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国内企業の海外資源開発の現状と展望分析

ドキュメント内 表紙1-2 (ページ 111-115)

第3章 ニッケル

2.3 国内企業の海外資源開発の現状と展望分析

金川公司は中国でも比較的早い時期から国際化経営に取り組んでいる企業の一つである。

Sally Malay社との間に締結したニッケル精鉱の特約販売契約により、2004年4月からニッ ケル純分6,000t/年のニッケル精鉱を確保している。

また、WMC社と締結した高品位ニッケルマットの長期購入契約により、2005-2009年にか けて合計12万tのニッケル純分の高品位ニッケルマットが確保できるようになっている。

Fox Radio社と締結した銅ニッケル精鉱の特約販売契約は2004年下半期から始まり、3年 間でFox Radio社から3万tのニッケル精鉱を獲得する計画である。

また、2005年より、スペインから毎年約0.8万tのニッケル金属量、3.5万tの銅金属量の 鉱産品が提供されている。

金川公司はこの他にもフィリピンノノック島のラテライト型ニッケル鉱、オーストラリ アAvebury硫化銅ニッケル、フィリピンHinobaan斑岩銅鉱、フィリピントレド斑岩銅鉱の開 発を行っている。

金川公司とザンビアAlbidon社の協力は更に強いものになっている。2006年12月13日、金 川集団有限公司とオーストラリアAlbidon社は以下のような供給契約を締結している。即ち、

Albidon社がザンビアMunaliニッケル鉱山で生産したニッケル精鉱を全量金川集団に販売 し、金川集団が同ニッケル鉱山プロジェクトに2,000万$の資金援助をし、同鉱山の開発に 当てる。また、金川集団はAlbidon社に対し500万$のエクイティインベストメントを行って もいる。Munaliニッケル鉱山はザンビアの首都ルサカ以南60kmの所にあり、ニッケルの埋 蔵量は10万tを超え、22.3万ozのプラチナ族金属が含有されている。当該プロジェクトには 6,500万$の資金が必要で、2008年上半期には操業が開始され、ニッケルの年間生産量は 8,500tとされている。

Albidon社は2000年に設立されたオーストラリアの上場企業である。主な業務はアフリカ 東部におけるニッケル鉱の探査と開発だが、今後はニッケル鉱の採掘に転換することが計 画されている。

カナダGobiMin社は傘下の新疆亜克斯公司と新疆聚宝公司を通じて新疆哈密でニッケル

鉱採鉱事業を展開している。GobiMin社は亜克斯の97%の株式と聚宝公司の92.7%の株式を保 有している。亜克斯公司は英国Simsen社の傘下企業として1998年に設立され、1999-2001年 にかけてすでに哈密黄山ニッケル鉱山の開発を始めている。Simsen社は1994年に香港で上 場している。

2004年1月、Belmont社が亜克斯公司の50.56%の株式を取得し、Simsen社の持分は49.44%

に減少した。2005年2月、Goldsat社は亜克斯公司の発行済み株式の一部を購入し、2005年9月 にはカナダCanco社と共同出資でGobiMin社を設立している。

その後、GobiMin社が亜克斯の株式の一部を買収し、私有化のプロセスを完了させ、金川 公司がGobiMin社の合計13.5%の株式を保有している。

新疆亜克斯の現在の採鉱能力は33万t/年で、年間ニッケル純分1,200tの精鉱を生産し、

製品は金川に提供されている。なお、金川公司はカナダGobiMin社の11%の株式を保有して いる。2006年はニッケル純分1,159tのニッケル精鉱、銅純分596tの銅精鉱を生産している。

黄山ニッケル鉱山の採鉱方法を最適化し、中国の主要ニッケル鉱供給業者になることが同 社の短期目標になっている。

オーストラリアAllegiance Mining社はオーストラリア証券取引所に上場している資源型 企業である。時価総額は約6.07億豪$で、オーストラリアAvebury硫化ニッケルプロジェク トの権益を100%保有している。Avebury硫化ニッケルプロジェクトの総投資額は14,000万 A$で、鉱床の資源量は430万t-570万t、ニッケル金属は約6.9万t、随伴コバルト等の有価金 属があり、2007年第3四半期に操業を開始する予定になっている。

今回の引受けにより、金川公司はAllegiance Mining社Aveburyニッケルプロジェクトの サービス期間内鉱産品の特約販売権を取得することになり、同社がオーストラリアのタス マニア地区で新たに発見した鉱山資源の全ての鉱産品の特約販売権を取得すると同時に、

同社の取締役会の枠を一つ確保することになる。同プロジェクトは、我が省が地球的規模 で戦略的鉱産資源を支配・利用し、外向型経済を発展させる上で積極的な役割を果たすも のと思われる。

金川集団の目下のニッケルは年産10万tで、2007年の生産量は原料の状況によりやや増え ることが見込まれている。また、2010年までに生産量を15万tに増やすことになっている。

2.3.2 中色建設

2004年7月12日、中国有色集団公司とミャンマー第三鉱業公司が正式に「Tagaung Taung ニッケル資源探査とフィジビリティスタディ契約」を締結した。Tagaung Taungニッケル鉱 山はミャンマー・マンダレー省に位置し、鉱区は中国雲南省麗江から約120kmの所にある。

鉱区西側数kmの所に有名なイラワジ川があり、年間を通して生産及び生活用水の供給が可 能である。中国有色集団は地表面積約40km2にわたって探査及び鉱産品の生産が行える権利 を取得している。初期の分析によると、Tagaung Taungニッケル鉱山資源の平均品位は約2%、

