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人材派遣・請負

ドキュメント内 untitled (ページ 129-133)

1.業界環境

25.  人材派遣・請負

【要約】

— 2011

年度以降、ユーザー企業の人材ニーズは回復に向かうものの、派遣労働者より請 負や自社雇用を活用する動きが強まるため、派遣労働者数は低水準が続く見通し。

— 2011〜2013

年度の人材派遣大手

8

社の業績は、増収増益で推移するものの、請負事業

の体制整備等による費用負担から営業利益の回復ピッチは緩やかなものとなろう。

【要約】

— 2013

年度以降、企業の非正規雇用者に対するニーズは増勢を持続しようが、一部の期 間制限の残る業務を中心に派遣から請負への流れが続くなか、派遣労働者数の回復ピ ッチは非正規雇用者全体の伸びと比較して緩やかなものにとどまろう。

— 2014〜2015

年度の人材派遣大手

8

社の業績は、人材供給ニーズに幅広く応えるための

総合的な体制整備等に係る費用負担が増加するものの、増収増益基調を辿る見込み。

(単位:万人、%)

(注1)(  )内は前年比増減。

(注2)その他には、契約社員、請負のほか嘱託等が含まれる。

2007=100 とした水準

2007=100 とした水準

6,042 6,124 6,394 7,069

(▲17.7) (1.4) (4.4) (10.6)

75 151 201 233

(▲71.3) (100.4) (33.4) (18.3)

営業利益率 1.2 2.5 3.1 3.3 3%強 - 4%弱 -100弱

営業利益 +5%弱 +5%程度 70強

90強 65強

2014〜2015

(予想)

売上高 +2%程度 +3%程度

2012

(見込)

2013 2009 2010 2011 (予想)

(年度)

2. 企業業績

◇ 

2015

年度にかけて増収増益基調を辿ろう 

¾

大手

8

社の

2012

年度の業績は、3年連続で増収増益を確保する見込み(図表

2)

。 

9

事務分野を主体とする企業(売上全体の約

7

割)は、積極的な

M&A

実施のほ か、ユーザー企業が人材派遣の規制強化を契機にコンプライアンス体制の整備 されている派遣大手に受注をシフトする傾向を強めたことを背景に、受注を伸 ばし増収を確保。利益面も稼働率上昇による粗利益率の改善を背景に、増益を 見込む。

9

技術開発分野を主体とする企業では、研究開発投資を堅調に続けた自動車、精 密機器や電子部品向けを中心に受注を伸ばし、増収増益を見込む。製造分野を 主体とする企業では、東日本大震災による供給制約の解消や政府のエコカー補 助金の支給で上期に増産となった自動車向けが牽引し、通期でも増収増益とな る見込み。

¾ 2013

年度も増収を維持、利益率は人材派遣事業以外の事業強化が寄与しやや改善。 

9

事務分野を主体とする企業は、引き続き増収増益となる見込み。主力の人材派 遣事業は、緩やかな需要回復と他社からのシェア奪取により増収となるも、マ ージン(*)の上昇は見込み難く、粗利益率は横這い維持が精々。もっとも、全 体の営業利益率は、相対的に粗利益率の高い請負事業や人材紹介事業の強化が 進展することにより、緩やかに改善する見込み。 

9

技術開発分野と製造分野を主体とする企業は、ともに上位集約の流れも受けて 増収を持続するとみられる。しかしながら、企業のニーズを満たすスキルの高 い人材の確保に係る先行的な人材募集・育成費用、請負体制強化に係る費用負 担は嵩むため、営業増益を達成するも増益幅は限定的となる見込み。 

