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擬微分作用素の有界性

ドキュメント内 実効的双曲型作用素の初期値問題 (ページ 103-109)

第 7 章 擬微分作用素 87

7.5 擬微分作用素の有界性

を評価すればよい.χ(ξ, η)6= 0なら+η/√

2iγ ≈ hξiγであるから|Θ˜| ≤2N, Θ = (α, β),|Θ| ≤kとして

(hξiγ1/2Dy,hξi1/2γ Dη)Θ˜ΦNXΘ1a(X+Y /√

2)XΘ2χ(ξ, η)hξi(γ|α|−|β|)/2

≤CkΦN|a|(2N+k)S(1,¯g)

が成り立つ.N=n+ 1と選ぶと|∂ΘXI|/hξi(γ|α|−|β|)/2≤Ck|a|(2n+2+k)S(1,¯g) が得ら れる.次にXΘIIを評価する.L= 1 +|Dy|2, M = 1 +|Dη|2 とおき部分積 分を行うとXΘIIを評価するには

Z

eiyηLNhηi2NMhyi2XΘ1a(X+Y /√

2)ΘX2χc(ξ, η)dY を評価すればよい.χc(ξ, η) 6= 0なら +η/√

2iγ Chηiに注意すると Θ = (α, β),|Θ| ≤k,|µ| ≤2N,ν≤2として

Dyµhηi2NDνηhyi2XΘ1a(X+Y /√

2)XΘ2χc(ξ, η)hξi(γ|α|−|β|)/2

≤Ckhyi2hηiN+k/2|a|(2+2NS(1,¯g) +k)

が成り立つ.2ℓ > n,N−k/2> nと選ぶと|∂XΘII|/hξi(γ|α|−|β|)/2≤Ck|a|(3n+3+2k)S(1,¯g) が得られる.c(x, ξ)に関する主張の証明も同様である.

まず(op0(a)u, v) = (u,op1a)v)よりop0(a)= op1a)に注意する.L2有 界性の証明ではop0(a)とop0(a)を同時に考えたいので3n変数のシンボル a(x, ξ, x)∈C(R3n)を導入する.今aが任意のα∈Nn, (β0, β1)N2nに 対して xβ0xβ1αξa≤Chξim+γ |β0+β1|/2−|α|/2 (7.5.34)

を満たすとする.このa(x, ξ, x)に対して擬微分作用素Op(a)を振動積分 Op(a)u(x) = (2π)n

Z

eiyξa(x, ξ, x+y)u(x+y)dydξ, u∈ S で定義するとa(x, ξ)∈S(hξimγ,¯g)のときOp(a(x, ξ)) = op0(a),Op(a(x, ξ)) = op0(a)である.(7.5.34)を満たすa(x, ξ, x)∈C(R3n)の全体をS˜1/2m で表 し|α| ≤ l, 0|,|β1| ≤ lについて(7.5.34)が成立するような最小のC

|a|(m)l,l で表すことにする.今Aj =Op(aj), j = 1, . . . , ν, aj(x, ξ, x)∈S˜1/2mj が与えられたとき

A1A2· · ·Aνu(x) = Z Yν

j=1

ei(zj−1zj)ξjaj(zj1, ξj, zj)u(zj)dzjj (z0=x) が成り立つ.そこでx˜ν= (x1, . . . , xν), ˜ξν= (ξ1, . . . , ξν)R として

a(x0˜ν,x˜ν) = Yν j=1

aj(xj1, ξj, xj) (7.5.35)

とおきyj =zj−zj1(j= 1, . . . , ν, z0=x)と変数変換すると上の積分は Z

ei˜yνξ˜νa(x, ξ1, x+ ¯y1, . . . , ξν, x+ ¯yν)u(x+ ¯yν)d˜yν˜ν, u∈ S (7.5.36) となる.ここでd˜yν˜ν =dy11· · ·dyνν, ˜yνξ˜ν=y1ξ1+· · ·+yνξνおよび

¯

y1=y1, y¯2=y1+y2, . . . ,y¯ν=y1+· · ·+yν

とおいた.従って擬微分作用素Op(a)u(x)を振動積分(7.5.36)で定義すると A1A2· · ·Aνu(x) =Op(a)u(x), u∈ S

である.aj(x, ξ, x)∈S˜1/20 のとき(7.5.35)のaa( ˜αν)

