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核燃料サイクルの枠組み条約・協定の概要

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2) 多国間管理における核不拡散性の評価

7.3 核燃料サイクルの枠組み条約・協定の概要

国際条約・協定、二国間協定、非核兵器地帯条約等の法的規制によって枠組みを構成する 3S(核不拡散、核セキュリティ、安全)、核燃料サイクルサービス、ホスト国立地国 の選定、輸送、賠償等に課題・問題点が生じる。これを解決するために、MNA 運営機関で あるAMMAO が持つべき法人格の内容と、二国間原子力協力協定への対応が主要な検討事項 であると捉えた。

(法人格)

本枠組みはIAEA 並みの国際機関にすべきとの認識から、AMMAO が持つべき法人格として、

1) 国際法上の法人格、即ちAMMAO が国または国際機関と条約・協定を結ぶことができる、

2) 加盟国の領域内における法人格、即ち、AMMAO が加盟国において契約の締結、動産及び 不動産の取得、裁判権、許認可の申請、等ができる、等が必要となる。このため、枠組み 条約の中に法人格に関する独立の条文を設け、上記事項を記述することとした。

枠組み条約は前文、本文(第 1 条~第 26 条)、後文及び付属文書(I~V)から構成され る(別添資料1.参照)。この概要を下記に示す。

条約の名称:核燃料サイクル供給・サービスに関するアジア地域における多国間協力枠 組み条約(略称:アジア多国間協力枠組み条約、または、MNA 枠組み条約)

前文: 経緯、目的、協力内容、加盟国の要件、定義、加盟国の権利と義務 本文第 1 条:協力内容、活動範囲

第 2 条:核不拡散へのコミットメント 第 3 条:法人格・法的規制

第 4 条:保障措置 第 5 条:核セキュリティ 第 6 条:輸出入管理 第 7 条:安全

第 8 条:燃料サイクルサービスの保証

第 9 条:機微技術へのアクセス、機微技術・情報のセキュリティ 第 10 条:ホスト国・立地国の選択

第 11 条:MNA への関与の程度 第 12 条:賠償

第 13 条:二国間原子力協力協定 第 14 条:輸送

第 15 条:組織とその任務 第 16 条:協力禁止項目 第 17 条:特許・工業所有権

157 第 18 条:紛争解決

第 19 条:他国、他機関との協力締結 第 20 条:条約の適用範囲

第 21 条:条約の批准、寄託 第 22 条:条約の改正 第 23 条:脱退

第 24 条:加盟国権失効 第 25 条:条約の終了 第 26 条:必要な処置等

後文 :条約の締結に関する署名者、使用言語、署名年月日 付属文書 I:関連する協定

付属文書 II:MNA 監視センターの組織と任務 付属文書 III:セキュリティ手続きと機密区分 付属文書 IV:損害賠償

付属文書 V:特許及び工業所有権

包括的原子力協定(付属書 I、A-11)は AMMAO と MNA 枠組み外の第 3 国と締結する二国間 協定で、主にタイプ C の施設、協力活動に関わる。この協定に関連する AMMAO と MNA 加盟 国との約束事項は輸出管理協定に含める。下記に前文、本文、付属書の概要を下記に示す。

名称:アジア多国間協力枠組みに関する包括的原子力協力モデル協定 前文:経緯、目的、署名者(第 3 国、AMMAO)

第 1 条:定義 第 2 条:協力方法

第 3 条:貯蔵に関する制限 第 4 条:資機材等の移転

第 5 条:再処理、照射等による形状の変更 第 6 条:濃縮

第 7 条:防護処置 第 8 条:平和利用

第 9 条:核爆発装置への転用防止措置 第 10 条:他国における権利

第 11 条:事前同意

第 12 条:協定の終了と必要な措置、補償 第 13 条:協定の有効期間

第 14 条:紛争解決 第 15 条:付属書の取扱い

158 第 16 条:発効、効力、停止、改正

付属書:

