2011 年度 流体力学Ⅰ期末試験解答例
今回は何問か課題から出題しました。ちゃんと勉強した人は報われたはずです。
1.(1) 1g = 10–3kg,1cm/s2 = 10–2m/s2の関係より1dyne = 10–3kg・10–2m/s2 = 10–5kg・m/s2 = 10–5N [5点]
(2) τ をSI単位で表すと,N/m2 = Pa,また∂u/∂yの単位は 速度÷長さ なので,1/sである。したがって,μ の単位は τ の単位÷∂u/∂yの単位,すなわちPa・sである(同等なkg/(m・s)やN・s/m2もOK)。[5点]
2.(a) 高度(深さ)と圧力差の関係より
pC = pA – ρ1gH1 [10点]
(b) 同じ原理を用いると,pDおよびpEは,それぞれ
pD = pE – ρ2gH2,pE = pB –ρ3g(H3 – H2) これより,pD = pB – ρ2gH2 – ρ3g(H3 – H2) [5点]
(c) pC = pDの関係を用いると,
pA – ρ1gH1 = pB – ρ2gH2 – ρ3g(H3 – H2)
∴ pA – pB = ρ1gH1 – ρ2gH2 – ρ3g(H3 – H2) [5点]
3. 氷の全体積をV,密度をρs,水の密度をρ,重力加速度をgとし,氷が排除した水の体積(水面下の氷の 体積)をV'とする。氷に作用する浮力Bは
B = ρ V' g [ここまでで5点]
である。一方,氷に作用する重力Wは
W = ρsV g [ここまでで+5点]
重力Wと浮力Bが釣り合っているからB = W,すなわちρ V' = ρsVの関係がある。水上に現れる体積は V – V' だから,全体積に対する割合は
(V – V')/V×100 = (1 - ρs /ρ)×100 = 11.4 % [ここまでで+5点]
結果だけで説明のないものは点数を与えない。
4. 奥行き方向単位長さ当たりで考える。自由表面よりもhだけ上昇したとすると,上昇した液体の体積は ahで,質量はρah,作用する重力はρahgとなる[5点]。一方,表面張力は左右の板と接触する単位長さにかか るから,これによる力の鉛直方向成分は2σ cosθである[5点]。液の上面に働く圧力と自由表面の水位に働く圧 力の差はρaghで,これによる力の差はρaghaである[5点]。以上の力の釣り合いを式で書くと,
ρahg – 2σ cosθ – ρagha = 0,すなわち,h = 2σ cosθ /[(ρ – ρa) ag]([5点])
5.(1) 連続の式は
d v D V
4 4
2
2
ρ π
ρ π =
[10点](2)
d v
D V
Q 4 4
2
2
π
π =
=
だから,4
2D V Q
= π
,4
2d v Q
= π
[5点](3) ベルヌーイの定理より 1 2 2 2
2 1 2
1 V p v
p + ρ = + ρ
(水平なので高度差は0).[10点](4) p1 – p2 = (ρ´– ρ)gH.[5点](空気だったらρを無視してもいいけど、水なので無視できません。無視したら
1点減点としました)
(5) ベルヌーイの式に(2)と(4)の結果を代入して整理すると
( )
(
4 4)
2
4 − − −
′−
= d D
Q H
ρ
ρ ρ
π
g[5点]