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図 1 ビード貫通亀裂

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). Ⅰ‑386. U リブ鋼床版 ビード貫通亀裂の進展特性 本州四国連絡高速道路株式会社. 正会員 ○溝上 善昭,正会員 花井 拓 ,正会員 鎌田 将史 正会員 新野 貴大,神田 隼太. 1.目的. 舗装. U リブ鋼床版は, デッキプレート. 軽量かつ施工期間が 短いことから海峡を 跨ぐ長大橋や都市高 速に多く採用されて. 図 1 ビード貫通亀裂. 亀裂長さ[mm]. 鋼床版では,デッキ. 500. プレートと U リブのすみ肉溶接(以下「縦溶接」とい. 450. う)のルート部より溶接表面へ進展し貫通する亀裂. 400. (図 1,以下「ビード貫通亀裂」という)が多く確認さ. 350. .本州四国連絡橋の U リブ鋼床版におい. 300. ても供用 27 年が経過した橋でビード貫通亀裂が発見. 250. H. H×2. ○ : 下り線 △ : 上り線. H×2. 赤 : 右タイヤ 青 : 左タイヤ 黒 : 輪直下外. H. H : 先端削孔. 200. て調査した結果を報告するとともに,亀裂発生と関 係が深いと考えられる縦溶接の脚長調査を実施した 結果について述べる.. 100 50 0 H28.1. 長さの進展量を磁気探傷(以下「MT」という)によっ. 150. H27.1. 本報告では,ビード貫通亀裂の溶接表面での亀裂. H26.1. され,事後調査によって進展が確認された.. H23.1. れている. 1). 【凡例】. H25.1. 路線を中心に U リブ. 図 2 断面図. 亀裂. H24.1. U リブ. いる.近年,重交通. 調査年月. 図 3 亀裂進展状況. 2.調査橋梁と亀裂の現状 今回,調査対象とした橋梁は,昭和 60 年に供用さ. 亀裂進展速度[mm/y]. れた橋長 1009m,鋼 3+4 径間連続鋼床版箱桁橋である.. 40. 図 2 に断面図を示す.これまでの累積断面交通量は. 30. 171 万台で,大型車混入率(ここでは料金車種区分の 中型車,大型車,特大車の割合)は 26%となっている.. 20. 本橋梁で確認しているビード貫通亀裂の長さは,40. 10. ~433mm であり,概ね 1 年ごとに MT により進展量を. 0. 追跡調査している.また, U リブ母材へ進展してい. y = 0.0518x + 3.7063 R² = 0.2061. 0. 100. 200. 300. 400. 500. 亀裂長さ [mm]. る亀裂ではストップホールを施工するとともに,亀. 図 4 亀裂長さと進展速度. 裂先端が屈曲しているもの,一定の長さ(約 300mm) を超える亀裂では先端削孔しデッキプレート側への 亀裂進展の有無を確認している.. H27.2 調査. H28.1 調査. Deck PL. Deck PL. 3.亀裂進展調査 亀裂長さの推移を図 3 に,亀裂長さと進展速度の 関係を図 4 に,先端削孔の孔壁(亀裂が表面まで到達 U-rib. していない側)の MT 指示模様を写真 1 に示す.. U-rib. 写真 1 亀裂先端削孔. 図 3 と写真 1 から先端削孔した亀裂は進展が停留 キーワード ビード貫通亀裂,亀裂進展性,溶接脚長,のど厚 連絡先. 〒651-0088 神戸市中央区小野柄通 4-1-22. ‑771‑. 本州四国連絡高速道路株式会社. TEL078-291-1000.

(2) 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). Ⅰ‑386. していることが分かる.. 率的な点検,最適な補修時期の選定などに役立つも. 図 4 の亀裂長さは今回測定と前回測定の平均長さ, 進展速度は年間当たりの進展量としている.また,. のと考えている. 6.謝辞. 先端削孔後のデータは除外している.亀裂長さと進. 本調査にあたり,坂野昌弘教授(関西大学)に多く. 展速度の相関は弱い(0.21)結果であるが,継続的に. の助言をいただいた.ここに記して感謝の意を表す. 追跡調査することでビード貫通亀裂の進展特性に影. る.. 響する因子が得られる可能性があると考えている.. 表 1 脚長,のど厚の平均値. 4.溶接脚長調査 単位:mm. 縦溶接のデッキ側,U リブ側の脚長は,溶接部に印 象材を貼付け,室内にてスライスし測定した.測定. (参考)設計 健全部 (a) 亀裂部 (b) 差 (b-a). 箇所は,亀裂部では亀裂先端から 100mm 程度離した 箇所,健全部では溶接サイズ別に概ね 150m ごとに 2. Deck. 脚長 U-rib. 差. (AB). (BD). (AB-BD). 6.0 8.7 9.8 +1.1. 6.0 7.9 6.9 -1.0. のど厚 (CE). 2.7 4.0 3.7 b/a= 0.9. 0.8 2.9. 箇所づつ測定した.なお,印象材は 1 箇所あたり 4 断面にスライスし脚長を測定した. 脚長とのど厚の平均値を表 1 に,溶接形状を図 5 に,U リブ側-デッキ側の脚長分布を図 6 に,溶け込 みを 0mm とした場合ののど厚ヒストグラムを図 7 に 示す.なお,誌面の都合上,設計脚長 6mm のデータ のみを記載するが, 脚長 5mm も同様の傾向であった. 図 5 溶接形状. 表 1 のデッキ側と U リブ側の脚長の平均値は,健 全部では 8.7mm と 7.9mm で等脚長に近いが,亀裂部. 脚長(Deck) [mm] 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14. では 9.8mm と 6.9mm でデッキ側が長く U リブ側が短 い不等脚長となっている.のど厚の平均値は,健全 部が 4.0mm,亀裂部が 3.7mm と約 1 割薄い.また,図 脚長(U-rib) [mm]. 6 では亀裂部が不等脚長となっている状況が明瞭で ある. これらより,亀裂部ではデッキプレートと U リブ 溶接時に溶接棒先端が U リブから数 mm 遠い状態で溶 接され,その結果,U リブ側脚長が短く,のど厚は薄 くなり,ビード貫通亀裂が発生しやすい一因となっ たと推察される.. 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14. N=80. 健全部. 5.まとめ. 亀裂部. 図 6 脚長分布. 本調査結果を以下に列記する. (1) 亀裂先端を削孔することにより進展が停留して 20. いる.. 健全部. 亀裂部. 15. (2) 亀裂長さと進展量の相関は弱いものの,調査を. 10. 継続し,データの補強を図る.. 5. (3) 溶接脚長は,健全部が等脚に近く,亀裂部では. 0. デッキ側が長く U リブ側が短い不等脚長である.. 3.25 3.50 3.75 4.00 4.25 4.50 5.00. (4) のど厚は,(3)の理由から健全部に対し亀裂部で. のど厚 [mm]. は約 1 割薄い.そのため,ビード貫通亀裂が発生. 図 7 のど厚ヒストグラム. しやすい一因となったと推察される. ビード貫通亀裂の進展性,形状的特徴等について, 一定の傾向を得ることができた.今後,データの充. 参考文献 1) 土木学会 鋼構造委員会:鋼床版の疲労(2010 年. 実を図るとともに,他橋へ展開することにより,効. ‑772‑. 改訂版),2010.12.

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