(β0,β˜ν)≤Chξ1i|γβ0|/2

Yν j=1

jimγj−|αj|/2j;ξj+1i|γβj|/2, (ξν+1= 0) を満たすのをみるのは容易である.ここでj;ξj+1iγ =jiγ+j+1iγ

a( ˜αν)

(β0,β˜ν)=a(α(β01,...,α1,...,βν)ν)=ξα˜˜ννxβ00β˜

ν

˜

xνa=ξα11· · ·∂ξαννxβ00· · ·∂xβννa とした.後でa( ˜α

ν)

(β0,β˜ν)をあらためてaとして考えるので最初から a( ˜αν)

(β0,β˜ν)≤Chξ1imγ0+|β0|/2

Yν j=1

jimγj−|αj|/2j;ξj+1imγj+|βj|/2 (7.5.37) を満たすaを考える.以下mj0,mj0とする.またj| ≤l, 1≤j≤ν,

j| ≤l, 0≤j≤ν に対して(7.5.37)が成立するような最小のC|a|(m;ml,l )

で表すことにする.ここでm= (m1, . . . , mν),m = (m0, . . . , mν)とした.

熊ノ郷 ([20])にしたがって次の補題を証明しよう.

補題 7.5.2. a(x0˜ν,x˜ν)は(7.5.37)を満たすとしbθ(x, ξ, x) (|θ| ≤1)を振 動積分Z

ei˜yν−1η˜ν−1a(x, ξ+θη1, x+ ¯y1, . . . , ξ+θην1, x+ ¯yν1, ξ, x)d˜yν1d˜ην1 で定義する.このときC=C(|m¯|,m¯)があって

bθ(x, ξ, x)≤Cν|a|(m;ml,l )hξim+ ¯γ¯ m (|θ| ≤1) (7.5.38) が成立する.ここでm¯ =m1+· · ·+mν,m¯=m0+m1+· · ·+mνでまた l= 2[n/2 + 1],l = 2[n+|m¯|+ 1]である.

証明. n0=l/2とおく.部分積分を行うとbθは Z

ei˜yν−1η˜ν−1

νY1 j=1

1 +|Dηj|2n0+θηjinγ0

nνY1

j=1

1 ++θηjinγ0|yj|2n01o

×a(x, ξ+θη1, . . . , x+ ¯yν1, ξ, x)d˜yν1d˜ην1

と表される.2n0 > nより被積分項はy˜ν1について可積分である.ηjに関 する積分を実行するためにRnηj を3つの部分に分ける.

j,1=j;j−ηj+1| ≤c0+θηj+1i1/2γ },j,2=j;c0+θηj+1i1/2γ ≤ |ηj−ηj+1| ≤c0+θηj+1iγ},j,3=j;j−ηj+1| ≥c0+θηj+1iγ}.

(7.5.39)

次にkj =kj(ηj, ηj+1)

kj = 0 (ηj j,1), kj=l/2 (ηjj,2j,3) (7.5.40) とおく.変数変換y˜ν17→(y1, y1+y2, . . . , y1+· · ·+yν1) = (¯y1, . . . ,y¯ν1) =

˜¯

yν1の後に部分積分を行うとy˜ν1η˜ν1 =Pν1

j=1y¯j(ηj−ηj+1) (ην = 0)に 注意して

bθ= Z

eiν−1j=1y¯j(ηjηj+1) νY1

j=1

j−ηj+1|2kj

×

νY1 j=1

|Dy¯j|2kjrθ(x, ξ, x; ˜ην1,y˜¯ν1)dy˜¯ν1d˜ην1 を得る.ここで

rθ(x, ξ, x; ˜ην1,y˜¯ν1) =

νY1 j=1

1 +|Dηj|2n0+θηjinγ0

×nνY1

j=1

1 ++θηjinγ0|y¯j−y¯j1|2n01o

a(x, ξ+θη1, . . . , x+ ¯yν1, ξ, x) である(¯y0= 0).ここでDηj は少なくとも+θηjiγ1/2で減少する項を生 ずることおよびDy¯j によって生じる項は+θηj;ξ+θηj+1i1/2γ で評価され ることに注意すると

