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Bridge Management System

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). CS-92. Bridge Management System における維持管理計画最適化の検証 山口大学大学院. 学生員. 山口大学大学院. 学生員. ○鬼丸浩幸 河村. 圭. (株)中央システム. 粟村哲志. 山口大学工学部. 正会員. 宮本文穂. 山口大学工学部. 正会員. 中村秀明. 1.はじめに 本研究室では橋梁に対する維持管理業務の支援を目的とした「Bridge Management System 」(以下,本 BMS)の開発を行ってきた.本 BMS の一機能であるメンテナンスプラン最適化機能 1) (以下,本機能)は, 対象橋梁をある期間維持管理していく上で最適な維持管理計画を策定する機能であり,その最適化手法とし て遺伝的アルゴリズム(以下,GAs)を用いている.本研究では,本機能での GAs は最適な維持管理計画を 策定しているか検証した.また,GAs に変わる手法として免疫アルゴリズム(以下,IA)の適用を試みた. 2.GAs による維持管理計画策定の検証 本機能における GAs の検証を行うた. 表−1. め,考えられる全ての維持管理計画に対 してそのコストを計算し,その中で最も. 維持管理計画 の期間(年). コストの小さいもの,つまりコスト最小. 5. 化における最適解(以下,厳密解)と. 7. GAs によって算出した解を比較した.表 10. −1に厳密解による結果を,表−2に GAs による結果を示す.表−2 その中で最適であった解を示し. 維持管理計画 の期間(年). ており,表中の頻度は 10 回中. 5. 何回その解が出力されたかを示 している.表中コストの単位 (U)は本研究独自のものであ. 維持管理計画 1年後:断面修復,樹脂注入 3年後:樹脂注入 1年後:断面修復,樹脂注入 3年後:樹脂注入 1年後:断面修復,樹脂注入 2年後: 樹脂注入 6年後: 樹脂注入 表−2. は GAs によって 10 回計算し,. 7 10. り千円/㎡と設定している.. 厳密解による結果. コスト(U). 品質. 61.4. 455. 61.4. 619. 89.2. 883. GAs による結果. GAsによる維持管理計画 1年後: 断面修復,樹脂注入 3年後: 樹脂注入 1年後: 断面修復,樹脂注入 3年後: 樹脂注入 1年後: モルタル吹き付け,断面修復,樹脂注入 3年後: 樹脂注入 4年後: 樹脂注入. 頻度. コスト ( U). 品質. 4. 61.4. 455. 3. 61.4. 619. 1. 99. 919. GAs に関する詳細は参考文献1)を参照して頂きたい. 結果を考察すると,維持管理計画を考慮する期間が短い場合では GAs によって最適解が算出されているの に対し,その期間が長くなるにつれ最適解を出力する確率が減っている.ここでは計算時間の関係上,維持 管理計画の期間を5〜8年として計算を行ったが,実際の業務ではさらに長い期間の計画を行うため,さら に精度が落ち GAs では信頼性が低いと考えられる.この原因として,解範囲が広がることによってすべての 範囲を探索しきれていないこと,解の収束が一度起こると GAs の性質上そこから抜けることができないこと が挙げられる. 3.維持管理計画最適化への IA の適用と検証 3.1 本機能における IA の適用方法 前節で示した様に,本機能で用いている GAs では最適な維持管理計画を策定するために信頼性が低いとい える.よって GAs での欠点を解消し,精度の高い維持管理計画を策定するために,最適化手法に IA の適用 を試みた.以下に本機能における IA の適用手法についてその概要を記述する.IA における解である抗体は GAs での遺伝子と同様の表現法を用いており,2次元配列の2進数で表現されている.また,本機能におけ キーワード:BMS,維持管理計画,GAs,IA 〒755-8611 山口県宇部市常盤台2丁目 16-1 TEL:0836-35-9484 FAX:0836-35-9484.