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マネックスグループ|8698

LAST UPDATE: 2019.02.18 Research Coverage Report by Shared Research Inc. | www.sharedresearch.jp

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⽶国セグメントの損益計算書(⽶ドルベース)

出所:同社資料よりSR社作成

*表の数値が会社資料とは異なる場合があるが、四捨五⼊により⽣じた相違であることに留意。

-マネックスグループ|8698

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⽶国セグメントにおけるDARTs、約定当たり単価、委託⼿数料の推移

出所:同社資料をもとにSR社作成

*2011年6⽉にトレードステーション社を取得

*DARTsは同社公表の四半期データをもとにSR社算出、約定件数はDARTsに営業⽇数を乗じて算出。約定当たり⼿数料単価は委託⼿数料を約定件数で除した値である。

2018年3⽉期においては、DARTsが104,946件、営業⽇数が247⽇、約定あたり単価が2.8ドルであった。

TradeStation Securities, Inc.のDARTs、約定当たり単価に関しては以下の通りである。

TradeStation Securities, Inc.のDARTs

TradeStation Securities, Inc.のDARTsはVIX(今後30⽇のボラティリティについての市場の⾒⽅を表す数値)との相関が 強く、VIXの数値が上昇/下落する場合にTradeStation Securities, Inc.のDARTsも増加/減少する傾向がある。

DARTsとVIX

出所:同社資料(決算データ集)

また、DARTsは稼働⼝座数の増減影響も受ける。2010年3⽉末から2018年3⽉末までのトレードステーション社の稼働⼝

座数の成⻑率は年平均8%であった。

稼働⼝座数

出所:同社資料(決算説明資料)

約定当たり単価

TradeStation Securities, Inc.の⼿数料体系は、⼤きく分けて2種類存在し、顧客が選択できる。⼀つは取引毎の⼿数料体 系であり、もう⼀つは約定株数に応じた⼿数料体系である。顧客の構成⽐としては前者が⾼い。

その他の受⼊⼿数料

その他の受⼊⼿数料は、プラットフォーム⼿数料とペイメント・フォー・オーダー・フローからなる。

12年3⽉期 13年3⽉期 14年3⽉期 15年3⽉期 16年3⽉期 17年3⽉期 18年3⽉期

DARTs(件数) - 107,699 111,565 116,048 118,073 100,259 104,946

前年⽐ - - 3.6% 4.0% 1.7% -15.1% 4.7%

営業⽇数(⽇) - 249 252 251 251 250 247

約定件数(件数) - 26,763,235 28,058,627 29,070,028 29,636,297 25,064,728 25,921,567

約定当たり⼿数料単価(ドル) - 2.3 2.4 2.4 2.5 2.7 2.8

前年⽐ - - 3.3% 1.5% 3.5% 7.4% 4.2%

委託⼿数料(千ドル) - 62,115 67,284 70,731 74,622 67,808 73,056

前年⽐ - - 8.3% 5.1% 5.5% -9.1% 7.7%

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プラットフォーム⼿数料

プラットフォーム⼿数料は、トレードステーションのツールを⽉に最低1回利⽤して取引しない場合に顧客が約100ドル をチャージされることによる収益である。

TradeStation Securities, Inc.は2017年3⽉に株式およびオプション取引において新⼿数料を導⼊し、株式は1取引当たり5 ドル、オプションは 1取引当たり5ドルおよび 1契約当たり0.5ドルの⼿数料体系を導⼊し、それに合わせて、新料⾦体系 の顧客に関してはプラットフォーム⼿数料を廃⽌した。よって、プラットフォーム⼿数料は新料⾦体系への移⾏が進むこ とで減少する。

ペイメント・フォー・オーダー・フロー

ペイメント・フォー・オーダー・フローは取引所やマーケットメイカーに対してオーダーフローを提供することで得られ る収益である。トレードステーション社は、取引所指定のない注⽂を取引所ではなく、マーケットメイカーに振ることで、

ペイメントフォーオーダーフローの収益を上げている。同収益は2017年3⽉期下期から増加傾向にある。

⽶国では取引所への集中度合いが低く、マーケットメイカーが「売り気配」と「買い気配」を提⽰し、最良気配を出しているマーケットメイカーの 間で相対取引を⾏う仕組みがある。証券会社は指値などの流動性を供給するような注⽂をマーケットメイカーに流すことで、リベートを得ることが できる。顧客から取引所指定のない注⽂が来た場合、証券会社としてはどこに流せば⼀番リベートを得ることができるか、判断して注⽂を流すこと で収益を最⼤化する。

⾦融収⽀(2018年3⽉期⽶国セグメント⾦融費⽤控除後営業収益構成⽐25.3%)

⾦融収益は株券貸借取引収益、預かり資産(現⾦)の資⾦運⽤収⽀で構成される。2018年3⽉期において、⽶国セグメン トの⾦融収⽀の7割程度は預かり資産の資⾦運⽤収⽀であった。

