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架設計画

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第 9 章 架設

9.1 架設計画

9.1.2 架設計画

  架設計画は,施工性,環境適合性,安全性に配慮し,完成後の構造物が設計で要求された性能を十分満 足するような施工を行えるように作成しなければならない.また,架設の難易度や架設地点の状況等を考 慮し,構造物の一部または全体を事前に組立て検査を行うか否かを決定するのがよい.

較し合理的に判断すべきである.橋梁の場合には,図-解

9.1.1

に示すフローに基づいて検討するのがよい.

   

橋梁において,仮組立を実施する目的は,現場発送前に,溶接部材の出来形や組立に関わる性能を確認するこ とによって.設計で要求される性能を満足しているか,さらに架設現場での工事の円滑な進捗を図るために前も って架設における施工性および安全性を確認することにある.特殊な架設工法を採用する場合や,鋼床版を後架 設することで主桁と鋼床版の製作キャンバーが異なるような,仮組時と架設時の形状が異なる工法を採用する場 合は,仮組立での確認方法を事前に検討する必要がある.仮組立の方法は実仮組立とシミュレーション仮組立に 区別される.また,仮組立を省略する場合は,単一部材の部材計測により,要求性能を満足していることを確認 する.

(2)

架設工法の種類と工法選定

  構造物の架設には種々の工法がある.それらの特徴を十分に把握したうえで,現地架設条件を考慮し,その構 造物に最も適した工法を選定する.

  構造物を架設する方法は,構造物の形式・規模,地形・環境により様々であり,それぞれ固有の特徴を有して いる.現在,一般に用いられている橋梁架設工法を整理したのが表

-

9.1.1

である.各工法の特徴を十分に理解 したうえで,図

-

9.1.2

に示す架設工法選定フローチャートに基づき,工法を選定するのがよい.工法選定条件 および選定フローを図

-解 9.1.3

に,工法選定の主な要因を表

-解 9.1.2

に示す.表-解

9.1.3

は本フローチャートに おいて確認すべき主要因子,表

-

9.1.4

は架設地点の状況に応じた工法選定例,表

-

9.1.5

は鋼橋の形式に応じ た工法選定例を示したものである.ここで示した工法選定要因の他にも考慮すべき条件もあるので十分注意する 必要がある.

図-解 9.1.1  組み立て検査要否の判断フロー(鋼橋) 

表-解9.1.1  一般的な橋梁架設工法の種類 

表-解9.1.2  架設工法を定める要因 

・架設途中の安定性 架設機材に関する要因 ・必要架設機材の入手

・作業用地の条件

・上空障害物の条件

・搬入路の条件 架設する橋梁に関する要因 ・橋梁形式,規模

水面利用協議

第三者防護,騒音・振動 周囲の状況に関する要因 ・桁下利用の条件

・鉄道上を横断する橋梁

・海上部,河口部,湖水面の橋梁

・市街地の橋梁

橋体搬入,重機の据付 橋梁橋体搬入,重機の据付 河川協議

道路交通規制協議 線路閉鎖等の協議

・山腹に沿っている橋梁

・平坦地の橋梁

・河川を横断する橋梁

・道路の横断および道路に沿っている橋梁

・経済性

架設地点に関する要因 ・峡谷を横断する橋梁 一般的な要因 ・安全性,施工性

・工期,施工時期

要因内容 備考

種別

   

     

大型輸送車一括架設工法 大型搬送車工法

8

その他の工法

9 横取り工法,バランス片持式工法,巻上機による一括吊上げ工法,回転工法

フローティングクレーンベント工法,フローティングクレーン一括架設工法 フローティングクレーン工法

6

台船工法

7 台船一括架設工法

4 トラベラクレーン工法 トラベラクレーンベント工法,トラベラクレーン片持式工法 巻上機による架設桁工法,台車による架設桁工法

架設桁工法 5

3 送出し工法 手延式送出し工法,台船送出し工法,重連式送出し工法,移動ベント送出し工法,架設桁 送出し工法

式工法,ケーブルエレクション斜吊り工法 ケーブルクレーン工法

2

トラッククレーンベント工法,トラッククレーン一括架設工法,トラッククレーン片持式 工法

ケーブルクレーンベント工法,ケーブルエレクション直吊り工法,ケーブルクレーン片持

No. 工種(大分類) 工種(小分類)

