流体力学Ⅰ中間試験解答例 (2009)
1. (1) 密度=質量÷体積 の関係より,有効桁数 3 桁だから密度は 1030kg/m3である。[単位 込みで10点、有効桁数が合っていない場合は1点減]
(2) 比重=物質の密度×水の密度 だから,1.03。[4点]
(3) 動粘度=粘度/密度 だから,mPa = 10-3Paに注意して
ν = 28.5 mPa・s÷1030 kg/m3 = 2.77×10-2 mPa・s・m3/ kg = 2.77×10-5 m2/s[数値3点,単位3 点]
2.全圧力は図心における圧力 pCが板面全体に一様に作用したとして求まる。図心における圧 力は
pC = ρgh = 103 kg/m3 ×9.81m/s2×5.0 m = 4.905×104 Pa [5点]
したがって,全圧力Pは
P = pCS = 4.905×104 Pa×(5.0 m)2 = 1.22625×106 N ≈ 1.2 MN(有効数字2桁1200kN等も可)
3. (a) 間隔hの隙間において速度は0からVまで変化するから,速度勾配V/hである。
(b) ニュートンの粘性法則よりτ = μV/hである。
(c) 粘性応力の作用する面は上面と下面の2つだから,面積は2S,したがってF = 2τS. (こ れを計算して,2 μSV/hとしても可。)
(d) μ = Fh/(2SV) = 0.44 N×0.50×10-3 m÷(2×1.0 m2×0.10 m/s) = 1.1 mPa・s [以上,各5点]
4.(a) 高度(深さ)と圧力差の関係より
pC = pA – ρ1gH1 [7点]
(b) 同じ原理を用いると,pDおよびpEは,それぞれ
pD = pE – ρ2gH2,pE = pB –ρ3g(H3 – H2) これより,pD = pB – ρ2gH2 – ρ3g(H3 – H2) [7点]
(c) pC = pDの関係を用いると,
pA – ρ1gH1 = pB – ρ2gH2 – ρ3g(H3 – H2)
∴ pA – pB = ρ1gH1 – ρ2gH2 – ρ3g(H3 – H2) [6点]
注意 圧力の増加方向を間違えている人が多数いました。また、高度差 h の2点間の圧力差が ρghとなるのであって、圧力そのものがρghとなるのではないことにも注意してください。
5. 質量mの微小流体部分に乗った座標系で見ると、この流体部分には重力mgと、加速度 運動による慣性力mαが加速度と反対方向に作用する。
図より、
θ = tan–1(α/g) となる。
α
mα
mg
R
θ θ
水平面 水面(等圧面)
重力と慣性力の合力