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利用する擬微分作用素の有界性, 可逆性

ドキュメント内 実効的双曲型作用素の初期値問題 (ページ 59-63)

第 5 章 エネルギー評価 43

5.4 利用する擬微分作用素の有界性, 可逆性

と評価できる.同様にg1/2ϵ,z(w)≥M1hξiγ1/2|η|に注意すると|h(z+w) h(z)| ≤ Chξiγ3/2|η| ≤ CMhξiγ1g1/2ϵ,z(w) (z)g1/2ϵ,z(w)を得る. ゆえに (5.3.31)より

(z+w)−ω(z)| ≤Cω(z)g1/2ϵ,z(w) (5.3.33) が成立する.(5.3.30)と合わせてωgϵadmissibleである.次にϕについて 考える.ϕ=ω+fよりϕ(z+w)−ϕ(z)は次のように書ける.

(f(z+w)−f(z))(ϕ(z+w) +ϕ(z)) +h2(z+w)−h2(z)

ω(z+w) +ω(z) . (5.3.34)

(5.3.32)より|f(z+w)−f(z)| ≤Chξiγ1/2g1/2ϵ,z(w)である.また|h2(z+w) h2(z)| ≤CMhξiγ3/2gϵ,z1/2(w)も容易である.これらの評価を(5.3.34)に代入 すると

(z+w)−ϕ(z)| ≤C

hξiγ1/2

ω(z+w) +ω(z)(ϕ(z+w) +ϕ(z)) + Mhξiγ3/2

ω(z+w) +ω(z)

g1/2ϵ,z(w)

(5.3.35)

を得る.(5.3.24)よりϕ(z)≥Mhξiγ1/Cであるから

(z+w)−ϕ(z)| ≤C(ϕ(z+w) + 2ϕ(z)) hξiγ1/2

ω(z+w) +ω(z)g1/2ϵ,z(w) が従う.もしChξiγ1/2g1/2ϵ,z(w)

(ω(z +w) +ω(z)) < 1/3 ならばϕ(z + w)(z)1(ϕ(z+w)(z) + 2)/3より

2ϕ(z+w)/5≤ϕ(z)4ϕ(z+w) (5.3.36) が成立する.もしChξiγ1/2gϵ,z1/2(w)

(ω(z+w)+ω(z))1/3ならばC2gϵ,z(w) hξiγ(ω(z+w)+ω(z))2/92hξiγω(z+w)ω(z)/9であるからϕ(z)≥ hξiγ1/(2ω(z)) に注意し,自明な不等式2ω(z+w)≥ϕ(z+w)を利用すると

18C2(1 +gϵ,z(w))≥ϕ(z+w) ϕ(z) が得られ(5.3.36)と合わせてϕgϵ admissibleである.

証明. まずa1∈S(m1, gϵ)は容易にわかる.定理7.4.1よりa#a1= 1−r, r∈S(M1, gϵ)と書ける.gϵ≤g¯よりr∈S(M1,g)¯ ゆえ

|r|(l)S(1,¯g)= sup

|α+β|≤l,(x,ξ)R2d

hξi(γ|β|−|α|)/2xαξβr≤ClM1 が成り立つ.定理7.6.1よりMを適当に大きく選ぶとP

=0r#S(1,g)¯ で 収束するのでk=P

=1r#∈S(1,g)¯ とおく.このとき実はk∈S(M1, gϵ) であることを示そう.任意のν Nに対して0≤l≤νのとき

suphξi(γ|β|−|α|)/2xαβξk≤Cα,β,νM1l, ϵ(α, β)≥l (5.4.37) が成立することを示せば十分である.ここでϵ(α, β)は(5.2.10)で定義したも のである.(7.6.46)より|k|(l)S(1,¯g)≤Cl|r|(lS(1,¯)g)≤ClM1を得るのでν= 0の ときは成立する.いま0≤l≤νに対して(5.4.37)が成立すると仮定する.k は (1−r)#(1 +k) = 1, すなわちk=r+r#kを満たすのでこの式より

xαξβk=xαξβr+ X

α+α′′=α,β+β′′=β

Cα xα′′ξβ′′r

# xαξβk

(5.4.38) が従う.いまϵ(α, β)≥ν+1とする.右辺第2項を評価しよう.ϵ(α, β)≥ν+1 なら(5.4.37)よりxαξβk∈S(M1νhξi(γ|α|−|β|)/2,¯g)ゆえr∈S(M1,g)¯ に注意すると xα′′ξβ′′r

# xαβξk

S(M2νhξi(γ|α|−|β|)/2,¯g)を得る.

