電気回路学定期試験問題
[1] 角周波数ωで位相が等しい電圧源Eおよび電流源Iを 含む図に示した回路において以下の問いに答えよ。
(1) 抵抗Aで消費される電力が最大になるように 容量Cおよび抵抗Aを選んだ。このときのCおよび Aの値をL, R, ω を用いて表せ。
(2) (1)のときの値としてA=4(Ω)であった。I=2(A), E=40(V), R=5(Ω)として抵抗Aで消費される電力を求
めよ。 (配点: 24点)
模範解答
端子の左の部分を電源、右側を負荷とみなし、端子を挟んで両側でのインピーダンス整合条件( ) を求める問題である。
電源側を図のように理想電圧源 E0と内部インピーダンスZ0からなる等価電圧源と見なすと、まずZ0を求 めるには、全ての電源を殺した状態での電源側のインピーダンスであるから、RとLとの並列回路となり、
一方、負荷インピーダンスZLは、AとCの直列回路より、
従って、Aで消費される電力が最大となるのは、 の共役整合条件が満たされる時であるから、
次に、E0の値を求めるには、端子を開放した状態での電圧(開放電圧)V0 を求めれば良い。重ね合わせの理 を用い、電源を一つずつ殺しながらV0を求めると、
抵抗Aで消費される電力Pは、Re(ZL)=Aであり、 の関係を用いると、
(1)式から、 という関係式が導出できるので、与えられた数値を代入してPを計算する
と、P=25Wと求まる。
E
L
R I
C
A E
L
R I
C
A
*
Z
0Z
L= E
L
R I
C
A E
0Z
0電源側 負荷側
Z
LZ
L= Z
0*E
L
R I
C
A E
0Z
0電源側 負荷側
Z
L*
Z0
ZL =
2 2 2
2 2
2
0 ( )( )
) (
L R
LR j R L L
j R L j R
L j R LR j L j R
LR Z j
ω ω ω
ω ω
ω ω
ω ω
+
= +
− +
= −
= +
j C C A
A j ZL
ω ω
1
1 = −
+
=
*
Z0
ZL =
) 2 ( ),
1
( 2 2
2 2 2 2
2 2
2 2
L L L
L LR
L C R
L R
R A L
ω ω ω
ω
++ =
=
L j R
LRI j RE L j R
LRI j L j R V RE
E
ω
ω ω
ω
ω
+= + + +
= +
≡ 0
0
2 2 0 2
2 0 2
0 0
4 1 4
) 4
Re( R j L
LRI j RE A A
A E A Z E
Z Z
P E L
L
ω
ω
+= +
= + =
=
*
Z0
ZL =
A R L AR
= −2 )2
(
ω
電気回路学定期試験問題
[2] 四端子定数がA, B, C, Dで与えられている二端子対回路に、
電圧源EとインピーダンスZGが接続された右のような回路 がある。これを電源と見なした場合に、これと等価で最も 少ない回路素子数からなる等価電圧源を求めよ。
(配点: 23点)
模範解答
二端子対回路の両端の電圧、電流および求める等価電圧源を下図のように定義すると、
求める等価電圧源におけるZ0の値は、与えられた回路において電圧源Eを短絡した場合の出力インピーダ
ンス(V2/-I2)に等しいので、E=0における の関係より、(3)式を(1)式に代入して、
(2)式と(4)式よりI1を消去すると、
従って、等価電圧源におけるZ0の値は、
一方、等価電圧源におけるE0の値は、与えられた回路において出力開放時(I2=0)におけるV2に相当する。
I2=0におけるV1、V2は、(1)式、(2)式より、
EとV1の関係は、 これを(5)式に代入してV1を消去し、さらに(6)式とでI1を 消去すると、
これがE0に相当し、求める等価な電圧源は右になる。
) 3
1 (
1 Z I L
V =− G
Z
GE C D
B Z
GA
E C D
B A
Z
GE C D
B
A V
2I
2I
1V
1Z
0E
0Z
GE C D
B Z
GA
E C D
B
A V
2I
2I
1V
1Z
0E
0Z
0E
0 )2 (
) 1 (
2 2 1
2 2 1
L L
L L DI
CV I
BI AV V
+
=
+
=
) 4
2 (
2
1 AV BI LL
I
ZG = +
−
2
2 ( )
)
(A+ZGC V =− B+ZGD I
C Z A
D Z B I
Z V
G G
E +
= +
= −
=0 2 2 0
) 6 (
) 5 (
2 1
2 1
L L
L L CV
I
AV V
=
=
) 7
1 (
1 V LL
I Z E = G +
C Z A V E
+ G 2 =
与えられた回路 求める等価電圧源
Z
0E
0Z
0E
0C Z A
D Z Z B
C Z A E E
G G G
+
= +
= +
0 0
電気回路学定期試験問題
[3] 線路の伝送方程式
を導出せよ。ただし、線路の単位長あたりの抵抗(オーム)、コンダクタンス(モー)、インダクタンス(ヘン リー)及び容量(ファラッド)は、R, G, L及びCである。 (配点: 23点)
模範解答
伝送線路の微小区間Δxに対する等価回路は 右のように与えられ、この微小区間の両端での 電圧、電流を図のように定義すると、キルヒ ホッフの法則を用いて、以下の関係式が導ける。
従って、
であり、微小区間の長さをゼロに近づけた極限では、以下の微分形式の伝送の基礎方程式を得る。
この伝送基礎方程式の第一式の両辺をxで微分すると、
上式に伝送基礎方程式の第二式を代入すると、
となり、問題の伝送方程式(電信方程式)が導出される。
2 2 2
2
)
( t
LC v t
GL v RC x RGv
v
∂ + ∂
∂ + ∂
+
∂ =
∂
i
v v+
Δ
vi+
Δ
i RΔ
x LΔ
xC
Δ
x GΔ
xΔ
xi
v v+
Δ
vi+
Δ
i iv v+
Δ
vi+
Δ
i RΔ
x LΔ
xC
Δ
x GΔ
xΔ
x) / (
} / ) (
{ )
(
t v x C v x G i
t i i x L i i x R v
∂
∂ Δ +
⋅ Δ
= Δ
∂ Δ +
∂ Δ + Δ + Δ
= Δ
t C v x Gv
i
t i L i
i i x R v
∂ + ∂ Δ =
Δ
∂ Δ + + ∂
Δ + Δ =
Δ ( )
) (
t C v x Gv
i x i
t L i x Ri
v x v
x x
∂ + ∂
∂ =
= ∂ Δ
Δ
∂ + ∂
∂ =
= ∂ Δ Δ
→ Δ
→ Δ
0 0
lim lim
⎟ ⎠
⎜ ⎞
⎝
⎛
∂
∂
∂ + ∂
∂
= ∂
∂
∂
x i L t
x R i x
v
2 2
2 2 2
2