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ニッケル鉱山の現状及び各企業が現在行っている探鉱活動

ドキュメント内 表紙1-2 (ページ 99-106)

第3章 ニッケル

1.2 ニッケル鉱山の現状及び各企業が現在行っている探鉱活動

ニッケル鉱の生産は主に甘粛・吉林・新疆に集中しているが、ここ数年の伸び幅は小さ く、2007年は2006年比0.8%増の74,821tになる見通しである。

表2 2002-2007年中国のニッケル鉱生産量

単位:t(金属量)

2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 全国総計 53,735 61,101 68,209 72,684 74,215 74,821

内モンゴル 858 850 900 1,000

吉林 5,995 5,173 5,083 4,750 4,421 5,136

雲南 1,587 540 1,258 1,800

甘粛 47,710 54,448 56,997 62,648 60,524 58,485

新疆 30 1,480 1,500 1,966 2,112 2,400

四川 1,496 1,300

青海 136 130

陜西 55

その他 497 500 5,000 6,000

出典:中国有色金属工業協会 安泰科

1.2.1 金川集団有限公司

中国のニッケル資源は主に金川に集中している。金川のニッケル資源は貧鉱が保有ニッ ケル鉱埋蔵量の67%を占め、大量の貧鉱資源が開発されずに放置され、工業分野のニッケル の旺盛な需要に対し国産ニッケルの供給量はわずか50%にとどまっている。したがって、金 川の貧鉱資源の合理的な開発は金川公司の発展に有利であるのみならず、中国のニッケル·

コバルト工業の発展にとっても全局面を左右する現実的かつ戦略的意義を有するものだと 言えよう。

目下、金川公司の主力鉱山には龍首と二鉱区の二大鉱山があり、2007年この二つの鉱山 の出鉱量は龍首が160万t、二鉱区が360万tである。

金川のニッケル鉱山は超大型多金属共生硫化ニッケル銅鉱で、ニッケルと銅の埋蔵量が 多く、四鉱区に分かれている。

目下、一、二鉱区の富鉱を採掘しているが、四鉱区の地質埋蔵量は5,000万tで、ニッケ ル平均品位もわずか0.47%と鉱石品位が低く、採鉱効率が悪いことから、当面、四鉱区の開 発は考えていない。今後は龍首と二鉱区の採掘に重点を置き、徐々に一、三鉱区の貧鉱資 源を開発していくことになっている。

二鉱区の2号鉱床以東及び一、三鉱区の貧鉱採鉱プロジェクトがともに生産能力に達し、

既存鉱山の潜在力も掘り起こされ、その生産能力が拡張されていることから、2008年の龍 首鉱山の年産能力は385万t(富鉱150万t/年、貧鉱235万t/年)、二鉱区の富鉱採鉱能力は350 万t/年、三鉱区の採鉱能力は265万t/年(富鉱100万t/年、貧鉱165万t/年)に達するものと 思われる。

金川公司は2008年には自社産原料を800万tにする計画があり、この目標を実現するため に、龍首及び二鉱区等の主力事業所では2008年の生産計画を前倒しで策定している。金川 公司の年間出鉱量は2010年には1,000万t(富鉱600万t/年、貧鉱400万t/年)になることが 見込まれている。

2007年8月10日、甘粛省地鉱局と金川集団公司は蘭州で業務提携契約を結び、省内外で鉱 区として有利な区域を選んで地質探査及び鉱産資源開発面で提携していくことを確認し合っ た。

甘粛秦祁鉱業有限責任公司は省地鉱局(地質鉱産勘査開発局)による鉱産探査と開発に おけるトップ企業であり、金川集団公司と共同で蘭州市に鉱産勘査開発有限責任公司を設 立することになっている。省地鉱局は全権を擁する10の試掘権及び既存地質資料と前段階

研究成果を提携の条件とし、共同で約300km2の区域の探査を行うことになっているが、その 探査内容は鉄・銅・タングステン・稀土・ニオブタンタルの5鉱種に及ぶ。なお、金川集団 公司は提携相手に対し探査段階の全費用を提供する。

1.2.2 吉林ニッケル業股份有限公司

吉林省磐石県紅旗嶺鎮にある吉林ニッケル業公司の鉱山は1960年の創建で、今や中国第 二の大ニッケル金属生産拠点になっている。富家鉱山の規模は以下の通り。即ち、設計坑 内掘り600t/日、大嶺鉱山の坑内掘り400t/日、漂河鉱露天掘り200t/日、選鉱量1,500t/日。

