、澤
A. 教師の関わり
1.相談回数については,担任の場合は2回一4回が最も多く,41%を占める。次に,
4回一6回が36%,6回一8回が18%と続いている。また,担任以外の教師におい ては,0回一2回が最も多く68%,2回一4回が18%,4回一6回においては9%と 低い数値を示している。
特に,担任以外の教師の関わりの中で「特になし」もしくは「覚えていない」
とした者が59%とおよそ6割を占めていることは,進路相談ついては,担任だけ に依存している姿勢がうかがえる。このことは,進路指導体制の課題でもあろう。
2.おもな形式については,担任,その他の教師とも,二者面談と三者面談がほとん どを占めており,その他少数ではあるが家庭訪問などがあげられる。ほとんど同 じ形式で行っていることが示される。
3.担任とのおもな相談内容については,特に多くを占めている相談内容として,成 績状況の報告と進学希望校の決定,高校での生活(生活態度)や部活動の様子にっ いて,将来の計画やなりたい職業についてなどであり,対応に関しては,補習の 実施や学習プリントの作成などであった。
4.担任の対応についての感想内容の比率は,「気持ちをよく理解してくれた」などと 述べた肯定的な者は36%,「夢を破られた」などと述べた否定的な者は36%で同じ 比率を示している。また,「そんなものだと思った」などのその他は27%であった。
肯定的な者が4割に満たないことは,中学校の進路指導,特に進路相談に生徒 が納得できない実情があったことを示しているのではないか。
5.担任以外の教師の対応についての感想内容の比率は,「先生と話ができてよかっ た」などと述べた肯定的な者が22%,「あまり関係ないという感じだった」などと 述べた否定的な者が18%,「話さなかったのでわからない」などのその他が59%で あった。
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その他が約6割を占めていることから,担任以外の教師との関わりが希薄であっ たことが示されている。「担任以外との教師もっと話をしたがった」という感想 が比較的多くみられることは,担任の意見だけではなく,いろいろな情報を取り 入れたいという思いがあるのではないか。
以下,担任教師および担任以外の教師の関わりについての,特徴的な感想や意見な どを列挙する。
A−1.担任教師 1.肯定的感想
・いつも相談にのってくれた。とても熱心に考えてくれた。お世話になった。
・自分の気持ちをよく理解してくれた。
●親は,希望校に対し反対したが,先生は自分の考えを尊重してくれた。
・先生は,自分の進学したい学校に行かせることで必死だったと思う。
・相談をしているうちに,高校に行きたいと思うようになった。
●中退してからも相談してくれて,力強く感じた。
・面談の回数が多かったし,担任は自分のことが心配だったと思う。
2.否定的感想
・結局は成績のことが中心だったように思う。
●ただ高校を決めるだけの話しだった。
・自分の将来の夢を破られた感じでいる。
・自分の考えを受けつけてもらえなかった。
・親と話しているうちに,先生の意見がどんどん違ってきた。その時から,ど うでもよくなった。
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・希望校を変更するための説得の時間だった。
●希望外の高校の説明をされたが,納得できなかった。
・自分の適1生や夢を大切にしろなどと言いながら,いざ進路決定となると言う ことが変わった。
3.その他
・進路選択は,そこの学校しかなかったので仕方なく決めた感じである。
・自分の希望も分からないし,高校のことなど興味もなかった。
・進路はすぐに決まった。そんなものだと思った。
●何よりも希望校に行けないことがショックだった。
・勉強ばかり頑張ったので,あまり他のことは考えてなかった。
●どこでもよいから入りたかった。進路に関して興味がなさ過ぎた。
4.意見など
・自分の進路は,自分できちんと考えておくべきだと思う。
・担任だけには自分の気持ちが分かってほしかった。
・進路決定の時期が早すぎると思う。
・もっと多く相談をするべきだと思う。面談の時間が少なかった。
・先生は「自分の希望校へ」と言いながら,最後はあきらめさせようとするよ うな態度をとることについてよく考えてほしい。
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A−2.担任以外の教師 1.肯定的感想
・友達のようでよかった。何でも話せる先生がいることはすごく大切だと思う。
・補習はすごくよかったと思う。
●他の先生と話ができてよかった。
2.否定的感想
・みんなの先生が,希望校をあきらめさせようとしたのは嫌だった。
●進路イコール勉強という感じであった。
・担任以外の先生は,「あまり関係ない」という感じであった。
・「担任のいうことは間違いない」という感じだった。同じことしか言わない。
・進路の話にも,友達関係や,生活態度の話が出るので嫌だった。
3.その他
・他の先生とは話していないし,話すような時間もなかった。
●進路がほぼ決まっていたので,別に話さなかった。
・進路のことは他の先生には関係ないと思っていた。
・担任と相談していたので,他の先生に相談しようなんで思わなかった。
●勉強もできないし,態度もよくないので,話しをしたことがない。
4.意見など
・先生によって意見が違うので」他の先生の考えを聞くのも参考になると思う。
・自分と同じ考えの先生がいてほしかった。
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・みんなの先生と話すようにしたらよいと思う。
・進学先や高校での生活についてもっと相談しておけばよいと思う。
・自分から相談すればよい。だけどそれがなかなかできないけど。
ドキュメント内
高校中退者のライフコース分析による中退規定要因に関する研究
(ページ 115-119)