Bull.Fac.Educ.HirosakiUniv.
9 2:1 2 7 ‑1 3 1
(Oct . 2 0 0 4 )
養護教諭の姿勢 と児童の養護教諭認知 (続)
S c ho o l Nu r s eTe a e he r T sPo s h l r e Sa ndCh i l d r e nT sCo g m it i o nso I S c h o o I Nu r s e ‑ Te a c he r( c o n t i n ue d)
太 田 誠耕*・須藤 (長峰)紀子**・早川三野雄
Se i kouOHTA
書,Nor i koSUTOU
(NAGAMI NE) H, andMi nooHAYAKAWA
論文要 旨 :前報小学生群 に続 いて, 中
1・2
の 中学生群 (小6
を含む。以下 同 じ) を被験者 とす る調査 を先 と同様 の手続 きで実施 した。その結果,① 中学生群 において,立位 中性型 旧姿勢 は養護教諭 について規範的 あるいは順応的な,葛藤す る面の認知 を,前傾親和型新姿勢 は向社会的,知的,開放的な,健康 に機能す る 面の認知 を促す こと.②学年が高 くなる程,生徒 はAを頂点 として他 の4
つの 自我状態カテ ゴ リー を平準化 し た,いわゆ るA
優位適応 タイ プに類似の養護教諭認知 を持つ よ うになること。③保健室 に来 る生徒側か ら見れ ば,前傾親和型 は生徒 の 自我状態 に任せ る,保証す る形で生徒 との関係 を生徒主導的 に持て る姿勢 メ ッセ ー ジを伝 えてい ること, な どが知 られた。キー ワー ド :「養護場面エ ゴグラム」,姿勢,養護教諭,相談活動, 中学生
Ⅰ
目的先の小学生群 の報告 に続 いて1), 中学生群 を対 象 に養護教諭 の姿勢が生徒 の養護教諭認知 に及 ぼ す影響 について検討す る。 また,送 り手である中 学生の 自我状態が受 け手である養護教諭 の姿勢 と どの よ うに相互作用 してい るか を検討す る。
Ⅱ
方法被験 者 は青 森県津軽地 方
3
中学校 の1,2
年 生 男女2 7 8
名である (表1
)。小学生の結果 と継続 さ表1
中学生群被顔者の学年 ・
性別人数 ( 小 6‑
中 2 )せ るた め結 果 の処 理 には先 に用 い た
6
年 生全 員( 1 8 0
名)の資料 も加 えた。刺激図版,手続 き,結果の整理 は 「養護場面エ ゴグラム」の立位 中性型 旧姿勢お よび前傾親和型 新姿勢 の両図版各
1 0
枚 を用 い る等,前報 と同 じで ある。調査期間は平成1 5
年9 ‑1 0
月である。Ⅲ
結果 と考察1.
旧 ・新姿勢の全体的な比較 (表2)
小学校4‑ 6年生 を被験者 とした前報で,小学 生群 は前傾親和型 の姿勢か ら保護
学 年 性別 旧版 新版 合計 [ 原資料 ( 調整数)]
合 計
斯 餌 付 一桁 餌 付 一軒 餌 付 J斯 餌 付
5 0 5 0
1004 0 4 0 8 0
90 90 1 8 0
32 3 2 6 4
30 3 0 6 0
6 2 6 2 1 2 4
4 5 45 90
32 3 2 6 4
7 7 7 7 1 5 4
1 2 7 1 27 2 5 4
1 0 2 1 0 2
2042 2 9 2 2 9
4585 9 ( ‑9 ) 5 1 ( ‑l l ) 1 1 0 ( ‑2 0 ) 3 3
(‑1)3 2 ( ‑2 ) 6 5 ( ‑3) 5 0
(‑5 ) 3 4
(‑2)8 4 ( ‑7 ) 1 4 2 ( ‑1 5 ) 1 1 7 ( ‑1 5 ) 2 5 9
(‑3 0 )
的,支援的な対応や 開放的な接触 を予想す る養護教諭像 を認知す る 傾 向をもっていた。ただ し,立位 中性型 の姿勢 が否定的な意味 を伝 いやすい ことを示唆す る とは断定 されなかった
今回,中学生群 においてはCPお よびNP反 応 にお い て 旧姿勢 と新 姿勢 の間で有意 な差 が認 め られた
( P〈 O. 01 )
。立位 中性型姿勢はCP 反応が返 って くる と予想 させ,前*教育学部教育保健講座
