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(線形代数学I)シラバス
1. 講義の基本情報
配当年次 1年次,全学教育基礎科目
配当 基礎16, 18組(16組は学生番号を4で割った余りが2の学生)
開講曜日・コマ 金曜・3限 教室 E311
2. 担当教員の基本情報
担当教員名 黒田紘敏(大学院理学研究院 数学部門)
研究室 理学部3号館6階3-603
Web http://www7b.biglobe.ne.jp/~h-kuroda/
3. 授業目標
線形代数学は自然科学および工学の重要な礎となる科目であり,さらに社会科学や医療分 野などを含めた幅広いデータサイエンスの基礎としても重要である.本講義では,行列およ び行列式の性質や役割について講義する.行列と行列式の演算および行列の基本変形(掃き 出し法)を扱い,連立1次方程式の解法や逆行列の計算法を講義する.基本変形と基本行列 との関連も解説する.
4. 教科書
澁川陽一 著,線形代数学講義,学術図書出版社,2019.
Web掲載の講義ノートも参照のこと(レポート課題の解答はこちら)
5. 参考書・演習書(意欲的な学生向け)
・石井伸郎 他 著,理工系新課程 線形代数 基礎から応用まで [改訂版],培風館,2011.
・川添充 他 著,理工系新課程 線形代数演習 解き方の手順と例題解説,培風館,2012.
・川久保勝夫,新装版 線形代数学,日本評論社,2010.
・金子晃,数理・情報系の数学講義2 線形代数講義,サイエンス社,2004.
・寺田文行,新版 演習数学ライブラリ1 新版 演習線形代数,サイエンス社,2012.
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6. 授業時間外の学習(準備学習等)について
授業時間中だけの学習では,内容を理解し定着させることはまずできません.講義後には
・与えられた課題に取り組む
・講義中に省略した部分を含めて教科書を読み直し,一通りの講義内容を復習する
・講義範囲の教科書章末問題を自主的に解く
などを行って下さい.私のWebは講義内容の記録や連絡事項など毎週更新します.
毎週の復習で最低2時間程度は必要です.数学は論理の積み重ねですので,予習よりも復 習を重視してください.定期試験前に慌てても,内容が多く「手遅れ」になることがほとん どですので,普段からの学習を心がけて下さい.また,わからないことがあれば,講義内容 や課題に関する相談・質問も受け付けます.友達に質問するのもよいですし,講義ノートや 図書館で調べても構いません.本科目の内容について,一度置いていかれると挽回すること はそれほど容易ではありません.疑問点については毎週早めに対応してください.講義や自 宅学習で意識して欲しいことは
・計算法を単に暗記するのではなく,「何を計算しているのか」「何故その方法で問わ れた内容が計算できているのか」を考えてください.そのためには,用語や概念の定 義を理解し,さらに文章で説明できることが必要です.
・典型的な問題に対する反復練習が大事です.最初はわからなければ答えを見たり,そ れを写したりしても構いません.ただし,それを繰り返すことにより,どこかの時点 で必ず自分だけで解けるようにしておいてください.
・定理や公式は使いこなせて価値が生まれます.単に暗記して写経できるだけでは意味 がありません.講義内でも説明しますので,定理や公式はその代表的な適用例もセッ トで身につけてください.また,高校数学では定理を運用できることが重視されてい ますが,大学数学では定理の証明を理解し,論理を構築できることも重視されます.
・高校数学と比べて抽象的な内容が増えてきます.抽象的な内容を理解できれば,その 理論の応用範囲はぐっと広がります.数学以外の専門科目での議論の練習にもなりま すので,今のうちから取り組んでみてください.その際,典型的・代表的な例は抽象 的な内容の理解を助けます.数学は『例に始まり例に終わる』と言われますので,具 体例を通して定理の証明などの抽象的な議論にも慣れてください.
本科目の内容は物理や化学・工学のみならず統計学やプログラミングなどでも必須となるも のです.ぜひ講義内で将来的に広範囲で必要となる行列の応用を身につけてください.
また,高校数学で既習の内容,具体的には
・【数学B ベクトル】内積,内分ベクトル,ベクトルが平行な条件や同一平面上にある条 件など(平面ベクトル・空間ベクトル)
・【数学III 複素数平面】複素数平面における点の回転
は前提知識とします.講義内でも復習はしますが,各自でも見直しておいてください.
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7. 成績評価
次の評価項目に関して,総合的に評価を行います.