2004年10月、吉恩ニッケル業股份有限公司は吉林ニッケル業集団の支配株式となり、富 家鉱山と大嶺鉱山の二鉱山を買収している。富家鉱山の生産規模は鉱石量18万t/年(採掘 可能年限は11年)、採鉱権範囲内の保有埋蔵量195.8万t、ニッケル金属量33,243tである。

大嶺鉱山の生産規模は鉱石量16万t/年(採掘可能年限28年)、保有埋蔵鉱石量513万t、ニッ ケル金属量30,592tである。鉱石の平均品位は富家鉱山が1.75%、大嶺鉱山が0.88%となって いる。この二つの鉱山から毎年、ニッケル純分約4,000tのニッケル精鉱が提供されている。

自社産のニッケル精鉱以外にも、外部からニッケル精鉱を買付けて高品位ニッケルマット を生産し、それを使って硫酸ニッケルまたは電解ニッケルを生産している。

吉林吉恩ニッケル業の本部は上記の二鉱山以外にも、省内外のニッケル資源に対し以下 のような整理・統合を行っている。

(1) 2005年夏から延辺のニッケル鉱山の運営を始めている。生産能力達成後は1,000t(金 属量)/年の精鉱が提供できるようになるが、目下、同鉱山についてはまだ研究開発段 階にある。これ以外にも、遼寧省や内モンゴル等の鉱山とも接触を始め、2005年7月10 日には内モンゴルの四王子旗小南山銅ニッケル公司を買収している。1年の運営を経て、

2006年にはニッケル純分325tを達成し、販売収入2,800万元、利益1,000万元を実現さ せている。採鉱構造の調整と鉱山の吊り上げ・排水・運搬・換気等の施設の改造と改 善によって、一日当たりの鉱石生産量は従来の200tから300tに引き上げると同時に、

選鉱所の生産能力も従来の150t/日から300t/日に増強され、年間の鉱石処理量は10万t となり、全面的な生産能力達成後は2,000t(金属量)/年の精鉱が提供できるようにな る。なお、広西や四川等のニッケル資源が豊富に分布する地区との接触も始めている。

(2) 通化吉恩の84.585%の株式資産の一部を買収したが、株式増発が行われていないため に、同鉱山はまだ集団公司に所属している。買収予定の通化吉恩傘下の主な資産には 通化赤柏松銅ニッケル鉱山(ニッケル金属埋蔵量5.87万t)があり、2006年にはニッケ ル精鉱(ニッケル金属量)608tを生産し、純利益5,309万元を実現している。また、2007 年にはニッケル精鉱1,000t、2008年には2,000tの生産計画があるが、2005年以前は年 間鉱石処理量10.5万t、ニッケル精鉱粉550t、銅精鉱粉200tという規模であった。

吉林ニッケル業公司が今後ニッケル生産量を増強するための一助となるプロジェクトと しては、最近投資・建設した吉林和龍長仁銅ニッケル鉱山プロジェクト(総投資額21,480 万元)がある。目下の同鉱山の状況は以下の通り。即ち、確認鉱石量1,073万t、ニッケル 金属資源備蓄量約47,400t、銅金属資源備蓄量約15,700tである。吉林吉恩ニッケル業は上 述の二鉱山の試掘権をすでに取得している。建設期間は3年が予定されている。和龍長仁 ニッケル鉱山は吉林省和龍市東北43kmの所にあり、採鉱可能な岩体が3か所ある。4号岩体 と6号岩体は2007年末に稼動予定だが、11号岩体と選鉱所も2008年には稼動することになっ ている。選鉱所の設計能力は1,500t/日の鉱石処理量で、これらが稼動した暁には、持続的 発展のための資源が確保されることになる。

1.2.3 新疆有色金属集団公司

既存のニッケル鉱産地は30か所余りあり、そのうち大型鉱床が3か所、中型鉱床が4か所 ある。大型鉱床の中でもカラトンク(喀拉通克)銅ニッケル鉱山は埋蔵場所が浅く、品位 も高い、全国でも数少ない富鉱である。鉱区全体のニッケル総資源量は86.94万tで、確認 埋蔵量は全国第二位である。

ぞれ2005年は3,100t、2006年は3,600tであったが、2007-2008年にかけて4,000t規模を目指 し、生産能力の倍増を目標としている。なお、2010年までには1万tのニッケル改造・拡張 工事を完工させ、生産能力と生産目標の達成し、生産高10億元と納税額1億元を目指す。

