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流体-構造連成解析結果

ドキュメント内 著者別表示 Watanabe Takashi (ページ 148-154)

6.3 固定屋根式円筒タンクと貯蔵流体の相互応答

6.3.2 流体-構造連成解析結果

流体-構造物連成系のスロッシング解析結果を以下に示す.本検討では容器躯体は四面体 1次要素を用いて要素1層によるモデル化を行っており,応力とひずみの評価位置は壁体断 面の中立軸付近となる.そのため応力ひずみ関係の評価は行わず,円筒タンクの中央鉛直 断面の変形と流体圧力から本手法の適用性を考察する.

図-6.11に床から3mと6mの高さにおける中央鉛直断面の左右壁表面の変位時刻歴,

-1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

[m/s/s]

時刻 時刻 時刻 時刻[s]

図-6.12にその圧力時刻歴を示す.

図-6.11 中央鉛直断面の壁面変位時刻歴

図-6.12 中央鉛直断面の壁面圧力時刻歴

壁面変位および圧力時刻歴のどちらも1次のスロッシング固有周期で周期的な応答が得 られており,3 波目以降は応答が非線形となっていることが確認できる.圧力変動は高さ 3m(初期水深 4.8m)位置より6m(初期水深1.8m)位置の方が大きく,自由表面付近の 方が流体速度は大きく,動水圧の影響が大きいためであると考えられる.動水圧の影響が 小さい初期の時刻断面では,圧力の大きい3m高さの変位量が大きいが,非線形的な圧力発 生時刻以降では6m高さでの変位量が大きくなっていることが確認できる.これは,自由表 面付近の動水圧が大きいことと底面拘束条件の影響であると考えられる.

図-6.13に最大変位発生時刻(13.0s)の中央鉛直断面の流体圧力と容器変位の分布を示 す.圧力と変位の両方で中央鉛直断面より奥側の領域を描画しているため,円筒タンクの 内側壁体表面に生じている変位分布も確認できる.解析より得られた最大変位は 0.39mm 程度であるが,ソリッド要素のせん断ロッキングに起因する計算誤差によって変形量は数 分の一に評価されるため,実際には厚さ25cmのコンクリート壁体に対してミリメートルオ ーダーの変位を生じると考えられる.

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

[mm]

時 刻 時 刻 時 刻 時 刻[s]

右側Z=3m

左側Z=3m

右側Z=6m

左側Z=6m

0 10 20 30 40 50 60 70 80

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

[kPa]

時 刻 時 刻 時 刻 時 刻[s]

右側Z=3m 左側Z=3m 右側Z=6m 左側Z=6m

図-6.13 最大変位発生時刻の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.14 に同一時刻の中央鉛直断面の速度分布を示す.なお,図中には高さが分かるよ うに1mグリッドのスケールを重ねている.3m高さ以下の領域では0.5m/s以下の速度分 布となっており,動水圧の影響が相対的に小さいことが確認できる.一方で,6mより上の 領域では流体が2.0~3.0m/s程度の速度で壁面に衝突しており,速度の2乗から見積もると 数kPaのオーダーで動水圧が生じていると考えられる.

図-6.14 最大変位発生時刻の中央鉛直断面の速度分布(m/s)

図-6.11および図-6.12 より20秒経過時以降はほぼ周期的な応答が続いており,図-

6.15から図-6.22に20秒経過時までの中央鉛直断面の圧力と変位分布について2.5秒間 隔の履歴を示す.屋根面への流体衝突を伴う激しい非線形スロッシングの発生が確認でき

る.また,圧力と変位の分布および発生時刻は対応しており,流体に加振条件として入力 したsin波の加速度を数値積分して得られる変位がsin波となることに整合している.なお,

本検討では容器構造に加速度を入力していないが,容器構造の固有周期は流体のスロッシ ング周期に比べて短いため,構造躯体の振動は励起せず,バルジングも発生しないと考え られる.

図-6.15 2.5秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.16 5秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.17 7.5秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.18 10秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.19 12.5秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.20 15秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.21 17.5秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

図-6.22 20秒経過時の中央鉛直断面の圧力と変位分布

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