2.12 集中管理について
2.12.4 コンピュータとグループのポリシー
ここでは、管理サーバーによって実行されるポリシーの自動的な配置および取り消しについ て説明します。これらの処理は、コンピュータおよびさまざまな組み合わせで入れ子になっ たコンピュータのグループに 1 つまたは多数のポリシーを適用するとき、コンピュータお よびグループのポリシーを取り消すとき、あるいはコンピュータまたはグループをあるグル ープから別のグループに移動するときに、実行されます。
バックアップ ポリシーが適用されているグループを操作すると、メンバのコンピュータのポリシーが変更されま す。グループの移動、削除、作成、静的なグループへのコンピュータの追加、または動的な条件によるグルー プへのコンピュータの追加など、どの階層の変更からも膨大な数の継承の変更が発生する可能性がありま す。実行する操作で意図した結果が得られるように、また Acronis Backup & Recovery 10 管理サーバー の自動化された操作による結果を理解できるように、このセクションの内容を十分に理解してください。
62 Copyright © Acronis, Inc.
適用、配置、および取り消しについて
適用 - ポリシーを適用すると、1 台以上のコンピュータの間に対応関係が確立されます。
この処理は管理サーバーのデータベース内で実行され、短時間で完了します。
配置 - ポリシーを配置すると、確立された対応関係がコンピュータに転送されます。具体的には、ポリシー によって指定された構成に従って、各コンピュータに一連のタスクが作成されます。
取り消し - ポリシーを取り消すと、適用と配置の操作全体に対して逆の操作が実行されます。取り消し によってポリシーと 1 台以上のコンピュータ間の対応関係が解除され、コンピュータからタスクが削除されま す。
その時点でコンピュータを使用できないか接続できないときは、使用できるようになったときに変更がコンピュー タに反映されます。これは、複数のコンピュータへのポリシーの配置が瞬間的な操作ではないことを示します。
取り消しのときも同様です。この 2 つの処理は時間がかかることがあるため、管理サーバーは、ポリシーの蓄 積されたステータスだけでなく、操作する各コンピュータの個々のステータスを追跡して表示します。
コンピュータまたはグループのポリシー
次の図では、番号付けされた方法はそれぞれ、番号付けされた操作の結果を示しています。
コンテナはグループを表し、色付けされた円はポリシーが適用されたコンピュータを表します。濃く色付けされた 円は同じポリシーが 2 回適用されたコンピュータを表し、白い円はポリシーが適用されていないコンピュータ を表します。
コンピュータのポリシー
ポリシーはコンピュータに適用できます。
ポリシーはコンピュータから取り消すことができます。
グループのポリシー
ポリシーはグループに適用できます。
ポリシーはグループから取り消すことができます。
グループに適用されたポリシーは、コンピュータで取り消すことはできません。
コンピュータのポリシーを取り消すには、グループからそのコンピュータを削除します。
Copyright © Acronis, Inc. 63
グループおよびコンピュータでの同一ポリシー
同じポリシーをグループとコンピュータに適用できます。同じポリシーが 2 回適用され もコンピュータに変化はありませんが、ポリシーが 2 回適用されたことはサーバーに記 録されています。
グループからポリシーを取り消しても、そのポリシーはコンピュータに適用されたままになります。
コンピュータからポリシーを取り消しても、そのポリシーはグループに適用されたままであるため、コンピュータでも 適用されたままになります。
コンピュータからポリシーを完全に取り消すには、グループとコンピュータの両方のポリシーを取り消します。
コンピュータでの操作
ここでは、グループのコンピュータを移動、コピー、または削除したときに、コンピュータ のポリシーに対して実行される処理を簡単に説明します。
次の図で、コンテナはグループを表し、1 色の円は 1 つのポリシーが適用されたコンピュータを表します。2 色の円は 2 つのポリシーが適用されたコンピュータを表し、白い円はポリシーが適用されていないコンピュー タを表します。
1. 最初の状態です。2 つのカスタム グループに異なるコンピュータが含まれています。一方のグループにある ポリシーが適用され、もう一方のグループには別のポリシーが適用されています。次の各スキームは、指定さ れたそれぞれの操作の結果を示しています。
2. 別のグループに移動: コンピュータ #3 を、あるグループから別のグループに移動します。"オレンジ色"
のポリシーは取り消され、"青色" のポリシーがコンピュータに適用されます。
3. 別のグループに追加: コンピュータ #3 を別のグループに追加します。このコンピュータは両方のグルー プのメンバになります。"青色" のポリシーが適用されますが、そのコンピュータの "オレンジ色" のポリシーも 適用されたままになります。
4. グループから削除: コンピュータ #3 をグループから削除します。コンピュータの "オレンジ色" のポリシ ーが取り消されます。このコンピュータは、[すべてのコンピュータ]グループに残されます。
