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早稲田大学大学院 創造理工学研究科

博 博 博

博 士 士 士 士 論 論 論 論 文 文 概 文 文 概 概 概 要 要 要 要

ジュゼップ・マリア・ジュジョールの建築理念と意匠的特質に関する研究

Studies on Architectural Thoughts and Design Characteristics of Josep Maria Jujol

申 請 者

池村 潤

Jun IKEMURA

2 0 1 2 年 11 月

( 受 理 申 請 す る 部 科 主 任 会 開 催 年 月 を 記 入 )

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概要本文1 ページ目(1ページあたり明朝体11ポイント 36文字×37行で3ページ以内)

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建築家ジュゼップ・マリア・ジュジョール・イ・ジベール(Josep Maria Jujol i Gibert 1879~1949)はカタルーニャ・モデルニスモの末期からノベセンティスモの時期に活 躍した、20 世紀初頭のスペイン、カタルーニャ地方を代表する建築家の一人である。

ガウディの助手として、ガウディ作品の造形面を担った建築家の一人であり、ガウデ ィの建築制作の息づかいの中に全身を投入することのできた稀有な存在であった。

<カザ・バトリョ>、<グエル公園>、<カザ・ミラ>などの作品の主要な装飾造形を ガウディから委任され、自らの手で制作を担い、共働作品として結実させた。独立し た建築家としても多くの特徴的な作品を残した他、母校バルセロナ建築学校の講師 も務めた。

本論文は、序論二章、本論四章、結論の構成をとる。

序論第1章においては、1節で本論文の概要、2節でスペインおよびカタルーニャ におけるジュジョールの認知度、3節でジュジョールの生涯について述べ、4節を小 結とした。

序論第2章においては、1節と2節でジュジョール論の系譜について述べ、3節で はそれら既往論稿における論点を整理した。これまでジュジョールに関しては、ジュ ジョールの死の直後にカタルーニャ建築家協会の機関誌『クアデルノス』に掲載され た J・F・ラフォルスによる追悼記事を先鞭として、ジュジョールの子息による著書

「J.Ma.ジュジョールの建築」、C・フローレスによる 1982 年の著書「ガウディ、ジュジョ ールとカタルーニャ・モデルニスモ」など、様々な論稿が著されてきた。これらいずれ の論稿においても、カタルーニャ・モデルニスモの範疇におけるジュジョールの位置 付けと彼の生涯と作品に関する概論に終始し、ジュジョールの作品そのものの特質 に迫ろうとするものは皆無であった。1980年代後半以降、ガウディやカタルーニャ・

モデルニスモとの関係にとらわれず、ジュジョールを近代芸術運動の先駆者としてと らえる論稿、あるいは建築意匠における現代的論点からジュジョールをとらえる論稿、

タラゴナを中心とするカタルーニャ地方の風土と伝統の中でジュジョールを論ずる視 点、そして、ガウディを継承する構造合理主義の系譜の中にジュジョールを位置付 ける論稿などが確認され、従前のジュジョール理解の範疇を超え、深くその作品の 本質に迫ろうとする研究の萌芽は見られたものの、彼の作品の全体および細部の意 匠について部位を挙げて具体的に論じ、その意匠的特質に迫ろうとする研究はなさ れてこなかったことを確認した。4節で本論文の目的と意義、5節で研究方法と一次 資料所在地について述べ、以上を6節で小結としてまとめた。

本論第 1 章においては、彼の建築活動の社会的背景を確認した。1節および2節 で歴史的背景を確認し、3節と4節で母校バルセロナ建築学校との関係について述 べ、5節ではガウディとの関係について論じ、6節を小結としてまとめた。

本論第 2 章においては、1節でジュジョールの建築活動を、バルセロナ建築学校 への入学からガウディの共働者として活動した<第一期(1901~1908)>、独立した 建築家としての活動を開始し、独特の造形を持つ特徴的な作品を多く残した<第二

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期(1908~1926)>、1926 年のガウディの死後、1929 年のバルセロナ国際博覧会、

1936~1939 年のスペイン内戦の後、死に至るまでの<第三期(1926~1949)>、以 上の三つの時期に画した。2節ではジュジョールが残した数少ない論稿を精読し、ジ ュジョールの子息による著作に記された逸話も踏まえ、直接には明記されていない ジュジョールの建築理念を、その作品解説の記述の中から抽出し、第一にカタルー ニャ・モデルニスモの中世主義的側面に思想的に依拠していたこと、第二に専門化 された施工者による洗練された表現よりも、村落共同体に依拠し、物語性を帯びた、