その他の協定の概要(名称、署名者、主な内容)について下記の表に示す。

輸出管理協定(A-2):MNA 内での輸出管理に関する国際ルール、NSG ガイドライン(2012 年版)、米国原子力法と同等な不拡散要件の取り込み、遵守、事前同意(タイプ A, B に対 して、例えば米国原子力法 123 条の二国間原子力協力協定締結に係る核不拡散要件*の取り 込みを含める。タイプ C に対しては AMMAO が代表して(加盟国を 1 国として扱う)第 3 国と 包括的原子力協力協定を締結することにより、枠組み内での核物質移動を国際間移動とは 見なさないこととする)

安全・核セキュリティ・賠償協定(A-3):安全、核セキュリティ:国際基準・ガイドライ ンの遵守、共通基準の作成と遵守、遵守状況の検証、ピアレヴュー等の実施、賠償:加盟 国の法律及び加盟する賠償に関する国際条約への準拠、MNA 内における原子力賠償制度(賠 償保険、資金プール)の創設(安全と核セキュリティ:タイプ A、B とタイプ C にわけて実 施、賠償:各タイプ毎に定める)

輸送協定(A-4):輸送に関する国際基準・ガイドラインの遵守、輸送への協力(輸送許可 手続きの簡素化、輸送における各領海でのセキュリティ相互支援)、輸送に関する責任(責 任は輸送依頼者とする)

MNA へ施設の所有権を移転する協定(A-5):施設の管理運転事業体への出資条件、税法上 の取決め、施設の所有権移転・建設における許認可要件、安全・核セキュリティに関する 要件(タイプ C の立地国に施設を新設する場合を含む)

MNA 施設管理・運転協定(A-6):共同産業企業体の役割と設立・運転の促進、許認可に関 する要件、保障措置に関する要件、安全・核セキュリティに関する要件(タイプ C 対象)

核燃料供給協定(A-7):契約に基づく濃縮ウラン供給保証(タイプ B、C)

核燃料サイクルサービス供給協定(A-8):契約に基づく使用済燃料取扱い(使用済み燃料 貯蔵・使用済燃料直接処分)サービス保証(タイプ B、C)

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機微技術の管理に関する協定(A-9):機微技術保有国(者)、AMMAO で、対象物質・施設、

機微技術・情報の保護(技術保有者(国)のみをアクセス可として機微技術の拡散を防止 する)

追加的保証に関する協定(A-10):IAEA などの国際機関、AMMAO 間で、ウラン燃料供給保 証に関する協力内容

なお、輸出管理協定(A-2)における「*不拡散要件」とは、:NSG ガイドライン

(INFCIRC/254/Rev.11/Part 1)パラ 6a を遵守すること;MNA 内部の輸出管理ルールを厳格 にすること、であるが、これらについては、輸出管理ルールの例として次の項目がある(米 国原子力法 123 条での要求概要に相当)

1. 協定対象となるすべての核物質、設備に対する恒久的な保障措置の適用 2. NSG ガイドライン要求事項

3. 協定の対象となるすべての核物質、設備、機微な技術が核爆発装置やその他の研究 開発、他の軍事目的に使用されないことの保証

4. 非核兵器国との協力の場合、相手国が核実験を実施した場合や IAEA 保障措置協定を 停止、あるいは廃止した場合の協定対象の核物質、設備の返還請求権

5. 協定対象の核物質や秘密資料等を米国の同意なしに認められた者以外の者や第三国 へ移転しないことの保証

6. 協定対象の核物質への適切な核物質防護措置の適用

7. 協定対象の核物質の再処理、濃縮、形状、内容の変更に対する米国の事前同意 8. 協定対象のプルトニウム、ウラン 233、高濃縮ウランの貯蔵に対する米国の事前同意 9. 協定対象の機微技術を利用して生産、建設された核物質、または施設に上記同様の

要件を適用すること

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