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利用する製品別の機能

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第9章 ネットワーク環境の決定と設定

11.2 サーバ仮想化ソフトウェアの設定

11.2.2 利用する製品別の機能

ここでは、サーバ仮想化ソフトウェアを管理対象サーバとした場合、管理対象とした製品により異なる機能について説明します。

VMゲスト名について

サーバ仮想化ソフトウェアごとのVMゲスト名の表示について説明します。

【VMware】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、VMwareのVM名またはゲストOSのホスト名になります。

ゲストOSのホスト名は、以下のようにVMware Toolsをインストールし、VMゲストを一度起動したあと表示されます。

・ VMware Tools未導入: VM名

・ VMware Tools導入済み(一度も起動していない): VM名

・ VMware Tools導入済み(一度は起動済み): ゲストOSのホスト名

なお、VM名に記号を設定した場合、パーセント("%")と2桁16進数の文字コード(例: "%5c")で表示される場合があります。また、VMware の管理画面上でも、ツリーを除く一部の画面では同様に表示されます。

【Hyper-V】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、Hyper-VのVM名またはゲストOSのホスト名になります。

ゲストOSのホスト名は、VMゲストを一度起動したあと表示されます。

【Xen】【Citrix Xen】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、VMホスト登録時のXenのVM名になります。

VMゲストが登録されたあと、Xenの管理クライアントからVM名を変更しても、RORコンソール上のVMゲスト名は変更されません。

【KVM】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、VM作成時に指定したVM名になります。

【Solarisゾーン】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、Solarisゾーン作成時に設定する名前になります。

【OVM for SPARC】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、ゲストドメイン名になります。

【OVM for x86 3.x】

RORコンソールで表示するVMゲスト名は、Oracle VMのVM名になります。

VMゲストの電源操作について

【Xen】【Citrix Xen】【KVM】

・ Citrix XenServerで、高可用性機能が設定されており、かつ、VMゲストが自動的に再起動する設定の場合、その設定を有効にし

たままVMゲストの電源OFFはできません。

詳細は、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

・ Red Hat Enterprise Linux 5 Linux仮想マシン機能で、一時停止(pause)中のVMゲストに対する電源操作はサポートしていません。

VMホストのコンソール上でVMゲストの一時停止状態を解除してから操作してください。

【OVM for SPARC】

VMゲストの起動時にOSを自動で起動する場合は、ゲストドメインのauto-boot?変数に"true"を指定してください。

OVM for SPARCが機能をサポートしていない場合、VMゲストを停止、リブートすることができません。

仮想マシンの状態に応じて、仮想マシンを直接操作するか、強制停止、強制リブートを使用してください。

本製品からVMゲストの電源操作を実行した場合、リソースの結合(bind)/結合解除(unbind)も併せて実行されます。

・ VMゲストの起動時

リソースを結合(bind)します。

・ VMゲストの停止/強制停止時

リソースを結合解除(unbind)します。

・ VMゲストのリブート/強制リブート時

リソースの結合(bind)/結合解除(unbind)は実行しません。

VMゲストの表示について【Solarisゾーン】

OSインストール前のSolarisゾーンは、VMゲストとして表示されません。

サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能について

サーバ仮想化ソフトウェアの製品ごとに高可用性機能が異なります。各機能については、各サーバ仮想化ソフトウェアまたはOSのマ ニュアルを参照してください。

表11.10 サーバ仮想化ソフトウェアの製品別高可用性機能

サーバ仮想化ソフトウェア 高可用性機能

VMware VMware HA

Hyper-V フェールオーバー クラスタ

Xen/KVM HA

Solarisゾーン/OVM for SPARC なし

OVM for x86 3.x サーバプールのHA機能

物理サーバとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)での、予備サーバ共有可否について

本製品では、以下の環境の場合、物理サーバとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)での予備サーバ共有ができま す。

a. VMゲストに対する高可用性機能の予備サーバとして、VMゲストが動作していないVMホストを指定する

b. 物理OSのサーバ切替えの設定で、予備サーバとしてa.で指定したVMホストが動作している物理サーバを指定する

また、サーバ仮想化ソフトウェアの製品ごとに、予備サーバとして利用できるかは、「11.1 サーバ仮想化ソフトウェアの決定」を参照して ください。

VMホストの起動ディスク上にVMゲストが存在する場合のVMホストのバックアップ・リストアについて

サーバ仮想化ソフトウェアの製品によって、VMホストの起動ディスク上にVMゲストが存在する場合の動作が異なります。

【VMware】

VMゲストはバックアップ・リストアされません。

【Hyper-V】

VMゲストも合わせてバックアップ・リストアされます。ただし、VMホストの起動ディスク上に存在するデータだけバックアップ・リストア対 象になります。

【Xen】【Citrix Xen】【KVM】

VMゲストも合わせてバックアップ・リストアされます。ただし、VMホストの起動ディスク上に存在するデータだけバックアップ・リストア対 象になります。

【Solarisゾーン】【OVM for SPARC】 サポートしていません。

表11.11 サーバ仮想化ソフトウェアの製品別バックアップ・リストア対象

ディスク パーティション

バックアップ・リストア対象

VMware Hyper-V Xen KVM Solarisゾー

OVM for SPARC

1台目

VMホスト ○ ○ ○ ○ × ×

swap × (注1) - × (注1) × (注1) × ×

VMゲスト × (注2) ○ ○ ○ × ×

データ ○ ○ ○ ○ × ×

2台目 VMゲスト × × × × × ×

データ × × × × × ×

注1) バックアップ時には、swap領域のデータは採取されません。リストア時には、swap領域のパーティション設定が復元されます。

注2) VMFS領域はバックアップ・リストアの対象になりません。

VMゲストのサーバ間の移動(マイグレーション)について

VMware、Hyper-Vに対してVMゲストのサーバ間の移動を利用する場合、移動元と移動先のVMホストを管理するVM管理製品(VMware

vCenter Serverなど)の登録が必要です。

また、サーバ仮想化ソフトウェアの製品ごとに、以下の注意事項があります。詳細は、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照し てください。

