平成
27年
度
学 位 論 文
ドミノタイ リングの数え上げ
― 線形代数の組合せ論への応用 と して一
兵 庫 教 育 大 学 大 学 院 教 育 内容・方 法 開 発 専 攻 自 然 系 教 育 分 野M141491
学 校 教 育 研 究 科 認 識 形 成 系 教 育 コ ー ス(数
学 ) 吉 岡 弘 和目 次
第1章
問題提起1.1
ドミノタイ1.2
ドミノタイ 第2章
線形代数2.1
ベ ク トル空間リングとは
7 7 8 ・5 ・5 20 25 29 29 35 40 4 . 44 48 48 5 . 52 55 59 64 64 68 7 . 77 82 リングの数 え方2.2
線形写像2.3
固有値・ 第3章
3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 第4章
4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 第5章
5.1 5.2 5。3 5.4 5.5 固有 ベ ク トル 線形漸化式の一般論 定数係数線形漸化式 固有値が重解 となる とき 線形3項
間漸化式 実数列 についての線形3項
間漸化式 D2■,D3,れ の一般解Kasteleyn行
列 グ ラフの表記 。名称 グ ラフと ドミノタイ リング との関係 Kasteleyn行列 マ ッチ ングの 回転 εの条件.…
Dれ,電 の値 を与 える一般式 Gれ,れ に対 す る行 列 κ Kasteleyn行列の固有値
σ2れ ,れ の場合 G2π-1,2あ の場合2れ
の具体例参考文献 謝辞 2 5 6 8 8
は じめ に
問題 と目的
本論文では次 の問題 について扱 う。 問題 :π ×η長方形 に1×2長
方形(ド ミノ)を敷 き詰め る方法 は何通 り あるか。・ 図 1:4×
5長
方形 の ドミノタイ リングの一例 ドミノタイ リングの数え上 げ問題である。数 え上 げについて,中
学校第2学
年 では樹形 図な どを利用 して起 こ り得 る場合 を順序 よく整理 し,漏
れや重複 な しに数 え上 げることによって確率 を求める場面で扱 っている。 また,高
校数学では,数
学A「
場合の数 と確率」で数 え上 げの原則や,順
列・組合せ及びその総数 の求め方 について理解 させ る とともに,そ
れ ら を具体 的な場面 に活用 で きるようにす ることを目的 に扱 っている。 本論文の問題 は れ を小 さな数 に固定すれば,適
当な単位正方形 に着 目 して分類 。整理す ることで,高
校生にも理解 で きるような素朴な数 え上 げ の問題 となる。例 えば,2×
η長方形 に ドミノを敷 き詰める方法であれば, 2× η長方形の左上端の単位正方形 に着 目す ると,こ
の単位正方形 を覆 う ドミノの配置 は2通
りに場合分 けす ることがで きる。 これ によ り,2×
η 長方形の ドミノタイ リングの総数 を%と
お くと,al=1,α
2=2で
あ り, 三項間漸化式 αれ=%_1+%_2(π
≧3)で
表す こ とがで き,一
般項 を求 めることが可能である。 同様 に π=3,π
=4に
関す る漸化式 を求め るこ とも可能である。 しか し,π
=5の
場合 において,す
で に同様 の手法で は一般項 を求めることが相当困難である。 また,m=2,π
=3,π
=4の
4 漸化式 に類似性等が見当た らず
,こ
の まま π ×η長方形 の場合へ と一般 化す ることは困難である。以上の ことか ら
,本
論文ではこの問題 に対 して線形代数 とグラフ理論 を用 いた,Kasteleynに
よる全 く別 の解法 を考察す る。Kasteleyn行列 は1960年代にKastebynに よって発見された。
Kasteleynはこの Kattelen
行列を導入 して
,正
方格子 2部 グラフの完全マッチングの数え上げが線
形代数的方法で扱えることを示 した。
Kasteleyn行列を用いて
,2π
×
2η長方形の ドミノタイ リングの総数を導 き出す と
, 4'爾ιtti (80S2面1111+COS2扇
∫lT)
通 りであるとい う結果が得 られる。数え上げ問題であるから自然数が導
かれるはずの式であるにも関わらず
,三
角関数が使われている点はとて
も興味深い。
線形代数の組合せ論への応用
行列 に関 しては平成21年
公示 の高等学校学習指導要領 か ら事実上排 除 されている。 しか し,行
列はベク トル とともに数学のあ らゆる分野で取 り扱われてい る基礎 的な概念 である。 それ は,数
学 の理論 の方面 ばか り で はな く,自
然科学,経
済学,理
工学 な ど多 くの分野での応用 がな され, その重要性 が非常 に高い。 その一方で,生
徒 に とって行列 は単 な る数 と は性格 が相 当異 な り,親
しみがたい概念 で ある と思われ る。 また,過
去 に私が行列の指導 を行 っていた頃 を振 り返 る と,そ
の指導の内容 は計算 指導が中心 とな り,行
列の必要性 や存在理 由な どの指導が十分 に出来ず, 行列が うまく扱 えていなかった ことは否 めない。私 はこの研究 を通 して, 改めて行列の持 つ性質 の有用性 や必要性 を確認 し,他
の理論 との関わ り も再認識 したい と考 えた。 この ドミノタイ リングの問題 は数 え上 げ とい う素朴 な問題 が行列 を使 って解 けるひ とつの例 である。 また,大
学数学 と高校数学 との関係性 について この問題 を通 して確認 をす ることも,こ
の研究 に取 り組 んだ 目的である。研 究内容の構成
本論文で は,
ドミノタイ リング問題 に対 して線 形代数 とグラフ理論 を 用 いた解法 を解説 す る。 ドミノタイ リング とは ドミノを縦 または横 に重 な らない ように並べて,m×
π長方形 に隙間な く敷 き詰めることである。 本研究で はちπ ×η長方形の各単位正方形の重心 に自 と黒の頂点 をおき,縦横に頂点を線分で結んだグラフ
(2部
グラフ
)を考える。すると
,
ドミ
ノタイリングはグラフにおいて ドミノの頂点を結んだ辺の集まり
(図 2,図 3)で 決まる。図3の 太線のように
,辺
の集まりのうち
,各
頂点に
1つずつ辺が接続 しているものを完全マッチングという。こうしたグラフ理
論の基本的内容については
,第
4章
で述べる。
O i l ● l e ‘ T l 1 0 ー 9 1 6 ー ● 一 0 三 t s ● ― 。 … “ … 図3:2部
グ ラフの完全 マ ッ 図2:ド
ミノタイ リング チ ングこのように
