以上のことから、このグループは生徒が従来のプリント学習に近い学習をし ており、コンピュータが「生徒の答えを判定しながら問題を出している教師」
の役わりをしていると考えられる。
図28 数量化m類による理科の事例分析で見られるように、2ドリル・演習 が14習得事項の克服のみと強い関連があるのと比較し1チュートリアルは幅広 い学習場面で利用される。また、4情報検索は一般的に道具のグループに入り そうだがこちらに入っており、生徒が教師に尋ねる場面を考えると良いのかも 知れない。
また、このような利用では学習に対する理解が深まることを期待して使われ る場合が多いと思われるが、分析結果を見ると実は高まるのは意欲である。
理科に対する学習意欲の低下が問題視されているが、教師の多忙からくる問 題練習の不足が原因かも知れないと考えさせる結果である。
③1軸、■軸、動軸ともに一のグループ 表40③のグループの軸の解釈
1軸 II軸 III軸
+向き 能動的な活動 静止画による学習 情報処理 一向き 受動的な活動 動画による学習 情報収集
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一1/g,/S t
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このグループは、学習者は表40より、受動的で動画による学習で情報収集 をしており、3シミュレーション,6プレゼンテーションといった利用形態で、
11一斉学習により、 15直接経験が困難な事象の発見的学習といった学習場面 で,21理解度が高まる。
以上のことからこのグループは、コンピュータがビデオ教材の代わりをして いると考えられる。
シミュレーションは実物ではないからという理由で授業においてはさける方 がよいという意見がよくあるが、理解力が高まるという結果になっている。
俗に7・5・3と言われるように、現実には中学校以上では理解を深めるこ とは重要な課題であるから、使用法を検討した上で利用を進めた方が良いと考 えられる。
第5項 理科でのコンピュータ活用のイメージ
数量化3類による分析結果をまとめると、理科におけるコンピュータの活用 法は事例数に大きな差のない、3つに分類され、これらを捉えたイメージを次 にまとめておく。
①道具としての活用
利用形態 計測,グラフ・データ処理,問題解決 学習形態 学習情報の収集,学習情報の加工・整理 学習場面 グループ学習
高まった能力 思考力、情報活用能力
②教師としての活用
利用形態 学習形態
学習場面 高まった能力
@
利用形態 学習形態 学習場面 高まった能力
チュートリアル,ドリル・演習,情報検索
誤った概念やつまずきの克服,知識や概念の取得,
既習事項への応用,知識・概念等の学習の補助,
学習情報の提示・発信,習得事項の克服 個別学習
意欲
教材としての活用
プレゼンテーション,シミュレーシ:ヨン 直接経験が困難な事象の発見的学習 一斉学習
理解度
第6項 理科での分析結果のまとめ
グループ①②③のデータ数は226,240,226、利用形態のみでは60,41,61と なっており、理科での3つのグループの活用は同程度にされていると考えられ る。このことは前述の高峯の小学校理科におけるコンピュータの効果的な活用 法のクラスター分析の結果で、表42のようにツール学習のクラスター56%,
CAI学習40%,複数の利用法の組み合わせ4%としているのと比較すると
おもしろい。
ここでの道具としての活用がツール学習、教師としての学習がCAI学習に 対比するのであろう事はすぐに理解できる。
教材としての利用が残ってしまうが、これはツール学習に含まれるとすると、
表41より32.7%+32.7%≒65%程度となるので、ツール学習のク ラスター56%に近い値となる。また教師としての活用34.7%とCAI学
習40%もよく対比していると考えられる。高峯の調査対象校は研究指定校な どのリーダーシヅプを持っているような小学校だったので、CAI学習の傾向 が幾分強く出たのかも知れない。道具としての活用は学習者が能動的な活動をしており、教材としての活用は 学習者は受動的であるので、学習者の行動に着目する観点からは、ツール学習 としてまとめてしまわないで、分ける方が理解しやすいかも知れない。
特にパソコン通信等のコミュニケーションに視点を於いた場合、情報の受信 手段のみならず、発信手段としてコンピュータが捉えられており、このような 視点も必要かと思われる。
分析方法によって、得られた結果が異なり、カテゴリー数が違うのは当然だ が、その特徴を数量として捉え、イメージとして理解しやすい解釈ができたこ とは意義があると考えられる。
表41 中学校理科での効果的な活用分析結果(数量化m類)
道具 教師 教材
データ数
226 240 226
百分率
32.7% 34.7% 32.7%
表42 小学校理科での効果的な活用分析結果(クラスター分析)
ヅール学習
CAI学習
複数の利用法の組み合わせ百分率
56% 40% 4%
第3節数学での効果的な使用法の分析
理科と同じ質問紙で、数学に関して回答されたものを同様に数量化III類によ り分析した。回答で選択されたものが少ないものを除くと、アイテムが53例 しか残らなかったので、軸に対する固有値は小さくなっており、グラフ上のポ イントは理科に比較して誤差が大きくなっていると考えられる。
また、同様にカテゴリーもに20減少している。
回答については巻末資料に掲載したが、プログラムは省略した。
理科でのデーター部分を入れ替えるだけである。
第1項数量化皿類による数学の活用事例分析結果
固有値は1軸0.40529,II軸0.32975, III軸0.25415であった。
表43 数量化m類による数学の活用事例分析結果
Nα カテゴリー
1軸
II軸 III軸1
利用形態 チュートリアル 1.52 一〇.27 一〇.292
ドリル・演習 1.89 一1.190.89
3
シミュレーション 一〇.750.06
一1.024 問題解決
0.03 2.58 0.59
5
学習形態 個別0.73 0.32
一〇.876
グルーフ。 一〇.68 一〇.192.09
7 一斉 一〇.93 一1.02 一〇.22
8 学習場面 知識や概念の取得
0.00
一〇.80 一〇.749
誤った概念やつまずきの克服2.29 0.09 0.97
10 習得事項の克服
1.27
一1.450.34
11 直接経験が困難な事象の発見的学習 一1.31 一〇.29 一〇.81
12 既習事項への応用 一1.83
0.18 1.67
13 知識・概念等の学習の補助 一〇.27
0.12
一〇.21 14 学習情報の収集0.56 2.14
一2.40 15 学習情報の提示・発信0.54
2.713.19
16 高まった能力 理解度0.56 0.00 0.29
17 思考力 一1.16
0.55 1.17
18 意欲 一〇.23 一〇.50
0.04
19 創造性 一2.54 一〇.62 1.20
20 情報活用能力 1.06 3.11 一〇.31
表43数量化皿類による数学の活用事例分析結果をグラフにすると次のよう
になる。固有値が小さいこともあるが、理科と比較すると1軸とII軸が入れ替 わっているようなのでグラフでは見やすいように、1軸を縦軸に、II軸を横軸 にしてある。グラフ中の数字は表43のカテゴリーに付けた番号であるが、理.科とは同じ番号にはなっていので注意されたい。
一2
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