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2.12 集中管理について

2.12.1 基本的な概念

バックアップ ポリシーの適用とその実行の追跡

1 台のコンピュータ上のデータを保護するには、保護するさまざまなデータの種類に応じて 1 つまたは複数のエージェント 『404ページ 』をコンピュータにインストールします。その コンピュータにコンソールを接続し、1 つまたは複数のバックアップ計画 『410ページ 』を 作成します。

それでは、何百台ものコンピュータを管理する必要があるときはどうでしょうか。たとえば、システム ドライブや ユーザーのドキュメントをバックアップする必要があるとき、それぞれのバックアップ計画はよく似ていても、コンピ ュータごとに計画を作成するのは時間がかかります。また、それぞれのコンピュータで別個に計画の実行を追 跡するのも時間がかかります。

複数のコンピュータに対して管理操作を設定するには、Acronis Backup & Recovery 10 管理サ ーバー 『413ページ 』をインストールし、サーバーに各コンピュータを登録 『417ページ 』 します。登録した後でコンピュータのグループを作成すると、複数のコンピュータをまとめ て管理できるようになります。バックアップ ポリシー 『409ページ 』と呼ばれる共通のバ ックアップ計画を設定することにより、すべてのコンピュータまたは選択したコンピュータ を保護できます。

コンピュータのグループにポリシーを適用すると、管理サーバーによって各コンピュータに ポリシーが配置されます。それぞれのコンピュータ上で、バックアップする項目がエージェ ントによって検索され、対応する集中管理用計画 『415ページ 』が作成されます。それぞれ のポリシーのステータスを 1 つの画面で監視し、必要に応じてそれぞれのコンピュータ、

計画、またはタスクに移動して、そのステータスとログ エントリを確認できます。また、

管理サーバーでは、ローカルで実行されるエージェントの活動を監視および管理することも できます。

各コンピュータではなく、管理サーバーにコンソールを接続し、1 か所の管理コンピュータ を経由してすべての管理操作を実行するので、この管理方法は集中管理 『415ページ 』と呼 ばれます。

Copyright © Acronis, Inc. 57 集中管理では、各コンピュータでの直接管理 『416ページ 』も可能です。各コンピュータの コンソールに接続し、直接管理操作を実行できます。ただし、集中管理用バックアップ計画 は、入念に設定されたポリシーが自動的に機能し、人の介入が必要になることはほとんどな いので、管理サーバーを経由してのみ管理できます。

管理サーバーを使用すると、1 つまたは複数の集中管理用アーカイブ ストレージ(集中管理 用格納域 『415ページ 』)を作成して、登録したコンピュータで共有することができます。

集中管理用格納域は、バックアップ ポリシーのほかに、直接管理を使用して登録済みのコ ンピュータに作成したバックアップ計画でも使用できます。

管理対象のアーカイブ ストレージの構成

集中管理用格納域にはどの程度の容量が必要か。大きなバックアップを格納域に転送する と、ネットワークが混雑する原因となるか。オンラインで運用サーバーのバックアップを実 行すると、サーバーのパフォーマンスに影響を与えるか。集中管理されたバックアップで会 社のビジネス プロセスのパフォーマンスが低下しないようにしたり、データ保護に必要な リソースを最小限に抑えるには、Acronis Backup & Recovery 10 ストレージ ノード『405ペー ジ 』をインストールし、1 つまたは複数の集中管理用格納域を管理するように構成します。

このような格納域は、管理対象の格納域 『414ページ 』と呼ばれます。

エージェントは、ストレージ ノードを使用して、管理対象の格納域に転送する前にバック アップを重複除外 『416ページ 』したり、既に格納域に保存されているバックアップを重複 除外したりできます。重複除外によって、バックアップの転送量が減り、ストレージ領域が 節約されます。また、ストレージ ノードは、通常はエージェントが実行するアーカイブに 関する操作(ベリファイやクリーンアップなど)を実行し、管理対象のコンピュータに過剰な 処理負荷がかかるのを防ぎます。さらに、Acronis Backup & Recovery 10 ストレージ ノード では、バックアップ アーカイブを格納するための集中管理用格納域として、テープ ライブ ラリを使用できます。

それぞれが多数の格納域を管理する複数のストレージ ノードを設定し、Acronis Backup & Recovery 10 管理サーバーからそれらのストレージ ノードを集中的に制御することができます。

ストレージ ノードの詳細については、「Acronis Backup & Recovery 10 ストレージ ノード

『21ページ 』」をご参照ください。

2.12.2 異種ネットワーク内での集中データ保護の設定

ネットワーク インフラストラクチャに、Windows と Linux を実行しているサーバー(1、 2、9)とコンピュータ(3、5 ~ 8)があるとします。 2 つのゲスト システムをホストする