;
ドミノタイ リングの問題を
2部
グラフの完全マッチング
の数え上げ問題にすることで,Kasteleyn行列 κ の行列式を利用するこ
とが出来る。■の 不astebyn行 列を翠解するために
,第
2章
では一次独
立
,ベ
ク トル空間の生成
,次
元 といったベク トル空間に関する基本概念
について述べる。 また
,固
有値 と行列式の関係についても基本的な内容
について述べる。また
,第
3章
では
Kasteleyn行列の行列式の計算等で利
用するため
,数
列に関する定数係数線形漸化式の一般論について述べる。
Kattebyn行
列とは
2部
グラフの各辺に
+1か
-1を
対応させる写像ε
:グラフの辺 →
{±1)を考えて
,こ
のεを用いたⅣ文Ⅳ行列のことであ
る。このε
(瓦し
)の符号のつけ方が
Kalsteleyn行列を決定づける。この各
辺への符号のつ け方 を工夫す ることで,π
×η長方形の ドミノタイ リン グの総数 Dれ,π をKの
行列式 を用 いて Dπ,電=ldetκ
l と表す ことが出来 るのである。 このことについては第4章
で詳 しく述べ る。実際,こ
の εの符号のつ け方は,グ
ラフの各単位正方形の4辺
の うち6 εの値 が
-1と
な るのが奇数 となれ ば よい。 この説 明 には2部
グ ラフにお け る完全 マ ッチ ングは 「マ ッチ ングの 回転 」 とい う操 作 を通 じて互 い に 移 りあ うとい うこ とが重 要 とな る。 この こ とは2つ
の完 全 マ ッチ ングの 違 い を「交互 閉路 」 と呼 ばれ るもので表現 す る こ とに よって説 明 され る。 本論文 で は,2π
×2η長方形 の ドミノタイ リングの総数 D2π,加 お よび, π ×2η長 方形(π は奇数 )の ドミノタイ リングの総数Dπ,2れ を与 える一般式を求めている。また
,最
後には
cos昔や
COS昔など
cOsが計算できる値
第
1章
問題提起
1。1
ドミノタイリング
`
とは
本論文で は,m×
π長方形 の ドミノタイ リングの方法 は何通 りあるか を考 える。 ここで,自
然数 π,れ に対 して,π
×η`長方形 とは,縦
の長 さ が π,横
の長 さが ηの長方形 であ って, 1辺
の長 さが1の
単位正方形 に 格子状 に分割 されたものを指す。 また,π
×η長方形の ドミノタイ リン グ とは1×2長
方形 (以下1×2長
方形 の ことを ドミノと呼ぶ)を
縦 また は横 に重 な らない ように並べて,π
×π長方形 に隙間な く敷 き詰めるこ とである。図1.1に 4×5長
方形の ドミノタイ リングの一例 を示す。 図 1.1:4×5長
方形 の ドミノタイ リング 初 め に次 の問題 を考 えた い。 問題1.1.1図
1.2の よ うな 3×5長
方形 の ドミノタイ リングはで きるか。 図 1.2:ド ミノタイ リング はで きるか第
1章
問題提起 この問題 の答 えは 「で きな い」 で あ る。 ドミノタイ リング をす るため には 3×5長
方形 の15個
の単位 正 方形 に ドミノを隙間 な く敷 き詰 め る必 要 が あ る。 しか し,奇
数 個 の単 位 正 方形 に ドミノを敷 き詰 め る こ とは不 可能 だか らで あ る。 よって,次
の よ うな定理 が成 り立 つ。 定理1.1.2π
×η長 方形 の ドミノタイ リングが可能 で あ るた めの必要 十 分条件 は,π
また は ηが偶 数 で あ る こ とで あ る。 証 明 ドミノタイ リング可能 で あ る とす る と,面
積 ππは偶数 でな けれ ば な らない か ら,π
また は ηが偶 数 で あ る。逆 に,mま
た は ηが偶 数 で あ れ ば,
ドミノタイ リング可能 で あ る こ とは明 らかで あ る。□ 1。
2
ドミノタイリングの数え方
ドミノタイ リングの数 え方 を具体 的な例 を用 いて説明す る。2×4長
方 形の ドミノタイ リングは図1。3に
示す ように5通
りである。 この うち(4), (5)は別の種類 として数 えあげる。 この ように,π
×π長方形 の ドミノタ イ リングの種類 を数 える際 には,m×
π長方形 の回転や左右 の反転で重 なるタイ リングも別 の ドミノタイ リング として,す
べての種類の総数 を 求めるこ ととす る。田
mm
…
…
図 1.&2× 4長 方形の ドミノタイリング
以下
,π
×η長方形
(πまたはπは偶数
)のドミノタイリングの総数を
,m,。と表す。一般のれ
,πに対して
,Dπ
,2を求める手とを解説するのが
本論文の目的であるが
,準
備なしに結論へ至ることは難 しい。そこでま
ずは
,π
を小さな数に固定して
,各
れに対して
Dれ,れを漸化式により求め
る方法を考える。
f5) 14)第
1章
問題提起 定理1.2.12×
η長方形 に対す る ドミノタイ リングの総数D2,れ を αηとす る と,αl=1,α
2=2で
あ り,ま
た次の式が成 り立つ。 απ==απ_1「■απ=2 (η ≧:3) (1.1) 証 明 αl=1,α
2=2は
明 らかである。2× η長方形 の左上端の単位正方 形 に着 目す る と,こ
の単位正方形 を覆 う ドミノの配置 は2通
りに場合分 けす ることがで きる。図1.4に示 す ように,左
上端 に ドミノを縦 に配置 し た場合,
ドミノタイ リングの総数 はa7n_1に等 しい。 また,図
1.5に示 す よ うに,左
上端 に ドミノを横 に配置 した場合,そ
の下 に点線 で示 した ドミノを配置せぎるを得ないので
,こ
の場合のタイリングの総数はαれ
_2に等 しい。つまり
,漸
化式。ぉ
=%_1+α
η
_2が成立する。
" 哺 ●・ ●● 図 1.4:ド ミノを縦 に配 置 図 1.5:ド ミノを横 に配 置 ここで示 された漸化式を用いて求めた α2の
値 を表 1.1に示す。 表 1.1:D2,π D2,πは
,漸
化式や表で分かるようにフイボナッチ数列である
:D2,れの
一般項については第
3章
で紹介する。
定理
1.2.2α
π
=D3,πとおく。また
,3×
π長方形の左上
1つの単位正方
形を除いた領域
(図 1.6)に対する ドミノタイリングの総数を硫 とすると
,α
l=0,α
2=3,bl〒
1,b2=0で
あ り
,ま
た次の漸化式が成 り立つ。
απ=a7n_2+2硫
_1 硫=α
η_1+硫
_2(η
