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採用されたことについて

ドキュメント内 2003July-August Vol (ページ 78-82)

平成15年5月、MSCI日本指数構成銘柄見直しにより、初めてJ-REITから日本ビルファン ド、ジャパンリアルエステイトの2社が組み入れられることとなった。証券取引法により投資 信託が先物の指数に含まれることが認められず、結果として大証に上場していたMSCI先物が 上場廃止になるなど副作用も出ている。J-REITがさらに認知を受けるには、ハードルは高い がTOPIXへの採用が期待される。

このレポートでは、指数に採用されることがどのような波及効果を持って価格形成に影響を

与えるかを論じてみた。

運用担当者が意思決定を行う形態(アクテ ィブ運用)と、インデックスのパフォーマ ンスとの乖離をできるだけ少なくするよう にする運用(パッシブ運用)である。

アクティブ運用ではベンチマークを上回 ることを運用目標とするが、その方法は大 きく分けて二つある。一つは投資対象のな かで投資先を絞り込むことであり、もう一 つはベンチマークに含まれない銘柄を保有 する(オフインデックス投資、と呼ばれる)

ことである。

後者の場合、とくに年金などの他人資本 を運用する場合には、プルーデントマンル ールから説明責任が強く要請され、さらに オフインデックス投資の対象となる銘柄は 調査などのコストが高いことからも、結果 として運用側にオフインデックス投資をし ないインセンティブとなってしまうことが 多い。つまり、アクティブ運用にとっての ユニバースに入る、すなわち投資対象とな ることだけでも潜在的に株式需給に影響を 与える可能性が高いことを意味している。

パッシブ運用ではインデックスとの乖離 を少なくする目的で、とくに運用資金が大 きな場合には、ユニバースすべてを保有す ることがある(完全法と呼ぶ)。その場合、

インデックスに採用された時点、今回の場 合だと 5 月末に、新規採用銘柄を保有しな いことがリスクとなる。これは株価水準に 関係がなく行われる判断であり、採用日前 後にはパッシブ運用(インデックス運用と も呼ばれる)の買いによって株価が上昇す る可能性が高くなるのである。

米国や豪州で取り引きされるREITやプロ パティートラストはすでにMSCIに採用され ており、二重課税が行われないことから不 動産セクターに対する投資には投信を優先 する投資行動も見られる。今回のMSCI採用 は短期的な需給に基づく株価変動にとどま らず、長期的な価格形成に影響を与える可 能性がある。

(事務局・羽田野 浩伸)

<参 考>

●MSCI世界指数に占める日本株の比率   約7.5%

●日本指数に占めるJ-REITの比率     約0.2%(総銘柄数 314、今回採用13、削除17)

●日本指数に採用されている不動産銘柄  三井不動産、住友不動産 表1 日本年金の利用するベンチマーク 

日本株  日本債券  外国株式  外国債券 

TOPIX NRI BPI

MSCI KOKUSAI シティーグループ世界債券 

東証一部上場銘柄  国債、社債など 

日本を除く先進国の株式  日本を除く先進国の国債 

ベンチマーク名  内  容 

会員の自主行動基準策定

不動産証券化協会では、昨年 7 月、「平成 13年11月に策定した不動産シンジケーショ ン協議会会員の倫理行為基準の検証とその 実効性を担保する手法」を運営委員会に対 して答申するため、「規律倫理に関する検討 委員会」(委員長:高 巌麗澤大学教授)を 設置し、審議を行ってきた。その成果とし て 3 月に答申がまとまり、4 月の運営委員会 を経て、第2回理事会において「社団法人 不 動産証券化協会の自主行動基準」および「規 律委員会規則」の策定と「規律委員会」の設 置が承認された。

今般策定された「自主行動基準」は、不動 産証券化のプロセスごとに内在する諸問題

を掘り下げ、投資家の視点から不動産証券 化に携わる事業者に求められる「共通の行 動基準となるもの」である。

会員に対しては、第 1 回通常総会の場に おいて、本基準の目的・概要等を説明し、

周知徹底の一助とした。またホームページ の掲載等により、会員のみならず一般に対 しても開示し、普及・定着を図っていく。

今後、実効性担保の体制としては、規律 委員会およびワーキンググループが、定款 および規律委員会規則に則り、会員の規律 確保に努めることとなる。

(事務局・山口 真紀子)