ニッケル純分は約80万t、鉱床の埋蔵は比較的浅く、露天掘りに適している。投資額は約5 億$になる見込みである。精錬は乾式精錬で、年間ニッケル純分2.2万tのフェロニッケル製 品を8.5万t生産する予定で、フェロニッケル品位は26%となっている。

中国有色鉱業集団公司のミャンマーにおけるTagaung Taungニッケルプロジェクトは、合 弁企業の設立や利益配分などの問題をめぐり双方で意見の不一致が見られ、2007年半ばに 中断されているが、同プロジェクトのフィジビリティスタディはほぼ完了し、目下、設備 の購入段階にある。

2.3.3 紫金鉱業

2006年9月29日、紫金鉱業は南アフリカにコバルト鉱山開発プロジェクトとニッケル鉱資 源を有するRidge Mining Plcの1,600万株を1株45ペンスで引き受け、発行済み株式の20%を 取得している。また、1株10ペンスで1,000万株のワラントを保有し、Ridge Mining Plcの 筆頭株主でもある。

また、中国のミャンマーにおけるもう一つのニッケルプロジェクト――Mwetaungフェロ

2.2万tニッケル金属量、2010年に操業が開始されることになっている。現在、同プロジェク トは事前科研をすでに完了させている。プロセスの選択で意見の相違が見られ、プロジェクト の進度が遅れているが、目下、関係部門が早急にプロセス決定し、次の業務を進めるため の検討を行っている。

2.3.4 中冶集団

中冶集団Ramuニッケル・コバルトプロジェクトは、現在、中国企業のパプアニューギニ ア及び太平洋諸国における最大のプロジェクトであると同時に、中国企業が海外で投資す る最大の金属資源プロジェクトの一つでもある。これは世界レベルのニッケル・コバルト 鉱業プロジェクトで、露天掘り場・スラリー輸送パイプ・冶金工場・埠頭・道路・発電所 等の付帯設備で構成されている。プロジェクト総投資額は8億$で、そのうち中冶集団が85%

を、パプアニューギニア側が15%の権益をそれぞれ保有する。プロジェクトの建設期間は3 年で、年産ニッケル・コバルト硫化物5.8万tで2009年に操業が開始される。なお、金川公 司と吉林ニッケル業公司は中冶国際Ramuプロジェクトの戦略的協力パートナーである。

Ramuニッケル・コバルト鉱山は1.43億tの鉱石埋蔵量が見込まれ、そのニッケル純分は 1.01%、コバルト純分は0.1%となっている。そのうち50%前後がすでに備蓄用に転換されて いる。ニッケル年産3.3万tコバルト年産3,280tで計算すると、この鉱山の採掘周期は20年 以上ということになる。Kurumbakari鉱山で採掘された鉱石は132kmのスラリーパイプライ ンによってRai海岸Basamuk湾の加工工場まで運ばれる。

2005年3月31日、中国とパプアニューギニアが正式に提携契約を締結した。同プロジェク トの主要製品はニッケル・コバルト中間製品であり、中国国内に運んで加工することに なっている。2008年末に完工し、操業が開始される予定である。設計生産能力はニッケル 精鉱3.3万tである。土木建設がすでに始まり、目下、生産プロセスを設計検証中である。

年産ニッケル3.3万tが2009年には商業化されることになっている。

現在、中国冶金科工集団は東南アジアニッケル鉱市場の開拓に力を入れている。資源国 の地元で小規模高炉を用いてニッケル鉱を精錬し、その錬済みニッケルを中国に運び

販売 するという方式がとられる。

中冶集団はラテライト鉱市場に関する大規模な調査を行っており、何度も専門家団を組 織してラテライト鉱が豊富に埋蔵されているフィリピンやインドネシアに行っては調査を 行い、両国のラテライト鉱山の埋蔵状況と提携のための環境等の把握に努めている。また、

インドネシア国立工業会社(Antam)と2006年末までに10万tのラテライト鉱を供給する契 約と2007年の供給計画書を交わしているが、フィリピンの大手数社とも2007年の供給契約 を結び、中国国内市場で逼迫しているラテライト鉱を輸入することにしている。

2.3.5 吉恩ニッケル業

吉恩ニッケルはRamuプロジェクトに資本参加し、パプアニューギニア国内のRamuニッケ ル・コバルト鉱山を共同開発している。Ramuニッケル・コバルト鉱プロジェクトは投資総 額が約6.73億$で、2009年末には完工し、操業が始められる予定で、設計生産能力はニッケ ル精鉱3.3万tである。吉恩ニッケル業が事前にMCCと交わした提携覚書によれば、吉恩ニッ ケル業の同ニッケル・コバルト鉱プロジェクトにおける総投資額は1.5-2.2億元(自己資金 を使用)で、2年のプロジェクト建設期間中に分割で払い込まれることになっている。Ramu プロジェクトの生産規模は硫化ニッケル・コバルト中間製品が58,790t/年、ニッケル純分 が32,334t、コバルト純分が3,257tである。また、吉恩ニッケル業とMCCは各自の持分比率 に応じて同プロジェクトの銀行ローンに担保を提供している。吉恩ニッケル業は同ニッケ ル・コバルト鉱山の開発プロジェクトに資本参加することにより、プロジェクト自体の投 資収益のみならず、ニッケル純分30%の硫化ニッケル製品の優先購買権が与えられ、それが 吉恩ニッケル業の原料となる。目下、相対的に資源が不足している状況の中で、吉恩ニッ ケル業がパプアニューギニアのRamu ニッケル・コバルト鉱プロジェクトから得る資源は、

同社が生産を拡大する上での需要を満たすことになる。同ニッケル・コバルト鉱プロジェ クトは国家発展改革委員会の認可を経てすでに始動している。

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