≧3) □ ? ら η 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 α π 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 (1.2)第
1章
問題提起 図 1.6:硫 の タイ リングの領域― 証明 α
l=0,α
2=3,bl=1,b2=0は
容易 に確 かめ られ る。 3×η長方形の左上端の単位正方形 に着 目す る と,
ドミノの配 置 は2通
りに場合分 けす ることがで きる。図1.7に示す ように,左
上端 に ドミノを 縦 に配置 した場合,そ
の下 に点線 で示 した ドミノを配置せ ぎるを得 ない ので,こ
の場合の タイ リングの総数 は 嶋_1に等 しい。 また,図
1.8に示す ように,左
上端 に ドミノを横 に配置 した場合,そ
のす ぐ下 に ドミノを横 に配置すれば,そ
の下 に点線で示 した ドミノを配置せ ぎるを得ないので, タイ リングの総数 は απ_2に等 しい6左
上端 に ドミノを横 に配 置 したす ぐ 下 に ドミノを縦 に配置すれば,タ
イ リングの総数 は 転_1に等 しい。つ ま り,漸
化式 αれ=α
れ_2+2硫
_1が
成立す る。 図 1.■ 左上端 に ドミノを縦 に配置図
1.&左
上端に ドミノを横に配置
次に
,図
1.6に示 した 臨 は左端の単位正方形に着目すると
,
ドミノの
配置は
2通
りに場合分けすることができる。図
1.9に示すように
,左
端に
10一
\
第
1章
問題提起 ドミノを縦 に配置 した場合,タ
イ リングの総数 は απ_1に
等 しい。 また, 図1.10に示す ように,左
端 に ドミノを横 に配置 した場合,そ
の下 と上 に 点線で示 した ドミノを横 に配置せ ざるを得 ないので,タ
イ リングの総数 は 鋭-2に等 しい。つ ま り,漸
化式 られ=α
π_1+硫
_2が
成立す る。□ 図 1。
)硫
:ド ミノを縦 に配 置 図 1。lQ硫
:ド ミノを横 に配置 ここで示 された漸化式(1.2)を用いて求めた αれ,場
の値 を表1.2に示す。 表 1.2:D3,π 定理 1.2.3 απ=D41π とお く。また,4×η長方形の左上の縦2つ
の単位正 方形 を除いた領域(図 1.11)に対す る ドミノタイ リングの総数 を 硫,4×
η 長方形 の左上端1つ
と左下端1つ
の単位正方形 を除いた領域 (図 1.12)に 対す る ドミノタイ リングの総数 を ら,と
す ると,al=1,α
2=5,bl=1,
b2 2,Q_1,
(1.3) 1 ■ つ エ エ り 成脚
也
0
あ
り
,
い
い
い
で 一 一 〓 〓︻
催
η 1 ■ 2 3 4 5 6 7 8 9 10 α π 0 3 0 1 ■ 0 41 0 153 0 571 硫 1 ■ 0 4 0 15 0 56 0 209 0 図 1.11:場 の タイ リング領域 図1.12:%の
タイ リング領域第
1章
問題提起 証 明 αl=1,α
2=5,bl=1,b2=2,cl=1,c2=1は
容易 に確 かめ られ る。 4×η長方形の左上端の単位正方形 に着 目すると,
ドミノの配置 は2通
りに場合分 けす ることがで きる。 図1.13に示す ように,左
上端 に ドミノ を縦 に配置 した場合,タ
イ リングの総数 は 硫 に等 しい。 また,図
1.14に 示 す よ うに,左
上端 に ドミノを横 に配置 した場合,そ
のす ぐ左下 に ドミ ノを縦 に配置すれば,そ
の下 に点線 で示 した ドミノを配置せ ぎるを得な いので,タ
イ リングの総数 はcπ_1に等 しい。す ぐ下 に2つ
の ドミノを横 に配置すれば,そ
の下 に点線で示 した ドミノを配置せ ぎるを得ないので, タイ リングの総数 は αη_2に等 しい。す ぐ下 に1つ
の ドミノを横 に配置 し てす ぐ下 に ドミノを縦 に配置すれば,タ
イ リングの総数 は 硫_1に等 しい。 つ ま り,漸
イビ式%=%_2+bη
-1+銑
_1+bれ が成立す る。 図 1.13:左 上端 に ドミノを縦 に配置 図 1.1生 左上端 に ドミノを横 に配置 次 に,図
1.11に示 した 硫 は左端の単位正方形 に着 目すると,図
1.15に 12第
1章
問題提起 示す ように,左
端 に ドミノを縦 に配置 した場合,タ
イ リングの総数 は απ_1 に等 しい。左端 に ドミノを横 に配置 した場合,点
線 で示 した ドミノを配 置せ ぎるを得 ないので,タ
イ リングの総数 は 硫_1に等 しい。つ ま り,漸
化式 硫=α
π_1+硫
_1が
成立す る。 Eヨ 1.15: bπ また,図
1.12に示 した ら は左端の単位正方形 に着 目すると,図
1.16に 示す ように,左
端 に ドミノを縦 に配置 した場合,タ
イ リングの総数 は απ_1 に等 しい。左端 に ドミノを横 に配置 した場合,点
線 で示 した ドミノを配 置せ ぎるを得 ないので,タ
イ リングの総数 は ら_2に等 しい。・つまり,漸
化式%=%_1+%-2が
成立す る。 図1.16:%
□ ここで示 された漸化式(1.3)を用いて求めた απ,硫
,ら
の値 を表1.3に 示す。 表 1.&D4,れ η 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 % 1 5 11 36 95 281 781 2245 6336 18061 硫 1 ■ 2 7 18 .54 149 430 1211 3456 9792 % 1・ 6 12 42 107 323 888 2568 7224 13第
1章
問題提起 第1章
では,Dれ
,れ の うちのmを
固定 して,D2,π ,D3,π およびD4,れ を ηについての数列 とみて漸化式 を考 えて きた。第3章
でみるように,こ
れ らのD2,π,D3,π ,D4,れ に関す る漸化式 は一般項 を求め ることが可能である。 しかし
,m=5の
場合において
,す
で
IF同様の手法では
,5,れの一般
項 を求めることが相当困難である。また
,D2,れ ,D3,η ,D4,πの漸化式に
類似性等が見当たらず
,こ
のまま
Dれ,ηの場合へと一般化することは困難
である。
以上のことから
,本
論文ではこの問題に対 して線形代数 とグラフ理論
を用いた,Kasteleynに よる全 く別の解法を考察する。そのために
,第
2章では一次独立や一次従属
,基
底や次元等の
,ベ
ク トル空間に関する基
礎的な概念について述べる。また
,固
有値 と行列式の関係および
,η次正
