第 6 章 課題の抽出と対応策の検討
6.2. 今後に向けて
本プロジェクトは、ERCコンセッションによる土地所有権、および法的根拠が明確な中、
Jurisdictional アプローチに乗っ取り、REDD+具現化に向け進捗を進めているインドネシア
泥炭地における有望なプロジェクトである。インドネシアとのJCM合意に至った今、本プ ロジェクトにおけるモデル事業実施を見据え、以下表6.1に挙げる活動が次のステップとし て必要であると考える。
表 6.1 アクションプラン
カーボン(MRV)分野 泥炭地における水位管理システムの構築。
第4トランセクトの実施。(トランセクトの完成)
森林農業からの地上部・地下部GHG排出量の算定。
セーフガード分野 持続可能な農業の継続支援。
村レベルでのマイクロファイナンススキームの構築。
FPIC、便益分配に係る方策の検討。
(FPIC:REDD+事業が実施されることで影響を受けるコ ミュニティから、“自由で事前の情報に基づく合意(FPIC Free, prior and informed consent)”を取得すること)
方法論(MDD) 排出係数の精度向上。
JCM方法論承認取得。
参考文献
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Page, S.E., Siegert, F., Rieley, J.O., Boehm, H.D., Jaya, A., Limin, S., 2002. 1997年にインドネシアの 泥炭・森林火災から放出された炭素量。NATURE Vol. 420. 2002年11月7日発行。-
下記で入手可能なBadan Pusat Statistikのデータ:http://www.bps.go.id/tab_sub/view.php?kat=3&tabel=1&daftar=1&id_subyek=60¬ab=4
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泥炭地の分布面積は調査結果によって異なり、1,350万~2,650万ha(平均2,000万ha)である。詳細は下記で入手可能:
http://www.menlh.go.id/koordinasi-kelembagaan-pengelolaan-lahan-gambut-di-indonesia.
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Usup, A., Hashimoto, Y., Takahashi, H., Hayasaka, H., 2004. インドネシア中部カリマンタン州の熱帯泥炭地における泥炭火災の燃焼と熱的特性。TROPICS Vol. 14. 2004年8月31日発行。
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Agus, F. dan I.G. M. Subiksa. 2008. Lahan Gambut: Potensi untuk Pertanian dan Aspek Lingkungan.Balai Penelitian Tanah dan World Agroforestry Centre (ICRAF), Bogor, Indonesia.
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Faisal, F., dkk, 2012. Dampak asap kebakaran Hutan pada pernapasan. Departemen Pulmonologi dan Ilmu Kedokteran Respirasi, Fakultas Kedokteran Universitas Indonesia - RS Persahabatan, Jakarta, Indonesia. CDK-189/ vol. 39 no. 1, Tahun 2012.- Keputusan Menteri Kesehatan Republik Indonesia Nomor 289/MENKES/SK/III/2003 tentang Prosedur Pengendalian Dampak Pencemaran Udara Akibat Kebakaran Hutan Terhadap Kesehatan
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Ali Suhardiman, Anton Hidayat, Grahame B. Applegate, Carol J. Pierce Colfer. Manual Praktek Mengelola Hutan Dan Lahan, 2002-
Adinugroho, W. C., I. N. N. Suryadiputra, Bambang Hero Saharjo dan Labueni Suboro. 2005. Panduan Pengendalian Kebakaran Hutan dan Lahan Gambut. Proyek Climate Change, Forests and Peatlands in Indonesia. Wetlands International – Indonesia Programme and Wildlife Habitat Canada. Bogor, Indonesia- 日本政府資料「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism (JCM))の最新動向」(2014 年10月)
Annex.1
【地域密着型の熱帯林・泥炭地火災予防管理システムに関する能力強化訓練モジュール】
はじめに
熱帯林や泥炭地における火災は、過去20年間にほとんど毎年発生している。火災は野生生物、
人の健康、経済に多様な悪影響を及ぼす。インドネシアの泥炭・森林火災の頻度と規模は、効 果的な火災予防策と早期管理システムが導入されていないことを示している。熱帯泥炭林・泥 炭地における火災の危険性に対する事業主や一般市民の認識は、まだ不十分である。
地域密着型の火災予防管理システムは、火災が制御不能なほど広がって災害をもたらす前に 影響を最小限に抑えるために、早期火災予防策に力を入れなければならない。地域社会向けの 訓練はニーズに適合したものにすべきであり、そのような訓練の主要な対象者は、現地でRSA
(Regu Siaga Api)と呼ばれる消防隊のメンバーである。RSAはすでに存在する場合もあれば、
まだ設置されていない場合もある。RSAメンバーの能力や要件を評価したうえで、どのような 訓練が必要かを判断しなければならない。
熱帯林・泥炭地における火災予防管理の基礎訓練は、RSAチームが自分たちの村落周辺の森 林・泥炭地で効果的に火災に対処し、自然火災の危険を回避できるようにすることを意図して いる。さらに、この訓練の目標は、森林・泥炭地の火災予防策に適切に利用するための基礎知 識・技能をRSAメンバーに提供し、すべての努力や活動を協調的・総合的な方法でうまく実施 できるよう確保することである。
本文書は、以下の4つのモジュールで構成されている。
1. 泥炭林・泥炭地火災の概観
2. 泥炭地・泥炭林火災の予防管理技術 3. 森林・泥炭地火災に対応する消防隊の管理 4. 泥炭地における井戸掘り技術
5.
