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シェリング(横裂傷)管理に関する一考察

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Academic year: 2022

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(1)4‑077. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). シェリング(横裂傷)管理に関する一考察 東海旅客鉄道㈱ 正会員 東海旅客鉄道㈱ 正会員 東海旅客鉄道㈱ 正会員. 速水 福田 ○上野. 政彦 英司 敬佳. 1.まえがき シェリングは、き裂進展によって形成された疲労破面が貝殻(シェル)状模様を呈していることから命名 されたレール傷の一つである。シェリングに対しては、その大きさによって適切な探傷、補強、レール更換 を実施しているところであるが、その進行具合については未だよく分かっていないのが現状である。今回、 現場において簡易に測定できるレール頭頂面の落込み量に着目し、シェリング管理手法について検討を行っ たのでその概要について述べる。 2.シェリングについて 在来線で発生するシェリングのイメージを図−1に示す。シェリングは、車輪の非定常回転によりレール に摩擦熱が生まれ、それにより形成された白色層に、車輪の繰返し転がり接触が重なり、金属疲労を起こし、 最初レール表面に、黒い点々、 「黒点」が現われる。黒点の部分はク ボミとなっているため車輪が通過する度に衝撃が起こり、金属疲労 した部分に水平裂が発生し、表面に落込みが生まれ、さらに衝撃を 受けつづければ落込みがひどくなり、過度の衝撃が水平裂に伝わり 一番強く衝撃を受けた部分から横裂が発生する。一度発生した横裂 は累積通過トン数が増えるとともに進行し、やがてレール折損へと 横裂進行. つながるのである。シェリングは目で見て小さなものであっても、 内部に傷が進行しているため、肉眼や超音波探傷で発見しても削正 等により修復することはできず、レールを更換するしか術がない。. 図−1. 3.岡崎保線区におけるシェリングについて シェリングの発生状況を把握するため、横裂深さを測定する専用 の超音波探傷器により管内の調査を実施した。超音波探傷の様子を 図−2に、頭頂面落込み量の測定の様子を図−3に示す。 (1)横裂深さと水平裂長さの関係 まず、横裂深さと水平裂長さの関係について調査した結果を図 −4に示す。その結果、横裂深さと水平裂長さの相関性は低く、 R 2値で表してみても 0.1636 であることが分かった。 (2)横裂深さと頭頂面落込み量の関係. 図−2. 次に、横裂発生箇所には必ず頭頂面に落込みが存在しているこ とに着目し、横裂深さと頭頂面落込み量の関係を調べることとし た。今回、頭頂面の落込み量の測定は、図−3のようにシックネ スゲージを用いることとした。その結果、図−5に示すとおり横 裂深さと頭頂面の落込み量にはR 2値で表して 0.7111 と相関性が 高く、頭頂面落込み量から横裂深さを推測することが可能である ことが確認できた。. 図−3. キーワード:シェリング、横裂、落込み、レール更換 連 絡 先 :〒453-8520 愛知県名古屋市中村区名駅 1-3-4JR 東海㈱ TEL 052-564-2383. ‑153‑. FAX 052-564-2604.

(2) 4‑077. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). (3)横裂進み量と頭頂面落込み量の関係 横裂深さと頭頂面落込み量に相関性があることが確認できたので、半年当りの横裂の進み量と頭頂面落 込み量に相関性がないかどうか調査することとした。その結果、図−6に示すとおり横裂の進み量と頭頂 面落込み量の間にはR 2値で表すと 0.7840 と相関性が高く、頭頂面落込み量から横裂の進行状況を把握す ることが可能であることがわかった。 なお、今回調査した区間の年間通過トン数は約 3,000 万トンである。. 水 平 裂 長 と横 裂 深 さの 相 関 関 係. 横 裂 深 さと落 込 み 量 の 相 関 関 係. y=0.0289x+10.668. y=27.834x+3.796. 2. R =0.1636. 横 裂 深 さ(mm). 18. R. mm) 横 裂 深 さ(. n= 13. 2. =0.7111. n= 18. 18. 16. 16. 14. 14. 12. 12. 10. 10. 8. 8. 6. 6. 4. 4. 2. 2 0. 0 0. 20. 40. 60. 80. 0. 100. 水 平 裂 長 (mm). 0.1. 0.2. 図−4. 横 裂 進 行 推 定グラフ. y= 2 7 . 3 1 9 x +4.7663 2. = 0 .784. 32 30 28 26 24 22 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0. n= 18. 3.5 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 0. 0.1. 0.5. 落 込み 量 (mm). 横 裂 深 さ(mm). 2. R. 0.4. 図−5. 横 裂 進 み 量 と落 ち込 み 量 の 相 関 関 係 進み 量 (mm/0.5年 ). 0.3. 0.2. 0.3. 0.4. 0.5. 落 込 み 0.40. 落 込 み 0.35 落込 み 0.30 落込 み 0.25 落 込 み 0.20. 0. 落 込 み量 (mm). 0.5. 1. 1.5. 2. 2.5. 3. 3.5 時 間 (年 ). 図−6. 図−7. 4.横裂管理手法の検討 シェリングにおける「横裂深さと頭頂面落込み量」と「横裂進み量と頭頂面落込み量」に相関性がある ことが確認されたことから、図−7のような横裂進行推定グラフを作成した。レール落込み量をシックネ スゲージで測定することにより、それぞれの落込み量に応じたその時点での横裂深さが推測できる他、次 年度、再来年度の横裂深さを推測することができる。 5.あとがき 今回の研究により、落込み量を測定することで現行の超音波探傷器では測定不可能な14mm未満の横 裂深さを推定することが可能となった。また、落込み量別に横裂進行推定グラフを作成することにより、 レール更換時期を逸することなく計画的なレール更換の実施が可能となった。今後は、継続的にデータ収 集を行いシェリングの進行状況を解明すると共に、より精度の高い横裂管理手法を確立するため、引き続 き研究を進めることとする。 【参考文献】 1)粕谷賢治:シェリングによる横裂探傷法の見直しに関する研究、要請課題報告、96WN029,1998 年 3 月 2)須田、長門、徳岡、三浦: 「新しい線路」社団法人. ‑154‑. 日本鉄道施設協会 P70.

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