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ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 98-101)

 Fig.7.7.3.1.を見ると、ステアリン酸(1810)の水素同位体比が、自身の存在比に対して負の 相関を持つことがわかる。すなわち、ステアリン酸の存在比が小さくなると、ステアリン酸の水 素同位体比が増大する傾向があることがわかる。

 次に、ステアリン酸の水素同位体比に着目して、各脂肪酸の存在比を横軸こ、ステアリン 酸の水素同位体比を縦軸に取ると、Fig.7.7.3.2、のようになった。

         δD of18=0vs.eac■1abundance ratio

y=に281.65x・190.45    R2;0.7889

舳十山山 →

0

10  .230

◆\

 y=193.18x・336.27    R2;0.7287

凹□ @1介一

   ◆         ◆

y=■132.32x−182.68   R2=0.1285

         ◆18:0(δD)vs.16=0(AR)

         ◆18:0(6D)vs.18:0(AR)

 Tab1e.7.7.3.3.に示した、ステアリン酸(1810)とオレイン酸(1811)の脂肪酸同士の存在比を 横軸に、ステアリン酸(1810)の水素同位体比を縦軸に取ると、Fig.7.7.3.3.のようになった。

       δD of18:0vs.ab■一I■1da■1ce ra価。(18:1!18:0)

.200

・210

8・220

y=4,497 Ix・247.2

 R2昌0.856

・230+一一一0

.240

     02468101214

      Abu■1daI1ce ratio(18:1 18:0)

Fig.7.7.3.3.18=0と18:1の脂肪酸同士の存在比と18:0の水素同位体比の関係

 以上から、ステアリン酸の存在比が減少し、オレイン酸の存在比が増大することで、ステア リン酸の水素同位体比が増大することが確認された。実際、ステアリン酸とオレイン酸の存在 比には、Fig.7.7.3.4.のような弱い相関がある。

       Abondanco1・a量Io o?18:0vs. 18: 1        0.17

       ◆

       0.15

      ツ8■0.5667x◆0.4471

      9       ㍉13

      ち     ◆

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       0.07・

0,05

 0,50       0,55       0,60       0,65       0.70

       ^bood80c○剛。o重18:1

  Fig.7.7.3.4.18:Oと1811の存在比の関係

7.7.4.脂肪酸生合成経路と水素同位体分別の関係

 脂肪酸の生合成経路はFig.7.7.1」こ示されているが、1610,18:0,18:1の3種類をピック アップすると、Fig7.7.4,1.のようになる。ここで、炭素鎖がミリスチン酸(1410)以下の脂肪酸や、

アラキジン酸(20:0)以上の脂肪酸は、動物にはほとんど含まれておらず(伯ble.7.4.2.)、さら に不飽和度が2以上の脂肪酸は、動物には合成することはできない(7.4.4.)ことを考慮すると、

脂肪酸合成は、大部分がFig7.7.4.1.に集約できることがわかる。実際に、

      ELov1−6     SCD

C16:0+C3−C02     C18:0     C18:1

        Fig7.7.4.1.1610.1810,18:1の脂肪酸生合成

 この生合成経路において、ステアリン酸(18:O)の存在比が減少し、オレイン酸(1811)の存在 比が増大するプロセスは、オレイン酸合成(酵素=SCD)であることがわかる。すなわち、ステ アリン酸の水素同位体比が増大する原因は、不飽和脂肪酸生合成における同位体分別であ ると考えることができる。

 次に、不飽和脂肪酸生合成反応(18:O→1811)に着目し、同位体分別の値を求めた。同位 体分別は、反応前後で同位体比がどのように変化したかを示すものであり、Eq.7.7.4.で定 義できる。されている(O Leary,1981)。

・一

?黶E一、十箒警。。(キ㌔)

・■・iEq.7.7.4.)

 ただし、最右辺の近似は、δ値が1000よりも十州こ小さい場合に成立する。水素同位体比 の場合、絶対値が100以上となる場合も多いため、本研究ではこの近似式を用いなかった。

1810→18:1における水素同位体分別△δD(1810−1811)は、Tab1e.7.7.4.のようになった。

Tab1e.7.7.4.生合成反応における水素同位体分別

(δ、一δp)!(1+δp!1000)M−1 M−2 M−3 M−4 M−5 M−6 H−1 H−2 H−3 H−4

△δD(18:0−18=1)

 Tab1e.7.7.4.は、不飽和脂肪酸生合成プロセスにおいて、ステアリン酸(1810)の持つ水素 同位体比が、およそ40−70%。大きくなることを示している。次に、これらの水素同位体分別が、

Table.7.7.3.3.に示したステアリン酸とオレイン酸の脂肪酸同士の存在比18:1!18=0と、どの ような関係があるかを示す。

 Table.7.7.3.3.に示したステアリン酸とオレイン酸の脂肪酸同士の存在比18:1118:0を横 軸こ、Table.7.7.4.に示した1810→1811における水素同位体分別△δD(18:0−18:1)を縦軸に 取ると、Fig.7.7.4.2.のようになった。

        ムδD(18:0・18=1)vs.ab■ratio(18=〃18=0)

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ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 98-101)