土着的表現を重視したこと、第三に思想的に構造表現主義の系譜に位置付けられ ることを明らかにした。自筆の図面・ドローイングに関しては、3節で時期を画して整 理し、4節においては小結として、ジュジョールは図面・ドローイングにおいて学生時 代から一貫した質を有しており、ガウディとの共働の前後においても不変であったこ と、とりわけ学生時代の動植物をモチーフとした図案や、図面の端々に見られる有機 的形状の走り描きやカリグラフィーは、彼の壁面装飾や鍛鉄による手摺の意匠と直 接関連することを明らかにし、ジュジョールの生涯を通じ、建築設計の実務のみなら ず日常生活においても図面・ドローイングを続けたことが彼の制作姿勢の特徴であり、

建築活動の分厚い背景を成してしたことを明らかにした。

本論第 3 章においては、ガウディとの共働を含む、主要な建築作品を前述の三つ の時期に画して考察し、六つの意匠的特質を抽出し定義した。1節で建築作品に関 する既往研究を改めて確認した上で、2節では<第一期>の作品について論じ、ガ ウディとの共働においてジュジョールが装飾造形を担った<カザ・バトリョ>に彼の 生涯を通じた彩色計画の嚆矢を確認し<多彩色の表現>として定義、同じく共働作 品<グエル公園>に、廃棄された不良品タイルや陶器などを用いたコラージュがジ ュジョールの主導の下に行われたことを確認し<コラージュ的技法>と定義した。3 節では<第二期>の作品について論じ、<マニャックの店舗>における自ら筆を執 った室内装飾に<素描的手法>を、<トゥラ・ダ・ラ・クレウ>に代表される薄い被膜 を外壁として用いて彫塑的外観を見せる手法に<被膜的彫塑性>を、それぞれ抽 出、定義した。改築作品<カザ・ブファルイ>のジュジョールによって付加されたバ ルコニーに、モデルニスモ期の建築家に共通とされる<ファサードの空間化>の手 法を、<ビスタベリャ教会>のカテナリーアーチにガウディから引き継がれた<構造 表現主義的特質>を抽出し定義した。4節で<第三期>の作品について述べた上 で、5節では小結として、これら六つの意匠的特質を、全体構成における三つの特 質と、細部表現における三つの特質に分類し、これら全ての特質が、彼の全活動時 期を通じた様々な作品に繰り返し表出されることを確認し、ジュジョールの作品の意 匠的特質が一過性のものではなく、彼の生涯を通じて続けられた建築活動における 一貫した底流の表出であったことを明らかにした。以上によって、ジュジョールの多 種多様な建築表現の奔流の中から彼の意匠的特質を抽出し、これらの全てが、ジュ ジョールのドローイングと深く関連付けられるものであることを確認し、各特質を互い

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概要本文1 ページ目(1ページあたり明朝体11ポイント 36文字×37行で3ページ以内)

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に連関させ、建築表現の中にまとめあげたものが、ジュジョールの生涯を通じて続け られたドローイングという行為であったと結論付けた。

本論第 4 章においては、設計期間の長さと規模において突出し、それに伴って 様々な意匠が試みられた改築作品<カザ・ブファルイ>を、ジュジョールの建築活 動に関する総括的作品として特に取り上げ、実測調査の結果を踏まえて分析と考察 を行った。1節で既往論稿を確認し、2節ではジュジョールの残した自筆図面・ドロー イングと彼による改築の経緯を確認した。3節ではジュジョールの自筆図面・ドローイ ングと実測調査の結果から、改築が南側ファサードおよびバルコニー、北側ファサー ド壁面、階段室およびその上部の塔にほぼ限定され、ジュジョール自身の関心も集 中していたことを確認し、4節ではそれらの箇所に、前述の六つの意匠的特質に対 応する具体的部位を確認した。5節においては小結として、代表作<カザ・ブファル イ>の中に、第3章5節において挙げたジュジョールの建築活動全体に終始して表 出される意匠的特質の全てを確認し、同時に<カザ・ブファルイ>の分析を通じて、