ϵ(α, β) ν の項については (5.4.37)でl = ϵ(α, β)としてxαξβk S(M1ϵ(α)hξi(γ|α|−|β|)/2,g)¯ なのでr S(M1, gϵ) より定理 7.4.1に よると

xα′′ξβ′′r

# xαβξk

∈S(M2ϵ(α,β)hξi(γ|α|−|β|)/2,g

⊂S(M3νhξi(γ|α|−|β|)/2,¯g)

となる.(5.4.38)の右辺第1項はxαβξr S(M1ϵ(α,β)hξi(γ|α|−|β|)/2,g S(M2νhξi(γ|α|−|β|)/2,¯g)であるから以上より(5.4.37) が0 l ν + 1 に対して成立する.したがって帰納法によればすべてのν に対して成立し k∈S(M1, gϵ)が示された.˜kに対しても同様である.

補題 5.4.2. mi > 0, i = 1, . . . , lgϵ admissibleで mi S(mi, gϵ)と する.mg¯ admissible でa S(mm1· · ·ml,¯g)とするとa˜i S(m,¯g), i= 1, . . . , l+ 1が存在して

a= m1#· · ·#mi1

ai# mi#· · ·#ml

, i= 1, . . . , l+ 1 (ml+1= 1) と書ける.mgϵadmissible でa∈S(mm1· · ·ml, gϵ)ならば˜ai ∈S(m, gϵ) で˜ai= (m1· · ·ml)1a+ri,ri∈S(M1m, gϵ)で与えられる.

証明. l = 1とする.補題 5.4.1より m11#(1 + k)#m1 = 1, m1#(1 + k)#m˜ 11 = 1となる k,k˜ S(M1, gϵ)がある.˜a1 = a#m11#(1 +k),

˜

a2 = (1 + ˜k)#m11#aとおくとこの ˜a1,˜a2 S(m,g)¯ が求めるものであ る.mgϵ admissible で a S(mm1, gϵ)ならば定理 7.4.1を適用すれ ば ˜ai −m11a S(M1m, gϵ) は容易である.mil 個のとき正しいと 仮定しl + 1個のときを考える.a S(mmi

Ql+1

j=1,j̸=imj,g)¯ でmmig¯ admissible であるから帰納法の仮定よりaˆi S(mmi,g)¯ が存在してa = (m1#· · ·#mi1)#ˆai#(mi+1#· · ·#ml+1)と書ける.またmgϵ admissi- bleでa∈S(mm1· · ·ml+1, gϵ)ならばˆai∈S(mmi, gϵ)である.従ってaˆil = 1のときの結果を適用すれば個数がl+ 1のときも成立することがわか る.

補題 5.4.3. mi > 0, i = 1, . . . , lgϵ admissibleでmi S(mi, gϵ)とし {1, . . . , l}=I1∪I2I1I2は互いに素とする.いまmg¯admissibleと しa∈S(mm1· · ·ml,g)¯ とするとa˜∈S(m,g)¯ が存在し

(op(a)u, v)≤ kop(˜a) Π

iI1op(mi)ukk Π

iI2op(mi)vk, kop(a)uk ≤ k Π

iI1op(mi)op(˜a) Π

iI2op(mi)uk

が成立する.m >0をgϵadmissibleでm∈S(m, gϵ)またa∈S(mm1· · ·ml, gϵ) とする.このとき˜a= (m1· · ·ml)1a∈S(m, gϵ)とおくと

|(op(a)u, v)| ≤ kop(˜a) Π

iI1

op(mi)ukk Π

iI2

op(mi)vk +CM1kop(m) Π

iI1op(mi)ukk Π

iI2op(mi)vk が成立する.また

kop(a)uk ≤ kop(˜ali=1op(mi)uk+CM1kop(mli=1op(mi)uk が成立する.

証明. 最初の2つの主張は補題5.4.2から明らかである.I1={i1, i2, . . . , is}, I2={j1, j2, . . . , jt}としよう.補題5.4.2よりr∈S(M1m, gϵ)があってa= (mjt#· · ·#mj1)#(˜a+r)#(mi1#· · ·#mis)と書ける.ゆえに(op(a)u, v) kop(˜a+r) Π

iI1op(mi)ukk Π

iI2op(mi)vkが従う.補題5.4.2よりr= ˜r#m, ˜r∈ S(M1, gϵ)と書くと定理7.5.1よりkop(˜a+r)vk ≤ kop(˜a)vk+CM1kop(m)vk であるから結論を得る.他の主張の証明も同様である.

5.4.1. m >0をgϵ admissibleでm∈S(m, gϵ)とする.このときC >0 が存在し(op(m)u, u)(1−CM1)kop(

m)uk2が成立する.

証明.

mgϵadmissibleで

m∈S(

m, gϵ)であるからm∈S( m√

m, gϵ) と考えて補題5.4.2を適用するとm=

m#(1 +r)#

m,r∈S(M1, gϵ)と 書けるから後は明らかである.