方行列の固有値の個数について述べる。第 3章 では数列における定数係
数線形漸化式の一般論について述べて
,D2,πおよび
D3,πの一般解を求め
る。その後
,第 4章
以降で本論文のテーマである
Kasteleyn行列を用いた
Dm,πの値を与える一般式について述べる。
1415
第
2章
線形代数
2。1
ベ ク トル空間
以下,集
合Kは
実数全体の集合Rか
複素数全体 の集合Cと
す る。 また, Kπ とは η個のKの
要素の組の集合,つ
ま り,Kの
要素 αl,.… ,αれを用 い て(αl,.…,%)と
表 され るもの全体 のなす集合である。 ここでKの
要素 の組 をベ ク トル といい,紙
面の都合上, (αl,…・,α とい うよ うに,横
また は縦 に並べ た形 で表 され るが,こ
れ らは どち らも 同 じもので あ る。特 に,(0,… 。,0)を0と
表 し,零
ベ ク トリレとい う。 この節で は,一
次独 立,一
次従属,ベ
ク トル空間 の生成,次
元 とい った ベ ク トル空間 に関す る基本的概念 について述べ る。 定義2.1.1集
合Kπ において,次
の2種
類 の演算 を考 え る。 1.Kπ のベ ク トル"=(″
1,・ …,″n)と ν=(νl,.…,%)に
対 して,こ
れ らの和 を"+υ
=(″1+ν
l,.… ,■η tt νη) と定 め る。 2.Kれのベクトル π=(″
1,・…
,″π
)とKの
要素 たに対して
,たと
"の
積を
たπ=(ん″1,…。,λ″ ") と定 め る。 これ を"の
ス カラー倍 とい う。第
2章
線形代数16
定義 2.1.2Kれ の空でない部分集合 ″ が,次
を満 たす とき,7を
K上
のベ ク トル空間 とい う。´1.″
の任意 のベ ク トル π,υ に対 して,"十
υが ″ の要素である。2.″
の任意 のベ ク トル"と
Kの
任意 の要素 たに対 して,た"が
″ の 要素である。 特 に,lK=Rの
ときは ″ を実ベ ク トル空間,K=Cの
ときは ″ を複素 ベ ク トル空間 とい う。 例 2.1.3Kれ はK上
のベ ク トル空間である。 また,零
ベ ク トルのみか ら なる集合{0}も
K上
のベ ク トル空間である。 一般 に,Kれ
のベ ク トル αl,.…,Omの
スカ ラー倍 の和C101+―
・+%.Om(Cl,…
。,%∈
K)
を αl,.… ,αmの
K上
の一次結合 とい う。 一次結合 に関 して次の定理が成 り立つ。定理 2.1.4 Kπ のベ ク トル αl,.…
,amに
対 して,ol,.・.,amの
K上
の一次結合全体 の集合 を
″
={C101+…
十
%α
π
lCl,・…,%∈ K}
とお くと″ はKれ 内のベ ク トル空間 をなす。 証明 ″ のベ ク トル π,υ に対 して π=C101+・
…+%α m(Cl,一
,端
∈K)
ν=Jlall十・…+輛
π (al,.… ,αれ ∈K)
とす る と"+ν
=(Cl+α
l)o.+…
・+((‰ +dm)al協 とな り"+υ
は7の
要素 で あ る。 また,″
のベ ク トル π,Kの
要素 の た に対 して λ"=た
clol+…
・+た
Cm%
とな り ん"は
″ の要 素 で あ る。 したが って,7は
K"内
のベ ク トル 空間 で ある。□
第
2章
線形代 数17
定義 2.1.5 Kπ 内のベ ク トル空間 ″ と,″
内のベ ク トル αl,… .,αれに対 して″
={C101+・
・
・十
%α
π
191,...,端∈K}
である とき,ol,.…,omは
Kを
係数 として ″ を生成す る といい ″″=(01,…
。,αm) と表す。 定義 2.1.6 Kη のベ ク トル αl,.… ,αれに対 して Clαl+。 …十%β
7m=0(Cl,.…
,端
∈K)な
らばcl=…
.=%=o
が成 り立つ とき,01,.… ,απはK上
一次独立である とい う。 定義 2.1.7 Kη のベ ク トル αl,.… ,απが次
独立でない とき,す
なわち, 少な くとも1つ
はoで
ないcl,.…,端
∈Kに
対 して C101+・ …+Cttam=0
が成 り立つ とき,01,.… ,0れ はK上
一次従属であるとい う。 一次独立に関 して次の基本性質が成 り立つ。 定理 2.1.8Kれ のベ ク トル01,。 …,αれが次
独 立な らば,そ
の一部分 も 一次独立である。特 に,各
αを(を=1,…
。,π)│ま零 ベ ク トルではない。証明
α
l,.…,Cれの一部分
aを11..,o,T(1≦づ
1<…
・
<tr≦
m)に
対して
:Q10,1+…
・十Qra`r=0
とす る。 この左辺 に π 一r個
の零 ベ ク トル 0%(プ は '1,.… ,づr以
外)を
加 える と,π
個 のベ ク トル01,。 …,Omの
一次結 合 が零 ベ ク トル にな る。 したがって
,al,.… ,a鳥の一次独立性より
,一
次結合の係数のスカラーはす
べて
0になる。よって
,Ql,.… ,Qrも0で あり。すなわち
,0.1,.… ,° '7は一次独立である。
また
,こ
のことより
,特
に
,各
αぅも一次独立となる。
1個
のベク トル
αが一次独立であるのは
,α≠0の ときであるから
Q≠
0で
ある。
□
m α で α2
わ
社
た傷
0 す ∈ ≠ と b2る。
bl∈<
。b・
ψ
,
れ
き る っ り り誨
訓
け
い
電
蹴
第2章
線 形代 数18
定理 2.1.9Kれ のベ ク トル αl,….,Omお
よび,bl,.… ,り に対 して,bl,.…,L
は一次独立であ り,か
つ,bl,.… ,毎 ∈(01,….,Om)な
らば,r≦
π である。 また,こ
の とき αl,。 …,αれの中の適 当なr個
(仮に,ol,.… ,arとす る) をbl,.…,brで置 き換 えて・ (01,・ …,απ
)=(bl,…
.,い,ar+1,.… ,απ)b2=αlbl+あ
α2+・ …十 αmalπと表せる。
bl,b2の一次独立性より,b2≠ α
lblであるから,ぁ
,… .,鋭の
うち少なくとも
1つは
0で
ない。仮にあ≠
0とすると
α
2==( 分
)bl+去
b21( 劣
)03+…
・
十
(一 :昔)bm
つ ま り (01,02・ …:αm)=(bl,02・
…,αm)=(bl:b2,03,。 …,alm) 以下,同
じ操作 を繰 り返 して,o3を
b3で,04を
b4で ,… 。,と
順 に置 き 換 えてい くことを考 える。 この とき,も
しr>mな
