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S y n t h e s e s  o f  H e t e r o g e n e o u s  Network P o l y m e r s  from  P o l y ‑ L ‑ l y s i n e  C r o s s l i n k e d  w i t h  U r e t h a n e s  

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(1)

8 8  

ウレタン架橋によるポリ

‑L‑

リジン系 ヘ テ ロ ネ ッ ト ワ ー ク ポ リ マ ー の 合 成

古 川 陸 久 * 山 口 幸 男 * * 横 山 哲 夫 * 田 中 武 英 * * *

S y n t h e s e s  o f  H e t e r o g e n e o u s  Network P o l y m e r s  from  P o l y ‑ L ‑ l y s i n e  C r o s s l i n k e d  w i t h  U r e t h a n e s  

by 

M u t s u h i s a  FURUKA  W A  

(Materials Science) 

Y  u k i o  Y  AMAGUCHI 

(Department o f  Chemistry ,  Texas Tech. University ,  Lubbock ,  Te : x a s ,  U.S.A.) 

T e t s u o  YOKOYAMA 

(Materials Science) 

and T a k e h i d e  T  ANAKA 

(Facu 1 t y o f   Engineering ,  Kyushu University ,  Fukuoka) 

SYNOPSIS 

In a previous paper ,  the  authors  defined  a network polymer  comp o . sed o f   d i f f e r e n t   poly‑

meric chains a s   、 heterogeneousnetwork polymer , グ and reported the synthesis and a few mecha‑

n i c a l  p r o p e r t i e s  o f   [PCbzLL]

[PEG‑HMDI]type heterogeneous network polymers. In t h i s  paper ,  the heterogeneous  network  polymers  were  prepared  by c r o s s l i n k i n g   polylysine  chains  with  hydrocarbon chains through urethane b r i d g e s .  

The following procedures were adopted. 

[Procedure 1 ]   I n t e r f a c i a l   condensation method 

PLL‑HCl were allowed t o  react with butanebischloroformate. 

[Procedure 2 ]   NCA (N  ‑Carbo : x y anhydride) method 

Bis‑ε‑N ‑carboethyleneo : x y‑L‑lysine was prepared  by reacting L‑lysine HCl with butanebis‑

chloroformate and then  converted  t o   bis-ê-N~carboethyleneo:xy-L-lysine N‑carbo : x y anhydride  by phosgenation. The network polymers were obtained by the polymerization o f  bis‑NCA. 

The s t r u c t u r e s  o f  these network polymers  could be varied by changing the  molar  r a t i o   o f   amino group o f  [PLL.  HCI] to chloroformate  i n  procedure 1 ,  and by cha nging  the molar  r a t i o   o f  bis‑NCA to mono‑NCAin procedure 2 .  

The heterogeneous network polymers thus obtained were pale‑yellow

, 

s t i f f   o r  curdy p a r t i c l e s   from  procedure  1 ,  and leathery o r   resinous f i 1 m from  procedure  2 .   The polymers swelled  i n  

*材料工学科

**現在;テキサス工科大学化学科 米国テキサス州、│

ラポック市

***九州大学工学部福岡市東区箱崎

(2)

ウレタン架橋によるポリーL‑ リジン系ヘテロネットワークポリマーの合成 8 9  

dimethylacetamide ,  dimethylformamide ,  dichloroacetic acid ,  formic acid e t c .   A typical  poly‑

mer prepared by procedure 2  showed Tg at ‑l c C and high modulus above room temperature. 

1 .

緒 員

近年,高分子材料の諸物性の改質向上のために,

ブロック共重合やグラフト重合による異種のポリメリ ツクシークェンスを鎖の中にもつ共重合体が得られて いる 1 , 2) 。著者らは,との種のものを含み,異種高分 子鎖からなる網目でもって構成されている三次元化物 を喫ヘテロネットワークポリマー"と名付け,その合成 と新規な物性の発現を期待して研究を進め,先に,ポ リー ε‑N ーカノレボベンゾキシー L ーリジンと末端にイ ソシアナート基を持つポリエーテル類との反応による ヘテロネットワークポリマーの合成、法とニ,三の物性 を報告した 3 ) このポリマーは,常温でコ

o

ム状物質で あり,ポリペプチド鎖とポリエーテ J レ鎖からなる網目 であるにもかかわらずガラス転移点は唯ひとつの値を 示した.