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). CS-92. る IA による最適化処理は図−1に示すフローに従って. START. 行われる.そして,IA に関する操作・パラメータなどは. Step1) 初期抗体の産生. 一般的なものを用いている.IA に関する詳細は他の文献 を参照されたい. 3.2. Step2) 世代数の判定 世代数=300?. 本機能における IA の出力結果の検証. Yes. No. 本機能における IA の検証を行うために,2章での GAs. Step3) 各抗体の評価. の検証と同じ入力に対して維持管理計画を策定した.そ Step4) 各抗体間の親和度の評価. の結果を表−3に示す.結果を表−1,2と比較すると,. Step5) 各抗体の濃度の評価. 全ての維持管理計画期間について IA では最適解が出力 されており,また,最適解を出力する頻度も高いことか. No. ら GAs よりも信頼性が高いことが検証された.さらに,. Step6) 濃度>しきい値 の判定. 表−4に示すように IA では解としてより最適なものか. Yes. ら5つを記憶し出力することができる.よって,同じコ. Step7) 記憶細胞への分化. ストであっても対策を行う年の違いによって微妙に異な. Step8) サプレッサー細胞への分化. る計画の中から,ユーザは環境条件や施工条件,他の工. Step9) 抗体産生の抑制. 事計画などとの関係から最も適した維持管理計画を選択. Step10) 消滅した抗体の再産生. することができると思われる.一方 IA は GAs よりもそ. Step11) 選択・交叉・突然変異. の最適化に要する時間が長くなる.また,最適解を出力 する頻度も期間が長くなるにつれて少なくなることから, 今後のアルゴリズムの改良,時間を短縮していくための. END. パラメータの調整などが課題として挙げられる.. 図−1. 本機能における IA の処理フロー. 4.まとめ 表−3. 本研究では,本 BMS の一機能であるメ ンテナンスプラン最適化機能の最適化手法 である GAs の信頼性を検証するため,GAs. 維持管理計画 の期間(年) 5. による解と厳密解を比較した.その結果, GAs による最適化では維持管理を行う期. 7. 間が長くなるほど,最適解を出力する頻度 は減っていき,実際の維持管理業務で考慮. 10. IA による維持管理計画策定結果. GAsによる維持管理計画 1年後: 断面修復,樹脂注入 3年後: 樹脂注入 1年後: 断面修復,樹脂注入 3年後: 樹脂注入 1年後: 断面修復,樹脂注入 2年後: 樹脂注入 6年後: 樹脂注入. 頻度. コスト (U). 品質. 8. 61.4. 455. 8. 61.4. 619. 5. 89.2. 883. するような期間ではその信頼性が低いこと 表−4. が検証できた.そこで,より高い信頼性を 確保するため本機能における最適化に IA. 計画番号. を適用した.その結果,GAs では最適解を. 1. 出力することができなかった期間について も最適解を出力することができ,GAs より. 2. も信頼性が高いことが検証できた.また,. 3. IA では複数の維持管理計画案を示すこと. 4. ができ,ユーザの選択範囲の広い結果を示 すことができた.. 5. IA による複数の維持管理計画案の策定. IAによる維持管理計画 コスト(U) 1年後:断面修復,樹脂注入 61.4 3年後:樹脂注入 1年後:断面修復,樹脂注入 61.4 2年後:樹脂注入 1年後:断面修復,樹脂注入 71.2 2年後:モルタル吹き付け,樹脂注入 1年後:断面修復,樹脂注入 71.2 3年後:モルタル吹き付け,樹脂注入 1年後:ガラスクロス,断面修復,樹脂注入 92.2 2年後:モルタル吹き付け,樹脂注入. 品質 619 611 648 644 679. 参考文献 1) 宮本文穂,河村圭,中村秀明:Bridge Management System(BMS)を利用した既存橋梁の最適維持管理計画の策定,土木 学会論文集,No.588/Ⅳ-38,pp.191-208,1998.3..

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