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す。

III. 治療後期

# 1 9 (  93, 1, 20)

[PT】Co,55分(含む自己画法)・M医師15分  自己画法(2)

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 スーパーヴィジョン(1/16)(第4章VI.参照)を受けた後であり、聞いて みたいこと(ex,排便のこと、性器のこと、両親のこと、兄弟のこと)が多く

あった。

 M医師は、他の診察と重なっていたので、時間的にカウンセリング途中に当 クライエントを診察しなければならなかった。したがって、クライエントには その旨を伝えてから始めた。

【カウンセラー20分】

 はじめに、薬を減らしているが、規定通りに服んだ方がよいかどうか聞いて きた。M医師がそれでも構わないと言っていたことを伝えると安心したようで あった。そして保健管理センターは、薬代も診察費も以前の精神内科より安上 がりでありがたいと述べ、費用の点が当センターを求めた理由での一つである とも述べた。クライエントにとっては、医療費であっても親に請求することが 辛いのである。

 つぎに、排便のことについて聞くことにした。排便については、一般健常者 となんら変わりなく、旅行中などのように生活のリズムが変わった時のみ便秘 気味になるとのことで、困っていることはなかった。

【M医師15分】

 はじめは,r胸のつかえ』についての話であった。クライエントは、「以前 のように、ムカムカする感じがほとんどなくなった、今は吐こうと思っても出 ない。朝は食べたくないのに、母親は食べさせることが仕事みたいに思ってい る人だから、母親に大きく気を使って無理に食べている」と述べた。

 医師が、 「吐き出すんではなくて、何か言葉にして出してすっきりした ら?」と問うと、「それは誰かを攻撃しそうな感じだ。自分でコントロールす るので攻撃しないが・・」と答えていた。

【カウンセラー35分】

 続けてカウンセラーは、『胸のつかえ』について、その感じを次のように表 現してみた。「出したいが出ない。・何かrシコリ』という感じ・何か言いた いことがある。叫びたいことがある。しかし言えない。口に出すのが怖い。口 に出したいが出ないというのと、小便を出したいが出ないというのと関係があ るような気がするといった感じですか?」と問うと、まったくその通りである

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との答であった。

 そして、「最近、新体道というのを試してみている。身体の中にある嫌なも の(宿便など)をすっきり出す体操だ。海や山へ旅行に行きたいというのも、

山の木の多いところで新鮮な空気で体を浄化したい。身体のrしこり』を除い て、Pureになりたい」と語った。なお、「大峰山で崖に吊されて、 r親を大事 にするか!』…  泣きながら『します!』なんかやった後、遊廓へ連れて いってもらうとかいうようなイニシエーションを受けたい」とも語った。

 現在の状況から脱出することを試みようとしているようである。

 最後に、自己画法(図2参照)を勧めると、快く応じた。

【描画7分、話しあい7分】

 r私の人生』と題する描画はカラフルで、以前と大きな変化が伺えた。自己 洞察と、将来への希望を見出すことができた。

【M医師との話しあい】

 父親への攻撃性を「出したいが、出ない」という表現で、排尿との関連を示 唆しているようだ。

 M医師は、rr私の人生』で自己洞察が進んでいることがわかる。自己の不 安などを言語化することでもっと明確になるだろう、日記などを勧めてみては

どうか。一行でも二行でもよい。r詰まっているもの』を文章化することで気 づきが得られるだろう。3月頃には何とか終結できそうだ」と語った。

# 2 O ( 93,1,27)

[PT]Co.90分、

YG・TEG・MAS・MPI渡す

【カウンセラー90分】

 今回のクライエントは、特に明るい表情で入室した。風邪をひいているとい いながら、すこぶる元気そうで、表情も豊かであった。

 カウンセリングの直前、N主任看護婦と話した際、彼女はクライエントの印 象を「最近非常に明るくなって来ている。受付での表情と受け答えを見ている

と、元気になってきているのがよくわかる」と語った。

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 クライエントが、MPIの結果が少しだけ気になるというので、簡単にフィ