¾ 2014〜2015

年度を展望すると、主力の人材派遣事業は緩やかな回復を持続するほか、

請負事業や人材紹介事業についても増収基調が見込まれ、売上高は拡大し、

2015

年 度には景気後退前の

2007

年度と同水準まで回復する見通し。ただし、利益面では、

増益基調を維持するが、社会保険料の継続的な引き上げや、人材募集や育成費用の 増嵩、請負事業の強化に係る費用負担は少なくないため、

2007

年度の水準には及ば ない見通し。 

図表

2:人材派遣大手 8

社の業績 (単位:億円、 %)

(注)1.対象企業は、テンプホールディングス、パソナグループ、ヒューマンホールディングス、ワールドインテック         (12月決算)、アウトソーシング(12月決算)メイテック、WDB、アルプス技研(12月決算)の8社。

     2.(  )内は前年比伸び率。

(資料)各社決算資料をもとに三菱東京UFJ銀行企業調査部作成

分野 企業名 概要

パソナグループ 2012年5月、コールセンター事業の「ビーウィズ」を子会社化。人材派遣業に加えて、

経理などの事務処理業務や営業サポート業務等の請負事業を行う

テンプホールディングス 2011年11月、神戸製鋼所グループを中心とした人材事業の「コベルコパーソネル」、

日本経済新聞社グループを中心とした人材事業の「日経スタッフ」のM&Aを実施 アウトソーシング 2012年1月、IT分野に特化したシステムエンジニアリングサービス事業を展開

する「アスカ・クリエイション」を子会社化

テンプホールディングス 2012年11月、北アジア地域において、米国の人材サービス事業である「ケ リーサービス」との合弁事業を開始

アウトソーシング 2011年11月、アジア新興国を中心に事業展開する「OSインターナショナル」

を子会社化 海外

新規

3 .成長分野の開拓に向けた動き 

 

(1)各社の取り組み状況

◇ 派遣事業の拡大が見込みがたいなか、多様化するニーズへの対応を強化 

¾

行政指導や改正労働者派遣法により、人材派遣に関する規制が強化された結果、一 部のユーザー企業は、派遣労働者に代替して契約社員・請負を活用するなど、企業 が求める人材サービスの多様化が進行しており、各社は対応を急いでいる(図表

3)

。 

¾

具体的には、国内では、派遣事業に加えて人材紹介事業や請負事業の強化を進めて おり、特に派遣大手では、M&A 等を通じて地域補完、専門性の深化を図り、人材 サービスの総合力を高める動きを活発化させている。また、中堅以下では大手の手 掛けないニッチ分野を強化することで棲み分けを図る動きが一部でみられる。 

¾

このほか、中期的に成長を描く手段を海外事業に求める向きも高まっている。一部 の大手企業が

M&A

により欧米企業の買収を行い、グローバル展開を急ぐほか、残 る大手も今後の市場発展が想定される新興国での事業確立に総じて注力している。 

(2)今後の展望

◇ 国内、海外ともに

M&A

が活発化し、業界再編は一段と進展しよう 

¾

国内については、①請負事業強化のためにノウハウ蓄積を企図した業務請負会社の 買収や情報サービス企業・メーカーの買収、②総合力強化を企図した大手による同 業他社の買収・提携、が増加し、今後も業界再編が一段と進展する見込み。総合力 または専門性で劣る企業の事業環境は厳しさを増すとみられる。

¾

一方、海外については、各社はユーザー企業の海外進出に伴い、増加しつつある現 地での人材供給ニーズに応えるべく、現地法人設立等、体制整備に注力しているが、

海外事業の確立・拡大には、人材の確保や現地企業の開拓、関連法制の熟知等が不 可欠であるなど、対処すべき課題も多い。

¾

今後、海外事業を本格的に強化するにあたっては、各国の人材サービス市場の発展 度合いに応じた展開を行うことが重要で、特にアジア等の新興国では現地の総合人 材派遣企業との連携が有効な手段となろう。

図表

3:成長分野の開拓に向けた取り組み

 

