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構造問題の整理と研究の位置付け

第 2 章 ETFE フィルム材料およびレンズ型二重空気膜構造の概説と

2.5 構造問題の整理と研究の位置付け

重のみを想定したものである。しかし、偏分布荷重に対する検証、進行性 ポンディング現象や過大な負圧荷重のような終局時に対する検証に加え、

ETFEフィルムの材料非線形性を考慮した密閉型の多角的な研究は、筆

者の知る限り報告されていない。

(5) 内部空気を適切にモデル化した密閉型のレンズ状二重空気膜構造のモ デル化や数値解析手法に関する研究は少なく、また様々な荷重条件に対 する実験と数値解析による比較検証は報告されていない。

(6) 密閉型の特性に留意したレンズ状二重空気膜構造の構造設計フローおよ び内圧設定手法は確立されていない。

以上のように、本章では、構造問題を整理すると共に、材料やシステムの特性を 考慮した数値解析手法および構造設計に対する研究課題を明確にした。

以上の背景を踏まえて、本研究では

(1)密閉型のレンズ状二重空気膜構造の挙動に対する評価技術の確立

・ 内部圧力の変動が評価できる数値解析手法の確立

・ 数値解析と実験の比較検証による解析手法の妥当性の確認

(2)密閉型の特性に留意した構造設計フローの確立と内圧設定手法の提案

・ 規模、フィルム厚、設計荷重をパラメーターとした際の最適な内圧設定 手法の提案

・ 密閉型の特性を考慮した設計クライテリアの提案 を具体的課題として検討する。

最後に図2.5.1に、ETFEフィルムを用いた密閉型レンズ状二重空気膜構造の 構造解析および設計手法に着目した研究テーマの位置付けに関してまとめる。

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-フィルム材料の非抗圧性、等方性、材料 非線形性を考慮したモデル化

半結晶性の高分子材料の 結束力に依存する温度・

速度・履歴依存性

ETFEフィルムの材料特性

(1) 非抗圧性

(2) 等方性

(3) 材料非線形性

(4) ひずみ速度依存性

(5) 引張クリープ性(温度依存性)

(6) 履歴依存性

<ETFE フィルムの応力 - ひずみ関係>

約2%のひずみにおいて降伏

(第1降伏)が発生し、その後 12%付近で再び降伏(第2降伏)

構造解析

内圧制御方式(定圧型と密閉型)

レンズ状二重空気膜構造のように規模が比較的小さく、

特に空気密度の高い構造では、状況により内圧一定の P: 内圧 V: 体積

<応力変形解析>

バイリニア型の材料特性

「定圧型」を想定し片側の膜面を取り出し FEMにより応力解析

菱形形状のFEモデルによる解析例

<モデル化に関する検討課題>

ボイル・シャルルの法則を考慮した

「密閉型」のレンズ状二重空気膜構 造のモデル化

塑性を許容した密閉型レンズ状二 重空気膜構造の数値解析の妥当性 の確認(実験との比較)

設計

長期、風、雪荷重時だけでなく、偏分布荷重や進 行性ポンディング現象への配慮等、様々な荷重 ケースを考慮した設計フローが未確定

等方硬化則、von Mises の降伏条件により応力を 算出し、告示の許容応力度を用いて精査

<定圧型と密閉型の選択>

<断面算定>

<密閉型の応力算出>

現状では、荷重条件・実状に合わせた内圧制御 方式の選択はない(設計者判断)

材料非線形性を考慮し、内部空気を適切にモデ ル化した密閉型のレンズ状二重空気膜構造の研 究は少ない

<設計フロー>

具体的な課題

(1) 密閉型のレンズ状二重空気膜構造の挙動を評価できる予測技術の確立

内部圧力の変動が評価できる数値解析手法の確立

数値解析と実験の比較検証による解析手法の妥当性の確認

(2)密閉型の特性に留意した構造設計フローの確立と内圧設定手法の提案

規模、フィルム厚、設計荷重をパラメーターとした際の最適な内圧設定 手法の提案

定圧型の内圧制御による構造解析・設計に立脚

塑性化を許容した「密閉型」レンズ状二重空気構造の 挙動把握が不十分

問題点

第 3 章

密閉型レンズ状二重空気膜構造の基本構造特性の把握