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まとめ

ドキュメント内 電気通信大学 (ページ 134-137)

第7章 実用化システムの概要

7.4. まとめ

本章では,AUV「うらしま」用に開発した音響データ伝送システムについて述べた。このシステムは,

AUV「うらしま」とその母船「よこすか」との間で双方向の音響通信(全二重音響通信)を行うことが可能 である。その通信範囲は 4,100 mである。コマンドの送信のみであるので,ダウンリンクには,MSK 変

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調方式を使用し,伝送レートは 2,400 bps とした。アップリンクは,画像データを伝送するので,伝送レ ートを上げることが必要であった。このため,多値化した変調方式を適用してシンボルあたりの情報量 を増やすことと,AUV の状況によって画像の解像度を落として画像の更新レートを短くすることとを組 み合わせた。本システムでは,変調方式は,16-QAM,8-DPSKおよび4-DPSKから選択し,変調方式 に応じて伝送レートは16, 24, 32 kbpsとなる。また,伝送する画像の解像度を4種類設定可能とし,低 解像度で更新速度が最大1秒に1枚,高解像度で更新速度は最大8秒に1枚とする等をオペレーシ ョンに合わせて選択できるようにした。

AUV「うらしま」の音響通信装置に関する海域試験は,2000年3月から2003年3月の間に数回実

施した。音響遠隔制御モードにおけるオペレーションおよび自律航行モードにおけるモニタリングは,

本音響データ伝送システムを用いて良好な結果が得られた。「うらしま」自体は,2005年3月に燃料電 池を用いて 317 kmの長距離連続自律航走の世界記録を樹立した後,リチウムイオン電池に換装され て,現在は観測装置の試験を継続している。

最後に,これまでに行ってきた音響通信に関する研究が,どのような位置づけになるかを Fig.1-3 に 追記して,Fig.7-19 に示す。赤の丸で示したものが,本研究で得られた結果である。本研究以前にお いて通信距離と伝送速度の積の最も大きいものが,「しんかい 6500」に搭載された画像伝送装置であ り,16 kbps×6.5 km = 104 km×kbpsであることから,100 km×kbpsの線を赤で追加した。これに対し,

本章で示したAUV「うらしま」用の音響データ伝送システムは,鉛直方向に4,100 mの距離において,

32 kbps の速度で通信を行うものであり,131 km×kbps を示し,赤のラインより右上にプロットされる唯

一のものである。すなわち,Fig.7-19 より,この伝送距離においては最も高い位置にプロットされており,

Fig.7-18. Examples of received images, when the test dive for maximum depth trial. Left: low resolution mode, 16-QAM, image was transmitted from ascending AUV around 2,785 m. Right:

high resolution mode, 16-QAM, image was transmitted from near bottom. Depth = 3,518 m.

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世界トップレベルの通信速度であるということになる。また,音響で画像を伝送する装置で通常の運用 に常時用いられているのは,著者らの開発したものだけである。

0 20 40 60 80 100

0 2 4 6 8 10

Data Rate [kbps]

Range [km]

Range × Rate = 40km・kbps Range × Rate = 100km・kbps Acoustic data transmission system for AUV "URASHIMA"

20 kHz near bottom horizontal comm.

80kHz slant comm.

80kHz vertical comm.

Fig.7-19. Performances of underwater acoustic communication systems.

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