らば,端
をbmで
置 き換 えた ところで` (01,.… ,αm)=(bl,・ …,bm) を得 るので
,LⅢ
l∈ (bl,.… ,bれ)とな り bれ+1=λ
lbl十・…+λπbπ第
2章
線 形代数19
と表せ る。 これ はbl,.…,現 ,端
+1の一次独 立性 に矛盾 す る。つ ま り,r≦
%で
あ る。 よって (al,.… ,αm)=(bl,・…,り,ar+1,.… ,αm) が成 り立 つ。□ 次 に基底 と次元 について定義 して
,Kπ
の基底 を構 成 す るベ ク トル の個 数 につ いて述 べ る。 定義 2.1.10 Kη 内のベ ク トル空間 ″ を考 える。″ 内のベ ク トル αl,。 …,αれ が次 を満 たす とき,ol,.…,Cmを
″ の(K上
の)基
底 とい う。 1.ol,1… ,αれ はKを
係 数 として7を
生成 す る。 2.αl,… .,aれ はK上
一次独 立 で あ る。 例 2.1.1■ Kれ の要素 el=(1,0,… 。,0) e2=(0,1,… 。,0) Cη =(0,… 。,0,1) をKπ の基 本ベ ク トル とい う。 基 本 ベ ク トルel,.… ,cれ がKπ の基底 で あ る こ とは容 易 に確 かめ られ る。 定理2.1.12Kれ
のベク トル αl,… .,αれが基底 な らばKれ の任意のベ ク ト ル"は
ol,… .,αれの一次結合 として,た
だ1通
りに表 され る。 証明 基底 の定義 によ り,ol,.… ,armはKれ を生成す るか ら,任
意 の “∈ Kπ は"=91ol+…
・十%β
π (cl,…。,端
∈K)と
表 され る。仮 に,"=C101+…
。+ら
2a暁=αlol+…
・+塩
αれ (al,… .,d蹴 ∈、K)
と
2通
りに表 された とす る。 この とき第
2章
線形代数 とな り,α
l,….,Omは
一次独立であることか ら,Q一
銑=0(を
=1,…
.,π) が得 られ る。つ ま り,Q=銑
(づ=1,…
。,m)で
あ り表示 は一意的である。 □ 定理 2.1。13 Kπ 内のベク トル空間 ″ について,7の
K上
の基底 を構成 す るベ ク トルの個数 は基底 によ らず一定である。 証明 ol,。 …,Crお よび,bl,.… ,bsをベ ク トル空間 ″ の2組
の基底 とす る。bl,.… ,bsが一次独立であ り,か
つbl,.…,b3∈ (al,.…,Cr)=″
で あるか ら定理2.1.9よ りs≦rで
ある。一方,ol,.… ,arが一次独立であ り
,か
つol,.… ,ar∈ (bl,… 。,bs)=″
であるか ら定理2.1.9よ りr≦sで
ある。 したが って,r=sで
ある。 □ 定義 2.1.14 Kπ 内のベ ク トル空間 ″ のK上
の基底 を構成す るベ ク トル の個数 を ″ のK上
の次元 とい う。″ の次元がmの
とき,″
はK tt m 次元のベ ク トル空間であるといいdimK″
=π
と表す。特 にKれ の基本ベ ク トルel,.… ,eれ はKπ の1つ
の基底であるか ら,構
成す るベ ク トルの個数 は れであ り dimK Kπ=π
である。 2。2
線形写像
定義
2.2.17と
″ を
K上
のベクトル空間とし
,∫を
yか
ら″ への写像
とする。アの任意の要素
",υ
,お
よび任意のた∈
Kに
対して
,写
像∫が
次の2式 を満たすとき
,写
像∫を
K上
の線形写像という。
∫("+ν )=∫
(")+∫
(υ)∫
(た")=た
ノ
(■) 20第 2章
線形代数
21
定理
2.2.2ノが
Kπから
Kπへの線形写像のとき
,あ
るα
″∈
Kが
あって
,任意の″
1,.… ,″π∈
lKに対 して
,次
の式が成 り立つ。
証明
α
l,.… ,αれを∫による基本ベク トル
el,.… ,cηの像 として
∫
(el)=a71ノ
(Cη)=alπとおく。また,Kれ の任意のベク トル
"=(■
1,・…
,%)は
,Kり の基底であ
る基本ベク トル
el,.… ,cれを用いて
, π=π
lel+…
。+″
nenと一意的に表される。このとき
,線
形写像∫によるπ
=(″1,…。
,″η
)∈ Kπの像は
ヽ l ︲ ︲ ′ ノ ¨ 一 + ¨ .︰ 一 一 一 一 一 一 一 〓 π ∫ □ ‐となる。
22 ∫ り よ こ 2 2 2 理 定 写 十 + ¨ 一
へ
の
線
形
饉
伊
M
l
〓
〓
れ
t
舜
義2
.
げ
第 定 はと表される。このとき
とおくと
∫
(2)=A"
となる。このスをノを表す行列という。また逆に
,ノを
4が
表す線形写
像という。
定義
2.2.4ノが
Kηから
Kれへの線形写像であるとき
, Im∫={∫
(a)∈Kmlα ∈
Kη}`
Kerノ
={α
∈
Knl∫
(a)=0}
をそれぞれ∫の像
,∫の核という。
Im∫,Ker∫
がベクトル空間となるこ
とは容易 に確 かめ られ る。 列式 を det五=│ス
│=
αll ... αlπ απl ... αη " な どと表す。 なお,行
列式の定義 は既知 として扱 う。詳 しくは例 えば121 を参照の こと。第
2章
線形代数 並べ た行 列 をと表す。
定理
2.2.5Kれから
K鯰への線形写像ノを考える。またノを表す行列をス
とおく。このとき
,∫に関する次の5つ の条件は互いに同値である。
1.∫は単射でない。
2.Ker∫
≠
{0} 3.∫は全射でない。
4.ス の行列式detス=o
5.ス =(ol・ ..αη)とす る とき,01,.…
,απは次
従属である。 証明 以下,1と
2と5の
同値性 を示す。3と4の
同値性 お よび,1,2,5と
3,4の同値性 は,行
列の基本変形等 を使 って説明 され るが,長
くなるので ` 省略す る。例 えばp]を参照 されたい。 1と2の
同値性を示す。ノは単射でないとすると
,あ
る
",υ∈
Kれに対
して
∫し
)=∫
し
)
かつ
"≠
ν
である。よって
, ,
ノ(a)_∫
(ν)=0
ノ
("一υ
)=0
つまり,"― υ≠
0は
Ker∫に属する。逆に
,Ker∫≠
{0}と
すると
,oで
ないπ∈
Kれに対して
∫
(")=0
∫
(0)=0
また,電個 の縦 ベ ア﹂ 横 を5
∈ ヽ l ︲ ︲ ︲ ′ ノ%
。・
端
/ 1 ︲ ︲ l \ ヽ l ︲ ︲ ′ ノ 〓%
鮎
・
︰
嚇
ハ﹁
・ ︲
﹁
・ ′
り
吐
・︰
喘
/ f i ︲ l \ / f ︲ ︲ l \ 〓 一 一 > ηQ
α
レ ・ k r l 0 ク く第
2章