De par t me ntofSc hoolHe al t hSc i e nc e, Fac ul t yofEduc at i on,Hi r os akiUni ve r s i t y
**青森県平舘村立平舘 中学校
Tai r adat eJ u山orHi ghSc hool , Tai r adat eVi l l age, Aomor iPr e f e c t ur e
128 太 田 誠耕 ・須藤 (長峰 )紀子 ・早川三野雄
表 2
認知された自我状態の旧 ・新姿勢別の平均値とその検定 (両側)認知された
養護教諭の
m/= 刺激 図版
(姿勢)=こ V 〈 ′ . LIー 人数 ". i n、
平均値 (SD) t値/p
( 小 6‑ 中 2)
自我状態 順醐r順純一順純一順純一順鵬229 3 . 9 9 ( 2 . 51 ) 229 3 . 1 3 ( 2 . 3 4 ) 229 3 . 3 1 ( 2. 31 ) 229 3. 8 4 ( 2. 1 9 ) 229 8 . 8 5 ( 3 . 5 8) 229 9 .l l ( 3. 4 4) 229 1 . 7 8
(1 . 9 8) 229 1 . 9 3 ( 2 .1 3 ) 229 1 . 9 5 ( 1 . 7 7 ) 229 1 . 8 7
(1 . 8 8)
4 . 2 5 2 p<0 . 01
2. 7 6 2 p<0. 01
1 . 0 2 1
n.S.1 . 0 9 4
n.S.N
PとA
で中1
・小6
よ り中2
が低 く, 一 方FC
とAC
で は 逆 に 中1
・小6よ
り中
2
が高い とい う順であった。各学年毎 に旧 ・新姿勢間の 自我状 態反応 を比較す ると, 中
1
と小6
は 同 じ結果 を示 し,CP
反応 は旧姿勢で 高 くて( P〈 O.05)
,N
P反応 は新 姿勢 で多い (中1; pく 0. 01
,小6;
P〈 O.1 0)
0 旧姿勢でのCP
反応 は中2で も中1
・ 小6
同様 に多かった。0・ 5 0 2
この よ うに規範的な認知像が一方 n.S.傾親和型姿勢は
N
P反応 を予想 させ,姿勢 によって 異なった養護教諭認知 を持つ ことが知 られた。小 学生群 も同 じ結果であったが,彼 らには立位 中性 型姿勢 にFC
反応 も多い傾 向であった。c
pとNP
は共 に人が抱いている親( p)
の 自我状 態であ り,それか ら発せ られ る反応 には,大人の イ メージが立位や前傾の持つ姿勢 メッセージの中 か ら中学生 によって明確 に読み取 られて反映 して い る。 また,概観 的 に見れ ば,c
pとAC
反応 は旧 姿勢か ら多 く発せ られ,N
P,A ,FC
反応は新姿勢 か ら多 く発せ られ るよ うである。つま り, 旧姿勢 か らは規範的な,またそれ とは逆の従順な, 自我 の葛藤す る面が読 まれ,新姿勢か らは向社会的, 知的,開放的な, 自我の健康 に機能す る面が読み 取 られていると言 えよ う。2.
旧・新姿勢の学年間お よび学年別比較 (表3)
小学校4‑ 6
年生の3
学年間比較で,小学生群 は学年が進む につれてN
P認知の傾向が低下 し,CP
やA
の 自我状態 による対応 を予想す る傾 向が強 ま った。また,4‑ 6年生の各学年別比較 は,各学年 とも共通 して新姿勢でCP
が低 く,両姿勢共 にNP
,A
,AC
は変わ らなか った。個別 には,4
年生 は前 傾親和型 よ りも立位 中性型 に注 目しやすかった。5
年生は新姿勢の影響 を受 け,FC
の 自由な 自己表 出を予想 した。6
年生 は前傾親和型 に必ず しも影 響 されなかった。今回の中学生群では,学年間の分散分析の結果,
CP
反応は旧 ・新両姿勢 とも学年差 を示 さなかった が, 中 2のCP
得点 は両方 で最 も高い。N
PとAC
反 応は新姿勢でのみ有意な差 を示 し( P〈 O.05),Aと FC
反応 は旧 ・新両姿勢共 に有意な差 を示 した (い ずれ もpく 0. 0 1 )
