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早稲田大学大学院 環境・エネルギー研究科

博 士 論 文 概 要 博 士 論 文 概 要 博 士 論 文 概 要

博 士 論 文 概 要 書 書 書 書

論 論 論

論 文 文 文 文 題 題 題 題 目 目 目 目

自動車空調用熱交換器 自動車空調用熱交換器 自動車空調用熱交換器

自動車空調用熱交換器の の の高性能化 の 高性能化 高性能化に 高性能化 に関 に に 関 関する 関 する する する研究 研究 研究 研究

- -

- -最適設計手法 最適設計手法 最適設計手法 最適設計手法の の の の確立 確立 確立 確立による による開発効率 による による 開発効率 開発効率 開発効率の の の の向上 向上 向上 向上- - - -

Research on Performance Improvement of Heat Exchangers for Automobile Air Conditioning

- -

Improvement of Development Efficiency by Establishing Optimal Design Method - - - -

申 請 者

金子 智

Akira Kaneko

環境・エネルギー研究科

2 0 1 2 年 11 月 氏 名

研究科・研究指導 (課程内のみ)

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1 1 . ははははじじじじめめめめにににに

自 動車 空調の 分野 にお いて , 近年 ,P H E V や E V の普 及に より空 調シ ステ ムの 変

化, つま り H P 暖房へ の対 応が 求め られて いる .一 方で 温暖 化の 観点か ら は,低

G W P 冷媒 への 代替 が求め られ てお り,H F O 1 2 3 4 y f に対 応し たシス テム を各 社が 開

発 して いる 現 状に ある . この よう な 状況 の中 , 熱交 換器 の 果た す役 割 は益 々大 き く なっ てお り ,高 性能 化 と開 発リ ード タ イム の 短縮 が同 時 に求 めら れて い る. こ の よう な現 状 に対 応す るた め には 熱 交換 器の 性 能予 測シ ミュ レ ーシ ョン が 有効 で あ り, シミ ュレ ー ショ ン によ る事 前検 証 を行 う こと で, 最 適化 設計 や 試作 工数 の 削 減等 が可 能 とな る. 本 研究 は, 熱 交換 器の 性 能を 高精 度 で予 測可 能 なシ ミュ レ ーシ ョン ツール の 開発を 目的 とし てい る.そ の よう なツ ールを 開発 する ため には , 熱 交換 器の 伝 熱特 性や 圧 力損 失特 性 の把 握が 重 要と なる . 特に 冷媒 と 空気 の熱 交 換 を考 えた 場 合, 熱抵 抗 は空 気側 の 方が はる かに 大 きい た め, 空気 側 の伝 熱特 性 の 把握 がシ ミュ レ ーシ ョン や 最適 設計 を 行う 上 でも 重要 な 要素 とな る .そ こで 本 研 究で は, 熱 交換 器の 空 気側 の伝 熱特 性 及び 圧 力損 失特 性 に着 目し , 従来 から カ ー エア コン 用 の熱 交換 器 とし て広 く 使わ れて いる コ ルゲ ート ル ーバ フィ ン を用 い た マル チフ ロー タ イプ の 熱交 換器 及 び次 世代 熱交 換 器と して 期 待さ れる フ ィン レ ス 熱交 換器 に つい ての 基 礎特 性を 明 らか にす る .こ れに より , 先述 の シミ ュレ ー ショ ンツ ールを 用 いた従 来熱 交換 器及 び新 型熱交 換器 の最 適化 が可 能と なる .

2 . 論論論論文文文文のののの構構構構成成成成

本 論文 は全 6 章 で構 成さ れる. 第 1 章 では 序論 とし て,本 研究 の背 景及 び目 的 につ いて 述べた . 第 2 章 では ,現在 ,カ ーエ アコ ン用 の熱 交換器 のフ ィン とし て 広 く用 いら れて い るコ ルゲ ー トル ーバ フ ィン に つい て, 熱 伝達 特性 及 び圧 力損 失

