていく。
(1) 計画の目的
震災による、火災・倒壊等により生活必需品を失った被災者の避難所での生活を援護す るため、生活必需品の備蓄等により確保を図る。
(2) 計画の内容
震災直後に必要な品目と、その後の避難生活の維持に必要な品目を区分し、施策を推進 する。
ア 震災直後に必要な品目の備蓄
震災時、すぐに必要な品目については、避難者の想定数34万人を基準として最低限必 要な数量の備蓄により対処する。具体的には、阪神・淡路大震災の教訓を受け、既に配 備済みの援護者用品に加え、トイレットペーパー、大人用おむつ、幼児用おむつ、生理 用品等、援護を要する者に配慮した生活必需品を備蓄していく。また、避難生活に必要 な簡易トイレについては、100人に1つ行きわたるよう確保していく。
イ 避難生活の維持に必要な品目の確保
長期の避難生活に備え、シーツ、肌着、歯ブラシ、炊出しが始まった時に必要な食器 類等を調達するための協定を締結済みである。今後、品目の検討と合わせて協定の見直 し等による流通備蓄の効果的な運用を図っていく。
5−4 し尿処理に関する事前準備
震災時、広域避難場所、収容避難所等におけるし尿処理に関しては、備蓄トイレやレンタル
の仮設トイレの設置及び下水道施設の活用により対応する。
(1) 計画の目的
震災時の断水等により水洗トイレが使えない場合に備える。
(2) 計画の内容
震災時には、広域避難場所、収容避難所等に備蓄トイレやレンタルの仮設トイレを設置 するため、その備蓄や確保に努める。
また、広域避難場所に指定されている公園等には、仮設トイレ汚水受入れ施設の整備を 図るとともに、収容避難所周辺のマンホールについても仮設トイレ汚水受入れ施設として 利用できるように関係先と協議を行っていく。
5−5 生活関連物資等の確保のための協定の締結等
これまで、避難生活が長期化した場合に必要となる生活関連物資について、業者との協定締 結による調達体制を整備してきた。今後は、品目の見直しを含めた協定の見直しや強化を図っ ていく。
(1) 計画の目的
避難生活が長期化した場合必要となる食糧品、日用品等についての備蓄は、財政の負担 が大きいことや倉庫の確保が困難等の理由により実現が難しい。このため、業者等との協 定によりこれらの物資を確保する。
(2) 計画の内容
現状では以下のような協定を締結済みである。
・食糧品の確保 百貨店、卸売協同組合、卸売市場等との協定
・衣料品の確保 ニット卸商業組合、被服工業組合等との協定
・日用品の確保 百貨店、家庭用品卸組合等との協定
・燃料の確保 LPガス協会との協定
今後これらの協定の品目の見直しや、新たな協定の締結を図っていく。
民間から供給される物資の輸送、配分については各区と十分に情報交換し行うこと。
5−6 備蓄倉庫の整備計画
震災時には、道路や橋梁が被害を受け、備蓄物資の輸送が困難になることが予想される。こ のため、輸送及び被災者への供給の利便を考慮し、きめ細やかな分散備蓄体制を整備すること が必要である。そこで、区役所、収容避難所に備蓄を行うとともに、市内を6つのブロックに 分け、ブロックごとに備蓄拠点を設置する。
また、各種浸水想定等を考慮し、備蓄物資の種別に応じた保管場所の選定及び移動に努める。
(1) 計画の目的