。多重比較 の結果はいずれ も有意 に,では強い ものの,学年が高い程,義 護教諭の保護的で知的 に活動す る, 共通 に知 られた面が生徒か らは必ず しも強調 され な くな り,む しろ自由で開放的,協調 し順応す る,
どの人の内にもある子 どもの 自我状態 に気づかれ るようになる。 ここには,意志的で人を労わ り知 的 に行動できるな どの個人を強調 した見方か ら, 多 くの人 と協力 し共感す る関係 を持つ社会人隼ま で拡大 した見方‑変わ ってい く,その様相が反映 されているのではないだろ うか。青年期前期の小
6
・中1
頃まで に受 け入れ られていた大人像 の中 にある,P,A,Cが姿勢 によって促進的 に リリー ス (解発) され,養護教諭‑の認知 も転換期 を迎 えるのであろ う。学年別の特徴の一つ として, 中
2
では新姿勢のc
p反応が 旧姿勢 に比べ る と更 に低 くなってい る 点 に注 目したい( P〈 O. 01)
。加 えて新姿勢 におけるA ( 7.60)以外 の 自我状態の反応得点がほぼ平準
化( 2. 32‑3. 47)
している点 も注 目され る。 ちな みに,最低〜最高の得点範 囲は中1
で1. 37‑4.16
, 小6
で1. 2 8‑4 .1 0
である。中 2におけるこの よ うな得点の平準化は,養護 教諭の対応が多様化 して予想でき,従 って 自我状 態か ら分析できる養護教諭のパーソナ リテ ィも多 面的 に認知 され るよ うになっていることを示唆 し ている。それはエ ゴグラム ・パ ターンに言われ る
A
優位適応型類似 の 自我構造 を している と考 え ら れ る2)。 この意味で,中2
頃の生徒 はバ ランスの とれた養護教諭像 を認知 しは じめるのであろ う。姿勢が学年差 を捉 え,それか ら養護教諭 に対す る新たな認知像が知 られ る とすれ ば,小
6
・中1
頃を境 に養護教諭の対応 にも変換が求め られ るで あろ う。また, 中 2が もし養護教諭 のパー ソナ リ テ ィをバ ランス良 く捉 えることができて くるので あれば,生徒側の発達 とい う要因 と養護教諭側の(9g.
) 6t '
(ZSL)9T4(F6')6g.(∞∞.)諾.(CL.)tS.(∽・N)UV
(69.)8t
. (O S . )
St'(TO.I)99.(卜∞')09'(SL+)6g. (t∞.)gE:+(F6.)99.(諾.)9tJ(CL.)0寸.(SL.)f7g.(OT・9)Ud(0
9
.)tN.(6L')t寸.(C9.)LZ.(6
t.I)OE:+Z(6
Z.I)寸Z.I(LC.I)09.N(gZ+I)Ng.I(LN.I)9CJt(9・t)V(tE:tt)Lttz(CC.I)∞Z.I(9C.I)F9+N(SZJt)tS.I(ON.I)SZ.I
(08.)卜寸.(NN.I)f7t.I(諾.)∞t.(L6')T6'(∞O.I)E:I.I(6・8)d
N
(Z∞ . ) 等
.(gZPt)OT't(6V)St.(∞6.)t∞.(66+)t∞.(SO.I)LLJ(卜∞.)等.
(6 8
.)tSJ(ト・寸)dU(寸卜.)SC.(NN.I)∞
N.I(G S
)塑 野 鮮
(GS)撃E3 7E (G S ) 牽 野 ・TJti・
d\塑1(G S ) 撃 野 zk
轟 萎 ギ tj e
寝覇稚雅?]点れ炭酸(革 値 ) 哨 磐 Q) 〜 ?
iTJ官許rly麻耕・ rl唄 世 事 # 皿 Q) (
N甘〜 9 ′rr ) 牡 胡 朴 甘
寸哨N与>9′TJ・t与sod>d
(09.
N)
NE:'N(等 .I)
tgJt(∞ 6
.I)99.t挙振(C6tt )
9Z.N(C9 'T) 68
.I(6
9.I)N卜.t挙uJt〇.〇>d
(Lg+N )
CT.C(CL +I)
LE:+I(gZ.I)∞
N.T些振t〇.〇>d
(OW N)
CLLN(芯 .I) O S ft
(守.I)gtLt室BJtO.〇>d
(∞LJE:)
09JLt〇°>d
(6L.C )
TN.i .S.u
寸
寸S
d(t ∞ .N)
L∞.6(6L JN)
99.6.S .u
∞E:E:
.
