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最近5年間の中国ステンレス生産の現状及びニッケル消費量の分析

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第3章 ニッケル

第二部 消費編

2.1 最近5年間の中国ステンレス生産の現状及びニッケル消費量の分析

表19 2002-2007年中国のステンレス粗鋼の生産量

単位:t

メーカー 2002 2003 2004 2005 2006

国有企業

本溪特殊鋼 4,323 9,094 13,931 10,548 2,053

東北特殊鋼 65,524 105,669 120,038 137,963 147,834

上海鋼鉄製造五廠 25,876 32,910 59,387 94,810 157,720

大冶特殊鋼 2,887 8,576 0 0 0

西寧特殊鋼 23,503 34,512 35,743 37,547 38,272

長城特殊鋼 40,083 61,956 81,169 77,728 79,523

重慶特殊鋼 15,597 10,755 12,547 10,281 15,539

太原鋼鉄公司 374,303 667,755 721,665 925,477 1,109,611

上海鋼鉄製造三廠 28,323 1,412 6,755 0 0

中原特殊鋼 602 296 271 2,547 2,369

上海鋼鉄研究所 2,076 0 0 0 0

陝西精密金属 264 0 0 0 0

張家港浦項ステンレス公司 0 0 0 0 158,169

斉魯特殊鋼公司 0 0 0 1,496 2,133

天津鋼管 0 0 0 0 237

宝山鋼鉄一廠 0 0 0 560,000 1,139,116

酒泉鋼鉄公司 0 0 0 0 177,000

豫永通 0 0 0 0 0

広州聯衆ステンレス公司 0 0 0 0 0

国有企業のステンレス生産量合計 583,361 932,935 1,051,506 1,858,397 3,029,576 国有企業のオーステナイト系ステンレスの生産量 408,923 680,910 691,298 1,146,989 2,015,306

国有企業のオーステナイト系ステンレスの比率(%) 70.1% 73% 65.7% 61.7% 66.5%

民営ステンレス企業

民営ステンレス企業生産量合計 516,639 647,065 1,750,000 1,492,000 2,300,000 民営企業オーステナイト系ステンレスの生産量 506,306 627,653 1,662,500 1,342,800 2,070,000

民営企業オーステナイト系ステンレスの比率(%) 98% 97% 95% 90% 90%

全国のステンレス生産量総計 1,100,000 1,580,000 2,801,506 3,350,397 5,329,576 全国オーステナイト系ステンレス生産量 915,229 1,308,563 2,353,798 2,489,789 4,085,306

全国オーステナイト系ステンレスの比率(%) 83.2% 82.8% 84% 74.3% 76.6%

全国ステンレス中の一次ニッケル消費量 23,406 38,759 57,493 73,896 135,241 出典:安泰科

0 1000000 2000000 3000000 4000000 5000000 6000000 7000000 8000000

2002 2003 2004 2005 2006 2007(f)

t

0 50000 100000 150000 200000 250000 t 全国ステンレス生産量総計

全国オーステナイト系ステンレス生産量 全国ステンレス中の一次ニッケル消費量

表20 2002-2007年中国クロム系ステンレスの生産量

単位:t 2002 2003 2004 2005 2006 2007(f)

総計 184,771 271,437 447,708 860,608 1,244,270 2,123,567 国有ステンレス企業

小計 174,438 252,025 360,208 711,408 1,014,270 1,991,567

本溪鋼鉄特殊鋼 4,323 6,772 10,601 8,845 1,550 783

東北特殊鋼 48,921 69,504 72,463 96,475 99,199 113,944.5

首都鋼鉄特殊鋼 0 0 0 0

上海鋼鉄製造五廠 3,378 6,372 14,279 18,549 4,065 16,984.5

大冶特殊鋼 2,887 6,694 0 0 0 0

西寧特殊鋼 22,949 34,113 34,339 35,090 34,790 48,909 長城特殊鋼 36,641 58,129 74,065 69,642 73,566 70,095 重慶特殊鋼 15,369 10,695 10,960 10,164 15,419 19,080 太原鋼鉄公司 36,787 58,886 143,230 307,380 372,277 828,432

上海鋼鉄製造三廠 2,581 564 0 0 0 0

成都無縫 0 0 0 0

中原特殊鋼 602 296 271 889 486 493.5

上海鋼鉄研究所 0 0 0 0 0 0

陝西精密金属 0 0 0 0 0 0

張家港浦項ステンレス公司 0 0 0 0 0 75,000

斉魯特殊鋼公司 0 0 0 0 0 0

天津鋼管 0 0 0 0 237 591

宝山鋼鉄一廠 0 0 0 164,374 288,781 513,888.54

酒泉鋼鉄公司 0 0 0 0 123,900 220,866

豫永通 0

広州聯衆 82,500

民営ステンレス企業

小計 10,333 19,412 87,500 149,200 230,000 132,000

表21 2002-2007年中国ニッケル系ステンレスの生産量

単位:t 2002 2003 2004 2005 2006 2007(f) 総計 915,229 1,308,563 2,353,798 2,489,789 4,085,306 5,454,695.5 国有ステンレス企業