これらの訓練モジュールは、トレーナーがRSAメンバーや地域社会の人々に森林・泥炭地火 災管理の具体的なステップを示すために作成されたものであり、話し合いの場や教室、現場で 学習プロセスを実施することができる。このモジュールは、適用されるそれぞれの場所のニー ズや条件に合わせて適宜修正する必要がある。
これらの訓練モジュールの開発と実地試験にあたっては、中部カリマンタン州カティンガン 県メンダワイ分区のカンプン・メラユ、テワン・カンプンおよびメンダワイ各村のRSAチーム メンバーならびにガンブット・レスタリRSAが、それぞれの村落地域とPT Rimba Makmur Utama
モジュール I:森林・泥炭地火災の概観
1.目標
このモジュールでは、森林・泥炭火災の特徴について学ぶ。目標は、参加者が泥炭地を理解し、
泥炭林・泥炭地火災の特徴と種類を見極められるようにすることである。参加者は以下の基礎 知識を身につける。
中部カリマンタン州の泥炭の情報と種類
泥炭地で発生する火災の種類
森林・泥炭地火災の原因
森林・泥炭地火災の悪影響
議論を方向づけるための重要な問題は、「火災の原因と影響はどのようなものか」である。
2.対象参加者
モジュールI では、泥炭地を管理するすべての当事者が理解しておくべき基礎知識を取り上げ ている。地域社会の人々と消防隊メンバー、それに村長や警察官、その他の保安要員などの地 方公務員が、モジュールIの対象となる主な参加者である。
3.方法論
訓練モジュールIに用いる方法は以下のとおりである。
小グループでの活発な議論
参加者全員による活発な議論
パワーポイント・プレゼンテーションを使った講義
これらの方法を支援するために、以下のツールや資料を用意する必要がある。
太いマーカーペン
フリップチャート/コピー用紙
マスキングテープ
コンピューターと液晶プロジェクター
4.プロセス
訓練モジュールIは、以下のプロセスを利用して90分にわたり行われる。
1) 司会者がモジュールI訓練セッションを開始する。
2) 司会者は、まず対象となる主題と主要な論点について説明する。
3) 司会者は、参加者を消防士、村長、その他の政府当局者から成る小グループに分 ける。それぞれのグループは5~6人にすべきである。
4) 司会者は各グループに、火災の背後にある要因を確認してフリップチャートに書 き留めるよう求める。フリップチャートへの記入にあたっては、下表のレイアウ トを利用することができる。
火災を引き起こす要因 a. 管理できない火を使った開墾
b. ……….
c. ……….
d. ……….
5) 司会者は、火災の発生に関連するすべての要因をまとめるうえで手助けし、それ らをフリップチャートに記入し、参加者にこれらの要因を 2 つのカテゴリーに分 けるよう求める。火災を引き起こす自然の過程と人間の活動は何か。
6) 司会者は各グループに、火災の影響・危険を分析し、その結果をフリップチャー トに記入するよう求める。司会者は以下のフォーマットの例を利用して、参加者 が結果を記入するにあたって支援することができる。
発生する損害(影響)
環境 健康 経済 物質 社会
a. 泥炭地の消失 a. 頭痛 a. ゴム・籐農園の 全焼
a. 道路の損傷 a. 近隣村落との 紛争
b. ... b. ... b. ... b. ... b. ...
c. ... c. ... c. ... c. ... c. ...
d. ... d. ... d. ... d. ... d. ...
7) 続いて司会者は各グループに、火災発生源の場所と各村落周辺での火災の広がり 方をスケッチすることによって、火災ホットスポット地図を作成するよう求める。
司会者は以下の例を用いて、この地図の作成にあたって参加者を支援することが できる。
8) 各グループは集団討議のあと議論の結果を発表し、他のグループはそれに対して 意見を述べることができる。
9) 各グループによるプレゼンテーション終了後、司会者は参加者に対し、講演者/専 門家による補足説明を聞いて火災の発生・延焼プロセスを見直すよう求める。続 いて司会者は講演者/専門家に、講義を開始するよう促す。
10) 質疑応答セッションを経て、司会者はモジュールI訓練セッションを終了する。
モジュール II:泥炭地・泥炭林火災の予防管理技術
1.目標
モジュールIIでは、森林・泥炭地火災の予防管理について学ぶ。目標は、参加者が火災予防管 理の方法と技術を知り、理解することである。参加者に以下を紹介する。
森林・泥炭地における火災予防管理方法
手動の消防器具
森林・泥炭地における消火技術
議論を方向づけるための重要な問題は、「火災予防管理活動に関して、これまですでにどんな 努力が払われてきたか、どこを改善できるか」である。
2.対象参加者
地域社会の人々と消防隊メンバーがモジュールIIの対象となる主な参加者だが、村長や警察官、
その他の保安要員なども加えることができる。
3.方法論
訓練モジュールIIに用いる方法は以下のとおりである。
小グループでの活発な議論
参加者全員による活発な議論
パワーポイント・プレゼンテーションを使った講義
これらの方法を支援するために、以下のツールや材料を用意する必要がある。
太いマーカーペン
フリップチャート/コピー用紙
マスキングテープ
コンピューターと液晶プロジェクター
4.プロセス
訓練モジュールIIは、以下のプロセスを利用して90分にわたり行われる。
1) 司会者がモジュールII訓練セッションを開始する。
2) 司会者は、まず対象となる主題について説明する。講演者に対し、森林・泥炭地に おける火災予防管理技術について講義するよう促す。司会者は、講義中または講義 後に質疑応答セッションを誘導する。