0 (OT'C)t6 '6
董簾(t寸.C)LL'6室E]J
so'〇>d
(6t.N )
LN.C(CO +N)
9t.寸(CN.N)OtJ寸基振(9V N)
8ttC(E:E : JN)
TT.C(St'N)99.m室
E]J(LZ.N )
L寸.C(F6 Jt)
諾.Z(gt.N)E:0.E:(ZS'N )
L寸.寸(gE : .N)
TL'E:(LS'N)∞L'C・宜]・T瑚歯
d \ 聾
)(G S ) 型 野 ZE d \ 型
1(G S ) 撃
野軒d\埜)(G S ) 塑 雷 7tF
( N
甘
〜 9′rr ) 礎qT州娘・ 海女 益虫JU n増(章促)
倒
潜
〜?埋骨計r叩廿朴Q)r97鵜
匝
廿朴森
7Q)林
振哨 E ] l
C・1 3 0
太 田 誠耕 ・須藤 (長峰)紀子 ・早川三野雄姿勢 とい う要因 とが対応のあ り方 に変化を生み出 し,児童 ・生徒理解 も拡大 されてい くのであろ う。
しか し, この ことについては前報で触れた小
6
に 対す る新図版の適否 も含め,今後 中 3以上の資料 を加 えて検討 しなければな らない。3.
生徒 の 自我状 態別 にみ た 旧 ・新 姿勢 の比較 (表4)
前報で児童の 自我状態 と相互作用 して新姿勢で は旧姿勢 に比べ次の よ うにメッセージの読み取 り, 意味づ けがな されていることを示 した。児童がCP の 自我状態で発話 している時,養護教諭の前傾親 和型の姿勢は状況や関係 を修復す る調整役 を期待 させ る。
N
Pの時 にその姿勢は児童の抱 く自我状態 と養護教諭の伝 えるメッセージ とを矛盾 ・競合 さ せて しま う可能性 を持 っていた。Aの時 にその姿 勢 は子 どもたちをもっ と知的な者 として認めるよ うな,養護教諭か らの理解 を期待 している面があ った。児童がFCの時 には,養護教諭の新姿勢 は柔 軟多様 なコ ミュニケーシ ョンができるとい う期待 を持たせた。ACの時 には,旧姿勢では規範的な 自 我状態 も認知 されていたが,姿勢の違いは児童の 認知 に決定的 には影響 しなかった。要す るに,児 童の 自我状態 によって姿勢 の伝達す るメッセージ は変化す ること,従 って前傾親和型の姿勢である ことだけが児童の健康要求を常 に充足 させ るので はなかった。次 に, 中学生群の結果 について述べたい。生徒 の 自我状態がCPの時,養護教諭の 自我状態は旧姿 勢 よ りも新姿勢 ではCP,NP
,FC
が有意 にまたは 有意な傾 向をもって低い と見 られている( CP;pく 0 . 01
,NP,FC;P〈 O.1 0)
0Aと AC
は両姿勢で差がなかった。生徒が規範的な 自我状態でいる時,前 傾親和型新姿勢 には生徒の側の判断基準や考 え方 に任せ るが,一面 に自らの判断で現実的 に物事 を 即決できない面があることも捉 えている。CPの生 徒 にとっては立位 中性型 旧姿勢の方が先生か らの 対応がわか りやすい と言 って も良いだろ う。 しか し生徒 がCPだか らこそ,先生は親
( p)
の 自我状 態 を前面 に出 した り,生徒の真剣 さを省みないで 関わって くることはな く,任せて くれ る と,生徒 には思 えるのか もしれない。生徒がNPの 自我状態の時,養護教諭 は前傾親和 型 を とりつつ も規範的なcpで対応す る,と有意な 差 を以 って見 られている
( P 〈 O . 0 1 )
。 これは小学生 群 と逆である。CP以外の 自我状態では両姿勢間の反応 に有意な差 はなかった。
N
P場面でのみ新姿勢 にCP反応が高い ことは,生徒がNPの 自我状態であ れば,養護教諭 はその よ うな生徒の思いや りのあ る,支持的な親の 自我状態 を肯定 し,保証す る と い う形 を とって規範的 に生徒 と対応 して くれ る, と見 られているのであろ う。 同 じ保証 を与 えるの であって も,小学生はそれ を旧姿勢か ら, 中学生 はそれを新姿勢か ら読み取 りやすい。 中学生 には 機嫌良 くて好意的で,生徒 を信頼 して任せ る態度, もしくは思い込み と生真面 目さが認知 されやすい。前傾親和型新姿勢は この よ うな中学生の養護教諭 認知 を促す働 きを しているもの と思われ る。
