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トレース解析

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6.5 トレース解析

6.5.2 解析モデル

H 鋼及びカウンタウェイトは,弾性の梁要素でモデル化し,各構造の軸線及び重心位置を通るよう に配置した。また,梁要素とすべり系支承(支承タイプ 1~4)及びゴムバッファ(短辺中央)の作用 位置までの間は,剛な部材を配置した。表-参 6.13 に各部材の剛性を示す。

表-参 6.13 部材剛性 断面積 面外 面内

一般部 錘重複区間 ねじり

A(m2) Iz(m4) Iy(m4) Iy(m4) J(m4) 2.145E-2 2.240E-1 6.536E-4 8.170E-4 2.644E-3 長辺梁 実剛性 実剛性×1000 実剛性 実剛性×1.25 実剛性×1000

2.145E-2 2.240E-4 6.536E-4 - 2.644E-3 短辺梁 実剛性 実剛性 実剛性 - 実剛性×1000

すべり系支承の摩擦特性評価式は,面圧及び速度の依存性を考慮した以下の評価式を用いた。

( )

σ υ σ

(

υ

)

σ υ

µ , =A B1−eD +C BeD ここに,

µ :面圧及び速度依存性を考慮した動摩擦係数 σ :すべり材料に作用する面圧

υ :すべり速度 D

, C , B ,

A :支承の種別により設定する依存性パラメータ

振動台実験で用いた支承タイプ 1~4 の依存性パラメータは,表-参 6.14 の通りである。

表-参 6.14 依存性パラメータ 支承

タイプ

設計 速度 (cm/s)

面圧

(N/mm2) 係数 A 係数 B 係数 C 係数 D

支承径 Φ (mm)

摩擦係 数μ

面積 (mm2)

摩擦力 (kN) 1 30 12 0.360 -0.325 0.110 -0.441 82 0.161 5281 10.2 2 30 20 0.332 -0.384 0.147 -0.475 66 0.105 3421 7.2 3 30 15 0.643 -0.249 1.335 -0.114 75 0.339 4418 22.5 4 50 20 0.256 -0.747 0.849 -0.078 60 0.029 2827 1.6

トレース解析は,上記の依存性パラメータを設定した「依存性考慮」モデルと,上記の摩擦力を一 定値としてモデル化した「依存性無視」モデルの 2 ケースについて実施した。なお,「依存性無視」で 設定した摩擦力は,面圧,面積及び摩擦係数から算出した。ここで,摩擦係数は各依存性考慮の評価 式に設計速度及び面圧を代入し算出した。

また,すべり系支承のモデル化として,バイリニアの履歴を持つバネ要素でのモデル化(バネモデ ル)と比較のために摩擦力を外力として評価するモデル(外力モデル)の 2 種類を用いた。

ケース 7 及び 11 の解析は,XYZ の 3 方向同時加振となるため,すべり系支承に水平斜め方向の応答 が生じる。そこで,斜め方向の応答を詳細にモデル化するため,ケース 7 及び 11 のすべり系支承は MSS(マルチシェアスプリング)要素でモデル化した。ただし,MSS 要素の場合は,「依存性無視」の み実施した。

支承タイプ 1~3 の実験は,ゴムバッファとして反力分散ゴム支承(RB)を用い,支承タイプ 4 の実験 は鉛プラグ入りゴム支承(LRB)を用いた。これらをバネ要素でモデル化し,RB は線形バネ,LRB は非線 形バネとした(表-参 6.15)。一般的な LRB のバイリニアモデルは実橋梁に使用される地震応答を想定 した比較的大きなひずみ領域のフィッティングを重視した設定となっている。しかし,本実験は振動 台実験による供試体設定等の関係により,LRB の最大せん断ひずみが約 60%と小さい領域での応答であ った。そのため,本トレース解析では実験結果をもとに設定した非線形バネモデルを用いて行った。

ゴムバッファ 初期剛性 (kN/m)

第 2 剛性 (kN/m)

折れ点耐力 (kN)

RB 2734 - -

LRB 33214 5409.7 75.3

6.5.3 減衰モデル

粘性減衰は,要素別剛性比例型減衰モデルを用いた。各部位の減衰定数は下記の通りとした。

・ 梁(H 鋼) :1%

・ すべり系支承 :0%

・ ゴムバッファ :5.2%(せん断ひずみ 100%における等価減衰定数)

ゴムバッファの粘性減衰としては,各実験ケースで生じた最大せん断ひずみが異なるため実際には 実験ケース毎に異なることになるが,ここではせん断ひずみ 100%における等価減衰定数 5.2%を一定 として各解析ケースに対して仮定した。また,要素別剛性比例減衰の設定においては,それぞれ部材 要素毎に上記の減衰定数を与えるとともに,1 次の固有振動数を用いた。

なお,支承タイプ 4 は LRB であるため,粘性減衰は 0 とし履歴減衰のみ考慮した。

6.5.4 解析条件

解析条件を以下に示す。

1) 解析手法 :非線形時刻歴応答解析(直接積分法)

2) 積分手法 :Newmark β法(β=1/4)

3) 積分時間間隔 :0.001 秒

4) 減衰タイプ :要素別剛性比例型減衰

5) 入力地震動 :各実験で記録された振動台の加速度波形 表-参 6.15 ゴムバッファのモデル化

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