ードバックして、新しくYG・TEG・MAS・MPIを自宅でやって来るよ

う勧めた。また前回のM医師の意見の通り、r詰まっているもの』の文章化を 勧めてみたが、「はい、やってみます。でも書くのは苦手なんです」と暗に断

られたようであったので、無理に勧めないことにした。

 今回は、特にクライエントから話したいことはなかったようなので、弟との 症状の関係を聞いてみることにした。

「弟は、本来内向的な性格なのに、外向性を装っている。現在は、排尿困難状 態から脱出している」と語った。

 カウンセラーは、B大学のカウンセラーが熟練した方なので早く効果が出た のだろう。私は新前なので、つい指示したりしてよくないと反省していると言

うと、クライエントは、指示はありがたいことがある。『嫌ということ』を教 えてもらったのは大変役に立ったと語った。

 喫煙本数が多かったので、タバコは科学的には自殺行為だと言われているけ ど、どう思うかとを聞くと、「自分は先生(カウンセラー)にもタバコは吸わ ないと思われていたし、周りから誠実な人間だと思われている。それは自分の 一面であって、本当ではない。今日、さっきまで話をしていた一番親しい友達 はわかってくれている。彼は建築学科にいて、絵を描くのが好きで、学者の家 系出身らしく、賢い男で、研究者の家系の血を引いている。彼はもう一度京大 へ行って勉強したいと思っている。京大なら学問の雰囲気はあると思うし、ユ ニークな学者がたくさんいると聞いている」   旨

 「自分は知的なことを追求する人に興味を持っているが、今のA大学では勉 強の雰囲気なんかどこにもない。図書館だけはよいが、帽子(野球帽)姿の奴 には腹立たしい。あいつら、何故ニグロの真似をするのか、ニグロはエネル ギッシュでいいところもあるが・・。わざわざ大学までニグロの真似をして来 て、大学前の文具店で買ってきた高い講義ノートをもってきて、授業中は騒い でいる。講義ノートで語学の単位は一発で取れる。ノートを持ってない自分は 落ちる可能性大だ。経済学部はマスプロ教室ばかりで、どの授業もうるさい

し、学問したいものだけが大学へ来たらよいのに・・。今のA大学では、どこ の学部にいても学問なんかできない。甘いとは思うが、会社へ入ってから、会

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社を辞めて学問をしたいと思っている」

  「母親は、自分の好きにしたらいいと言ってくれている。ボクは、オヤジに は早く死んでほしいと思っている。本当に早く死んで欲しい。自分はそんなに 長生きしたくないと思っている。ボクは一度は死を考えたことがある」と、カ

ウンセラーが返事をしているだけで次々と話した。

 カウンセラーが、「あなたは、早く死ぬだろうとか、お父さんに死んでほし いとか言っているが、死ぬことについてもっと聞きたい」と言うと、「吐きた

くなるのは、TVで見たホラー映画が原因だとM先生(M医師)に言われた が、倒れた時、花園も幻覚も三途の河も見えなかったけど、ひとつの重要な体 験だった。これは、小学校の友だちのデスマスクと関係があるような気がす

る。葬式から帰った時はとてもショックだった」と語った。

 このあと、ホラー映画の内容・兄への反感・父親の旨い立ちと、父親がいつ も「何でも死ぬ気でやれ!」と言っている厳格な様子を語った。

 話し出したら止まらないクライエントであった。弟一白己一大学一死一父親 と、自己を取り巻く諸問題について、自由奔放に語ることによって、徐々に洞 察が深まっているのではないかとの印象を受けた。

 同時に、話が一か所にとどまらず、深まっていないので、表面だけを走って いるような印象を受けた。このような時は、カウンセラーとしては、どのよう に対処または介入すればよいのかわからなかった。

【電話連絡】

 次回予定日は一週間後である。入学試験日のため、ルームが使えない。他の 場所を捜しておくので、遠慮なく連絡をするよう伝えておいた。なお、クライ エントは電話をかけることが苦手であろうと予想されたので、思いきって電話 番号(2か月後には廃止予定の電話)を教えておいた。カウンセラーの予想で 1ま、「たぶん来週は来ないだろう。ルーム以外では話しにくいし、アルバイト で自分を試したいだろうし、充電には恰好の一週間であろう。来来週に電話が あるのではないか」と思っていた。

 案の定12日後に電話連絡があった。カウンセラーが「もしもし」と言って も、クライエントは何も言わない。カウンセラーの名前を言うと、やっと自分 の名前を言う。カウンセラー以外の人物が電話に出るのを嫌っているようで

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