他方,ポリペプチドを基剤とした三次元化物の合成 は,筋肉モデル等の材料として生命現象の解明に寄与 する点で,また工業材料としても特殊な極性高分子で ある点で非常に興味深いものである.しかしながら,ポ リペプチドの三次元化物の合成の報告は,その合成面 の困難性よりいまだ余り多くなされていない.結城は

,両極性ポリペプチドとして Lーグルタミン酸, L

‑リジン, D , L ーシスチンからなるポリペプチドを膜 状に合成し,乙の膜が両性イオン的に働くメカノケミ カ J レシステムを形成する乙とを確めている 4 > また,

野口, J .   Y.  Yang らは,ポリ ‑ L ーグルタミン酸を グリセリンで架橋して三次元化フィノレムを得て結城と 同様の検討を加えている 5 ) Yung D.Kim ,  1 .   M .  

Klotz は,ポリーグノレタミン酸 42 ーリジン HBr 28 ー アラニン 30 の共重合体を S‑S架橋しているが.

乙のように,ポリペプチドの三次元化物の合成の報 告は少ないし,またポリペプチドのような極性高分子 鎖と炭化水素鎖のような無極性高分子鎖とからなるヘ テロネットワークポリマーを合成することは,興味あ ることである.本研究では.先に報告したと同様に側 鎖にアミノ基をもっ

L

ーリジンを基剤として,ピスク ロ J レギ、酸エステノレを用いてヘテロネートワックポリマ ーを合成することを目的とした.

2 . 実 験

2 . 1   三次元化物の合成法

ヘテロネットワークポリマーは次の二つの方法によ って合成した.

( 第 l 法)界面縮合法

Schotten ・ Baumann 反応を利用した界面重縮合法 によって,ポリリジン塩酸塩 (PLL.HCl) C  1  Jとピ スクロ J レギ、酸エステ J レ C l I J との反応により三次元化 物を合成した.合成プロセスを図 l に示した.

アミノ基とクロ J レギ酸エステ J レとの官能基比 K を ( 1 )式で定義する.

1 1 

K =   C‑NH2J /  C‑O ・ C‑G l J ( 1 )   K を種々変化させる乙とにより,図 2 に示した側鎖

に官能基をもったヘテロネットワークポリマー [PLLJ ー[BU]が合成できる。

( 第 2法) N C A 法

リジン塩酸塩とピスクロノレギ、酸エステノレとを反応さ せ,ピスす帽 N ーカノレボエチレンオキシ ‑L ーリジン

〔皿〕を合成した.次に Fuchs‑Farthig法によりホ スゲンと反応させて, ビスー ε‑N ーカノレボエチレンオ キシ ‑ L ーリジン ‑ N ーカ J レボキシ無水物 (Bis

L

NCA) C 町〕を得て, 乙れをジオキサン中で重合する ととにより三次元化物を合成した.とれは,第 l 法で K=lで合成されるポリマーと同ーの構造である.ま た , Bis‑L‑NCAと ←Nーカ J レボベンゾキシー L ーリ ジン ‑ N ーカノレボキシ無水物 (Cbz‑L‑NCA)CVJと を共重合して,三次元化共重合体を得た.合成プロセ スを図 3 に示した.

2 . 2   中間体の合成

2 . 2 . 1   ブタンピスクロ J レギ酸エステノレ

常法

7)

I こ従い1, 4 ーブタンジオーノレ(減圧蒸留にて

o  I : f  

I:i 

4C‑? 一 時 (?川

N セ ト ' H C l

‑E

.

p i v  

n V H F

‑ M

n v

 

D  

H 

n v  

nv

"

pi

v 

P L M  

F i g .   1 .   Synthetic procedure by I n t e r f a c i a l  

Condensation. 

(3)

90       長崎大学工学部研究報告第5号 昭和47年12月

H−N        .    .  .         C=O

   l      l

    F顧Th。,七1。。、。,e。f[PLL]捌],yp。 h,ter。g。。。。。, n,・w。,k p。1ym。r.

  H

囎OH+_CII。(C臓・呈α

  I

  NH2・HC星

      NH2    HO       OH     NH2

         遡」H÷噸睡肖とrイCH射・さ敵C臨旨÷H

     −       COOH      COOH

       〔瑚

      〔団

。、

  C−NH

寮一IH懸C比調。CH④

      〔▽l

         Fig.3.  Synthe七ic procedure by NCA me七hod.

