ACBM 側
2.4 各オービタの概要
NASAにより製作された6機のオービタの概要を表2‑3に示します。現在稼 働中のオービタは、コロンビア号、ディスカバリ号、アトランティス号、エンデ バー号の計4機です。
表2−3 各オービタの概要 オービタ(OV)
番 号
オービタ名 概 要
OV‑101 エンタープライズ 1977年に試験機として製作され、滑空着 陸試験に使用された。1979年にはET, SRB を取付た状態でKSC射点のインタフェー ス試験に使用された。また1984年には同 様 に バ ン デ ン バ ー グ 射 点 で の 試 験 に 使 用された。
軌道飛行用ではないため、1985年にスミ ソニアン博物館に移された。1987年には 着 陸 時 の ブ レ ー キ ネ ッ ト 試 験 に 使 用 さ れた。
OV‑102 コロンビア 2番目に製作されたオービタで、1981年 4月12日にSTS−1*でシャトル初の 軌道飛行を行った。1981年11月12日のS TS−2*により2回運用された最初の 宇宙機となった。
OV‑099 チャレンジャー もともとは強度試験用に作られたが、改 修を施し運用機となった。1983年4月4 日にSTS−6*ミッションで初飛行。
1986年1月 28日のSTS51−L*のミッ ション打上げ時に事故(チャレンジャ‑事故 ) で喪失。
OV‑103 ディスカバリ 1984年8月 30日、STS41−D*ミッシ ョンで初飛行。
OV‑104 アトランティス 1985年10月3日、STS51−J*ミッシ ョンで初飛行。
OV‑105 エンデバー チャレンジャーの代替機。1987年8月に 組立が開始された。1992年5月7日にS TS−49*ミッションで初飛行。
注)*:各スペースシャトルミッションへ与えられるミッション番号で、これらの 番号と飛行の順番は一致していません。(参考−5のリストを御参照下さい。)
3.スペースシャトルの打上げについて
3.1 打上げ計画
3.1.1 シャトル打上げ概要
スペースシャトルは、ケネディ宇宙センター(KSC)から打上げられ ます。通常、発射約8時間前から、スペースシャトルの外部タンク(ET)
への燃料、酸化剤の充填が開始され、発射の約2時間45分前には食事、天 候のブリーフィング、着替え等を終えた搭乗員が搭乗します。打上げのた めの最終秒読みは発射20分前から開始されます。
発射の6.6 秒前にはメインエンジンが点火され、推力が正常であること が確認されると、固体ロケットブースタ(SRB)にも点火され、スペー スシャトルはリフトオフを開始します。リフトオフで、シャトルが発射台 を離れると同時に、シャトルの飛行管制は、KSCからジョンソン宇宙セ ンター(JSC)に引き渡されます。
当初、垂直に発射されたスペースシャトルは、その後姿勢を変更しなが ら上昇を続け、固体ロケットブースタ、外部タンクを切り離した後、軌道 修正用エンジンを噴射しながら約40分後に所定の円軌道に投入されます。
図3−1 にミッションの概要を示します。
図3−1 シャトルミッションの概要
①打上げ
②固体ロケット ブースター(SRB) 燃焼修了、分離 (約2分後)
③外部燃料タンク分離 (約8分50秒後)
⑤軌道上運用
④軌道投入
⑥大気圏再突入 マッハ約25)
⑦滑空帰還
⑧着陸 着陸用滑走路
(
SLF) SRB主パラシュート
開傘、降下
SRB海上着水
(約8分後)(射点より約260km東南) SRBの回収
整備、修復
射点へ移動
射点 (LC-39)
オービタ整備施設(OPF) シャトル組立棟(VAB)
3.1.2 STS−92関連NASA施設
シャトルミッションに関わるNASA施設を図3‑2 に示します。また、各 施設の役割を以下に要約します。
(ア)ケネディ宇宙センター(KSC)
・ISSハードウエアの組立・点検・シャトルへの組込み ・スペースシャトルの組立・点検
・シャトルの打上げと着陸
打上げは、ケネディ宇宙センターのシャトル用射点(Pad39)で行 われ、打上げ管制センター(ロンチ・コントロール・センター:LCC)
が各打上げに対し責任をにないます。今回のミッションで使用されるス ペースシャトルは、同センター内にある滑走路へ着陸する予定です。な お、シャトルの着陸地としては、この他にカリフォルニア州のドライデ ン飛行研究センター等があります。
(イ)ジョンソン宇宙センター(JSC)
・クルーの飛行訓練 ・クルーの健康管理
・ シャトルの飛行管制
・ ISSプログラムの管理、ISSの開発
シャトルのリフトオフ後、着陸までの飛行コントロールは、ジョンソ ン宇宙センターのミッション・コントロール・センター(MCC)が船 長、パイロットと交信しながら行います。
(ウ)マーシャル宇宙飛行センター(MSFC)
STS−92ミッションでは特に関連はありません。
(エ)ゴダード宇宙飛行センター(GSFC)
・通信ネットワークの管理
(オ)ホワイトサンズ試験施設(WSTF)
・追跡・データ中継衛星の地上局 ・代替着陸地
・緊急着陸地
(カ)ドライデン飛行研究センター(DFRC)
・代替着陸地 ・緊急着陸地
図3−2 シャトルミッションに関連するNASA施設
フロリダ州 ワシントン州
オレゴン州
モンタナ州
アイダホ州
カリフォルニア州 ネバダ州
ユタ州
アリゾナ州
ワイオミング州
ノース・ダコダ州
サウス・ダコダ州
ネブラスカ州 ミネソタ州
アイオワ州 コロラド州
ニュー・メキシコ州
テキサス州 カンザス州
オクラホマ州 イリノイ州 アーカンソー州
ルイジアナ州 ミシシッピ 州
アラバマ州 ジョージア州 ウイスコンシン州
ミシガン州
イリノイ州 インジア ナ州 オハイオ州
ケンタッキー州 テネシー州
サウス・カロライナ゙州 ノース・カロライナ州
バージニア州 ペンシルベニア州
ニューヨーク州 メーン州
バーモント州 ニューハンプシャー州
マサチューセッツ州 ロード・アイランド州 コネチカット州 ニュージャージ州 デラウエア州 メリーランド州
NASA本部
ケネディ宇宙センター
(KSC)
マーシャル宇宙飛行センター(MSFC)
ジョンソン宇宙センター(JSC)
ホワイトサンズ試験施設(WSTF)
ドライデン飛行研究センター
(DFRC)
ゴダード宇宙飛行管制センター(GSFC)
ジェット推進研究所 (JPL)