小計 408,923 680,910 691,298 1,146,989 2,015,306 3,258,695.5

本溪鋼鉄特殊鋼 2,322 3,330 1,703 503 723

東北特殊鋼 16,603 36,165 47,575 41,488 48,635 18,688.5

首都鋼鉄特殊鋼 0 0 0

上海鋼鉄製造五廠 22,498 26,538 45,108 76,261 153,655 150,172.5

大冶特殊鋼 1,882 0 0 0

西寧特殊鋼 554 399 1,404 2,457 3,482 660

長城特殊鋼 3,442 3,827 7,104 8,086 5,957 3,723

重慶特殊鋼 228 60 1,587 117 120 246

太原鋼鉄公司 337,516 608,869 578,435 618,097 737,334 1,171,568

上海鋼鉄製造三廠 25,742 848 6,755 0 0 0

成都無縫 0 0 0 0 0 0

中原特殊鋼 0 0 0 1,658 1,883 2,082

上海鋼鉄研究所 2,076 0 0 0 0 0

陝西精密金属 264 0 0 0 0 0

張家港浦項ステンレス公司 0 0 0 0 158,169 675,000

斉魯特殊鋼公司 0 0 0 1,496 2,133 609

天津鋼管 0 0 0 0 0 0

宝山鋼鉄一廠 0 0 0 395,626 850,335 564,248.5

酒泉鋼鉄公司 0 0 0 0 53,100 74,176.5

豫永通 129,298.5

広州聯衆ステンレス 467,500

民営ステンレス企業

小計 506,306 627,653 1,662,500 1,342,800 2,070,000 2,196,000 出典:安泰科

新規生産能力の稼動に伴い、最近5年間で中国のステンレス生産量が急速に増えている。

2002年には110万tであったものが2006年には533万tにまで増え、年間平均伸び率は69%に達 している。ここ数年の高度成長期がすでに終結しているので、今後数年間は安定成長期に 入るものと思われる。聯衆の新設生産能力が稼動し、太原鋼鉄・宝山鋼鉄・張浦・酒泉鋼 鉄の生産能力を入れると、2007年のステンレス総生産量は760万tに達し、前年同期比42.6%

増が見込まれている。

中国のオーステナイト系ステンレスの比重は一貫して世界の平均レベルより高く、2004 年以前は常に80%以上を占めていたが、ここ2年のニッケル価格の上昇に伴い国内のニッケ ル供給が不足したために、ニッケルを大量に輸入することでその需要を満たす必要が生じ、

加えて国内の消費観念の変化及び製錬技術の向上等の要素により、中国のクロム系ステン レスの生産量が増え始めている。なお、2005年と2006年には中国のオーステナイト系ステ ンレスの比重が75%程度まで下がっているが、今年のニッケルの高値を鑑みると、2007年の オーステナイト系ステンレスの比重はさらに下がって約71.8%になることが予想されてい る。

また、この3年間、オーステナイト系ステンレスの比重がある程度減少しているが、ステ ンレス生産量が増えたことで、一次ニッケル消費量が年々増大し、2002年の2.34万tから 2006年には13.5万tに増え、2007年にはさらに20.7万tまで増えることが見込まれている。

中国は2005年8月からフィリピンやインドネシアなど東南アジア諸国のラテライト鉱を輸 入してニッケル銑鉄の製錬を始めているが、2006年以降のニッケル銑鉄工業の急伸を受け てラテライト鉱の輸入量が急増している。2006年のラテライト鉱の年間輸入量は355万tで あったが、2007年にはニッケル価格が高騰したこともあり、ラテライト鉱の年間輸入量は 約1,400万tに達することが見込まれている。ニッケル銑鉄工業が出現するまでは、中国の ニッケル鉄はほとんど全量輸入に頼っていたが、今後はニッケル銑鉄工業の製錬技術の発 展とニッケル銑鉄企業の規模化により、ニッケル鉄の輸入依存度が下がっていくことが予 想される。

図7 2002-2007年中国ステンレス製品の構造

製品構造的には、現在のニッケル価格とニッケル工業の状況により、ニッケル系ステン レスの占める割合が減少し、クロム系ステンレスが増加傾向にある。2006年はニッケル系 ステンレスが77%、クロム系ステンレスが23%をそれぞれ占めたが、2007年にはニッケル系 ステンレスの割合がさらに減少して約72%、クロム系ステンレスが引き続き増加して約28%

になることが予想される。ステンレスの製品構造は今後数年間は引き続きこのような傾向 を示し、徐々に国際レベルに近づいていくものと思われる。

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

2002 2003 2004 2005 2006 2007(f)

Ni ステンレス Cr ステンレス

2.2 2006年の中国のステンレス消費構造の分析

表22 2006-2007年中国ステンレスの消費構造

単位:t 2006 2007(F)

