• 検索結果がありません。

サービスの提供状況について

ドキュメント内 iii I (ページ 68-76)

1.6 遠隔講義支援サービス

1.6.3 サービスの提供状況について

2005年度に提供したサービスからいくつかをピックアップして以下で紹介する.また,最後に2005年度 に実施したサービスの一覧を挙げる.

1.6.3.1 国際遠隔講義 UCLAとの国際遠隔講義

1999年10月以来開設されてきたアメリカ合衆国カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)との間 の実験的な遠隔講義プロジェクトTIDE (Trans-pacific Interactive Distance Education)による遠隔講義は 2004年度で終了した.2005年度は京都大学の21世紀COEプログラム「知識社会基盤構築のための情報学 拠点形成」が全学共通科目講義「創造・学習・コンピュータ“Inventing Futre Again”」(4単位)を提供し た.担当教員は,UCLAがAlan Kay客員教授,京大が喜多一教授であった.講義時間は,水曜日,金曜 日の午前8時半から10時まで,UCLAでは4月5日から,京大では4月8日から講義が始まり,共同の講 義は6月10日に終了した.講義はUCLAと京大の両方向から行われた.5月22日から5月28日の期間,

COEの援助を受け,受講生17名がUCLAを訪問した.

講義には,H.323規格ビデオ会議システム(Polycom社VS4000)を利用した.教材提示には画面共有ア プリケーションTimbuktuを利用して,双方の受講生がPCの同じ画面を見ることができるようにした.た だし,動画はビデオ会議システムで送信した.

学内では,講義のライブ視聴,講義後はアーカイブ化された講義の視聴を可能とした1.また,講義用の WWWページの開設,学生の顔写真の掲載,メーリングリストによる連絡等,従来と同様の支援をコンテ ンツ作成室と共に行った.

国立台湾大学(NTU)との国際遠隔講義

国立台湾大学(NTU)との国際遠隔講義は,後期に以下の2科目が開講された.コーデックはH.323規格 ビデオ会議システム(Polycom社VS4000)を利用した.教材提示には画面共有ソフトウェアVNCを利用し て,双方の学生が同じ画面を双方のPCで見ることができるようにした.「分子細胞生物学500」の受講生8 名が12月に国立台湾大学を訪問し,同じ講義の国立台湾大学の受講生と交流した.

全学共通科目 「情報メディアを活用した教育法」

京都大学 美濃導彦教授,村上正行非常勤講師 国立台湾大学 岳修平副教授

開講曜日時  水曜2限

全学共通科目 「分子細胞生物学500」

京都大学 竹安邦夫教授

国立台湾大学 沈湯龍助理教授,李心予副教授 開講曜日時  金曜2限

1UCLA,京大の学内からのみアクセス可能

国際連携による地球・環境科学教育(マラヤ大・清華大)

2004年度より,文部科学省現代的教育ニーズ支援プログラム(2004〜2006年度)の補助を受けて,「国際 連携による地球・環境科学教育プロジェクト」が行われている.これは,京都大学・マラヤ大学(マレーシ ア)・清華大学(中国)の3大学(3ヶ国)間で同時進行型遠隔講義を行うプロジェクトである.2006年度 までに遠隔講義環境とコンテンツを整え,それ以後は継続的に遠隔講義を行う計画となっている.アジア各 国間のネットワーク事情と今後の拡張性を考え,講義を録画したアーカイブに講師と学生の対面コミュニ ケーションを織り混ぜた講義形式(ハイブリット型e-Learning,図1.23)を採用している.

2005年度は,3大学を実際に繋いでビデオ会議システムとスライド共有ソフトウェアのテストを行った.

2006年3月8日に行われたシンポジウムでは,実際の講義と同様の設備で模擬講義を行い,ハイブリッド 型e-Learningの可能性と問題点を共有した(図1.24).

図1.23: ハイブリッド型e-Learning 図 1.24: 2006年3月8日のシンポジウムの様子

1.6.3.2 国際会議・研究会

2004年度に行われた京都大学の21世紀COEプロジェクト「活地球圏の変動解明」に引き続き,2005年 度もインドネシアのバンドン工科大学でサマースクールが開設された.H.323規格ビデオ会議システムを用 いた双方向の遠隔講義を支援した.

1.6.3.3 国内遠隔講義 慶応・京大・広島市大の講義

後期に慶應義塾大学藤沢キャンパスと京大,広島市大を接続して全学共通科目「21世紀に向けての企業の 挑戦」を開講した.講義内容と講師は以下のとおりである.映像コーデックは主としてIPv6によるDVTSを,

バックアップ用として,H.323規格ビデオ会議システム(Polycom社VS4000)を利用した.教材はPowerPoint ファイルとし,PowerPointの操作を遠隔地と同期させることのできるソフトウェアGOZARU(広島市大で 開発)を導入した.これにより,受講者側でも講義者側と同じ教材を見ながら講義をうけることができるよ うにした.GOZARUでもIPv6を利用した.

