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消防団施設の整備・維持管理について

ドキュメント内 2017 包括外部監査の結果報告書 (ページ 195-200)

(1)概要

ア 消防団施設の整備状況について

消防団の施設には、分団詰所、消防車庫及び消防倉庫があり、これらは消 防団活動の拠点施設として設置されている。

これらの施設については、順次老朽化等に対して改修・更新が行われてい る。具体的には、施設機能の充実、長寿命化対策を図り、施設の維持に努め た上で、必要な改修を実施している。また、車庫スペースや大規模災害用資 器材の収納スペースの確保のほか、待機所やトイレ等の整備を行うこととし ている。

また、維持管理に当たっては、照明器具の更新の際にLED化を進め、電 気使用料及びメンテナンス費用等の節減を図ることとしている。

消防局によれば、今後の方向性として、消防団活動の拠点施設として、消 防団施設の適切な配置に努めるとしている。

イ 耐震化について

消防局では、旧耐震基準で建設された分団詰所及び消防車庫については、

耐力度調査を実施し、必要に応じて改修に努めていくこととしている。

分団施設の内の主なものについては、平成29年度初めの時点では、次の7 つの施設が新耐震基準に未対応であった。

消防団名 分団名 施設名称 建築等年度

姫路東消防団 広峰分団 消防ポンプ庫 昭和54年度 谷外分団 消防車庫 昭和55年度 姫路西消防団 太市分団 消防車庫 昭和55年度 林田西分団 消防車庫 昭和54年度 飾磨消防団 八木分団 消防ポンプ庫 昭和53年度 網干消防団 旭陽分団 消防車庫 昭和54年度 家島町消防団 真浦分団 消防倉庫(中山) 不明

なお、新耐震基準とは、昭和56年(1981年)の建築基準法改正による現在 の耐震基準のことであり、中規模地震(震度5強程度)に対してほとんど損 傷を受けず、大規模地震(震度6強~震度7程度)に対して人命に危害を及 ぼす倒壊等の被害を生じないことを目標として定められた基準である。

これらの内、平成29年度中に、広峰分団消防ポンプ庫、太市分団消防車庫、

林田西分団消防車庫及び八木分団消防ポンプ庫について、建物の耐力度調査 及びコンクリート調査を外部委託により実施した。その結果、八木分団消防 ポンプ庫以外は新耐震基準に対応していることが明らかになった。そこで、

八木分団消防ポンプ庫については、平成30年度に移転新築工事を実施するこ とにした。

なお、平成30年度には、谷外分団消防車庫及び旭陽分団消防車庫について

− 190 −

建物の耐力度調査及びコンクリート調査を実施する予定である。

ウ 分団施設等整備事業費の予算・決算比較及び推移(平成 27~29 年度)

(単位:円)

年度 当初予算額 予算現額

(最終)①

支出済額

(決算額)②

不用額

①-②

執行率

②/① 平成

27

年度

88,300,000 89,781,000 79,258,750 10,522,250 88.3%

平成

28

年度

77,296,000 78,051,000 76,698,297 1,352,703 98.3%

平成

29

年度

38,500,000 38,217,000 33,954,000 4,263,000 88.8%

(出典:消防局提供資料)

エ 平成 29 年度における分団施設等整備事業費

(単位:円)

節名 当初予算額 予算現額

(最終)①

支出済額

(決算額)②

不用額

①-②

執行率

②/① 委託料(*1)

6,000,000 5,717,000 2,980,800 2,736,200 52.1%

工事請負費(*2)

1,900,000 1,900,000 464,400 1,435,600 24.4%

備品購入費(*3)

30,600,000 30,547,000 30,508,800 38,200 99.9%

公課費

0 53,000 0 53,000

合 計

38,500,000 38,217,000 33,954,000 4,263,000 88.8%

(出典:消防局提供資料)

(*1)分断詰所の耐力度調査・コンクリート調査の業務委託(6件)。

(*2)詰所の改修、用地の擁壁の補修等比較的軽微な工事(2件)。

(*3)消防車の購入(普通2台、軽2台)。

(2)監査手続

実施した監査手続は、次のとおりである。

① 消防団施設についての概要を把握するとともに、関連する法令、条例、

規則等を閲覧し、内容の検討を実施した。

② 消防団施設に係る詳細な資料を入手して閲覧・検討を行い、必要に応 じて担当者への質問を実施した。

(3)監査結果及び意見 ア 監査結果

特に指摘すべき事項はない。

イ 意見

(ア)耐力度調査及びコンクリート等調査の業務委託について

平成

29

年度において、消防団施設のうち、設置からの年数が長期間(20 年程度より長いもの)経過しているものについて、耐力度調査やコンクリ ート等の状態の調査を実施した。これらの事業については見積合わせによ る随意契約により外部に委託して実施している。

これらの委託契約に関しては、次のように、契約年月日が同一であるか 近接しており、かつ、委託内容が同一で契約金額が

40

万円台のものが散見 された。

− 191 −

委託業務名 契約

年月日 施設名 契約の相手方 委託金額(円)