交通運輸 5.3 7

環境保護 6.9 9

機械製造 17.3 17

建築工事 17.4 15

家庭使用 42 40

都市施設 11.1 12

出典:安泰科

図8 2006年と2007年の中国ステンレス消費構造の比較

中国のステンレス工業が急成長を遂げる以前は、ステンレスの消費は主に軍事・エネル ギー・石油などの重工業分野に集中していた。近年、GDPの急伸及び国民の生活レベルの向 上に伴い、ステンレスが急速に普及し、国民の日常消費分野にまで浸透し始めている。最 近は台所用品などの生活分野の需要が中国のステンレス消費の主な部分を占め、2006年の この分野の消費量は全国総消費量の約42%を占めた。今後数年間は製油所・発電所・化学工 業・交通運輸・機械製造の分野の急成長が予想されるので、ステンレス需要も大幅増が見 込まれている。

中国特殊鋼協会ステンレス分会の李成会長は、2010年までに中国の石油精製能力は9,000 万t超/年、水力発電能力1.9億kW、自動車生産台数900万台になるとしている。都市軌道交 通客車車輌の大手メーカーである長春軌道客車股份有限公司の役員は「現在、中国のステン レス消費は増加の一途にあり、特に公共交通分野の使用が進んでいる(炭素鋼の代替、溶 接が容易)。しかも川下のハイエンドステンレス製品に対する需要が伸びている」と言う。

今後の数年間で中国ステンレスの消費構造には顕著な変化が生じ、交通運輸・石油・自動 車・エネルギー分野のステンレス消費量が増えて消費構造全体に占める割合が高まると同 時に、これらの分野の需要が中国におけるステンレス新製品の研究開発を牽引し、市場 ニーズの変化に対応していくことが予想される。なお、太鋼はすでにスーパー二相系ステ ンレス(一種の複合ステンレスを混合した高純度フェライト鋼製品で、アルミニウム・チ タン・銅を含有)の開発に成功している。

0%

20%

40%

60%

80%

100%

120%

2006 2007(F)

都市施設 家庭使用 建築工事 機械製造 環境保護 交通運輸

2.3 2007-2011年の中国のステンレス生産量と消費量の予測

表23 2007~2011年中国のステンレス製錬生産能力と生産量の予測

企業 2007

(Kt/a)

2008 (Kt/a)

2009 (Kt/a)

2010 (Kt/a)

2011 (Kt/a) 国有企業

太原鋼鉄公司 3,000 3,000 3,000 3,000 3,000

宝山鋼鉄一廠 1,500 1,500 1,500 1,500 1,500

宝山鋼鉄五廠 200 300 300 300 300

東北特殊鋼 300 500 500 500 500

酒泉鋼鉄公司 600 600 1,200 1,200 1,200

唐山鋼鉄公司 - 600 600 600 600

生産能力小計 5,600 6,500 7,100 7,100 7,100

合弁企業

張家港浦項ステンレス公司 800 800 800 800 800

広州聯衆ステンレス公司 800 800 800 800 800

生産能力小計 1,600 1,600 1,600 1,600 1,600

民営企業

青山集団 1,000 1,000 1,500 1,500 1,500

福建呉航 900 1,000 1,000 1,000 1,000

包頭華業 300 600 600 1,000 1,000

四川西南 200 300 300 300 300

山東泉信 200 200 200 200 200

山西環海 200 200 200 200 200

浙江友誼特殊鋼 300 300 300 300 300

寧波華光 300 300 300 300 300

湖州久立 200 200 200 200 200

泰山鋼鉄 - 600 600 600 600

その他 1,200 1,300 1,500 1,500 1,500

生産能力小計 4,800 6,000 6,700 7,100 7,500

生産能力総計 12,000 14,100 15,400 15,800 16,200

ステンレス粗鋼総生産量 7,600 8,500 9,500 10,600 11,000

オーステナイト系(%) 71% 70% 70% 68% 68%

オーステナイト系ステンレスの総生産量 5,396 5,950 6,650 7,208 7,480

内訳:300系ステンレス 3,426 3,867 4,322 4,685 4,862

200系ステンレス 1,969 2,083 2,328 2,523 2,618 出典:安泰科

関係方面の統計データによると、2007年に中国のステンレス製錬能力は1,200万tに達し、

今後数年間はステンレス粗鋼生産能力が引き続き増大し、既存製鋼所の設備新設計画と生 産拡大計画に基づけば2010年までに1,580万tに達することが見込まれている。生産能力の 増加に伴い、中国のステンレス生産量も増えてはいるが、2007年以前の生産量の高度成長 に比べれば、今後数年間の中国のステンレス生産量は著しく減速し、年間成長率約15-18%

で推移し、2010年に1,000万tの大台を突破するものと思われる。

ステンレスはその耐蝕、耐熱、可塑、高強度、外観の美しさ、耐用、環境保護などの優 れた性能によって幅広く応用されている。ステンレスはその総合性能が優れているために、

一般金属材料の中でも消費が最も速いスピードで伸びている。長期的には、ステンレスの 平均的消費加速は一般炭素鋼のそれの1.5倍になることが予想されるが、それは明らかに他 の一般金属の消費加速より速い数字であると言える。

ドキュメント内 表紙1-2 (ページ 128-134)