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ンカープレート(以下 AP という)は破断している.

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Academic year: 2022

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(1)1-072. 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月). 東名高速道路(沼津〜富士間)における鋼製くし形伸縮装置の損傷に関する考察 中日本高速道路(株). 正会員. ○長尾. 千瑛. 1.はじめに. 中日本高速道路(株). 正会員. 米川. 英雄. 2.各伸縮装置の観察結果. 富士保全・サービスセンター(以下,当管内とい. 図4に寺崎高架橋の FP の観察結果を示す.ア. 沼津 IC から清水 IC の約. ンカープレート(以下 AP という)は破断している.. 45km を管理している.詳細点検により,管内の鋼. 伸縮装置の構造上(図3),グラウト不足等を伴い,. 製くし形伸縮装置のフェースプレート(以下 FP と. 雨水の滞水により腐食しやすい領域にあり,構造的. いう)の破断が発見された(図1,2).同様のタ. にも交番応力を受ける.このことから一番最初に破. イプの鋼製くし形伸縮装置は,管内に 215 箇所あ. 断した可能性が高い.また,リブプレート(以下 RP. り短期間で取替えることは容易ではない.健全な管. という)破面の腐食が最も激しくなっている.AP. 理をする上で,FP が破断に至る疲労寿命の推定が. の破断に続き,RP が破断したと考えられる.更に,. 重要である.本論文は,その前段として当管内で発. WP の破面でも2番目に腐食生成物が多く見られ. 見された鋼製くし形伸縮装置の損傷から得られた知. た.. う)は,東名高速道路. 見をもとに,伸縮装置の破壊過程を推定したもので. 図5に八坂橋 A2 の伸縮装置の WP 観察写真を示 す.WP に亀裂発生が確認されたが,この亀裂は WP. ある.. を貫通しておらず,FP には亀裂が発生していなか. 図1. 八坂橋 A3. 図2. 寺崎高架橋. 図4 図3. 図5. フェースプレートの観察結果(寺崎高架橋). 伸縮装置断面図. WP 床版側の多数の亀裂(八坂橋 A2). 図6. WP の亀裂発生状況(寺崎高架橋). キーワード 伸縮装置,破壊過程,実橋 連絡先 〒 417-0061 富士市伝法 272-8 中日本高速道路㈱ 横浜支社 富士保全・サービスセンター TEL 0545-52-2505. -143-.

(2) 1-072. 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月). 図7. WP 亀裂の進展状況(由比川橋) ①APの破断. ②RPとFPの分離. 図8. FP と擦られて光った WP 亀裂破面(八坂 A3). ③WPの亀裂. ④FPの亀裂発生. 図10. 伸縮装置の損傷進展過程. 3.まとめ 図10に示すように,①アンカープレートの破断, ②リブプレートとフェースプレートの分離,③ウェ 図9. ブプレートの亀裂,④フェースプレートの亀裂発生. FP 亀裂破面の腐食状況(八坂 A3). の順に破壊が進んだことが分かった. った.このことから,WP の亀裂発生が FP の亀裂. 腐食により WP の破断が発生していることから,. 発生に先行するといえる.図6のように,寺崎高架. 長い年月をかけて損傷が進んだと考えられる.橋梁. 橋における WP の断面を観察すると,WP の破断断. の供用開始は 1968 年であり,伸縮装置は 40 年間. 面とは別に床版側からの腐食による減肉と亀裂が多. をかけて FP の破断に至った.. 数見られた.図7に由比川橋の WP 亀裂を示すが,. 伸縮装置の破壊メカニズムより,第一段階として. 発生位置は床版コンクリート表面位置近くであり,. AP や WP の破断を引き起こす滞水空間がなければ. 亀裂が進展するにつれて溶接ルート部に近づくこと. 伸縮装置の破壊が起こらないことが予想される.空. が分かる.これらから,RP の溶接部が破断する前. 洞の有無の判定方法は打音検査があるが,空洞があ. 後で,主に腐食の影響によって WP の亀裂,減肉. る伸縮装置は損傷のあるものより格段に多く,適切. が進行し,RP の破断後には作用応力の影響によっ. な結果を得られない.次に,WP 亀裂の発生確認が. て亀裂が進展する.. 出来れば,最終的な FP 亀裂の発生に至るまでに伸. 図8に示す八坂橋 A3 の伸縮装置における WP 破. 縮装置の取り替えが可能である.最終的には,FP. 面は,WP の亀裂発生後に FP に WP が打ち付けら. に亀裂が進展し,破断するまでの残存寿命を予期す. れるなどして,WP 破面が磨かれていた.また,FP. ることで,取替えまでの猶予期間が得られる.. の亀裂破面の腐食状況(図9)からは,亀裂が下側. 従って,今後は,簡易的な WP 亀裂発見の非破. から進展したことを示すビーチマークが見られた.. 壊検査手法の確立を目指すと共に,実際に疲労載荷. これらから,WP が破断すると FP に曲げ変形が生. 実験を実施し,損傷を受けた伸縮装置の残存疲労寿. じ,FP と WP が擦られ,FP 下面から亀裂が発生. 命を推定したい.. することが分かった.. -144-.

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