線形代数24
よつて
,∫(")=バ
0)なので
,∫は単射でない。
次に
2と5の
同値性を示す。
Ker∫≠
{0}とすると
,0で
ない
Kerノの元
"が
存在する。 この
"に
ついて
∫
(・)=0 (2.1)
∫
(・)=ス
π
″101+・… 十 ″鯰απ=0
と く お と ヽ 1 ︲ l ノa
・
︰
ち
/ ′ ︲ ︲ 1 ヽ 〓 π て し と れ α α 〓 五 方 一 つ 工 立 り 成 カ0
コ
れ
↓ o 紛 ヽ l π∩
Ⅲ
ぶ
︱
脚
ル
0
1
・
・
+
α
︰
¨
一 一 一 一 〓さ
れ
る
。
り
,
れ
ま
た
﹄
︻
表 な あ 逆 ¨ と と で ”第
2章
線形代数である。よって
"=
ノし
)=0か
つ
"≠
0
25 □ことが分かる。
ヽヽ、 ..... . .・・・・ ・ ・ ,日 ,コ●・・ ・ ′ ′ ′ ”′︵ ¨︶ ・︱
動
とお くと (2.2)の 式変形 を逆 にた どる こ とで, 定理2.2.5は次の固有値 ・固有ベ ク トルの節で利用す る。 2。3
固有値 口固有ベ ク トル
以下,複
素数 を成分 とす る行列やベク トル を扱 う。つ ま り,断
らない限 リベ ク トル空間 はC上
のベ ク トル空間である。 定義2.3.1複
素数 を成分 とす る η次正方行列 ス と λ∈Cに
対 し,あ
る"∈
Cπし ≠0)が
存在 し, ス"=λ
"
を満たす とき,λ をスの固有値 とい う。 また,固
有値 λに対 し,ス
π=λ
π を満たす0で
ない"を
スの固有値 λに対す る固有ベ ク トル とい う。なお,"が
ス の固有値 λに対す る固有 ベ ク トルであるな らば,"の
スカ ラー倍 もまた(0でない限 り)同 じ固有値の固有ベク トルであることに注意する。定理 2.3.2複素数を成分とするπ次正方行列スに対し
,λ∈
Cが
■の固
有値であるための必要十分条件は
,det“
―λ
E)=0と
なることである。
証明 λ∈Cが
スの固有値であることと,0で
ないある"に
対 して ス"=
λπ となることは同値 である。 それ は また,(■
― λE)"=0で
あ るこ と と同値であ り,行
列(五 一人oが
表 す線形写像 によってCれ の要素 π≠0
が0に
対応 していることである。つ ま り,定
理2.2.5の 2と5の
同値 よ り, det(ス ー人E)=0で
ある。□ 定理 2。3.3η 次実正方行列 スにおいて
,ス
の固有値 λが実数の ときは,λ に対す る固有ベ ク トル として実ベ ク トル"が
存在す る。証明
定理
2.3.2より
,detに
一人
E)=0で
ある。このとき
,“
―λ
E)は
実行列なので
,に
一人
E)が
表す
Rπから
Rπへの線形写像∫が考えられ
る。定理
2.2.5より
,ノは単射でない。よっては一人
E)"=0と
なる実ベ
クトル
第
2章
線形代数26
定義 2.3.4η 次正方行列 ス に対 して,未
知数 λに関す る方程 式 det(五 一人E)=0
を スの固有方程式 とい う。 定理2.3.5複
素数 を成分 とするπ次正方行列 スの相異なる固有値 λl,.… ,λた∈Cに
対す る固有ベ ク トル "1,…_,πたはC上
一次独立である。 証明 この仮定のも とで "1,.… ,π.(づ=1,…
.,λ)が一次独立があること を自然数 りについて数学的帰納法で示す。 1).づ=1の
とき"i≠
0な
ので,cl"1=0と
すれ ばcl=oと
な り, 1
つのベ ク トル πlは一次独立である。 したがって, `=1の
とき命 題 は成 り立つ。 2).づ=π
(1≦ π ≦ ん-1)の
とき,"1,…
。,"π は次
独立である と 仮定す る。 づ=π
■1の とき,cl,.… ,端 ,%Ⅲl∈Cに
対 し Cl"1+・ …+C稀 “m+C抗
+lπ為+1=0 (2.3)
とお く。 両辺 に左 か らス をか ける と c14"1+・ …+%五 %+C抗
+1■%+1=0
clλl■1+・ …+%λ
m鶴
+%+lλ
m+β
れ+1=0 (2.4)
を得 る。 一 方,(2.3)に λπ+1をか ける と clλm+1"1+・
…十%λ
π+βm十
%2+lλπ+β
れ+1=0 (2.5)
とな り,(2.5)か
ら (2.4)を ひいて Cl鰺π
+i一人
1)“1+。…+%バ λ
π
+1 入
れ
)"π=0
を得 る。 この とき,"1,…
。,"れ は次
独立なので′
Cl(λ
m+1-λ
l)=・…
=ち
よλ
m+1-λ
m)=0
であ る。 また,固
有値 は互 い に異 な るためCl=…
・=%=0
`第
2章
線形代数27
とな る。 これ と(2.3)よ りQπ+1“れ+1=0で
あ り%叶
1=0と
なる。 よって,■
1,… .,"π+1は
一次独立である。 したがって,=m+1の
ときも命題 は成 り立つ。1),2)よ
りづ=た
の ときも命題 が成 り立つ。 □ 定理 2.3.6η 次正方行列 スの固有値 は,複
素数の範囲で高々η個存在する。 証 明 λOを スの固有値 とすると,λ。は固有方程式detに一人E)=0の
解 である。 この スの固有方程式 は行列式の定義 よ りλの η次方程 式である。 ここで ス の固有方程 式が仮 に複素数 の範 囲で η+1個
の解 を持 てば,因
数定理 よ リスの固有方程 式が λの 場+1次
以上の方程 式 とな り矛盾 する。 よって,ス
の固有値 は,複
素数の範 囲で高 々η個存在す る。□
定義 2.3.7複 素数係数の多項式 ∫
(π)について
,ノ(″)=0が
α∈
Cを
解
に持つとする。すると
,ノ(■)は少なくとも
1回 (■―α
)で割 り切れるため
∫
(″)=(″ 一α
)30(″)(S≧
1)と表せる。∫
(″)は有限次だから
,sは
いくらでも大きくはできない。よって
∫
(″)=(″ 一α
)30(″)(S≧
1)か
つ 0(α
)≠ 0となる自然数 sが存在する。このときの
sを解 αの重複度という。
定義
2.3。8複
素数係数の多項式∫
(″)の解のすべてをλ
l,λ2,…。
,λrとし
,それぞれの重複度を
sl,.… ,Srとする。このとき∫
(■)は重複度を込めて
Sl+・…
+Sr個
の解をもつという。このとき
,∫(・)はノ
(″)=(″ 一人
1)'1・…
(″一人
r)Srg(・)(′
(″)は多項式
)と表せる。ここで
,(■)が定数でないとすると
,代
数学の基本定理により
,(″)もまた解をもち
,新
たな∫
(″)の解が存在して矛盾するから
g(■)は定数
(αとおく
)であり
, .