(4)

ウレタン架橋によるポリーL一リジン系ヘテロネットワークポリマーの合成

91

精製133。C/20mm1Jg)とホスゲンとを不活性溶媒で

あるテトラヒドロフラン中で,氷で冷却しながら縮合 させて得た.反応には,減圧下で蒸留して使用した.

沸点,元素分析,赤外吸収スペクトルにより確認した.

 元素分析  実測値  C33.5%  H3.8%

       計算値  C33・5%  且3.8%

 沸点    104。C/5mmHg(96〜97cC/4mmHg3))

 2.2.2 ポリリジン塩酸塩

 :L一リジン塩酸塩の側鎖アミノ基の保護のため,L一 リジン塩酸塩とベンジルクロルフォーメートと反応さ せ,ε一N一カルボベンゾキシーL一リジンを得た.これを ホスゲンと反応させてε一N一志ルボベンゾキシー:L一リ ジンーN一カルボキシ無水物(Cbz一:L−NCA)を得た.

酢酸エチルと石油エーテルで再結晶を数回繰返し精製 減圧乾燥した.

 Cbz一:L−NCA  融点  100℃(文1二値100りC9))

        収率  75%

 乾燥したCbz−L−NCAをジオキサンに溶し,開始剤 としてトリエチルアミンを加えた.室温で約ユ20時間 静置重合させ,ポリーε一N一三ルボベンゾキシーL一リジ ン(PCbz:LL)を得た.赤外吸収スペクトル,元素 分析により確認した.

 PCbz:L:L 元素分析

 実測値 C63.8% H 7.0% N 10.7%

   繰返し単位当りC、4H、803 N2として  計算値 C64.1% H 6.9% N 10.7%

 PCbz:LLを熱氷酢酸に溶解し,70・Cでかきまぜな がら乾燥塩素ガスを吹き込み飽和させる事により,側 鎖アミノ基の保護基であるカルボベンゾキシ基を脱離 させて,ポリリジン塩酸塩を得た10).赤外吸収スペク トルと元素分析値よりP:L:L・HCIであることを確認

した.

 元素分析 実測値 C43.0% H 8.0%N16.0%

 繰返し単位当りC6H、3N20C1として

     計算値 C43.8% 且7.9%N17.0%

収率  75%

 2.2。5 ビスーε一N一日ルボエチレンオキシー:L一リジン

     (皿)の合成

 L一リジン塩酸塩18.39(0.1mol)を2N NaO且 100m1(0.2皿01)に溶かし水を減圧留去した.少量 のエチルアルコールを加えて水分を除き,残さにクロ ロホルム300ccを加えて激しくかきまぜて懸濁させ た.混合物を0〜一5。Cに冷却して,ブタンビスクロ ルギ酸エステル10.79(0.05mol)をクロロホルムと ともに,強くかきまぜながら滴下した.ユ〜1.5時間後 には全体がかゆ状となった.酸ク.ロリド臭がなくなる

まで室温でかくはんを続けた.クロロホルムを留去し,

残さを1%酢酸水で巾和し水を留去しクロロホルムを できるだけ留去した.得られた白色沈殿に無水アルコ ールを加えて還流し,冷却後ろ過しアルコール,エー テルで洗った.得られた沈殿を6NHC1に溶かし,

活性炭で処理した後,6N NaOHを加えて中和沈殿さ せた.沈殿物は沸別し,水洗乾燥した.生成物の確認 は,元素分析,赤外吸収スペクトルにより行った.

 元素分析 実測値 C50.2% H 7.7% N 11.1%

      計算値 C49.8% H 7.8% N 12.9%

 収率   60〜70%

 赤外吸収スペクトルを図4に示した.リジン塩酸塩 のIRスペクトルにはない,ウレタン結合の特性吸収 が3325cm−1(N且伸縮)1700〜1680cm−1(C=0伸 縮),1275cm−1,1070cm冒1(エステルのC−0−C伸縮)

にみられる.また3050cm−1から2500cm−1までの 一NH吉伸縮,2100cmゴに一NHもの倍音,1510cm−1 の一NH§二二振動三一NH右に基づく吸収がみられ

る.

 これらのことにより新物質であるビスーε,N一カノレボ エチレンオキシ壬一リジンの生成が確認された.

 2.2.4 Bis一:L−NCA(IV)

 Cbz一:L−NCAの合成に準じて行なった11).