新疆有色金属集団公司のニッケル鉱は、以前は主にカラトンク銅ニッケル鉱山で採掘し、

新疆富康精錬所で精錬されていたが、最近は内外の整理・統合を経て、新疆有色集団公司 の下に新疆新鑫(主力事業は精錬)、新疆衆鑫(主力事業は高品位ニッケルマット)、新疆 和鑫(主力事業は採鉱)の三大公司を置く経営体制がとられている。三大公司の状況は以 下の通り。

新疆新鑫:新疆有色公司が株式支配。2010年電解ニッケル1万t。

新疆衆鑫:新疆新鑫が株式支配。2010年までに高品位ニッケルマットの生産量を2万tに する(新疆衆鑫鉱業有限公司と哈密市は年産5,000tの高品位ニッケルマット 精錬プロジェクト契約を締結)。

新疆和鑫:新疆有色公司と西部鉱業公司の持分比率は50:50。資源を主力事業とする。

2010年には採鉱・選鉱能力60万tを達成。

新鑫鉱業股份有限公司は新疆有色金属工業(集団)有限責任公司を筆頭株主に、上海怡 聯鉱能実業有限公司、中金投資(集団)有限公司、厦門紫金科技股份有限公司、新疆信盈 新型材料有限公司、陜西鴻浩実業有限公司の6社の共同出資によって設立されものである。

登録資本金は3億元、新疆ウイグル自治区初の資源型株式制企業であり、銅ニッケル及びそ の他の非鉄金属の採鉱、選鉱、精錬、加工、販売を主な営業項目とする株式会社である。

新疆の豊富な非鉄金属資源を頼りに、新疆ひいては全国の非鉄金属業界において競争力の ある大型基幹企業になるとともに、法律・法規の要件に基づき新規株式公開による上場を 目指している。

また、新鑫鉱業股份有限公司は2007年10月に香港での上場を果たしている。新疆有色は 自治区内の優位性のある資源の転換戦略を加速させている。銅ニッケル板分野で自治区内 外の実力のある戦略パートナーと連携し、傘下の阜康精錬所やカラトンク銅ニッケル鉱山 を中心に株式制企業を設立し、新疆の非鉄金属生産拠点建設に向けてその基礎を固めると ともに、それ以前に着工している阜康市新疆有色新型材料工業パークプロジェクト(1万t ニッケル/5万t銅プロジェクト)と、間もなく着工予定の哈密地区銅ニッケル粗精錬所に対 し強力なバックアップと資金的な保障を行っている。

1.2.4 新疆哈密地区のその他のニッケル鉱山

新疆哈密地区のニッケル鉱山の開発はすでにある程度の規模化で行なわれている。哈密 地区のニッケル鉱資源は豊富で、確認されたニッケル金属量は77.3万tで、主に哈密市東側 の黄山銅ニッケル鉱山・香山銅ニッケル鉱山・鏡児泉銅ニッケル鉱山に分布している。目 下の能力は銅ニッケル鉱石分離能力3,100t/日、高品位ニッケルマットの生産能力5,000t/

年、硫酸の生産量20,000t/年となっている。不完全な調査ながら、新疆哈密地区にはニッ ケル純分5,000t前後のニッケル精鉱生産能力を備える企業が6-7社ある。

・新疆兵団農十三師興達鉱業有限責任公司

農十三師管轄区には豊富な鉱産資源が埋蔵されており、中でも銅ニッケル鉱山・鉄鉱山・

炭鉱は今後大きく発展する基礎を備えている。農十三師管轄区は東天山鉱産資源帯に属し、

非鉄金属と非金属の埋蔵量が豊富で、銅・ニッケル・鉄・モリブデン・バナジウム・コバ ルト・石灰石・石英石・白雲石・石炭・芒硝・石材・塩等数10種の鉱産資源が東天山の崇 山峻峰中に埋蔵されている。中でも銅ニッケル資源埋蔵量は3,846万tに達し、黄山東と鏡 児泉鉱区に分布している。2001年に農十三師団が設立されて以後、雲南同昌隆有限責任公 司や新疆匯友有限責任公司と提携し、哈密天隆鉱業有限責任公司と哈密匯隆鉱業有限責任 公司という銅ニッケル鉱の採掘・選鉱企業を2社設けている。農十三師団は採鉱権及び一部 の国有資産を現金換算した807万元と現金1547万元、累計2,354万元の資本を出資し、それ ぞれの株式の40%と46%を占め、2004年に相次いで操業を開始している。

2006年の年初、農十三師団はニッケル精粉を現地で転化・加工して付加価値を付けるた

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