生徒 の 自我状態がAの時,姿勢 の違い を問わず 多 くの場合 に生徒 は,養護教諭 を
A
やACで対応 し て くれ るて,良 く仕事のできる,協力的な人 と見 てお り,生徒 と養護教諭双方の知的,順応的な 自 我状態が相補的 に機能 している と考 え られ る。 こ れは小学生群 と同 じである。生徒の 自我状態がFCの時,養護教諭のFC反応 を 予想す る回答が旧姿勢 よ り新姿勢 に有意な傾 向で 高い
( P 〈 O . 1 0)
。生徒 も,率直 にそ してス トレー ト に感情や 自己表出を して も,明るい世話好 きな新 姿勢の養護教諭が保健室 を安心のできる場 として 確保 していることを知 っているのであろ う。 これも小学生群 と同 じであった。
生徒がACの 自我状態である時,NPやAによる対 応 を生徒の多 くは予想 してはいるが,姿勢の違い は生徒の養護教諭認知 に影響 していなかった。小 学生群で新姿勢か らAを予想 した反応が他 の 自我 状態の反応 よ りも多 く,彼 らがその姿勢か ら明解, 安定的 に対応 され ることを期待 したの と同 じよ う に, 中学生群 も養護教諭 にはいつ もNPや
A
(小学 生群では加 えてCP)で対応 され る,つま りいつで も生徒の健康要求 に応 え,合致 した対応 をして く れ る と見ているのであろ う。以上の よ うな,生徒の 自我状態 に対応す る養護 教諭 についての認知像 を要約すれば, 中学生が国 中の人物 に同一視 してCPやNPの時 には,前傾新和 型は,生徒 の親の 自我状態 に任せて しまい, 自分 か らは積極的 に関わ らず受身 になる, あるいは保 証す る とい う形で安定的な関係 を確保す る。FCの 時,保健室 は安心できる場 として保証 されている。
Aと AC
の時 には,生徒の現実 の要求 を満たす仕事 ができる, とい う認知像が働いている。新姿勢が 常 に単一の意味 を伝 えるのではないが,生徒主導 の関わ り方 の時( c
p,NP,FC)には,新姿勢 は中学生 との安定的な関係 として現れやすい。生徒 がAで現実的な行動がで き,あるいはACで消極的 になる と,立位 中性型で も前傾親和型 で も仕事 中 心 に現実の健康要求 を満たす養護教諭が認知 され やすい。
Ⅳ
まとめ前報小学生群 の考察で も述べた ことであるが, 児童 ・生徒 の 自我状態 によって養護教諭の姿勢の 影響 は異なって認知 された。 しか し, 旧姿勢 よ り も新姿勢 において養護教諭 は多様 に知 られ,生徒 か ら新 しい理解や 関係が得 られ る可能性 は高いだ ろ う。多様 な ライ フス タイル,生 き甲斐 ・目標, 経験や能力な どが養護教諭 の中に研磨 ・蓄積 され, 児童 ・生徒 の 自我状態がそれ を求めれ ば,それは 現実の ものになる ことを児童 ・生徒 に伝 えな けれ ばな らない。
児童 ・生徒 か ら認知 され る養護教諭 の 自我状態 パ ター ンが 中
2
においてA
優位適応型‑ と,A
を ピ ーク とし他 の4カテ ゴ リーが平準化 された認知像
に変わ って きた。小学生 に とっての期待 され る認 知像 と中学生 ・高校生 に とって,おそ らく教職員 との関係で期待 され る認知像 がパー ソナ リテ ィ として把握 で きてい くとすれ ば,今後 もい くつかの 研究報告 が積み重ね られてい くことで,それ は 「養 護場面エ ゴグラム」 に描 いた 旧姿勢 ・新姿勢 の一 つの成果 とな るだ ろ う。
Ⅴ 文献
1
)長峰紀子,太田誠耕,早川三野雄 養護教諭の 姿勢 と児童の養護教諭認知 弘前大学教育学部紀要 第 9 1 号, 1 1 9 ‑1 2 9 ,2 0 0 4
2)
末松弘行,和田通子,野村忍,俵里英子 エゴ グラム ・パターン1 9 8 9
,金子書房謝 辞
本研究にご協力下 さった中学校
3
校の先生方,生 徒のみなさんに心から御礼申し上げますO付 記
なお,調査研究名 「養護場面エゴグラム」に用い ている "エゴグラム"の語については慎重でなけ ればならないが,当面はこの名称で誤解を生 じな いように留意 しながら継続 したいと考えている。