これらの意匠的特質が、ジュジョールの生涯を通じて続けられた図面・ドローイングと いう行為に収斂するものであることを明らかにした。第4章を通じて、既往論稿の成 果を踏まえながらも、<カザ・ブファルイ>に関するジュジョール自筆の図面・ドロー イングと、建築の実測調査に取り組み、それに基づく実測図面を作成する中でジュ ジョールの建築作品と直接対峙し、第3章5節において抽出した意匠的特質を、そ の建築の実際において確認することをもって、総括的分析とした。

結論においては、上記の研究成果と、各章の考察結果の要約をもって、本論文 全体のまとめとした。

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No.1

早稲田大学 早稲田大学 早稲田大学

早稲田大学 博士 博士 博士 博士( ( ( (建築 建築 建築学 建築 学) 学 学 ) ) ) 学位申請 学位申請 学位申請 学位申請 研究業績書 研究業績書 研究業績書 研究業績書

氏 名 池村 潤 印

(2012年 10月 現在)

種 類 別 題名、 発表・発行掲載誌名、 発表・発行年月、 連名者(申請者含む)

論文・報告等

イ)

研究論文・報 告(審査機関 の あ る 学 会 誌 等 に 掲 載 されたもの)

ロ)

研究論文・報 告(前項以外 のもの)

ハ)著書

ジュジョール論の系譜-20世紀スペイン・カタロニアの建築思潮において -建築家ジュゼップ・マリア・ジュジョール研究(1)

日本建築学会計画系論文集 2007 年 12 月 第 622 号 pp.217-223 池村潤・入江正之

ジュジョールの自筆図面に見る彼の創作態度

-建築家ジュゼップ・マリア・ジュジョール研究(2)

日本建築学会計画系論文集 2009 年 4 月 第 638 号 pp.963-971 池村潤・入江正之

Jujol の作品展開における第二期の特質 III/

建築家 Josep Ma. Jujol i Gibert について-5

日本建築学会学術講演梗概集(東北) 2000 年 9 月 pp.423-424 池村潤・入江正之

Jujol の作品展開における第二期の特質 IV/

建築家 Josep Ma. Jujol i Gibert について-6

日本建築学会学術講演梗概集(東京) 2001 年 9 月 pp.79-80 池村潤・入江正之

Jujol の作品展開における第二期の特質 V/

建築家 Josep Ma. Jujol i Gibert について-7

日本建築学会学術講演梗概集(金沢) 2002 年 9 月 pp.59-60 池村潤・入江正之

バンデジョス市ファッチェス地区マジア集落の成立と歴史的経過/

スペイン・カタロニアの伝統的石造民家マジアの修復・再生に関する研究

日本建築学会学術講演梗概集(名古屋) 2003 年 9 月 pp.549-550 池村潤・博多努・後藤勝博・

中渡憲彦・小松幸夫・入江正之

Jujol の作品展開における第二期の特質 VI/

建築家 Josep Ma. Jujol i Gibert について-8

日本建築学会学術講演梗概集(北海道) 2004 年 9 月 pp.61-62 池村潤・入江正之

Jujol の作品展開における第二期の特質 VII/

建築家 Josep Ma. Jujol i Gibert について-9

日本建築学会学術講演梗概集(大阪) 2005 年 9 月 pp.533-534 池村潤・入江正之

<生命の建築:ガウディとジュジョール>

(分担執筆:建築家ジュジョールの作品紹介の部分を執筆)

2002 年 12 月/ ガウディとジュジョール展実行委員会/デルファイ研究所

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No.2

早稲田大学 早稲田大学 早稲田大学

早稲田大学 博士 博士 博士 博士( ( ( (◇◇ ◇◇ ◇◇学 ◇◇ 学) 学 学 ) ) ) 学位申請 学位申請 学位申請 学位申請 研究業績書 研究業績書 研究業績書 研究業績書

種 類 別 題名、 発表・発行掲載誌名、 発表・発行年月、 連名者(申請者含む)

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No.3

早稲田大学 早稲田大学 早稲田大学

早稲田大学 博士 博士 博士 博士( ( ( (◇◇ ◇◇ ◇◇学 ◇◇ 学) 学 学 ) ) ) 学位申請 学位申請 学位申請 学位申請 研究業績書 研究業績書 研究業績書 研究業績書

種 類 別 題名、 発表・発行掲載誌名、 発表・発行年月、 連名者(申請者含む)

参照

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