トラッククレーン工法 1

-解9.1.1 架設工法選定フローチャート

片持架設の条件 ・アンカースパン設 ・大型揚重機の橋上設置 ・台船の定点係留

潮汐干満差またはリフトアップ 装置の昇降範囲で設置可能か?

ケーブルエレ クション(CE) 直吊工 W=20〜30t

ーブルエ ション(CE) 斜吊工法 W=20〜30t 台船による一括架設工法 吊上げ装置による一括架設工法 リフトアップバージによる一括架設工法 W=500〜8000t

桟橋設置 瀬回し可否) 直下吊り上げ片持架設工法 W=200〜300t

送出 工法 アンカースパン先行 架設の可否

 台船の進入  が可能か?水上部架設

ケーブルク レーン片持式 工法 W=20〜30t 河川横断 海  上 河  口 湖  面

ケーブルク レーンベント 工法 W=20〜30tTC・CCベント工法 W=5〜30tTC・CC片持式ベン 工法 W=5〜30t

型搬送車による一括架設工法 or 型クレーンによる一括架設工法 W=100〜500t

タ ー 送出し(架設 桁)工法

<架設地> 入路の確保 走クレーン TC・CC) 作業ヤードの確

取付道路先行施工 or 一径間先行施工の可

送出し地組ヤード の確保 架設 据付 可否

陸上部架設 市街地 道路横断 鉄道横断 渓  谷 河川横断

造形式 斜吊り 可能か

ンカースパン 行架設の可

ベント限定設置 否検討

大型搬送車または 大型クレーンの使用条件 ・地組ヤード確保 ・直下への進入 ・クレーン組立場所の確保

ベントの設置 (ブロック毎) 桁補強等送出し 対応可

架設地点の再整備に よる見直 トラベラクレーン or 設機によ 片持式工法 W=20〜30t

ンカース 先行架設 可否

ベント設置

トラベラクレーン or 架設機の組立

ケーブルクレー 設備用地の確 (鉄塔、アンカー) 荷取ヤードの確 FCベント工法 W=100〜200tFC片持式架設工法 W=200〜300t

構造形 が直吊 可能 ベントの設置

中小型FC船の進 or 走クレーン搭載台船の進入 正ブロックに分割す 架設が有利か?

バランシン 片持式工

バラン 架設 検討 2)Wは標準的な架設対象ブロック重量を示

注1)        は適用架設工法を示す。

型FC船の利用の 可能性検 C一括架設工法実施最大 ブロック W=9000t(3隻相

 

図-解9.1.3  工法選定条件および選定フロー  工法選定検討対象の構造物

構造条件(構造設計の特徴)

(構造設計の特徴)

現地調査による詳細制約条件

(調査確認項目)

・地形・地耐力(ベント設置予定位置等)

・工程関係工事用道路(搬入路の確保)

・工事用地(架設ヤードの場所、範囲、使用可能時期等)

・安全対策(交通安全、接近工事による制限、保安要員配置条件等)

・公害対策(公害防止、第三者への影響、産廃処理等)

前提条件(特記仕様書に定める条件等)

・工程関係

(施工時期制限:着手・完了時期の拘束、作業可能時間帯の制限、渇水期施工の条件、年末・年始制限等)

・搬入路条件

(重機設置位置、ブロック仮置き位置、地組位置等)

・近接構造物

・構造形式

・力学特性

・分割可能ブロック(重量、サイズ等)

・ブロック間の接合方法

・環境保全

第一次選定(図-解9.1.1による複数工法の比較検討)