Z

(1 ++θηjinγ0|y¯j−y¯j1|2n0)1d¯yj ≤C1+θηjiγn/2

であるからC2=C2(l, l)が存在して

bθ(x, ξ, x)≤C2ν+1|a|(m;ml,l )hξimγν+mν Z

+θη1imγ0

×nνY1

j=1

j−ηj+1|2kj+θηjimγjn/2+θηj;ξ+θηj+1imγj+kj

o

d˜ην1 (ην= 0) が成り立つ.c0>0を1−c01/√

2と選ぶと(7.3.18)より|ξ−η|< c0hξiγ

ならhξiγ/2≤ hηiγ2hξiγが成り立つので

+θηj+1iγ/2≤ hξ+θηjiγ 2+θηj+1iγ on Ωj,1j,2 (7.5.41)

が成立する.一方|θ| ≤1のとき|hξ+θηjiγ−hξ+θηj+1iγ| ≤√

n|ηj−ηj+1| が成り立つのでこれよりC3=c01+

nとして

+θηjiγ ≤C3j−ηj+1| on Ωj,3 (7.5.42) が成り立つ.いま

Ij0 = Z

+θη1imγ0

nYj0

j=1

j−ηj+1|2kj+θηjimγjn/2

×hξ+θηj;ξ+θηj+1imγj+kjo

1· · ·dηj0 とおきm¯k =Pk

j=1mk, ¯mk =Pk

j=0mj (1≤k ≤ν−1)と表すときC4 = C4( ¯m,m¯)>0が存在して

Ij0 ≤C4j0+1+θηj0+1imγ¯j0+ ¯mj0 (j0= 1, . . . , ν−1, ην = 0) (7.5.43) が成立することを示そう.j01について(7.5.43)が成り立つと仮定する.こ のとき

Ij0 ≤C4j0 n Z

j0,1

+ Z

j0,2

+ Z

j0,3

oj0−ηj0+1|2kj0

×hξ+θηj0imγ¯j0+ ¯mj01n/2+θηj0;ξ+θηj0+1imγj0+kj0j0 なので(7.5.40)と(7.5.41), (7.5.42)より

Ij0 ≤C4j0 h

3m¯2|m¯|+n/2+θηj0+1imγ¯j0+ ¯mj0n/2

n Z

j0,1

j0

+(3+θηj0+1iγ)l/2 Z

j0,2

j0−ηj0+1|lj0 o

+C3m¯(C3+c01)m¯+l/2 Z

j0,3

j0−ηj0+1|l/2+ ¯mj0j0 i が成り立つ.各項を評価すると

Z

j0,1

j0 ≤C5+θηj0+1in/2γ , Z

j0,2

j0−ηj0+1|lj0 ≤C5+θηj0+1iγl/2+n/2, Z

j0,3

j0−ηj0+1|l/2+ ¯mj0j0 ≤C5′′+θηj0+1iγl/2+ ¯mj0+n

≤C5′′+θηj0+1imγ¯j0+ ¯mj0

となる.したがってC4

C42|m¯|+n/23m¯(C5+ 3l/2C5) +C3m¯(C3+c01)m¯+l/2C5′′

と選べば帰納法によって(7.5.43)がj0について成り立つ.(7.5.38)は(7.5.43) から直ちに従う.

命題 7.5.1. aj∈S˜01/2に対しaを(7.5.35)で定義する.b(x, ξ, x)を振動積分 Z

ei˜yν−1η˜ν−1a(x, ξ+η1, x+ ¯y1, . . . , ξ+ην1, x+ ¯yν1, ξ, x)d˜yν1d˜ην1 (7.5.44) で定義するとb(x, ξ, x)∈S˜01/2Op(a) =Op(b)である.さらに任意のl, l に対しCが存在し

|b|(0)l,l ≤Cν Yν j=1

|aj|(0)l0,l 0

が成立する.ここでl0=l+ 2[n/2 + 1],l0 =l+ 2[n+l/2 + 1]である.

