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第4章 環境社会的側面の検討

2. プロジェクトの実施に必要となる相手国の EIA 等の内容

2. プロジェクトの実施に必要となる相手国の EIA 等の内容

第4章 環境社会的側面の検討

は AMDAL を提出すべき事業活動と規模を定めた環境省令 No. 11/1994 が発布された が、対象業種規模については、環境省令 No. 11/2006 にて改定されている。環境影 響評価書は、Analisis Dampak Lingkungan(以下 ANDAL と略す)と呼ばれ、重大な 影響についての詳細で掘り下げられた報告書である。

また、提案事業活動による重大な影響を管理したり、モニターしたりするための 計画の作成が求められている。

環境管理計画 (Rencana Pengelolaan Lingkungan Hidup) --- RKL と呼ぶ

環境モニタリング計画 (Rencana Pemantauan Lingkungan Hidup) --- RPL と呼ぶ

AMDAL に係わる政令 No. 27/1999 にて「AMDAL が義務付けられない業種活動を行う ものに UKL(環境マネジメントプラン Upaya Pengelolaan Lingkungan)と UPL(環境 モニタリングプラン Upaya Pemantauan Lingkungan)の提出させる」ことが決定し、

その実施要領に係わるガイドラインが環境省令 No. 86/2002 として発行されている。

b. 環境影響評価の対象

環境省大臣令 No. 11/2006 によると地熱発電所については、出力が 55MW 未満の地 熱発電所は環境影響評価の対象となっていないが、55MW 未満の地熱発電所であって も保護地域に立地する場合には環境影響評価を義務付けられている。環境省令 No.

11/1994 による保護地域の例は以下の通りである。

保護地域:森林保護地域 水源地域 海岸 河川岸 湖沼・貯水池周辺地域 自 然保護地域 海洋及び淡水保護地域 マングロープ地域 国立公園 レクリエーション公園 文化遺跡 科学的研究地域 自然災害の恐れ がある地域

本プロジェクトにおける計画規模は表4-17 に示す通りであり、発電所について は環境省大臣令 No. 11(2006)に指定された規模より大きく、AMDAL 対象事業に該 当し、送電線については対象となっていない。

表 4-17 発電所計画及び AMDAL 対象規模

地点名 計画規模 AMDAL 対象規模 フルライス 発電所 2 × 55MW

送電線 150kV

≧55MW

>150kV

(出典:SNC 調査団作成)

(5) プロジェクトの実現のために当該国(実施機関その 他関係機関)が成すべき事項

PT. PGE は上流開発(地熱資源開発)についての環境影響調査を実施済みである。環境 影響評価書(ANDAL)のタイトルは“Construction of Geothermal Field and Geothermal Power Plant Hululais by PT. Pertamina Geothermal Energy in District of South and Central Lebong, Regency of Lebong, Province of Bengkulu” でレボン県より 2008 年 10 月 18 日 付で承認されている(No.660.1/012/BLHK P/2008)。

PT. PLN は下流開発(発電所建設)に必要な環境影響評価 を実施することが必要である が、既に調査を開始しているとのこと。これらの環境影響調査は 2011 年 5 月に終わる予定 とのこと。ただし、風向や風速などの気象データは、発電所の概念設計だけでなく、硫化 水素の拡散予測にも必要なので、建設予定地点で最低1年間は観測する必要がある。

円借款の環境社会配慮のなかで重要な利害関係者の関与と情報公開については、プロジ ェクトの計画が決まった段階、ANDAL の作成途中や完了後の段階において、住民への情報 の公開や説明を実施する必要がある。フルライス地点の上流開発については ANDAL の作成 途中に住民への説明が行なわれている。利害関係者の関与と情報公開の重要性については、

下流開発のプロジェクト実施主体である PT. PLN は認識しているものと考えられる。