・関係機関との協議事項

・工法選定制限条件

経済性の検討 架設途中の安全性の検討

第二次選定(複数工法の比較検討)

工法決定

表-解9.1.3  フローチャートの主要確認事項   

・水面利用に関する関係機関の協議

・水面利用に関する関係機関の協議

16.台船による一括架設

・水面から桁下端までの高さの適否

・流速,潮流の適否

・水面利用に関する関係機関の協議

15.台船の進入

・進入経路水深の適否

・進入経路および既設橋桁下空間の上空障害の有無 14.可搬式フローティングクレーン

・組立,解体ヤードの有無

・水深の適否

・流速,潮流の適否

・クレーン能力(調達,基地)の可否

・水面利用に関する関係機関の協議

・吊上げに対する橋体強度,吊点部補強の確認

・橋体組立ヤードおよび浜出し設備の有無,岸壁,揚重設備等 13.フローティングクレーンによる一括架設

・架設地点水深の適否(または浚渫の可否)

・架設地点上空障害の有無

・航路閉鎖の可否

12.フローティングクレーンの進入

・進入経路水深の適否

・進入経路および既設橋桁下空間の上空障害の有無

・水面利用に関する関係機関の協議 11.トラベラクレーンの組立

・組立ヤード(既設桁上面,取付道路,隣接径間部等)の有無

・組立用クレーンの据付および作業の可否

・トラベラクレーン荷重による橋体強度の確認 10.桁形状

・桁は直線(原則として)

・縦断勾配の適否(送出し時5%以内)

・桁高が一定(原則として)

8.荷取ヤード

・ヤードまでの搬入路の有無

・桁下内の荷取スペースの有無(橋台背面部のヤード困難時)

9.送出しヤード

・直接で必要な作業スペース確保の可否

・部材搬入路の有無

・桁組立用クレーンの据付および作業の可否

・縦断勾配の確認

・隣接径間ヤード利用およびクレーンの据付,作業の可否

・既設桁上面利用時の既設桁強度の照査

・コンクリートアンカー設置に対する地形,地質の適否

・グラウンドアンカー設置に対する地形,地質の適否

・作業機械接近の可否

・地下水位の有無および高さの確認

・トラッククレーン等作業車両の接近,据付の可否

・架空線,鉄道,空域制限等,支障物の有無 7.アンカー設備

・周辺街路,家屋等への支障の有無(控え索等)

・クレーン据付場所確保の可否 6.ケーブルクレーン鉄塔設備

・鉄塔設置スペースの有無および荷取スペースの確保の可否

・鉄塔基部の地耐力または構造物強度の適否

・橋体組立ヤードの有無

・供用街路通行規制の可否

・部材の座屈等の照査,確認

・クレーン能力(調達)の可否

・桟橋規模の適否

・設置場所の水深の適否

・水面利用に関する関係機関の協議

5.トラッククレーンによる一括架設

・杭基礎地盤の適否 2.搬入路

・河川,海上部の杭基礎工の可否(地形,地質,管理者協議)

・埋設物,水路等,支障物の有無および撤去,移設の可否

・供用街路通行規制の可否

・整地,造成,改良の有無および撤去,移設の可否

・埋設物等,支障物の有無および撤去,移設の可否

・クレーン組立ヤードの有無

・クレーン反力地耐力の適否

・瀬回し,桟橋の可否および異常出水の有無

・ベント設備質量の適正範囲 4.ベント設備

・平坦性および地耐力の適否

・コンクリートまたは杭基礎施工の可否 3.作業ヤード

・架設区間へのクレーン接近および据付の可否  (既設桁上面使用含む)

・下部工用工事用道路利用の可否

・改良(新設)費用の適正範囲

・重車両通行の適否

・幅員,線形,勾配の適否(改良の可否)

・橋梁,トンネル,架空線等,支障物の有無 1.桟橋

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