【VMware】

移動元のVMホストと移動先のVMホストが、VM管理製品上で同一クラスタに登録されている必要があります。

VM管理製品のクラスタについては、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

【Hyper-V】

移動元のVMホストと移動先のVMホストがフェールオーバークラスターにより、クラスタ構成になっている必要があります。

フェールオーバークラスターについては、OSのマニュアルを参照してください。

【Citrix Xen】

Citrix XenServerの場合、VMゲストのライブマイグレーションを行ったとき、VMゲストを一時的にサスペンド状態に変更してからサーバ 間の移動を行い、そのあとレジュームする場合があります。VMゲストのサーバ間移動動作の詳細や、一時的にサスペンド状態になる 条件などについては、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

【KVM】

電源ON状態からのマイグレーションにおいて、コールドマイグレーションを指定した場合、マイグレーションが失敗する場合があります。

電源OFF後、マイグレーションを実施し、しばらく待ってから電源ONを行ってください。

本製品でマイグレーション操作を行うために、デバイスのXML設定ファイルでディスクデバイスに"lun"を指定する必要があります。

VMゲストのXML設定ファイルを以下のように指定してください。

<devices>

...

<disk type='block' device='lun'>

...

</disk>

...

</devices>

XML設定ファイルの編集方法については、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

VMゲストのサーバ間移動で利用できる移動方式と用語は、サーバ仮想化ソフトウェアの製品ごとに異なる場合があります。本製品で は、異なる製品間での操作を統一するため、以下の用語を使用しています。

表11.12 VMゲストのサーバ間移動の用語

本製品の用語 VMwareの用語 意味

ライブマイグレーション VMotion 電源ON状態で移動 コールドマイグレーション コールドマイグレーション 電源OFF状態で移動

VMゲストの状態について

VMゲストを管理しているサーバ仮想化ソフトウェアの製品の構成によって、VMゲストの状態に反映される値が異なります。

【VMware】

・ VMゲストを管理しているVM管理製品を登録していない場合

"normal"、"unknown"、"stop"だけ表示されます。

・ VMゲストを管理しているVM管理製品を登録している場合

"normal"、"warning"、"error"、"unknown"、"stop"が表示されます。

【Hyper-V】

・ VMゲストを管理しているVM管理製品を登録していない場合

"normal"、"unknown"、"stop"だけ表示されます。

・ VMゲストを管理しているVM管理製品を登録している場合

"normal"、"unknown"、"stop"、"error"だけ表示されます。

【Xen】【Citrix Xen】【KVM】

"normal"、"unknown"、"stop"、"error"だけ表示されます。

【Solarisゾーン】

"normal"、"unknown"、"stop"だけ表示されます。

【OVM for SPARC】

"normal"、"unknown"、"stop"、"error"だけ表示されます。

【OVM for x86 3.x】

"normal"、"warning"、"error"、"unknown"、"stop"が表示されます。

VMメンテナンスモードについて

VMメンテナンスモードは、サーバ仮想化ソフトウェアの製品によって用語が異なる場合があります。VMメンテナンスモードの設定が必 要になる場合や、設定できる条件、機能の詳細などについては、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

11.13 VM

メンテナンスモード

サーバ仮想化ソフトウェア サーバ仮想化ソフトウェアでの用語

VMware メンテナンスモード

Hyper-V メンテナンスモード (注1)

Xen メンテナンスモード (注2)

Solarisゾーン/OVM for SPARC なし

OVM for x86 3.x メンテナンスモード

注1) VM管理製品(System Center Virtual Machine Manager)での用語です。VM管理製品と連携することで、VMメンテナンスモードの 設定/解除を利用できます。

注2) Citrix XenServerの用語です。Red Hat Enterprise Linux 5 Linux仮想マシン機能では同様の機能は提供されていません。

また、本製品からVMメンテナンスモードを設定する場合、サーバ仮想化ソフトウェアの製品ごとに、以下の注意事項があります。

【VMware】

VMホストをメンテナンスモードに設定した場合、そのVMホスト上のVMゲストはすべて移動します。

VMゲストを移動せずにメンテナンスモードを設定する場合、VMware vCenter Serverから行ってください。

VMゲストの状態により以下の動作をします。

表11.14 VMメンテナンスモード設定時の動作

vSphere DRSの設定あり vSphere DRSの設定なし

電源ONのVMゲストが存在する VMゲストが移動し、VMメンテナンスモー ドに設定されます。

VMゲストは移動せず、VMメンテナンスモー ドの設定に失敗します。

電源ONのVMゲストが存在しない VMゲストが移動し、VMメンテナンスモー ドに設定されます。

VMゲストが移動し、VMメンテナンスモードに 設定されます。

【Hyper-V】

VMホストが本製品に登録されているVM管理製品に、管理されている必要があります。

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