特性 につ いて実 験 ,C F D 解 析の両 面か ら検 討を 行い ,j フ ァクタ ー,f ファ クタ ー

に関 する 相関式 の 作成を 実施 した .第 3 章で は, フィ ンレ ス熱交 換器 を対 象と し

て, 流 れ方 向に 周期 的な 凹凸を 有す る平 行平 板間 流れ につ いて実 験及 び C F D 解 析

から 熱伝 達特性 及 び圧力 損失 特性 につ いて の基礎 検討 を行 い, j ファク ター ,f フ ァク ター につい て の相関 式の 作成 を行 った .第 4 章で は, 熱交換 器の 性能 予測 手 法の 開発 につい て 述べた .こ こで 第 2 章 及び第 3 章で 得ら れた相 関式 を用 いる こ と で, コル ゲー ト フィ ン を用 いた 従 来熱 交換 器及 び フィ ンレ ス 熱交 換器 の 性能 予

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測を 可能 とした . 第 5 章で は, 第 4 章で 作成 した 性能 予測 ツール を用 い, 従来 型 熱交 換 器と フィ ン レス 熱交 換 器に つい て ,最 適化 検 証を 実施 し ,そ れぞ れ の熱 交 換器 の性 能限界 に ついて 検討 を行 った .最 後に, 第 6 章で は結論 とし て本 研究 で 得ら れた 知見を ま とめた .

3 . 研研研研究究究究のののの概概概概要要要要

本 研 究で は, 熱 交換 器の 高 性能 化を 目 的と して , カー エア コ ン用 熱交 換 器と し て広 く 採用 され て いる コル ゲ ート ルー バ フィ ンと 扁 平チ ュー ブ を用 いた パ ラレ ル フロ ー タイ プの 熱 交換 器及 び チュ ーブ の みで 構成 さ れた フィ ン レス 熱交 換 器を 対 象と し て, 空気 側 の伝 熱促 進 に着 目し て 研究 を行 い ,熱 交換 器 の最 適化 に つい て の検 討を 実施し た .

コ ル ゲー トル ーバ フ ィン は ,現 在カ ー エア コン 用 のみ なら ず ,エ コキ ュ ート 等 の定 置 用の 室外 熱 交換 器に も 用い られ て いる フィ ン であ り, 多 くの 研究 例 が示 さ れて い るが ,フ ィ ン形 状と 伝 熱・ 圧力 損 失特 性の 関 係を 系統 的 にま とめ た 研究 例 は少 な い. コル ゲ ート ルー バ フィ ンの 設 計パ ラメ ー タと して , フィ ンピ ッ チ, フ ィン 高さ , フィ ン幅 , ルー バピ ッチ , ルー バ角 度, ル ーバ 長さ 等が挙 げ られ るが, これ ら のパ ラメ ー タが 伝熱 や 圧力 損失 に どの よう に 作用 して い るか を系 統 的に 把 握し , フィ ンの 性 能を 予測 し てお くこ と は, フィ ン の最 適設 計 を行 う上 で 非常 に 重要 とな る. 第 2 章 では ,数値 解析 と実 験計 画法 を用 いた パラメ ータ スタ ディ を 実施 し ,各 パラ メ ータ とフ ィ ン性 能と の 関係 を明 ら かに した . その 中で ル ーバ ピ ッチ Lp, ルー バ角 度 Lα,フ ィン ピッ チ Fp 間 の交 互作 用の 存在を 統計 的に 明ら か にし た. こ れらの 交互 作用 を流 路比 ε= ( Fp/ Lp) t a n ( Lα)で 整理 し, 相 関式 に組 み込む こと で, 定性的 か つ定量 的な フィ ン性 能の 予測が 可能 にな るこ とを 示し た.