講義内容 講師

最近の通信業界の概観 (株)情報通信総合研究所:グローバル研究グループ 上席主任研究員 神野 新氏

電子マネー NTTコミュニケーションズ(株)取締役 金融イノベー ションシステム部長 遊佐 洋氏

携帯ビジネスの市場展望 KDDI(株):au事業本部au商品企画本部モバイル サービス部長 重野 卓氏

ADSLIP電話、IP携帯電話ビジネスの市場 展望

ソフトバンクBB(株)広報室室長 田部 康喜氏 通信と放送の融合は可能か 須磨国際学園情報通信研究所 研究理事 池田信夫氏 ユビキタス端末が切り拓く新たなネットワー

ク効用

シャープ(株)技術本部・先端通信技術研究所副所長 上田繁氏

ICカード・モバイルマーケティング進化論 オムロン(株)SS事業推進室エンジニアリング部長 竹 林一氏

IT家電、IT自動車のキーテクノロジ・ソフ トウェアについて.それはオープンソースな のか?

(株)アックス 代表取締役 竹岡 尚三氏

ニュービジネスで未来を拓く ヒロボー(株)代表取締役 松坂 敬太郎氏

EC事業の展望 楽天(株)取締役EC事業カンパニー事業統括本部長 小林正忠氏

韓国メディアにおける通信と放送の融合 財団法人国際通信経済研究所 電波利用調査部 上級研 究員 飯塚 留美氏

オンライン証券取引と個人投資家で幅の広が る証券市場

松井証券(株)専務取締役 九鬼 祐一郎 氏

東京電機大との講義

2005年度後期,藤枝純教非常勤講師による「ベンチャービジネス論」が,東京電機大学との遠隔講義と して行われた.本講義は,京大では学部生向け全学共通科目,東京電機大学では大学院生を対象として開設 されたものである.ネットワークはJGN2,コーデックはMPEG2/IP(VBrick)を利用した.教材提示には アプリケーションRadminを使用し,遠隔地間でPC画面を共有した.

講義は東京電機大学から5回,京大から7回,合計12回行われた.

1.6.3.4 国内会議・研究会 SCS

講義は,前期に原子炉実験所(京都3局)から提供される全学共通科目「人類と放射線」が,後期に筑 波大学,大阪大学から発信される「トップレクチャー」が開講された.講義以外では,国立大学の独立法人 化に対応して,メディア教育開発センターが知的財産や個人情報等に関するセミナーが多く開催されたこ とが2005年度の特徴である.このため,SCS利用者の範囲が広がり,利用時間,回数ともに増加した.ま た,ビデオ会議システムやストリーム配信と組合せてキャンパスを跨いだ利用をする等,多様な利用がなさ れるようになってきた.

表1.32に2005年度の項目別利用状況,表1.33に月別利用状況をそれぞれ示す.

表 1.32: SCS 2005年度項目別利用状況

講義 講演会 研究会 会議 研修会 事務連絡 その他 合計

回数 21 32 10 15 10 0 8 96

時間(h) 52.7 71.8 28.8 28.3 29.8 0 13 224.3

1.6.3.5 学内遠隔講義

高精細遠隔講義システム (KHi)を用いてキャンパス間の遠隔講義を支援した.本システムが設置されて いる教室の一覧を表1.34に示す.

表 1.33: SCS 2005年度月別利用状況

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 合計 回数 7 6 11 11 1 5 8 12 16 7 4 8 96 時間(h) 12 10.2 21.2 27.3 2 13.3 20.3 35.7 36.8 19.0 9 18.8 224.3 講義室間では,高精細映像(1280×960画素,7.5フレーム/秒)と通常のテレビ品質の映像(640×480 画素,30フレーム/秒),及び音声を伝送している.このうち,高精細映像の伝送には新たに開発したIP コーデックを採用し,講師の板書,書画カメラで撮影した資料やPC画面を伝送するために用いている.黒 板は,横長の黒板を左右2台のカメラを用いて撮影し,遠隔教室で2枚のスクリーンに投影する.書画カ メラ等を使用する場合にはそのうち一方を書画カメラ映像に切り替えて使用している.1280×960画素の 解像度があれば,遠隔地の学生でも板書内容を十分読み取ることができ,講師も遠隔講義であることを意 識せずに通常と同様に講義を行うことができる.通常品質映像は,講師が遠隔教室で受講している学生の 様子を把握するために利用する.講義室後方に設けられたスクリーンに遠隔教室の様子が投影されるため,

講師は自教室と遠隔教室の両方の学生の様子を簡単に把握できる(図1.25).

表1.34: 高精細遠隔講義システムが設置されている教室

キャンパス 教室名

吉田 工学部8号館1階共同1講義室 吉田 工学部電気総合館3階中講義室

吉田 学術情報メディアセンター北館3階大会議室兼講習室 宇治 生存圏研究所遠隔講義室

A21階(化学系)物質エネルギー化学セミナー室(A2-123) A11階(電気系)第2講義室(A1-131)

吉田キャンパス 桂キャンパス

図1.25: 高精細遠隔講義システムを利用した講義の様子

1.6.3.6 学内会議・研究会

大学院情報学研究科通信情報システム専攻談話会

大学院情報学研究科通信情報システム専攻の談話会が月1度,年8回開催されている.専攻に所属する大 学院生は,吉田キャンパス(工学部10号館),宇治キャンパス(本館N503号室),横須賀リサーチパーク

(YRP)に分散しているため,これらの拠点を結んだ遠隔講義の形式の談話会となっている.YRPとの接続

にはMPEG2/IPコーデック(VBrick),吉田キャンパス(工学部10号館),宇治キャンパス(本館N503

号室)の間は,ATMネットワークによるコーデック(ATIUM)で接続して,センター南館の映像配信室で 中継接続を行っている.

ドキュメント内 iii I (ページ 68-76)