VMware ESX サーバー(4)もあります。

58 Copyright © Acronis, Inc.

サーバー全体、コンピュータ上のユーザー データ、および仮想コンピュータを保護する必要があります。 そこ で、データ保護の状態を追跡できるようにすること、バックアップ アーカイブに重複する情報が格納されないよ うにすること、および古いバックアップを適切な時期にストレージから削除することを計画します。 これらの目 標は、必要なデータ項目を重複除外された集中管理用格納域に定期的にバックアップすることにより達成 できます。

Acronis

インフラストラクチャの設定

 操作を行うコンピュータ(3)に Acronis Backup & Recovery 10 管理コンソール(コンソー ル)をインストールします。 このコンソールでは、グラフィカル ユーザー インターフ

ェイス(GUI)を使用して他の Acronis コンポーネントにアクセスし、管理することができ

ます。

Windows サーバーの 1 台(2)に Acronis Backup & Recovery 10 管理サーバー(AMS)をインストールし ます。 管理サーバーは、Acronis インフラストラクチャに対する単一の入り口として機能します。

コンピュータのディスク、ボリューム、またはファイルをバックアップする各コンピュータに Acronis Backup &

Recovery 10 エージェントをインストールします。

エージェント(W) - エージェント for Windows

エージェント(L) - エージェント for Linux

エージェントをインストールするときに、それぞれのコンピュータを管理サーバーに登 録します。 コンピュータを登録するには、インストール ウィザードの該当するウィン ドウで、サーバーの名前または IP アドレスとサーバーの管理者ログイン情報を入力し ます。 または、後でサーバー名または IP アドレスを使用して、コンピュータを管理サ ーバーに追加します。

ホストから仮想コンピュータをバックアップするために、Acronis Backup & Recovery 10 エー

ジェント for ESX/ESXi(エージェント(ESX))を ESX サーバー(4)にインストールします。 こ

のエージェントは仮想アプライアンスとして提供されます。

Copyright © Acronis, Inc. 59 Windows サーバーの 1 台(9)に Acronis Backup & Recovery 10 ストレージ ノード(ASN)をインストール します。 ストレージ ノードでは、バックアップ アーカイブを格納するためのインフラストラクチャを構成して重複 除外機能を使用することができます。 ホストに十分な能力があるときは、管理サーバーと共にストレージ ノ ードをインストールできます。

ストレージ ノードをインストールするときに、エージェントと同じ方法で、管理サーバ ーにノードを登録します。

インストールのヒント

AMS ASN の両方をコンピュータのオペレーティング システムにインストールする

こともできます。

 ネットワーク上に複数のストレージ ノードを配置することができます。 各ノードで、最高 20 台のローカ ル格納域またはリモート格納域を管理できます。

 1 回のインストール手順で複数の Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントをコンピュータにイン ストールできます。

 Active Directory ドメインでは、グループ ポリシーを使用してコンポーネントを配置できます。

ストレージ ノードの設定

ストレージ ノードを使用する前に、ノードの格納域にバックアップするすべてのユーザー が、ノードに Windows アカウントを持っていることを確認します。

ストレージ ノードが Active Directory ドメイン内に配置されているときは、すべてのド メイン ユーザーがノードにバックアップを作成することが可能で、すべてのドメイン管 理者がノードの管理者になります。

 ワークグループでは、ノードにバックアップする各ユーザーのローカル ユーザー アカウントを作成します。

Administrators グループのメンバが、ノードの管理者になります。 必要に応じて、後で他のアカウントを

追加することができます。

 コンソールを実行し、管理サーバーに接続します。

「集中管理用格納域の操作『134ページ 』」の説明に従って管理対象の格納域を作成します。

管理対象の格納域を作成するときに重複除外を有効にします。

グループとポリシーの設定

コンピュータのグループの構成が必要になる状況とその理由については、「登録されたコン ピュータのグループ化 『61ページ 』」で詳細に説明します。 ここでは、前述の Acronis

Backup & Recovery 10 の実装によってサポートされるいくつかのシナリオについて説明しま

す。

サーバーの保護

ほとんどの場合、サーバーの役割に応じて、各サーバーに個別のバックアップ計画を作成し ます。ただし、少なくとも 1 回はサーバー全体の完全バックアップを実行する必要があり ます。ソフトウェアをインストールまたは更新してからリロケーションなどを行うまでの間 に、保守ウィンドウまたはバックアップ ウィンドウでサーバーのバックアップを実行する ことができます。ここで説明する例では、サーバー全体を定期的にバックアップする必要は ありません。バックアップの数は多くないため、古いバックアップを手動で削除することが できます。

 ストレージ ノードの管理対象の格納域にすべてのボリュームをバックアップするポリシ ーを作成します。手動で起動する[後でバックアップ]とバックアップの種類[完全]を 選択します。