(資料)新聞記事等をもとに三菱東京UFJ銀行企業調査部作成

【用語説明】

請負 ユーザー企業が受託した業務(たとえば、生産ラインの一部やコールセンター等)の対価 として報酬を受け取る民法上の契約。請負会社が労働者に対する指揮命令権を有すること が労働者派遣(ユーザー企業が労働者に対して指揮命令する)との最大の相違点。

行政指導 の強化

労働者派遣法では、事務用機器操作やソフトウエア開発といった専門26業務を除き、派 遣労働者の派遣期間は最大3年と定められている。しかしながら、「契約上は専門26業務 とするも、実際には専門26業務以外の業務に派遣労働者を従事させる」ケースを問題視 した厚生労働省は、専門26業務の厳格運用に向け、派遣会社等への指導監督を強化した。

改 正 労 働 者 派遣法

20124月公布、10月施行。業界に甚大な影響を及ぼす「登録型派遣・製造業派遣・日 雇派遣の原則禁止」についても審議されたが、産業界からの反発により「登録型派遣・製 造業派遣の原則禁止」については見送られた。主な改正内容としては、①日雇派遣(日々 又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣)の原則禁止、②グループ企業内派遣 8割規制、③離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることを禁止、が挙げられる。

マージン 派遣会社がユーザー企業に請求する金額と、派遣会社が派遣労働者に支払う金額の差。(請 求単価−支払単価)÷請求単価で算出される。

(2012.12.20 薬袋  祐未)

(*)用語説明は、135頁をご参照下さい。

1. 業界環境

◇ 2013年以降、客室稼働率の緩やかな低下が見込まれる

¾ 2012

年のシティ・ビジネスホテルの客室稼働率(=利用客室数÷供給客室数)は、

小幅ながら改善する見込み(図表

1)

9

利用客室数は震災前の水準を回復する見通し。まず、内需(全体の

9

割超)は、

震災後の落ち込みの反動に加え、東京スカイツリーなど新たな観光資源による 旅行需要の喚起もあり、震災前を上回る見込み。一方、訪日客は、欧州債務問 題、円高などマクロ環境の悪化に加え、中国人観光客が外交問題の影響から

9

月以降急減したため

825

万人程度(震災前の

2010

年は

861

万人)となろう。

9

ホテル供給は、リーマンショック以降増加ペースは鈍化しているものの、客室 数

200

室以下の宿泊特化型ホテル(*)を中心とした新規開業により、ストックは 若干増加しよう。

9

宿泊単価は東京を中心に回復傾向にあるが、震災前の水準を下回る見込み。

¾ 2013

年は利用客室数が横這いで推移する一方、宿泊特化型ホテルの新規開業が続 き、ビジネスホテルを中心に競合が激化するため、客室稼働率は若干低下する見 通し。

9

利用客室数は横這いとなる見通し。まず、内需は景気回復が小幅に留まるなか、

出張経費の抑制等によるビジネス客の落込みを団塊世代の旅行需要等で補えず、

微減となる見込み。一方、訪日客は、新興国を中心に増加が期待されるものの、

中国人観光客の回復が年後半になると予想されるため、小幅な増加に留まろう。

9

供給面では、引き続き一部のホテル事業者が宿泊特化型ホテルの新規開業を進 めるとみられ、ストックは微増となる公算大。

図表

1

:ホテル客室稼働率

(単位)

70.3 66.2 67.5

%ポイント ( 2.0) (▲4.1 ) ( 1.2)

63.6 59.7 60.9

%ポイント ( 3.9) (▲3.9 ) ( 1.2) 億室 2.1 2.1 2.2

( 17.2) (▲1.3 ) ( 3.2)

67%程度 66%程度

59%程度 60%程度

うち、シティ・

ビジネスホテル 客室稼働率

利用客室数

横這い程度 横這い程度 2014〜2015平均

(予想)

2013 2010 (予想)

(暦年) 2011 2012

(見込)

ドキュメント内 untitled (ページ 129-133)