64 Copyright © Acronis, Inc.
ポリシーの継承
ポリシーの継承は、あるコンピュータが[すべてのコンピュータ]グループのほかに 1 つの グループについてのみ、そのメンバになることができると仮定すると、簡単に理解すること ができます。この簡略化されたアプローチから説明を始めます。
次の図で、コンテナはグループを表し、2 色の円は 2 つのポリシーが適用されたコンピュータを表します。3 色の円は 3 つのポリシーが適用されたコンピュータを表し、それ以上も同様です。
Copyright © Acronis, Inc. 65
[すべてのコンピュータ]グループのほか に、ルートにカスタムの G1 グループがあ り、さらに G1 の子としてカスタムの G2 グループがあります。
[すべてのコンピュータ]グループに適用され る "緑色" のポリシーは、すべてのコンピュータに継 承されます。
G1 に適用される "オレンジ色" のポリシーは、G1 のメンバに加え、その直接と間接両方のすべての子 グループに継承されます。
G2 に適用される "青色" のポリシーは、G2 に子 グループがないため、G2 のメンバにのみ継承されま す。
"紫色" のポリシーは、コンピュータ #4 に直接適 用されます。このポリシーは、コンピュータのいずれの グループのメンバシップにも関係なく、コンピュータ
#4 用として存在します。
ここで、ルートに G3 グループを作成するとします。
このグループにポリシーを適用しないと、そのメンバは すべて "緑色" になります。ただし、たとえばコンピュ ータ #1 を G3 に追加すると、G3 は "オレンジ 色" のポリシーと関係なくても、このコンピュータに "
オレンジ色" と "緑色" 両方のポリシーが適用さ れます。
このため、同じコンピュータが複数のグループに含ま れているときは、階層の最上位からポリシーの継承 を追跡することは困難です。
実際には、コンピュータ側から継承を表示すると簡単に確認できます。そのためには、コン ピュータが含まれた任意のグループに移動し、コンピュータを選択して、[情報]ペインの
[バックアップ ポリシー]タブを選択します。[継承]列に、そのコンピュータにポリシー が継承されるかまたは直接適用されるかが表示されます。[継承の参照]をクリックし、ポ リシーの継承の順序を表示します。この例では、ポリシー名、[継承]列、および継承の順 序は次のとおりです。
コンピュータ ポリシー名 継承 継承の順序
#1、#2、または #3 "緑色"
"オレンジ色"
継承 継承
すべてのコンピュータ -> #1、#2、または #3 G1 -> #1、#2、または #3
66 Copyright © Acronis, Inc.
#4 "緑色"
"オレンジ色"
"青色"
"紫色"
継承 継承 継承 直接適用
すべてのコンピュータ -> #4 G1 -> G2 -> #4
G2 -> #4
#5 または #6 "緑色"
"オレンジ色"
"青色"
継承 継承 継承
すべてのコンピュータ -> #5 または #6 G1 -> G2 -> #5 または #6
G2 -> #5 または #6