 小さくすりつぶした(:皿)6gをジオキサン250m1 に懸濁し,50〜60。Cでホスゲンと10〜12時間反応さ せた.反応は緩慢に進行した.この懸濁液を沖過し透 明な液を得た.この沖液からジオキサンを留去し,残 留シロップを石油エーテルで処理すると結晶化した.

結晶を酢酸エチルー石油エーテルで再結晶を繰り返し

精製した.

 元素分析 実測値 C48・9% H 6.9% N 10.6%

      C20R30N4010として

      計算値 C48.3% H 6.2% N 11.5%

2.3三次元化物の合成  2.5.1〔P:LL〕一〔BU〕の合成

 第1法による合成例としてK=2.5の場合を示した。

P:L:L・HCI O.32929(0・2mmo1)を0・1N可性ソーダ 水溶液25mlに溶かし,0〜5。Cに冷却した.これにブ

タンビスクロルギ酸エステル 0・04309(0・04mmol)

を溶したジクロルメタン2・5m1をかきまぜられてい る先の溶液に加えた.反応混合物は,急速に白色の沈 殿を生じた.約60分間反応させた後,ろ過し,沈殿物 を水洗し,次にアセトンで洗浄した.

2.3.2Bis一:L.NCAの重合

減圧乾燥したBis一:L−NCA(IV)0.8759を乾燥した

(5)

92

長崎大学工学部研究報告第5号 昭和4ワ年12月

、_、8

 』話   二   歪

  2

  頸

 ε一・『

:醗  」

4000 3000 2000 1500   1300 1000 700 500

Wave Number (cm『1)

:Fig.4.  Infrared spectrum of Bisε一N−carboe七hyleneoxy一:L↓ysine(KBr七able七).

ジオキサン15mlに急速に50。Cで溶解し,室温まで 放冷したのち,重合開始剤であるトリエチルアミン 0ボ02189を加えた.23。Cで約120時間静置重合した.

 2.5.5Cbz一:L−NCA(V)と:Bis一:L−NCA(IV)の     共重合

 Bis−L−NCA(IV)0.0484g(0.01 m mol)とCbz−

L−NCA(V)0.1419g(0.046 m mol)をジオキサン 8mlに急速に50。Cで溶解し,室温まで放冷したの ち,トリエチルアミン0・0218gを加えて23。Cで約 150時間静置重合した.

2.4三次元化物の物理的性質  2.4.1溶解性試験

 試験片を溶媒中へ入れ,一日放置した後,加熱しそ の後の状態を調べた.

 2.4.2 熱分析

 熱分析装置は島津製示差熱分析装置(DT−10B型)

を用いた.ポリマーの粒度を80〜100メッシュとし 昇温速度10。C/minで空気中で測定した.

 2.4.5密度,ガラス転移点,ヤング率

』密度12),ガラス転移点13)は既報の方法において 測定した.ヤング率は応カーひずみ関係より求めた.

応カーひずみ関係は島津オートグラフIM−100型(イ ンストロン型引張試験機,空気恒温槽付)を用いて測 定した.引張り速度2mm/1nin,測定温度は50。Cで あった.荷重一伸び曲線から応カーひずみ関係が計算 される.式(2)より10gσを10gγに対してプロット すれば直線関係が得られる.・

         σ=Eγπ       (2)

ただし,σは応力,γはひずみ,Eはヤング率, nは完

全弾性応答のとき1,完全粘性応答のとき0であり,

一般の粘弾性応答では0と1の間の値をとる14).

 2.4.4動的粘弾性の測定

 動的粘弾性の温度分散を東洋測器製バイブロン DDV一皿型を用いて周波数110cpsで測定した.

3.結果と考察

 3.1ポリマーの合成と確認

 合成したポリマーの合成結果を表1に示した.第1 法で生成したポリマーは淡黄色の砕きにくい粒状や綿 弓のものが得られた.また:K比を大きくした場合収 量が著しく減少した.第2法による合成でBis−L−

NCAの重合では,約1日たっと反応溶液の一部に膨 潤状態の膜が生成してきた.反応終了後,ジオキサン を減圧留去するとシート状成形物が得られた.また Cbz−LNCAとBis一:L−NqAの共重合では,重合開 始後,10数分すると綿状の生成物が少し析出してきた.

反応終了後,ジオキサンを減圧留去した.生成ポリマ ーは,透明な部分と不透明な部分がある薄膜であった.