預かり資産の資⾦運⽤収⽀

2018年3⽉期において、トレードステーションの預かり資産のうち4割程度が現⾦であり、その⾦額は200,000百万円程度 であった。預かり資産の運⽤収益は、この現⾦を運⽤することでトレードステーション社が獲得する受取利息である。よっ て、預かり資産の資⾦運⽤収益は、預かり資産残⾼(現⾦)と⽶国短期⾦利の影響で変動する。

同社によれば、2008年3⽉期以前は、⽶国短期⾦利が4%を超えていたことから、トレードステーション社の資⾦運⽤収

⽀は30百万ドルを超えていた。2010年3⽉期以降は⽶国短期⾦利が1%を下回る⽔準であったことから、資⾦運⽤収⽀は 10百万ドルを下回る⽔準で推移していたが、2016年3⽉期以降は⽶国短期⾦利の上昇に伴い、資⾦運⽤収⽀が増加してい る。なお、預かり資産の運⽤資⾦の⼀部については⾦利スワップによって受け取りを固定しているという。

資⾦運⽤収⽀および⽶国短期⾦利推移

出所:同社資料(決算説明資料)

売上収⽀(2018年3⽉期⽶国セグメント⾦融費⽤控除後営業収益構成⽐0.3%)

売上収⽀の重要性は乏しいが、内容はマネックス証券へのシステム開発関連の売上⾼とその原価である。

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販売費及び⼀般管理費

⽶国セグメントの販売費及び⼀般管理費は⼈件費の占める⽐率が⾼い

販売費及び⼀般管理費の主な項⽬は、取引関係費(2018年3⽉期販管費構成⽐率36.7%)、⼈件費(同39.2%)、システ ム関連費⽤(同18.5%)(内訳は不動産関係費(同6.1%)、事務費(同0.2%)、減価償却費(同12.2%))で構成され る。

2018年3⽉期において、⽶国セグメントの⾦融費⽤及び売上原価控除後営業収益は⽇本セグメントの6割程度であったが、

販売費及び⼀般管理費も総額は⽇本セグメントの7割程度であった。ただし、項⽬別では、⽇本セグメントと⽐較して取 引関係費および⼈件費の構成⽐が⾼く、システム関連費⽤の構成⽐が低いといった違いがある。

⽶国セグメントの販売費及び⼀般管理費の推移

出所:同社資料よりSR社作成

⽶国セグメントの販売費及び⼀般管理費の推移(⽶ドルベース)

出所:同社資料よりSR社作成

12年3⽉期 13年3⽉期 14年3⽉期 15年3⽉期 16年3⽉期 17年3⽉期 18年3⽉期

(百万円)

販売費及び⼀般管理費合計 8884 13,423 15,291 16,701 18,392 15,858 16,487

前年⽐ - 51.1% 13.9% 9.2% 10.1% -13.8% 4.0%

取引関係費 3930 5,284 5,992 6,956 7,508 5,869 6,043

前年⽐ - 34.5% 13.4% 16.1% 7.9% -21.8% 3.0%

⽀払⼿数料 2358 2,894 3,533 3,910 4,082 2,964 2,842 取引所協会費 94 125 195 288 227 113 101 通信費・運送費・情報料 861 1,271 1,324 1,698 2,164 1,801 1,773 広告宣伝費 616 992 941 1,060 1,035 990 1,231 その他 0 - - - - - 97

⼈件費 2791 4,763 5,586 5,639 6,296 5,912 6,469

前年⽐ - 70.7% 17.3% 0.9% 11.7% -6.1% 9.4%

不動産関係費 173 336 365 385 417 449 1,012

前年⽐ - 94.2% 8.6% 5.5% 8.3% 7.7% 125.4%

不動産費 163 322 340 360 352 381 374 器具備品費 10 15 25 26 65 65 638 事務費 1 - - - - 1 29

前年⽐ - - - - - -

-事務委託費 1 - - - - 1 -事務⽤品費 0 - - - - - 29 減価償却費(※) 1162 1,773 1,818 1,861 1,790 1,939 2,004

前年⽐ - 52.6% 2.5% 2.4% -3.8% 8.3% 3.4%

租税公課 14 21 25 29 32 21 -88 その他 814 1,245 1,500 1,832 2,348 1,668 1,018

12年3⽉期 13年3⽉期 14年3⽉期 15年3⽉期 16年3⽉期 17年3⽉期 18年3⽉期

(千⽶ドル)

販売費及び⼀般管理費合計 161,415 153,070 151,753 153,108 145,885 148,858

前年⽐ -5.2% -0.9% 0.9% -4.7% 2.0%

取引関係費 63,541 59,993 63,198 62,505 53,989 54,560

前年⽐ -5.6% 5.3% -1.1% -13.6% 1.1%

⽀払⼿数料 34,807 35,369 35,517 33,986 27,275 25,657 取引所協会費 1,496 1,954 2,615 1,883 1,043 909 通信費・運送費・情報料 15,294 13,256 15,426 18,015 16,565 16,008 広告宣伝費 11,942 9,412 9,633 8,616 9,102 11,115 その他 4 4 6 6 3 872

