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最も立場の弱い人々に手を差し伸べる

国際協力の後ろ盾を得た国家による主導が、過去 15 年間にわたる子どもの生存率 改善の世界的な実現において極めて重要な役割を果たしてきた。経済成長、所得の増大、

貧困の減少による生活水準の改善と保健投資のためのリソース創出の実現が、確実に 新生児死亡の 40% は、出生時前後の

主要な支援によって回避できるだろう。

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世界子供白書 2016

その要因となっている。しかし、多くの低所得国および中所得国では、前進に向けた 推進力の大半が、保健制度の強化とコミュニティ・ベースの健康支援によってもたら されている。コミュニティの医療従事者はケアの対象範囲を拡大し、母親、新生児、

子どもの健康のための効果が高く費用の安い支援を立場の弱い人々に提供している

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。 その顕著な例がエチオピアに見られる。2004 年から 2010 年にかけて、エチオピ ア政府は 3 万 8,000 人の保健普及員を訓練して国内各地の現場に配備した。保健普 及員たちはそこで基本的な妊産婦ケアおよび産後ケアを提供し、従来保健制度でカバー されていなかった人々に支援の手を差し伸べた

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。同様に、マラウイの保健監視補助 員は、公的な保健制度とコミュニティの緊密な連携を提供し、世界最速のひとつに数 えられるペースで進む子どもの死亡率の全国的低減に貢献している

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子どもの健康:公平な人生のスタート

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1.000.000

100.000 10.000 Neonatal deaths

円の大きさは 2015 年の新生児死亡数(推計)

を表す 新生児の死亡者数

1,000,000 100,000 10,000

低所得国 低中所得国 高中所得国 高所得国

2 4 6 8 10

2000 ~ 2015 年における新生児死亡率の年間低減率の実績(%)

-2 2

0 4 6 8 10

パキスタン

加速が必要

ナイジェリア インド

コンゴ民主 共和国

目標達成可能

注:この図は、2030 年までに新生児死亡率の目標値を達成するために各国に必要とされる低減率を示している。一つひとつの円がそれぞれ 1 国を表してい る。各円の大きさは 2015 年のその国の新生児の死亡数を表し、色はその国の世界銀行所得分類を表している。斜線より上にある国は、目標値を達成するた めに低減のペースを速める(進捗を加速化する)必要がある。斜線より下にある国は、現在の低減のペースを維持すれば目標値を達成できる。水平軸上にあ る国は、2015 年時点ですでに目標値を達成している。

出典:UN IGME(2015 年)に基づくユニセフの分析。

図 1.5.

新生児死亡率は、SDGs の目標値を達成できるだけの十分なペースで低下していない

2015 〜 2030 年に必要とされる新生児死亡率の年間低減率とこれまでの年間低減率の実績

2030 年 に 出 生 1,000 人あたり死亡者 12 人と いう新生児死亡率を達成 す る た め に 必 要 と さ れ る、2015 年からの年間 低減率(%)

2000 年以降における 5 歳未満児の死亡件数の世界的な低減のおよそ 70% は、感 染症の予防および治療が主な要因となっている。肺炎、下痢、マラリア、敗血症、百 日咳、破傷風、髄膜炎、はしか、およびエイズによる年間の 5 歳未満児死亡件数は、

2000 年から 2015 年までの間に 540 万件から 250 万件に減少した

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。5 歳未満児 のマラリアによる死亡件数は、主に殺虫剤処理を施した蚊帳と抗マラリア薬アルテミ シニンの使用を通じて、2000 年以降に全世界で 58% 減少している

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。またワクチン 接種プログラムにより、2000 年から 2014 年までの間にはしかによる死亡件数が 79% 減少し、推定 1,710 万人の子どもたちの命が救われた

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技術革新(イノベーション)も、手を差し伸べることが最も困難な子どもたちへの 支援に向けた前進を加速させている。2014 年時点で HIV に感染した 14 歳未満児が 13 万人いたマラウイでは、政府が協力機関と共に、質の高いケアを受けるべく早期診 断が不可欠である乳児のために、HIV 検査の所要期間を短縮する費用対効果の高い方 法としてドローンの利用を検証している。

現在、乾燥血液サンプルは地域の保健センターから中央の検査機関に陸路で輸送さ れ、検査機関に到着するまでに平均で 16 日を要する。そして結果が出るまでにさら に 8 週間かかっている。しかし燃料費や劣悪な道路状況などの問題のために遅れが生 じ、効果的な治療の重大な障壁となっている。ドローンを利用したイノベーションが うまく運用されれば、費用が削減されると共に、家族が結果を受けとるまでの期間も 数カ月から数週間に短縮される可能性がある

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コラム 1.1.ネパールでは、医療従事者による社会的に取り残されている 人々への支援を女性ボランティアが支援

世界最貧国のひとつであるネパールは、1990 年以降に妊産 婦死亡率の最も急速な低減を実現している国のひとつである。

この進展は、紛争に見舞われた期間を含めた 20 年以上にわた る持続的な政策改革の成果である。

ネパールの成功においては、保健制度の発達が極めて重要な 役割を果たした。1990 年代に導入されその後さらに強化され ている母性保護政策により、コミュニティ・レベルの医療従事 者や専門技能を有する保健従事者の数が大幅に増加している。

また、政府は母親の健康と家族計画を、拡大する保健予算にお ける優先事項とし、1995 年から 2011 年までの間に 1 人あ たりの保健関連支出を倍増した。それとほぼ同じ期間中に、妊 産婦ケアの対象者は 5 倍に増加した。専門技能を有する保健従 事者の支援を受けた出産の件数は、2006 年から 2011 年まで の間に倍増し、出産件数全体の 36% になった。

公的な保健制度と共に、ネパールでは女性の地域保健ボラン ティア・ネットワークが構築された。18 日間の基本的訓練を 受け、医療機器を提供されたボランティアが、医療従事者と緊 密に連携をとる。このモデルにより、同国の保健制度は最も社

会的に取り残されている地域の一部にまで行きわたっている。

保健部門の計画では、保健スタッフのプロ意識の醸成、訓練 の改善、基本的サービスの提供を、政治循環全体にわたって反 映するようにした。現行の「母性保護および新生児保健に関す る長期的国家計画」(2010 ~ 2017 年)では、産科ケアおよ び紹介制度の発展に重点が置かれている。一方で、健康への権 利またはこれらを受けることができる権利として、母子ケアを 再構築することにより、現在は女性たちが、母性保護、新生児 保健、栄養、性と生殖に関する健康に関連する支援について、

医療提供者に対してより大きな責任を担わせることができるよ うになっている。

また、保健制度以外の分野での進展も、ネパールにおける公 平性のある進歩を促進している。行動の変化、性と生殖に関す る保健ケアへのアクセス、教育へのアクセスの増加が、出生率 の急激な低下に貢献している。さらに、貧困生活を送っている 人々の割合も、1990 年代半ばの 68% から 2011 年の 25%

へと急速に減少している。

出典:Engel, Jakob その他「Nepal’s Story: Understanding improvements in maternal health」Overseas Development Institute、2013 年 7 月。

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