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地震力遮断デバイスの配置例

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ここでは,すべり系支承及びゴムバッファの配置例(支点部の構成例)を示す。図-参 1.1~図-参 1.3 は,一例を示したものであり,ゴムバッファの設置方法により,横置きタイプと縦置きタイプが ある。これらはあくまで一例であり,実際には上部構造形式や支点部周辺の構造特性などにより,種々 の設置方法が考えられる。

支承部の設置方法によっては,各デバイスに伝達される荷重条件が変化するため,それらに応じた 取り付け部の設計検討を行うなど,個々の構造詳細については採用を検討する橋梁条件を十分に考慮 した上で決定する必要がある。

なお,デバイスの配置の検討にあたって留意すべき点としては,一般に以下のような項目が挙げら れる。

①すべり系支承

すべり系支承の場合,一般に従来のゴム系の免震支承に比べて支承高さが大幅に低くできるが,

維持管理上の観点からは,支承前面における桁下空間にはある程度の作業高さを確保することが望 ましい。したがって,特に新設橋梁の場合には,道路橋支承便覧等を参考に,必要に応じて台座を 設けるなどして,桁下空間の確保に留意するのがよい。

②ゴムバッファ

検査路やケーブルラックなどの添加物との干渉に留意するとともに,地震時変位が生じた場合に おいても,すべり系支承及びゴムバッファの挙動が両者の衝突等により妨げられるなどの不測の事 態が起きないように構造的な配慮を行う必要がある。

③ジャッキアップ支点

地震力遮断デバイスでは支点部付近が煩雑となりやすいため,支承部の配置計画の際には,架設 時や将来的な維持管理のためのジャッキアップ支点についても十分に考慮することが望ましい。

図-参 1.1 横置きタイプの配置例

ゴムバッファ すべり系支承

支点部の構成(拡大図)

すべり系支承 ゴムバッファ すべり系支承

図-参 1.2 横置きタイプ,縦置きタイプ(その 1)の配置例の比較

図-参 1.3 縦置きタイプの配置例(その 2)

縦置きタイプ / 横置きタイプ

横置きタイプ 縦置きタイプ

すべり系支承 すべり系支承 ゴムバッファ ゴムバッファ

すべり系支承 ゴムバッファ ゴムバッファ

すべり系支承 ゴムバッファ ブラケット

ゴムバッファ

すべり系支承

参考資料-2 すべり摩擦特性の計測例

 

 地震時における構造物の挙動を把握するためには,各種依存性を含むすべり系支承の摩擦特性を適 切に把握することが基本条件となる。 

 本参考資料では,本マニュアル(案)7 章に規定する性能検証方法に基づき,表‑参 2.1 に示す材料に ついて各すべり系支承の基本特性を求めた例を示す。すべり系支承の特性を検討する上で基本となる

「すべり系支承の摩擦係数を確認するための基本特性試験」の結果をまとめて示す。なお,以下に示 すタイプ c については試験機の性能の関係で加振振動数が異なっている点に注意していただきたい。 

 すべり系支承の摩擦係数は組み合わせる材料に依存する。そのため,本参考資料では,便宜的に材 料の摩擦係数を高摩擦材:焼結金属系すべり材,中摩擦材:充填材入り PTFE,低摩擦材:AFRP,ポリ アミド系すべり材と分類している。 

 

表‑参 2.1 すべり系支承の組み合わせ 

相手材 設定面圧 すべり材サイズ

(表面仕上げ) (N/mm2) (外径×厚さ(mm))

焼結金属系 SUS

すべり材 (No.2B相当)

充填材入り SUS

PTFE (No.3以上)

充填材入り SUS

PTFE (No.2相当)

充填材入り SUS

PTFE (No.2B相当)

充填材入り SUS

PTFE (鏡面仕上げ)

AFRP SUS

繊維強化熱硬化樹脂 (フッ素樹脂コート)

SUS

(フッ素樹脂コート)

低摩擦材 d

g ポリアミド系すべり材 20 φ190×5

φ190×4

中摩擦材 12

a 高摩擦材

20

20

φ190×4 φ190×4

φ190×5 b

c

e

φ340×3

φ190×4

分類

タイプ すべり材

15

20 20

f

   

 図‑参 2.1 に各すべり系支承の基本特性試験結果を示す。ここで示す履歴特性は水平力を加振中の各 水平変位における鉛直力で除した摩擦係数である。加振一波目の摩擦係数が大きく現れるのは,試験 機の慣性力と材料の静摩擦係数の影響が重なったものである。したがって,材料固有の静摩擦係数を 確認するには,本マニュアル(案)7.3 に示した「橋桁の緩速変形に対する摩擦特性を確認するための 基本特性試験」を別途実施する必要がある。 

 高摩擦材であるタイプ a は切片における摩擦係数としては 0.23 が得られている。タイプ a の履歴特 性が鼓型をしているのは,正弦波加振において Y 軸切片の速度が最大であり,タイプ a は速度が上昇 すると摩擦係数が低下する速度依存性を有しているためである。 

 中摩擦材であるタイプ b〜タイプ e は切片における摩擦係数がデバイスにより 0.1〜0.15 程度であ り,履歴特性は矩形を示す。PTFE 系材料は一般に速度が遅くなると摩擦係数が低くなる傾向にあるが,

その依存性は小さいため,正弦波加振による速度変化では履歴特性に速度依存性の影響は現れていな い。 

 低摩擦材であるタイプ f 及びタイプ g の履歴特性は他の材料と比べ小さい履歴面積を示し,切片に おる摩擦係数としては AFRP:0.02,ポリアミド:0.04 が得られている。また,履歴曲線は鼓型を示し,

高速になると摩擦係数が低下する速度依存性を有していることが分かる。 

     

                                                                                         

b) タイプ b,μ=0.15 

d) タイプ d,μ=0.10  e) タイプ e,μ=0.10 

f) タイプ f,μ=0.02  g) タイプ g,μ=0.04  c) タイプ c,μ=0.12  a) タイプ a,μ=0.23 

図‑参 2.1 各すべり系支承の基本特性試験結果 

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

摩擦係数

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

摩擦係数

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

摩擦係数

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

擦係数

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

摩擦係数

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

摩擦係数

‑0.8

‑0.6

‑0.4

‑0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

‑150 ‑100 ‑50 0 50 100 150 変位(mm)

摩擦係数

面圧:15N/mm2,振動数:0.5Hz,繰返し回数:12cycle 

面圧:12N/mm2,振動数:0.5Hz,繰返し回数:12cycle 面圧:20N/mm2,振動数:0.4Hz,繰返し回数:12cycle 

面圧:20N/mm2,振動数:0.5Hz,繰返し回数:12cycle  面圧:20N/mm2,振動数:0.5Hz,繰返し回数:13cycle 

面圧:20N/mm2,振動数:0.5Hz,繰返し回数:12cycle 面圧:20N/mm2,振動数:0.5Hz,繰返し回数:12cycle 

参考資料-3 すべり系支承の各種依存性

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