⼈件費 57,267 55,935 51,229 52,415 54,387 58,404

前年⽐ -2.3% -8.4% 2.3% 3.8% 7.4%

不動産関係費 4,056 3,667 3,503 3,463 4,120 9,139

前年⽐ -9.6% -4.5% -1.1% 19.0% 121.8%

不動産費 3,881 3,402 3,264 2,925 3,514 3,380 器具備品費 176 266 240 539 606 5,761 事務費 10 7 11 6 7 265

前年⽐ -30.0% 57.1% -45.5% 16.7% 3685.7%

事務委託費 10 7 11 6 7 -事務⽤品費 - - - - - 265 減価償却費(※) 21,314 18,202 16,908 14,907 17,838 18,093

前年⽐ -14.6% -7.1% -11.8% 19.7% 1.4%

租税公課 260 254 255 266 201 -798 その他 14,963 15,009 16,648 19,543 15,346 9,195

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取引関係費のうち、⽀払⼿数料、取引所協会費、通信・運送費・情報料が変動費

⽇本セグメント同様に、取引関係費のうち、⽀払⼿数料、取引所協会費、通信・運送費・情報料が変動費であり、約定件 数との連動性が⾼い。これらの費⽤の合計額は約定件数当たり1.8ドル前後で推移している。

⽶国セグメントでは受⼊⼿数料に対する取引関係費の⽐率が⽇本セグメントより⾼い。2018年3⽉期において、受⼊⼿数 料に対する取引関係費の⽐率は、⽇本セグメントが33.9%であったが、⽶国セグメントでは51.0%であった。そのため、

⽶国セグメントにおいて、⼿数料収⼊の増加に対する利益の増加額は、⽇本セグメントより低くなる。

⼈件費

⽶国セグメントでは独⾃のシステム開発部⾨を有することから従業員が多く、販管費における⼈件費の⽐率が⾼い。2018 年3⽉期において、⽶国セグメントの⾦融費⽤及び売上原価控除後営業収益は⽇本セグメントの6割程度の⽔準であった が、従業員数は491名と⽇本セグメントの1.5倍であった。

⽇⽶の1⼈当たり営業収益を⽐較すると、⽇本セグメントの1⼈当たり営業収益は100百万円前後で推移しているが、⽶国 では300千ドル前後であり、⽇本の3分の1程度にとどまっている。なお、⽶国セグメントでは、2017年3⽉期にマネック ス証券の⽇本株取引ツール「トレードステーション」のシステム開発が完了したことから、開発⼈員を中⼼とした⼈員削 減を実施している。

⽶国セグメントの⼈件費と従業員数の推移

出所:同社資料よりSR社作成

*1⼈当たり⼈件費は、⼈件費を従業員数(期⾸期末平均)で除した数値。

システム関連費⽤

システムを外注ではなく独⾃開発しているため、⽶国セグメントのシステム関連費⽤は⽇本と⽐較して低い。2018年3⽉

期において、⽶国セグメントのシステム関連費⽤は3,045百万円と⽇本セグメントの15.6%の⽔準であった。

⽶国セグメントのシステム関連費⽤

出所:同社資料よりSR社作成

12年3⽉期 13年3⽉期 14年3⽉期 15年3⽉期 16年3⽉期 17年3⽉期 18年3⽉期

⼈件費(千ドル) - 57,267 55,935 51,229 52,415 54,387 58,404

前年⽐ - - -2.3% -8.4% 2.3% 3.8% 7.4%

⼈件費率 - 40.6% 34.8% 30.9% 27.5% 31.6% 32.3%

従業員数(⼈) 506 566 616 595 581 467 491

前年⽐ - 11.9% 8.8% -3.4% -2.4% -19.6% 5.1%

1⼈当たり⼈件費(ドル) - 106,841 94,645 84,606 89,141 103,792 121,929

前年⽐ - - -11.4% -10.6% 5.4% 16.4% 17.5%

1⼈当たり営業収益(千ドル) - 263 272 274 324 328 377

前年⽐ - - 3.4% 0.7% 18.4% 1.1% 14.9%

(千ドル) 12年3⽉期 13年3⽉期 14年3⽉期 15年3⽉期 16年3⽉期 17年3⽉期 18年3⽉期 システム関連費⽤ - 25,380 21,876 20,422 18,376 21,965 27,497

前年⽐ - - -13.8% -6.6% -10.0% 19.5% 25.2%

不動産関係費 - 4,056 3,667 3,503 3,463 4,120 9,139

前年⽐ - - -9.6% -4.5% -1.1% 19.0% 121.8%

事務費 - 10 7 11 6 7 265

前年⽐ - - -30.0% 57.1% -45.5% 16.7%

-減価償却費 - 21,314 18,202 16,908 14,907 17,838 18,093

前年⽐ - - -14.6% -7.1% -11.8% 19.7% 1.4%

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SW(Strengths, Weaknesses)分析