証明. 定義(7.5.36)で変数変換x+ ¯yν =x,ξj=ηj+ξν(j= 1, . . . , ν−1), ξν=ξを行う.˜yνξ˜ν = ˜yν1η˜ν1+ (x−x)ξに注意すると

Op(a)u= Z

ei(xx)ξ n Z

ei˜yν−1η˜ν−1

×a(x, ξ+η1, x+ ¯y1, . . . , ξ+ην1, x+ ¯yν1, ξ, x)d˜yν1d˜ην1 o

u(x)dx となりOp(a) =Op(b)が従う.また

b(α)(β,β)(x, ξ, x) = Z

eiy˜ν−1η˜ν−1ξαxβxβa(x, ξ+η1, x+ ¯y1, . . . , ξ+ην1, x+ ¯yν1, ξ, x)d˜yν1d˜ην1

でありこれは振動積分(7.5.44)をI(a)で表すときP

jν+β|I(qj)と書ける.

ここで各qj(x0˜ν,x˜ν)は(7.5.37)でm¯ =−|α|/2, ¯m =+β|/2 (νによら ないことに注意する)とした評価をもち|qj|(m;ml,l )≤ |a|(0,0l0,l)

0

である.ただし l0=|α|+ [n/2 + 1], l0=+β|+ [n+|α|/2 + 1]である.したがって補題 7.5.2を適用するとC=C(|α|,|β+β|)>0が存在して

|b(α)(β,β)(x, ξ, x)| ≤ν|α+β|Cν|a|(0,0l0,l)

0 hξi|γβ+β|/2−|α|/2

が成立する.一方

|a|(0;0l,l )≤Cl,l

Yν j=1

|aj|(0)l,l (7.5.45) が成り立つことは容易にわかるのでν|α+β|(2|α+β|)νに注意して結論が従 う.

定理7.5.1. a∈S(1,g)¯ とするとop(a)はL2有界である.すなわち次元のみ による定数C >0とℓ∈Nが存在して

kop(a)uk ≤C|a|()S(1,¯g)kuk, u∈ S が成立する.

証明. 補題 7.5.1よりp S(1,g)¯ があってop(a) = op0(p)と書け,pの セミノルムはaのセミノルムで評価されるのでop0(p)について定理を示せ ばよい.χ(x, ξ, x) C0(|x|+|ξ|+|x| < 1)をχ(0,0,0) = 1と選んで pϵ(x, ξ, x) =χ(ϵx, ϵξ, ϵx)p(x, ξ)とおく.このとき{pϵ}01S˜1/20 で有界 なことは明らか.Pϵ=Op(pϵ)とおき

Qν =

z }|ν {

PϵPϵ· · ·PϵPϵ (ν = 2l, l= 1,2, . . .)

に命題7.5.1を適用してQν =Op(qν),qν ∈S˜1/20 と書く.Pϵ=Op(pϵ(x, ξ, x)) であるから |x|+|ξ|+|x| ≥ 2ϵ1 なら|y¯ν1|+|ξ|+|x| ≥ ϵ1 または

|x|++η1|+|x+ ¯y1| ≥ ϵ1 よりqν(x, ξ, x) = 0である.K(x, x) = R ei(xx)ξqν(x, ξ, x)とおくと

(Qνu)(x) = Z

K(x, x)u(x)dx

である.Cϵ{|ξ| ≤ 2ϵ1}の体積とすると|K(x, x)| ≤ Cϵ|qν|(0)0,0であり

|x|+|x| ≥2ϵ1ならK(x, x) = 0でもあるから kQνuk ≤Cϵ2|qν|(0)0,0kuk, u∈ S

が成り立つ.kQνk ≤ kPϵkν/2kPϵkν/2 ≤ kPϵkν は明らかである.kPϵuk2 = (PϵPϵu, u) ≤ kPϵPϵkkuk2 = kQ2kkuk2.同様にkPϵPϵuk2 ≤ kQ4kkuk2. これを繰り返してkPϵkν ≤ kQνk が得られる.したがってkPϵkν = kQνk である.命題 7.5.1によるとl1, l2およびνによらない C > 0が存在して

|qν|(0)0,0≤Cν |pϵ|(0)l1,l2

ν

が成り立つので

kPϵk=kQνk1 ≤Cϵ2C|pϵ|(0)l1,l2

である.ここでν → ∞とするとkPϵk ≤ C|pϵ|(0)l1,l2 となる.limϵ0Pϵu = op0(p)uであるからkop0(p)k ≤C|p|(0)l1,l2≤C|p|(lS(1,¯1+lg)2)が得られた.

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