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シャットダウン機能

第六章 . リザーバ外付け型ループヒートパイプの地上実験

6.6 地上実験モデルの実験結果と考察

6.6.6 シャットダウン機能

111

112

なわち熱輸送を停止することができている.その後,リザーバへの加熱を停止するとす ぐに

LHP

の熱輸送が再開されている.

次にペルチェ素子への投入電力を

6.4W

に減らしてシャットダウンを試みたところ 成功したが,ペルチェ素子への投入電力を

0.9W

に減らした場合,LHPは動作温度が 上昇するのみで熱輸送は継続されている.その後投入電力を

2.1W

に上げたが依然,熱 輸送は継続されていたため,投入電力を

5.3W

に上げたところ熱輸送機能を停止させる ことに成功した.本実験より,LHP が動作している状態においてリザーバを加熱する ことで熱輸送機能を停止,すなわちシャットダウンできることがわかるが,その際に必 要となる加熱量には閾値があることがわかる.図

6.6.14

は図

6.6.13

と同様に

LHP

が 蒸発器への熱負荷

30W

で動作している状態でペルチェ素子を用いてリザーバを加熱す ることで

LHP

の熱輸送機能を停止できるか確認した結果であり,熱輸送機を停止する ことに成功している.このときのペルチェ素子への投入電力は

5W

であり,蒸発器への 熱負荷の

1/6

である.本結果を月面ローバに適用すると,従来型ヒートパイプを用いた 排熱システムの場合は,夜間でも機器の発熱量

30W

が全て宇宙空間に放熱されてしま うので温度を保つ場合には

30W

の熱量が必要となるが,

LHP

を使用した場合は熱輸送 機能を停止できるので必要な熱量は

5W

で十分であり,バッテリの必要容量を

1/6

にで きることを意味しており,シャットダウン機能の有効性がわかる.

Figure 6.6.13 Shut-down test

(evaluation of heat load required for shut-down)

113

これまでに示した実験では,LHP 動作時にペルチェ素子にてリザーバを加熱して熱 輸送機能を停止した後,リザーバ加熱を停止するとすぐに熱輸送が再開されている.し

かし図

6.6.15

に示す実験ではリザーバ加熱を停止した後にすぐに熱輸送機能が復帰し

ない事象が確認された.本実験もこれまでの実験と同様に

LHP

が蒸発器への熱負荷

30W

で動作している状態でペルチェ素子を用いてリザーバを加熱することで

LHP

の 熱輸送機能を停止できるか確認した.ペルチェ素子に約

5.5W

投入してリザーバを加熱 することにより熱輸送機能を停止できているが,リザーバの加熱を停止してもすぐには 熱輸送が再開されておらず蒸発器の温度が上昇し続けている.リザーバ加熱停止から約

30

分後に熱輸送機能が再開されている.その後,温度が安定するのを待った後に再度 ペルチェ素子にてリザーバを加熱し,熱輸送機能が停止したことを確認した後にリザー バの加熱を停止したが,このときはリザーバ加熱停止から

1

時間が経過しても自動的に は熱輸送が再開されなかった.これは長時間

LHP

が非動作の状態,すなわち作動流体 の循環が行われていない状態で蒸発器が加熱されたことで蒸発器内部のウィックがド ライアウトしてしまったための考えられたため,リザーバ部を強制的に冷却してリザー バ内部の温度を蒸発器中心部よりも低くし,リザーバ内にある液をセカンダリウィック を介してプライマリウィックに供給することを試みた.ペルチェ素子に加熱時と異なる 極性で

1~2W

の電力を投入してリザーバを冷却したところ,すぐに作動流体の循環が 開始され,熱輸送を再開させることができた.

Figure 6.6.14 Shut-down test

(successful recovery after shut-down)

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