補題 5.4.4. mi > 0, i = 1, . . . , lgϵ admissibleでmi S(mi, gϵ)とし {1, . . . , l} = I1 ∪I2, I1, I2は互いに素とする.w > 0はg¯ admissible で w∈S(w,g)¯ でさらにw#w˜ =w# ˜w= 1となるw˜ ∈S(w1,g)¯ が存在すると する.いまa∈S(m1· · ·mlw2,g)¯ とするとC >0が存在して

(op(a)u, v)≤Ckop(w) Π

iI1op(mi)ukkop(w) Π

iI2op(mi)vk

が成立する.またa∈S(m1· · ·mlw,¯g)とするとC >0が存在して次が成り 立つ.

kop(a)uk ≤Ck Π

iI1

op(mi)op(w) Π

iI2

op(mi)uk.

証明. Iiを補題 5.4.3の証明と同じとすると補題 5.4.2よりa˜ ∈S(w2,g)¯ が あってa= (mjt#· · ·#mj1)#˜a#(mi1#· · ·#mis)と書ける.従って仮定の

˜

w ∈S(w1,g)¯ を用いて˜a=w#( ˜wa# ˜w)#wと書けばw#˜˜ a# ˜w∈ S(1,g)¯ より結論を得る.つぎにa∈ S(m1· · ·mlw,g)¯ とすると補題5.4.2よりa= mi1#· · ·#misa#mj1#· · ·#mjt, ˜a S(1,g)¯ と書けるがa˜ = (˜a# ˜w)#w と書きmi1#· · ·#mis#(˜a# ˜w)∈S( Π

iI1mi,¯g)に注意して再び補題5.4.2より これをˆa#mi1#· · ·#mis, ˆa∈S(1,¯g)と書けばよい.

以下本書では主にw=bとしてこの補題を利用する.

補題 5.4.5. q∈S(1, G)としある定数cについてq≥cが成り立っていると する.このときC >0が存在し次が成立する.

op(q)u, u

(c−CM1)kuk2. (5.4.39) 証明. q−cを考えることによりc= 0と仮定できる.q∈S(1, G)より|∂xαq| ≤ CM2, |∂ξβq| ≤ CM2hξiγ2 (|α| = |β| = 2)である.q 0より Glaeser の不等式から+β| = 1のとき|∂xαξβq| ≤ CMhξiγ1/2hξi(γ|α|−|β|)/2√q CM1hξi(γ|α|−|β|)/2√qが従う.ゆえにh(x, ξ) = q(x, ξ)+M11/2

≥M1/2 とおくと+β|= 1のとき

|∂αxξβh| ≤CM1hξi(γ|α|−|β|)/2

√q/h≤CM1/2hξi(γ|α|−|β|)/2h

が成り立つ.これから出発してh2=q+M1を微分することによってつぎ を得る.

|h∂xαξβh|≲ X

0<|α+β|<|α+β|

|∂xαξβh||∂xα′′ξβ′′h|+|∂xαξβq|.

ここで|∂xαξβq|M|α+β|hξi−|γ α+β|/2hξi(γ|α|−|β|)/2M−|α+β|+1hξi(γ|α|−|β|)/2h2 に注意すると帰納法で

|∂xαξβh| ≤CαβM−|α+β|/2hξi(γ|α|−|β|)/2h (5.4.40)

が成立することを示すのは容易である.次にhが¯gadmissibleであることを 示そう.それには補題 5.2.3の証明 (の一部)を繰り返せばよい.z = (x, ξ), w= (y, η)と書くことにすると|η|<hξiγ/2のときは有限増分の定理より

|h(z+w)−h(z)| ≤CM1/2g¯1/2z (w)≤C h(z)(1 + ¯gz(w))1/2 (5.4.41) が成立する.つぎに|η| ≥ hξiγ/2とすると¯gz(w)≥ hξiγ/4 ≥M4/4である から

|h(z+w)| ≤C≤CM1/2M1/2≤C h(z)(1 + ¯gz(w))1/8 (5.4.42) が成立する.ゆえにhg¯ admissible でh S(h,¯g)である.したがって (5.4.40)と命題 7.4.1よりq+M1 =h#h+r ここでr ∈S(M2h2,¯g) S(M2,g)¯ である.定理7.5.1をop(r)に適用すると

(op(q+M1)u, u) =kop(h)uk2+ (op(r)u, u)≥ −CM2kuk2 が得られ証明が終わる.

5.4.2. q∈S(1, G)とする.このときC >0 が存在し次が成り立つ.

kop(q)uk ≤ sup|q|+CM1/2 kuk.

証明. kop(q)uk2 = (op(¯q#q)u, u)で q#q¯ = |q|2+r, r S(M2hξiγ1,¯g), M2hξiγ1≤M2であるから(op(|q|2)u, u)を考えればよい.(sup|q|)2−|q|2 0に補題5.4.5を適用すると

(op(|q|2)u, u) (sup|q|)2+CM1)kuk2(sup|q|+CM1/2)2kuk2 が得られ,これより結論が従う.

ドキュメント内 実効的双曲型作用素の初期値問題 (ページ 59-63)