(1) 科目の骨格をなす定義・定理などの基礎知識を修得しているか (2) 典型的な具体例について計算・構成などを適切に遂行できるか (3) 基本概念や定理に基づいた論証を正しく行うことができるか
(4) 科目の中心的な考え方を修得し,全体にわたり内容を有機的に理解しているか (5) 種々の問題を解決する際に科目内容を活用できるか
成績評価の方法としては,まず以下の条件をすべて満たす履修者を評価対象とします.
・欠席が5回以下である.(事情により長期出席できない場合は考慮します)
・レポート課題Aを8回以上提出している.
・原則として学期末試験を受験している.
これらの条件を満たす履修者に対して,講義内で実施する演習10/100,計算テスト40/100,
学期末試験50/100の合計点の小数第1位を四捨五入したものが60点で合格とします.基本的 にこれを最終評点としますが,得点分布によっては多少補正することもあります.
また,最終評点が60点未満となった学生,および学期末試験で計算ミスにより大きく減 点された学生に対して,レポート課題A・Bへの取り組みに応じて,講義内容や計算法を理 解できていると判断されれば最終評点に加点し,再度成績判定を行います.
レポート課題A:原則的に提出必須
Webの講義ノートに完全な解答が掲載されている問題です.問題を解き,赤色で自己添削 して提出すること.間違った箇所からは赤色で解答を写し,正しい答案を完成させること.
わからない問題はすべて赤色で解答を写して提出しても可とします.質問があればレポート 用紙に書いて構いません.【自己添削せず解答が誤ったレポート】や【答えの数値のみ直し て添削が不十分なレポート】を提出した場合には0点(再提出扱い)とします.
上で書いたように8回以上の提出を必須とします.締切日までに出し忘れた場合には,2 回までは締切日以降でも受け取ります.その場合には講義開始前に直接提出するか,レポー トボックスへ提出してください.9回以上提出すれば,提出回数に応じて救済措置の判断材 料に加えます.
レポート課題B:提出は任意
やや難しめの問題です.学期末試験に向けて発展・証明問題に取り組みたい場合に提出し てください.類似したレポートが提出された場合には該当者はすべて0点とし,学期末試験 後の一切の救済措置対象外とします.上記のようにレポート課題Bは救済措置として以外は 最終評点に加点されないので,わからない学生は不正をしてまで無理に提出する必要はあり ません.
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8. 授業計画(予定)
6/11(火)の6限は金曜3限の講義実施日です.
回 月日 概要 教科書
1 4/12(金) 平面の方程式,行列の和・スカラー倍 pp. 1~9, 11 4/19(金) 休講
2 4/26(金) 行列の積とその特徴 pp. 9~11 3 5/10(金) 正則行列,転置行列,ブロック分けされた行列 pp. 12~21 4 5/17(金) 第1回計算テスト,1次変換と行列の積の意味 pp. 1~21 5 5/24(金) 行列の基本変形,行列の階数 pp. 26~27, 34 6 5/31(金) 基本行列,連立1次方程式と拡大係数行列 pp. 24~28
6/7(金) 大学祭のため休講
7 6/11(火) 連立1次方程式の解法 pp. 29~37 8 6/14(金) 行列の階数と正則性,逆行列の計算法 pp. 38~43 9 6/21(金) 第2回計算テスト,2次行列式 pp. 26~48 10 6/28(金) 行列式の定義と基本変形との関係 pp. 49~57
11 7/5(金) 行列式の表示公式と様々な性質 pp. 73~76, 58~61
12 7/12(金) 余因子展開 pp. 65~71
13 7/19(金) 余因子行列,行列式の応用 pp. 70~71, 62~64 14 7/26(金) 第3回計算テスト,(行列のn乗) pp. 44~79
15 8/2(金) 学期末試験 全範囲
あくまで予定なので,休講や試験日については講義中の連絡や掲示に注意すること.
9. 注意事項
・講義開始前および終了後に必ず学生証をかざすこと.出席回数はそれで集計します.
・できるだけ前方の座席を使用すること.
・欠席について,原則的に特別対応はありません.病欠・部活の大会などすべて通常の 欠席扱いです.ただし,インフルエンザなど出席が停止される場合には必要な手続き をとってください.
・定期試験について,欠席理由によらず追試験はありません.対応は欠席理由によって 異なります.
・学期末試験後に追加レポート課題が出されることはありません.再試験もありません.
・私語や居眠りなどで他の学生の学習の妨げとなっている場合には教員から注意をします.
それでも態度が改められない場合には,退出を命じることもあります.