一 方 で, 従来 の 熱交 換器 は 細径 化・ 高 密度 化に よ り性 能を 向 上し てき た 経緯 が あ るが ,こ れを さ らに 発 展さ せる こと で ,フ ィン レ ス化 が可 能 にな ると 考 えら れ る. 第 3 章 では ,フ ィン レス熱 交換 器と して ,表 面に 凹凸 溝を有 する 扁平 チュ ー

ブを 想定 し,そ の空 気側 の伝熱・圧 力損 失特 性につ い て実験 及び C F D 解析 によ る

検 討を 実施 し た. 実験 で は凹 凸平 板間 の 空気 流れ に つい て, タ グチ メソ ッ ドを 用 い たパ ラメ ータ ス タデ ィ によ り, 凹凸 の 形状 と伝 熱 ・圧 力損 失 特性 の関 係 を明 確 にし た. 凹凸 平板 間の 流れ におい て ,j フ ァクタ ー及 び f フ ァクタ ーの アナ ロジ 値

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に 対し て凸 部高 さ が特 に大 き く影 響す る こと を示 し ,こ れら の 最適 化が 高 能力 ・ 低 圧力 損失 な熱 交 換器 を設 計 する ため に 重要 なフ ァ クタ ーと な るこ とを 示 した .

また ,凹 凸形状 と 伝熱・ 圧力 損失 特性 の関 係につ いて ,C F D 解 析を用 いた パラ メ

ータ スタ ディに よ り明ら かに し, 凹 凸形状 をパ ラメ ータ とし た j ファ クタ ー,f フ ァ クタ ーの 予 測式 の作 成 を行 った . 特に 凹凸 部高 さ ,テ ーパ 角 度等 か ら定 義し た

縮流 比,膨張 比,な す角を 説明 変数 とす るこ とで j フ ァク ター,f フ ァク ター を± 1 5 %

以内 に整 理する こ とが可 能と なっ た.

熱 交換 器の性 能は ,空気 側の 伝熱 特性 や圧力 損失 だけ でな く,冷媒 側の 熱伝 達・ 圧 力損 失等 に 左右 され る .特 にフ ィン レ ス熱 交換 器 のチ ュー ブ の場 合に は ,空 気 側 のチ ュー ブ 形状 が冷 媒流 路 の形 状 に制 約を 与 えて しま うた め ,空 気側 の 伝熱 促 進 と熱 交換 器 の高 性能 化 が必 ずし も 一致 しな いこ と が考 えら れ る. そこ で ,第 4 章 では ,冷 媒側 伝 熱特 性 も含 めた 熱 交換 器の 性 能予 測手 法の 開 発を 実施 し た. 数 種 類の 熱交 換器 に 対し て 実機 検証 を 行い ,本 予測 手 法を 適用 す るこ とで 実 験値 を 精 度よ く予 測 する こと が 可能 であ るこ と を示 し た. これ によ り 本性 能予 測 シミ ュ レ ーシ ョン を 用い るこ とで , 従来 熱交 換 器の みな ら ず, フィ ン レス 熱交 換 器の 性 能予 測及 び熱交 換 器全体 とし ての 最適 設計 が可能 とな った .

第 5 章で は, 従来 熱交 換器及 びフ ィン レス 熱交 換器 を対 象とし た最 適設 計に つ いて 検 討を 実施 し た. 熱交 換 器の 性能 は ,伝 熱性 能 だけ では な く, 冷媒 側 ・空 気 側そ れ ぞれ の圧 力 損失 によ っ て複 合的 に 決ま る. そ こで これ ら の影 響を 加 味し た 性能 評価 指標 Y を定 義す ること で, 伝熱 性能 だけ では なく ,熱交 換器 の総 合的 な 評価 を可 能とし た .最適 化検 討で は, 第 4 章 で構 築し た性 能予測 シミ ュレ ーシ ョ ンと タ グチ メソ ッ ドを 用い た パラ メー タ 設計 を行 っ た. 熱交 換 器の 性能 は ,冷 凍 サイ ク ルの 運転 状 態に よっ て 変化 する . そこ で, 冷 媒側 の境 界 条件 を誤 差 因子 と する こと で, 運 転状 態に よる Y のば らつき ( S N 比 ) 及 び感 度の評 価を 行っ た. 園 結果 , 本論 文に お ける 条件 範 囲内 では , 従来 熱交 換 器の 方が 最 大性 能は 高 いが ,

S N 比 を最大 化し た場 合に は, フ ィン レス 熱交 換器 の方 が高 い性能 を得 るこ とが 可

能で ある ことを 示 した.

参照

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