(消費税込) 工期 A1 耐力度

調査委託 H29.6.1 太市分団詰所 (株)魚崎設計 496,800 H29.6.1

~8.31 A2 耐力度

調査委託 H29.6.1 八木分団詰所 ART建築

デザインルーム 496,800 H29.6.1

~8.31 A3 耐力度

調査委託 H29.7.11 林田西分団詰所 (株)魚崎設計 496,800 H.29.7.11

~9.30 A4 耐力度

調査委託 H29.7.11 広峰分団詰所 ART建築

デザインルーム 496,800 H.29.7.11

~9.30 B1 コンクリート

等調査委託 H29.6.1 八木分団詰所・

太市分団詰所

(株)コンステック

神戸支店 496,800 H29.6.1

~8.31 B2 コンクリート

等調査委託 H29.7.11 林田西分団詰所・

広峰分団詰所

(株)コンステック

神戸支店 496,800 H.29.7.11

~9.30

(出典:消防局提供資料)

耐震度調査委託については、№A1 と

A2、№A3

A4

は契約年月日、工期、

業務の内容が同一である。またこれら二つのグループは、契約年月日及び工 期は

40

日程度離れているが、近接しているといえる。

消防局は、上記の委託業務について、それぞれ3社による見積合わせを行 っている。各業務における見積合わせの状況は次のとおりである。

委託業務名称 施設名 見積提出者 見積金額(円)

(消費税抜)

A1 耐力度調査委託 太市分団詰所

(株)魚崎設計 460,000

(株)平岡設計 461,000

森井建築設計事務所 462,000 A2 耐力度調査委託 八木分団詰所

ART建築デザインルーム 460,000

(株)アール都市建築研究所 461,000

設計事務所上田 462,000 A3 耐力度調査委託 林田西分団詰所

(株)魚崎設計 460,000

(株)平岡設計 461,000

森井建築設計事務所 462,000 A4 耐力度調査委託 広峰分団詰所

ART建築デザインルーム 460,000

(株)アール都市建築研究所 461,000

設計事務所上田 462,000 B1 コンクリート

等調査委託

八木分団詰所・

太市分団詰所

(株)コンステック神戸支店 460,000

(株)小西 461,000

(株)和光設計 462,000

B2 コンクリート 等調査委託

林田西分団詰所・

広峰分団詰所

(株)コンステック神戸支店 460,000

(株)小西 461,000

(株)和光設計 462,000

(出典:消防局提供資料)

このように、

A1

A3

には、同じ業者が同じ価格で見積書を提出している。

これは、A2と

A4

においても、B1と

B2

においても同様である。

既述のように、これらの業務についての契約の方法は、いずれも随意契約 によっている。随意契約とは、発注者(姫路市)が任意に契約の相手方を選 んで契約を締結する方法である。業務委託契約の場合、契約の予定価格が

50

万円を超えないときには、随意契約が可能である(地方自治法第

234

条第2 項、地方自治法施行令第

167

条の2第1項第1号、姫路市契約規則第

19

条6

− 192 −

号)。これらの業務については、契約についての決裁書を閲覧したところ、い ずれも予定価格が

50

万円を超えていないことが随意契約とする理由とされ ている。

しかしながら、耐力度調査については、A1 と

A2

の業務については、契約 年月日と業務内容が同様であるため、両者をまとめて予定価格を

50

万円以 上にすれば、契約の方法を競争入札として、随意契約とする場合より低い契 約金額とすることができた可能性がある。これは

A3

A4

の業務についても いえることである。また、A3と

A4

の契約年月日を前倒しにすれば、A1から

A4

4

つの業務を一つにまとめることで、さらに低い契約金額とすることが できた可能性がある。

コンクリート等調査についても、B1 と

B2

の業務内容が同様であるため、

B2

の契約年月日を前倒しにすることにより、両者を一つにまとめて予定価格 を

50

万円以上にすれば、契約の方法を競争入札として、随意契約とする場合 より低い契約金額とすることができた可能性がある。

この点に関して、消防局に対し、このような業務の単位(ロット)で業務 委託を行うことにした理由について質問を実施したところ、次のような回答 を得た。

耐力度調査及びコンクリート等調査を実施した消防団施設は、いずれも設 置からの年数が長期間(20 年程度より長いもの)経過しているものであり、

これらの調査の結果、翌年度(平成

30

年度)に建替工事や大規模な改修工事 が必要であるということになれば、多額の工事の予算を確保する必要が生じ る。その場合、予算担当の部署に9月末前後に資料を提出しなければならず、

当該資料のうちには耐力度調査及びコンクリート等調査に関する報告書が 必要となるため、業務を委託する期間の終期を9月末までに設定する必要が あった。業務のロットを大きくして契約金額を下げる必要性も理解はしてい たが、業務のロットを大きくすると業務を委託する期間を長くしなければな らないので、終期を9月末までに設定することができなくなるため、小さい ロット(分割発注)にしたが、結果的に予定価格が

50

万円を超えないように なってしまった。

消防局からの回答については、妥当ではないと判断するに至る内容は特に 見当たらない。しかしながら、契約事務の処理を早めに開始することにより、

業務を委託する期間を長く確保できるようにしていれば、既述のように業務 のロットを大きくすることができ、予定価格を

50

万円以上として、契約の方 法を競争入札にすることにより契約金額を低くすることができていた可能 性もある。消防局としては、契約金額が適正なものとなるように、計画的か つ慎重に契約事務の処理を進めるように努めることが望まれる。【意見

32】

(イ)随意契約に係る予定価格について

上記(ア)における6つの委託業務について、それぞれ、随意契約につい ての決裁書、執行伺書、支出負担行為書、支出決定書、業務完了報告書等、

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