∫
(・)=α
(″一人
1)31.… (″一人
r)Srと表される。このとき
,λ lを sl個,λ 2を s2個,…。
,λrを sr個書き並べたリ
ス トがα
l,α2,・…
,απであるとき
,∫(″)の解は重解度を込めてα
l,α2,∴。
,απ
であるという。
第
2章
線形代数28
定義2.3.8か ら,次
の定理 が成 り立つ ことは明 らかである。 定理 2.3.9π 次正方行列 ス の固有値 は重複度 を込めて η個存在す る。 定理 2.3.10η次正方行列 スの固有値 を重複度 を込めて λl,λ2,…・,λπ∈C
とす る とき,次
の式が成 り立つ。 λlλ2・ …λπ=det五
証明
η次正方行列
Aに
対して固有方程式
det“―λ
O=0の
解を重複度
を込 めて λl,λ2,・ …,λη とすれ ば
,定
数 αを用 いて det(■ ― λE)=α
(λ ―λl)(λ 一 人2)°…(λ ―λπ) とな る。ληの係 数 を比較 す る と α=(-1)れ が得 られ det(ス ーλE)=(-1)η
(λ ―λl)(λ ―λ2)… °(λ 一人π) =(λl― λ)(λ2二 λ)… °(λη一 人) イ サ は10祠
サ AIA2・・・為 とな る。 この式 は 人に関す る恒等 式で あ るか ら λ=0と
お くと λlλ2・ …λη=det 4
が得 られ る。□
29
第
3章
線形漸化式の一般論
第3章
で は数列 における定数係数線形漸化式の一般論 について述べて, D2,π およびD3,れ の一般解 を求め る。 また,定
数係数線形漸化式の一般論 については第5章
のKasteleyn行列の行列式の計算で も利用す る。3.1
定数 係 数 線 形 漸 化 式
以下
,数
列
{αn}とは
{α l,α2,…・
}というようにα
lを初項とするものと
する。
定義
3.1.1複
素数列
{απ
}に
関する
,次
の形のπ
+1項
間の漸化式を定
数 係数線形漸 化 式 とい う。 αη=PメL_1+…
。十 民ηαπ_m(Pl,…
。,端
∈C,端
≠0) 以下,定
数係 数線 形漸 化 式 を単 に線形漸 化式 とい う。定理
3.1.2線
形漸化式α
π
=Pl%_1+…
・十島ρη_m(Pl,… ・
,鳥
∈
C,端
≠
0)を
満たす
2つ
の数列
{%},{硫 }に
対して
{んα
π
},{%+硫
} も同 じ線形漸化式 を満たす。 ただ し,た ∈Cは
定数 である。証明 {%}が与えられた漸化式を満たすとき
,漸
化式の両辺をた倍すると
んα売=Plん
απ_1+…
・十 鳥れたαη_πとなり
,{たα
π
}も同じ線形漸化式を満たす。また
,{硫
}も
与えられた漸
化式 を満たす として, 硫=Pl硫
_1+…
・+島
ι硫_m
第
3章
線形漸化式の一般論とすると
,{απ
)と {硫}の
満たす式の和は
(απ tt bη)=Pl(α
η_1+硫
_1)+…
。十島 (αη_m十
硫_π)となり
,{αη
+硫
}も同じ線形漸化式を満たす。
□
定理
3.1.3数
列
{α月
}が
線形漸化式α
η
=Plα
π
_1+… +鳥
ρπ
_π (Pl,…。
,端
C,端
≠
0)を
満たすとき
,任
意の自然数ηについて
30 αη+π απ+m-1 : %+2 arπ+1PI P2 -・
f猛二lf為
1 0
。… …. 0
0 0 αれ十れ-1 αη+π-2 : απ+1 απ が成 り立つ。 証明 行列で表 された式の右辺 を計算す る と Plαη
+π_1+。…
+ILα
η
αη+π-1 αη+2 απ+1 とな り,左
辺 のベ ク トル と成 分 が等 しい。 よって,与
え られ た式 は成 り 立 つ。□
系
3.1.4数
列
{απ
}が
線形漸化式α
れ
=Plα
η
_1+…
+昇
ρπ
_m(Pl,…
.,端
∈
C,島
≠
0)を
満たすとき
,4=lo l
・
・
・
PI P2
…・ 島-11%
1 0
。… …. 0
が成 り立つ。第
3章
線 証 明 定理 定理 3.1.5 ■=
の固有 方程 となる。 証明 定義 よ り,固
有方程 式は未知数 πに関 して 31 □ ある。 で一般論
朔
列
の 一
朗
桁
却
的
訪
ば 脚 E 鳥 0 ・ 1 ・ イ I K潮
・
︲
・
3
畝
・
・
0
・
︰
出
励 3 .︲ m ″ ︱︱ ︱︱ し 劇 耽 0 0 ⋮ 0 ″ 一∈
C,端
≠
0)=0
と表 され る。 行 列 式 の定 義 に従 って計 算 す る と det(″E―
■)=(″ 一Pl)″m_1-(一
P2)( 1)πm_2+.…
`
+(-1)m_2(二
f猛_1)(-1)π 2″+(_1)π
1(一J机)(-1)π 1 =″れ一Pレ
π1二P2Zm-2_…
。_端
_1,一 端=0
とな る。 つ ま り固有 方程 式 は ππ=Pl″
π1+。 …+島
とな る。□ 定義
3.1.6線
形 漸 化 式 απ=Plα
η_1+…
。+鳥
ρπ_π (Pl,… ,」‰ ∈C,端
≠0)に
対 して,未
知数 ″に関す る方程 式 ″π=Pl″
m_1+・ …+島
、 を線形漸 化式 の固有方程 式 とい う。 det(″E一
■)=
″Pl P2 P3
…。f机
_1-l o O .…
….
0 -l
π.…
…. 三
°・
.-1
″0
。….…
0 -1
島 _1 0 1 32 耽 ∈ は λ (3.1) ” ・ヽヽ 11 11 11 11 1︰ ′′ ′ r ” ⋮ λ l 饂 ρ l l ヽ
第 3章
線形漸化式の一般論
定理 3.1.7線 形漸化式 α
π
=Plα
π
_1+…
・十鳥ρれ
_πC,端
≠ 0)の 固有方程式の解の 1つ を λ∈
Cと
する
│
´
辟
﹂
﹄
に 証 ハ w ” 件鳥
0
1
・
・
.
一
■
1
0
・
︰
0
である。 つ ま り λπれ=Plzm+…
。+鳥
p″1 λ″π_1=″
れ λ″れ-2=″
π-1 λ″2=″
3 λ″1=″
2 ″,=λ
' 1(づ=1,…
。,m)
となる。 ここで第
3章
線形漸化式の一般論 とお くと,上
の式の うち (3.1)以外 は明 らかに成 り立つ。 有 方程式の解 であるこ とか ら λπ=Plλ
π 1+・ …+η
嵩_λ+FL
であ り,(3.1)も成立す る。?ま
り 33 また,λ が固 ヽ 1 ︲ ︲ ︲ ′ ノけ
⋮
λ
l
λ / f i l ト ー ヽ 〓 “ は固有 ベ ク トル で あ る。 定理3.1.8線
形漸化式 αη=Plα
π_1+…
・+鳥
メ "_れ の固有 方程 式の解 が,互
いに異なる π 個 の解 λl,.… ,λれをもつ とき,線
形漸化式 をみたす 任意 の数列{arn}は,あ
るo,…
。,銘
∈Cを
用 いてα
η
=σ
lλl"+…
・
+Cmλ
ml
と表 され る。 証 明 線形漸化式の固有方程式 ″m=Pl″
π1+…
・+ら
の解 を λl,.∴ ,λπ とす る。す る と,定
理3.1.7よ り,固
有値 λl,.… ,入れに対す る,
PI P2
…・ 島-1』
‰1 0
。… …. 0
0 1
・・.