不動産証券化商品市場が、不動産市場と金融・資本市場を融合した新たな資産運用 の場として有効に機能し、持続的に発展するためには、投資家の市場の健全性に対す る信頼が不可欠である。従って、事業者がその専門職能に相応しい公正かつ適切な事 業活動を行うための自主ルールを設定し、これを励行することが、投資家との間に信 頼関係を確立するうえで極めて重要である。

このため、社団法人不動産証券化協会は、不動産証券化事業の当事者である当協会 会員が、その社会的使命を自覚のうえ遵守すべき倫理・行為規範として、以下の自主 行動基準を定め、その普及・定着を図ることとした。

1.(投資家ニーズに合致した商品性の確保)会員は、投資家が積極的に市場参加でき るよう、投資家ニーズに合致した商品・サービスの提供に努める。

2.(適切な情報開示)会員は、投資家が合理的な選択と判断ができるよう、常に正確 で適切な情報の提供に努める。

3.(投資家に対する誠実な対応)会員は、投資家からの問い合わせ、クレーム等に対 して誠実に対応する。

4.(受任者としての責任)会員は、高い専門性を有する受任者として、投資家その他 との信任関係に相応しい行動に努める。

5.(法令等の遵守)会員は、関係法令ならびに協会の定める定款、規則等を遵守する。

6.(専門知識と職業倫理の徹底)会員は、不動産証券化商品市場の健全な発展に資す るため、従業者の専門知識の習得と職業倫理の徹底に努める。

社団法人不動産証券化協会の自主行動基準

規律倫理に関する検討委員会委員リスト

(所属・役職は、平成15年3月現在/順不同、敬称略)

委 員 長:高 (麗澤大学教授)

副委員長:田中 和明 (中央三井信託銀行(株)法務部長)

委  員:由良 玄太郎((社)日本証券アナリスト協会顧問)

田村 幸太郎(牛島総合法律事務所 弁護士)

太田 達男 ((財)公益法人協会 理事長)

杉本 茂 ((株)さくら綜合事務所 公認会計士)

吉岡 一憲 (日本証券業協会 会員本部長)

畠田 峰雄 ((社)投資信託協会 総務部長)

小野 恩 (三菱地所(株)コンプライアンス部長)

ARES REPORT ARES REPORT

■■1.知識体系の必要性

実務に関する教育プログラムの策定にお いては、まず「習得すべき専門知識」を示さ なければならない。これがガイドとなる

「知識体系」である。具体的には、不動産証 券化商品に関するプロフェッショナルとし て最低限習得すべき知識を重複や欠落なく リストアップし体系化したものである。構 築された「知識体系」をベースとして科目ご との学習時間の配分、教材、学習方法など いわゆる「カリキュラム」が作られる。「知 識体系」は教育(学習)すべき内容であり、

「カリキュラム」は教育(学習の)方法であ り、この二つのコンセプトは異なるが、有 機的に関連する。

「知識体系」は証券アナリストの教育プロ グラムにおいて永年の歴史を有する。アメ リカ(AIMR)の証券アナリスト(CFA)の

プログラムではBOK(Body of Knowledge)、 日本およびアジア・ヨーロッパ・南米の証券 アナリスト協会が参加する国際公認投資ア ナリスト(CIIA)のプログラムではCKB

(Common Knowledge Base)と呼ばれる「知 識体系」が構築されており、カリキュラム のベンチマークとなっている。

「知識体系」は不動産証券化商品のさまざ まな実務に携わる(携わろうとする)者が 各々の業務内容に関わらず共通して習得す べき知識の体系である。これらの人材は、

さまざまな応用力や創造力が求められる不 動産証券化商品の実務の場で、その応用・

創造の土台として、さらに、専門領域を深 めかつ市場全体にも精通したプロフェッシ ョナルとなる土台として、断片的な知識で はなく、体系化された専門知識をしっかり と習得しておかねばならない。一方、この

教育プログラムへの

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