いずれのポリマーも,室温で樹脂状の物質であった.

 ポリマーの溶解性を表2に示した。ポリリジン塩酸 塩は,水溶性であるが試料1〜5は水に不溶であり,

他の有機溶媒にも不溶である.またPCbz:LLはDMA,

DMF,DCA等に可溶であるが,試料4,5は膨潤し た.このことは生成ポリマーの三次元化を裏付けてい る.試料4,5はDCA,濃硫酸によって一部分解がみ られるが,ウレタン結合の切断によるものであろう.

 合成したポリマーの赤外吸収スペクトルを図5,6 に示した.図5には,PLL・HCIと〔P:L:L〕一〔BU〕

(K:一1)を示した.PLL・HC1には,3450cm−1から 2600cm−1に一NH§伸縮,2000cm−1に一NH吉の

(6)

ウレタン架橋によるポリー:L一リジン系ヘテロネットワークポリマーの合成

95 Table 1.

Syn七heses of七he He七erogeneous Ne七work Polymers

No. Procedure 王(*   :Elemen七ary analysis

Found       Ca,1cd.

Yield

(%) Appearance

C H N C H N

1

2

3

4 5

1

1

1

2

2

1 50.1

2.5  46.1

5 48.8 50.0 1/5**   59.0

7.6 7.3 7.2

12.4  54.3

12.2    49.3

11.3    46.2

7.8   11.9   54.3 7.3   10.5   62.6

7.5 6.1

7.8 7.5

14.1 16.0 16.3 14.1

7.0  11.3

95 29

10

s七iff par七icle

sof七 par七icle

curdy lea七hery reslnOUS

*)K=〔一NH2〕/〔一〇COC1〕

**

j〔Bis一:L−NCA》〔Cbz一:L−NCA〕

Table 2.

The So111bili七ies of七he Syn七hesized Polymers

No. DMA DMF DCA DMSO HC・・Hm−C・…1緬、

1N NaOH:

1 4 5

swollen  swollen swollen  swollen swOlle11

swollen par七ly decompd。

swollen PCbzl.L  soluble  soluble  soluble PLL・HCl

insoluble  insoluble  insoluble swollen  swollen

swollen  swollen

insoluble swollen

swollen par七ly decompd.

par七1y decompd.

insoluble

insoluble

soluble

倍音,1625cm−1に 一:NH為 非対称変角動振の一連 の一N}{書に基づく特有の吸収があり,3260cm 1に NH伸縮,1660cm−1にC=0伸縮(アミド1),1525 cm−1にアミド皿(NH変角とC−N伸縮)のアミド 結合に基づくペプチドの特性吸収がある.これに対し て〔PL:L〕一〔BU〕には,一NH憲に基づく一連の吸 収がなくなり,新に3300cm−1にNH伸縮,1720〜

1700cm−1にC=0伸縮1260cln−1,1150〜1070cm亭1 にエステルのC−0−Cの伸縮振動の吸収が現れてくる.

、これらはウレタン結合の特性吸収帯であ.る.このこと と,690cm−1付近のC−Clに基づく吸収がない事よ り目的の三次元化物の生成を確認した. K−2.5,5

(試料2,3)の場合も同様にウレタン結合の吸収が現 れて一NHちに基づく一連の吸収強度が相対的に減少

した.

 図6には,NCA法で合成したポリマー(試料4,5)

の赤外吸収スペクトルを示した.試料4は試料ユが示 したそれと全く同様の吸収スペクトルを示している.

試料5のそれは,図6に点線で示した部分以外は全く 試料4と同様であった.すなわち,3030cm4芳香核 のCH:伸縮,1450cm需1にベンゼン核の,740cm−1,

698cm−1にベンゼン核のCH面外変角(モノ置換)に 帰属されるベジゼン核に基づく吸収がある.これらの

赤外吸収およびポリマーの溶解性から,目的の三次元 化物の生成を確認した.

 3・2 〔PL■〕一〔BU〕の熱分析

 合成した 〔P:L:L〕一〔BU〕(試料1)の示差担曲線 をPL:L・HC1およびPCbz:Lしとともに図ワに示し た.PL:L・HCIには,100から125。Cに大きな発熱 ピークが,また300から325。Cに酸化分解による大 きな発熱ピークがある.〔PL:L〕一〔BUコとPCbz:L:L は同様な示差熱曲線を示すが,340から580。Cに大き な酸化分解による発熱ピークがある.一般に線状ウレ タンの熱分解温度は280から3200Cであるが,ウレ タン結合を持つこのポリマーの分解温度が高いのは,

ポリペプチド鎖に基因するものであろう.

