第2章 本研究の目的と構成
第2節 本研究の構成
本研究では、親密な友人関係における目己評価維持と関係性維持について、3つの目的 のドに 連の研究を行う、ここでは、それら3つの目的に沿って本研究の構成について述
べる.
第一の目的は、拡張自己評価維持モデルで予測される感情反応が親密な友人関係におい ても示されるかどうかを検討することである。従来の目己評価維持モデルにおいて友人関 係を対象にした研究は、いくつか行われてきたが、その多くは小中学生や高校生を対象に
したものが多く、大学生の友人関係について検討されてきたものについては必ずしも多く はない.また、日本人を対象とした研究において、自己評価維持モデルで予測される感情 反応について直接的に検討した研究はほとんどみられないc本研究では、大学生の親密な 友人関係を対象としており、特に感情反応の観点から検討を行うため、第3章の研究1で は、拡張自己評価維持モデルを用いた検討に先立ち、従来の自己評価維持モデノレで予測さ れる感情反応が示されるか否かにっいて親密な友ノ\関係を対象として検討を行う.その後、
第3章の研究2において、親密な友人関係を対象に拡張自己評価維持モデルで予測される 感情反応について検討を行う,
第1の日的は、Exlme&Lobel(2001)d)他者よりも優れている状況に対する自己のネ ガティブ感情を検討した研究に基づき、拡張自己評価維持モデルの観点から他者関与度の 側面を人れてその具体的な感情内容から検討を行うことである。拡張自己評価維持モデル
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に関する実証研究では、親密な他者への共感的な反応として、個人のポジティブ感情反応 の程度からネガティブ感情反応の程度を差し引いた指標(相対的なポジティブ感情)を用
いた他者関’」・度と遂行の交il:作用効果のパターンから検討されてきた(e.g., Beach et a1.,
1998),このような差の得点を用いた交圧作用効果のパターンによる検討では、拡張自己 評価維持モデルで述べられている親密な他者の自己評価維持に対する個人の共感的な反応 が必ずしも明確にはならないことが指摘される,このようなことから、全体的なパターン だけでなく、それぞれの変数で規定される個々の状況について、より具体的に検討するこ とで拡張自L1評価糸∬持モデルの知見をより有効に検討することができると考えられる,そ こで、第4苗1(研究3、研究4)では、他者よりも優れていることに対する個人の感情反 応にっいて具体的な感情内容から検討したExline&Lobel(2001)のSTTUCフレームワ ークを基に拡張自己謂1照蓋持モデルの観点から他者関与度の変数を入れて検討を行うc 第:の日的は、親密な友人関係における自己評価維持と関係性維持について、個人の適 応との関連から検討を行うことである一これに関しては、上記の第4章において他者より
も優れている状況における感情反応にっいて具体的な感情内容から検討した上で、第5章 1研究5)において、それらの感情反応と個人の適応との関連にっいて検討を行う,
最後に、第6章において、上記5っの研究を通した総合考察を行う,