三 三 ・・. ・・. o o
O
。∴0 1 0
の 固有 ベ ク トル はそれぞれ となる。 これ らの ス の固有ベ ク トル は定理2.3.5よ りC上
一次独立であ る。 よって,ス
の固有 ベ ク トル は π 個 の一次独立なCmの
ベ ク トルであ4 3 ヽ l ︲ ︲ = l ノ ¨ よ + ・ よ る れ さ 3 か な 表 第 る と と □ が成 り立つ。
第
3章
線形漸化式の一般論 3。2
固有値が重解 となるとき
定理3.1.8では線形漸化式の固有方程式がすべて異なる解 をもつ ときを 扱 った。 この節で は固有方程 式が重解 を持 つ ときを扱 う。実多項 式の解 が重解度 たとなるための条件 を与 える次 の定理は よく知 られて お り,高
校 の数学の知識 でも証 明で きる。定理 3.2.1実 数係数の多項式 ∫
(■)に対して
,∫(・)が実数 αを重複度 ん
の重解に持つための必要十分条件は
,次
の式が成 り立つことである。
{郊
8琳
件≒十⇒
ここで は複素数 を用 いた固有方程式 を考 えてお り,上
の定理 を複素数 に拡張 したい。複素係数の多項式でも解析学的な微分 は考 え られるが,準
備 が大変である し,ま
た,解
析 的性質 はここでは必要 はない。 そ こで形 式的微分 とい う概念 を用 いて考 える。定義 3.2.2複素係数多項式∫
(■)=2′
十
%_1■π
1+…
°
十
p。に対して
, Dノ(″)=町
L″π1+(η -1)λ
_1″π
2+…
。
+ン
2Z+pl
と定める。
D∫(■)をノ
(″)の形式的微分という。また
,多
項式 ∫
(π)に対
して
,そ
の形式微分をとる操作をた回行ったものを∫
(■)のた階形式的微
分といい,Dた ノ
(■)と書く。
定理 3.2.3複素係数多項式∫
(■),g(″)に対して
,以
下が成 り立つ。
1・ D(∫(″)+g(・))=D∫
(・)+Dg(・
) 2.D(α∫
(・))=α
(D∫(・))(α ∈
Cは
定数
)3.D(が ×ノ
)=(D″
を
)Xノ
+″`X(Dノ
)(り,プは非負整数
)4.2(ノ
(・)g(″))=(D∫
(・))g(・)+∫
(・)(Dg(・)) _
5.Dλ(∫ (″)g(″))=Σ
担。
ん
C(D:∫
(″))(Dたうθ
(・)) 。(π 一λ+1)(″ 一α)れ λ (ん<m)
) 35第
3章
線形漸化式の一般論36
証明
定義通り計算すれば確かめられる。詳しくは
p]を参照されたい。
□以下において
,多
項式の形式的微分に数を代入することを考える。そ
の際
,多
項式 ∫
(″)とα∈
Cに
ついて
Dを∫
(α)と表記するときは
,∫(″)のを階形式的微分に″=α を代入した値を表す。
(つまり
,初
めにノ
(■)の形
式的微分を求め
,そ
の後に″=α を代入する。
)定理 3.2.4複 素係数多項式 ∫
(■)に対 して
,∫(″)が複素数 αを重複度 た
の重解に持つための必要十分条件は
,形
式的微分
Dに
関して
,次
の式が
成 り立つことである。
{:鵜
已
10=嘔
λ
⇒
(3.2) (3.3)証明
複素係数多項式∫
(″)が複素数αを重複度んの重解に持つとすれば
∫
(″)=(″
一α
)んの
(・)か
つ
の
(α)≠ 0となる。∫
(■)のを階形式的微分を考えると
D。バπ
)=Σ
]・GDJ{(・―α
)た}D' JO(■)(j=1,…
。
,た-1)
J=0 =(Z一 α)たD'0(″ )+`Dl{(π 一 α)た}Dを 10(■)+… ・+Dう {(π一 α)た}0(・) (3.4) とな る。 ここで で はし
養
り立っ。
岬
D か 成 一 だ が し第
3章
線形漸化式の一般論37
が成 り立つ。 逆 に,(3.2),(3.3)が成 り立つ と仮定す る。 この とき,∫(・)を (″ ―α)た で割 った商 をo(″),余
りをR(″)=α
lZた1+α
2メ2+…
.+αたとすれば、 ∫(″
)=(″
一a)た0(″)+R(″
) (3.5)
と表 させ る。(3.5)の両辺の づ階形式的微分 を考 える と Dう∫(・)=Σ
]づGDι{(″ -9)た}D` JO(π)+Dづ
R(・) (3.6)
J=0 とな る。 (3.2)を 仮定 したので,(3.6)よ り D.R(α)=0(づ
=1,…
・,ん=1)
とな る。 よって R(・)=0
つまり
,∫(")は (π一α
)んで割 り切れ
,∫(″)=(・
―α
)・0(π)となる。一
方
,(3.3)も仮定 しているので
Dたノ
(α)=λ
!0(α)≠ 0より,o(α
)≠0で ∫
(″)は (″一α
)た+1で は割 り切れない。
□
複素係数多項式 ∫
(3)について
,∫(■)=0の
解の重複度を調べるための
定理である定理
3.2.4が準備できたので,こ れを用いて固有方程式が重解
をもつ場合について述べる。
以下
,″の多項式
Q(■ )を,%(■
)=″
πとおく。
定理 3.2.5複素数 民
(島=1,… 。
,π)について
,線
形漸化式
%=Plα
π
_1+…
・
+民
η
α
れ
_π (ただし
,端
≠
0) (3.7)
列 数 の 個 ・ ん 科 の 叶 次 p 2つとき,
¨
主 D 。 ′ ・ ︲ 、の
重
﹄
解
︲
こ
ば
い
た の 一. 一 ηか
﹂
鰈
瞬
砕
﹂
肥
有 l錮
響
第
3章
線形漸化式の一般論 証明 線形漸化式(3.7)の固有方程 式″π
=Pレ
π
1+・…
+島
が 入を重複度 たの重解 として持つとする。ここで
,∫
(″)=Plπ
π
1+。…十島
とおくと
,定
理
3.2.4よりλは
%ズλ)=ノ
(λ )Dl%(λ
)=D∫
(λ )D2%(λ
)=,2∫
(λ )D卜
1%(λ)=Dた
1∫(λ ) 38 (3.8) を満 たす。0≦ π ≦ ηの とき,%(″
)=偽
_π(・)cm(″)なので づ=0,1,.… ,た-1に
対 して,(次
の式 で はQ(″)等の(″)を 省 いて書 く),0%=D.(%_π
%)
│=Σ
ぅ
Q(D2 t功
(D′%)
′=0は恒等式である。数列
{α9}を
α
∬
)=Dを
%(λ )とおくと
,π>π
となるη
に対 してα
∬
)=Dを
硫
(λ )=Σ
づ
Q(ノ
→
%―協
ひ
D(ノ
%0))
′=0第
3章
線形漸化式の一般論 となる。(3.8)よ りα
9=Σ
を
の
(ノ→年π
ttD(ノ
∫
pD
J=0 0=Σ
をQ(D' Jら
_れ似 ))(■Dセ
猛_10)十
鳥 ノ %_2(λ)+… +島
DJCO(λ)) ′=0 0=■
Σを
Q(ノ
プら
_πttD(D′%_1鰺
D
J=0 2+鳥
Σ
:Q(プ
′%一π
ひ
Dに
ブ
%_20))
ブ=0+…
・十島Σを
OCプ
′銑―
π
ttDcプ
の
0))
′=0
°=PID2(偽
_π%_1)(λ) 十P2D'(%―れ%_2)(λ)+…
・ 十 島 D2(%_πCo)(λ)=Plα
21+P2422+…
°
十島司ユれ
となる。よって
{α∬
)}が
線形漸化式
(3.7)を満たす。づ
=0,…
。
,た-1を
代
入すると
, 謂)=DOば
λ)=λ
π覇P=Dl%(λ
)〒η
矛
1α
″
)=D2%(λ
)=η
(η-1)λη
2α
静
-1)・ Dλ-1%(λ)=π
(π-1)…
。
(η一た
+2)λ協
十
た
+1 が成 り立つ。□ 定理3.2.5を用いる と
,線
形漸化式の固有方程式が重解 を持つ場合 も含 めて線形漸化式の一般論が得 られ る。 だが,全
ての場合 を表記 す る と煩 雑 なので,線
形3項
間漸化式の場合 を次節 にまとめる。 39第