3.3三次元化フィルムの二,三の物性

 試料4の三次元化フィルムは,密度1.148g/cm3,

ガラス転移点一1。C,50。Cでヤング率2.6×1084ノηθ/

αη2,破断伸び129.3%,破断強度5.47×107{砂ηθ/

o御2であった.先に報告した〔PCbz:L:L〕一〔PEG〕一

〔HMDI〕系ヘテロネットワークポリマーと比較する と,密度,ガラス転移点は同程度の値をとるが,ヤン グ率は約100倍である.

(7)

94

長崎大学工学部研究報告第5号 昭和47年12月

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ノノ@   い〆

ノ       冒

4000     3000       2000     1500    1300      1000       700

       Wave Number (cm−1)

Fig・5・  Infrared spectra of[PLL・HCI】and[P:L:L]一[BUI(Sample 1).

      ……[PL:L・HC1](1(Br table七),一[PL:L】一[BU1(KBr七ablet).

500

①−

8

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§

、 ρ v

/、幽    

議A・・ノ

   》v

4000 3000 2000 1500 1300 1000 700 500

:Fig.6.

Wave

Number (cm『1.)

111frared spec七ra of He七erogeneous polylner by NCA me七hod。

(K:Br七ablet). _Sample 4,・…・・Sample 5

 図8に動的粘弾性の温度分散を一30。Cから120。Cま で測定した結果を示した.E は一10〜40。Cの転移領 域を過ぎたのち109〜108のπ6/αη2の高いラバリープ ラトーを示した.七anδは20。C以上で平坦となった.r

4.結

 2つの方法により,L一リジンを基剤としたポリペ プチドからなる新しいヘテロネットワークポリマーを 合成した.1

 界面縮合法により得られたポリマーは粒状であるが.

NCA法によって合成したポリマーは,ガラス転移点 は一1。Cであり,室温以上でも高い弾性率を示し,か っシート状として弓取できるので材料としての応用の 可能性が期待できる,

 本研究では,ビスクロルギ酸エステルを比較的鎖長 の短いブタンビスクロルギ酸エステルに限った.より 鎖長の長いビスクロロフォーメートとの反応を検討す る.ことが今後の課題である.

1) 共重合体の合成と物性 化学増刊27(1967)化学同人 2)M.Mikhailov, G. S. Nenkov:Angew. Makromol.

 Chem.,1g,91(1971)

3)T.Tanaka, T. Yokoyama, Y. Yamaguchi, M. Furu−

 kawa, T. Mori,:J. Polym. Sci., A−19,2745(1971)

4)結城:日fヒ77229(1956)

5)H.Noguchi, J. Y. Yang.:Biopolymer 2,175(1964)

6)Yung. D. Kim, Irving. M. Klotz,:Biopolymer 11,431  (1972)

(8)

ウレタン架橋による一L一リジン系ヘテロネットワークポリマーの合成

95

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  Temperature   ( QC)

Fig.7. DTA analysis ofこP:L:L〕一〔BU〕,〔PL:L・

      HC1〕, and〔PCbzL:L〕。

    _ 〔PLL〕一〔BU〕,(Sample 1)

   一・一〔PL:L・HCI〕

    …… 〔PCbzLL〕

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10刈

7)W.R. Sorenson, T。 W. Compbe11 高分平合成実験  法 (星野,依田訳)P.29(1962)東京化学同人 8).岩倉}坂本,安田:日化82,606(1961)

9)結城;日イヒ77,48(1956)

10)Beコ. Ishai, A. Bergen:J. Org.Syn.,17,1564(1952)

11)野ロ;高分子実験学講座11,P.308(1958)共立出版 12)山酔,横山,田中:応化,75,1531(1970)

Fig.8.

      10−2

  0      50     100

    TemperGture(。c)

Tempera七ure dispersion of dynamic proper七y of He七erogeneous polymer

(sample 4).

13)横山,吉川,田中:長崎大学工学部研究報告2,86(1971)

14)T.L。 Smith, A. B. Mεgnusson.:J. Polym, Sci。,42,

 391 (1960)

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